その名は時間管理局   作:クライングフリーマン

73 / 73
お前、ボケが上手すぎる。差異が生じたのは、『聞の国』。お前が記者会見場に紛れ込んだ次元だ。


73.大解散

 

============== これは、勿論フィクションです。 =======

俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋をしていたが、時間管理局に『異動』になった。俺の使命は、この未来世界(3026年)から、所謂タイムリープをして逃げた犯人を追って、『悪さ』をしていた場合、逮捕し、局に移送させることだった。殺しはしないが、痛め付けること位は許されている。

今の俺は、『異次元のパトロール警官』。次元の『調整係』だ。

 

午前9時。時間管理局。

出勤するなり、ボスは言った。

「五十嵐、お前は・・・解散は好きじゃないよね。」

「え?もう???お世話になりました。俺一人じゃ仕事出来る数限られているしなあ。」

「お前、ボケが上手すぎる。差異が生じたのは、『聞の国』。お前が記者会見場に紛れ込んだ次元だ。時間軸は、1966年。『黒闇の事件』が起こった。時の佐幸宗理は、事態を収拾する為、12月27日、集議院を解散した。これが、データベースにある真実だ。ところが、年鑑では、佐幸が失踪して、3ヶ月も議会が空転したことになっている。そのため、後年、彼が世界的勲章を受けた事実も無くなった。」

「またですか。前日が怪しいですね。」

 

俺は、MRIに似た装置に根転がる前に、新しいコートを見た。

やはり、かな子と一緒になって良かった。

出逢った時も再会した時も、家庭向きでない気がしていたが・・・。

睡眠学習によれば、どうも宗理は、嵌められたようだ。

政治家やマスコミは、「脚を引っ張る」しか能がないのか。

 

1966年12月26日。『聞の国』。佐幸家近くの公園。

不審な男、発見。

どうやら、拳銃のチェックをしている。

「済みません。この辺にラーメンの屋台が出ているって聞いたんですが。」

「誰だ?」

「お気づきでしょう?シッパーさん。それ、ラーメン食うのに邪魔だな。」

俺は、拳銃を消した。

「な、何をした?」

「イリュージョン。知らない?」

男が懐のナイフを出している暇は無かった。

俺が、『保安檻』に送ったからだ、間抜けな男を。

犬を連れた、佐幸氏が通りがかった。

犬が吠えるので、仕方無く、「この辺でラーメンの屋台が出ているって聞いたんですが?」と言ってみた。

「ああ、それなら、ここじゃない。50メートル程先の公園だよ。じゃ、失礼。」

佐幸は犬を連れ、去って行った。

やっぱり大物は違うな。

 

3026年某月某日。午後5時。時間管理局。

俺はタイムレコーダーシステムに体内時計をスキャンさせた。

「ご苦労様。今夜は少し冷えるらしぞ。」そう言って、ボスは消えた。

 

午後7時。帰宅すると、上着を脱ぐなり、「早く食べましょ。今ね、屋台のラーメン屋さんが来たから、買っちゃった。」と、かな子は言った。

「たまにはいいね。」と、俺は言い、一緒に食べ始めた。

 

話、出来すぎ?まさかね。ま、いいか。

 

―完―

 

※1966年後半、自民党を中心に相次いで発覚した不祥事。一連の事件で自民党への国民の信頼は失墜し永田町を「黒い霧」が覆っていると批判されるようになった。

10月20日、佐藤栄作首相は衆議院予算委員会で綱紀粛正を所信表明。11月16日、自民党綱紀粛正調査会、「黒い霧」疑惑の調査結果をまとめる。

12月1日、自民党総裁選で佐藤は再選するが、対立候補の藤山愛一郎が予想外の善戦で注目を浴びる。12月3日、佐藤が内閣改造、福永健司と宮澤喜一を起用して旧池田派を取り込む。党人事では、幹事長の田中角栄を福田赳夫に替えた。

その後低下した求心力を回復するため、12月27日佐藤は衆議院を解散した(黒い霧解散)。逆境下の選挙戦となった第31回総選挙は翌1月29日に投票が行われたが、自民は善戦して予想外の微減にとどまり、佐藤は勝利を宣言。大山鳴動して鼠一匹の結果となった。

 

※歴史は繰り返す?

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

董白を拾ったら三国志が壊れ始めた 〜にわか知識の下級書吏と、死んだことになった董卓の孫娘~(作者:ねじぇまる)(オリジナル歴史/戦記)

董卓が殺された日、俺は、死ぬはずだったその孫娘を連れて逃げた。▼水の汲み方さえ知らなかった十三歳の少女は、やがて俺の知る三国志さえ追い越していく。▼現代日本から後漢末へ飛ばされて一年。長安で下っ端の書類仕事をしていた俺――柳誠は、董卓の死で府が崩れた日、逃げる人波の中で立ち止まる董白を見つけた。▼兵は董氏の縁者を探し始めている。このまま残れば、彼女も殺される…


総合評価:1220/評価:7.88/連載:49話/更新日時:2026年08月30日(日) 14:23 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>