ライフ減少がリアルダメージになる世界で自傷デッキを拾ってしまった 作:七夕茸
あとまだ主人公がマキアをする回が続きますが、プロットに急に生えてきて困惑してます。
プレイマットのフィールドが解除されて見慣れた
「負けたー!負けた負けた負けたー!」
「どんま~い、個人的には惜しかったと思うよ~だよね~春陽~」
「うん、そうだね。私の方も結構ギリギリだったよ」
上の空で
だが私の言葉は知らない声によって否定された。
「嘘ね、あなたは終始表情を崩さず余裕そうに見えた。ライフだって盤面だって終始あなたが優勢のように見えたけど」
「……えっと、どちら様で?」
声のした方を見てみると黒い服装……私が服に詳しくないので所謂ゴスロリなのか?白いブラウスに黒のスカートのお嬢様風の美少女が少しムスっとした表情でそこに立っていた。
「私のことはどうでもいいでしょ。金髪のあなた、さっきの最後に出したシルエットを私に見せてくれない?」
「アサドのこと?いいよー」
「ありがと……これ、私に貸してくれないかしら。このカード
「おー?じゃあお願い!」
「承ったわ。聞いてた通りあなたにはマキア受けてもらうわよ。
一人で話を進めないでほしい。だが、売られた
「
「「
四季神部長戦、クレア戦と続いて本日三度目のフィールドが展開される。というかほんとに何なんだろうこの子。幼さがある顔つきだし年下だとは思うけど。
「順番はダイスで決めさせてもらうわ。サモン《ダイス》……5ね」
「サモン《ダイス》……3です」
「……じゃあ後攻をもらうわ」
金髪の美少女は手札を一瞥した後、後攻を選択した。つまり、
「では私の先行で、私は
「ライフで受けるわ」
お鶴さんでが腰に携えた刀で少女を袈裟切りにする。見事な太刀筋がとは思うけどそれは果たしてアイドルに必要な技能だったのだろうかと常々疑問に思う攻撃方法だ。まあこれで減少するライフは1だけなのだが。
「ターンエンドです」
「じゃあ私のターンね、ドロー」
さて私の推測が合っているとありがたいのだけど。
「私は
「初手から!?」
謎の少女のライフが一気に3まで減少する、通常のマキアであれば危険域だ。4コストをライフで代用して2コストで出したりもできるのにしなかった、それに彼女がアサドを相性がいいと言ったからには何かあるはず。
「さらに2コスト《
「ライフで受ける!」
「ターンエンド、するときにアミの効果発動
「なるほど、ライフが一定値以下で発動する効果!」
所謂背水の陣だ。デュ〇マで言う革命、シャ〇バの復讐等が該当するけどその効果はピンキリだ。だがあのシルエットは2コストでターン終了時に2枚ドローそれは破格の性能であり、自信満々に挑んできた以上あれ以外にも相応の強力な効果持ちなはず。
「私のターンドロー!」
知らないデッキとはいえ相手の残りライフが3であることは変わらない事実。相手にエナジーが余っていることが気がかりとはいえここは攻め時だ。
「私はFIで一番の自由人!5コストでマリンちゃんを召喚!常在効果により私のFIシルエットはブロックされない!」
絶賛観戦中の
「バトル!マリンちゃんで攻撃!」
「ライフで受けるわ」
「続いてお鶴さんで攻撃!これでトドメです!」
「……インタラプトスペル《ボーダー・オブ・ライフ》」
彼女がスペルを唱えると一瞬周囲が暗転し空気が変わったような気がした。しかしその違和感も目の前で起こった事象の前ではすぐに意識の外へ吹き飛んでしまった。
「お鶴さんの刀が止まった!?」
「スペルの効果よ、私のライフが相手の攻撃によって0になる時に発動できる。その攻撃を無効化し、私はエナジーを1つ増やす」
「ターン……エンドです」
決めきれなかった……いや違う、私が焦りすぎた。もう私には次の相手のターンに回せるエナジーはないし、盤面も
「私のターンドロー、じゃあさっさと終わらせるわ。私は《境界守ロザリー》を2体召喚、このシルエットは通常時は打点が1だけどライフが3以下の時は2、ライフが1の時打点は3になるわ」
やっぱりいた!背水条件の打点強化のシルエット!そして条件もしっかり段階強化されるタイプで便利だ!そしてかわいい!
「一斉攻撃よ、合計打点は9これで終りね」
「全部ライフで受けます!」
私の残りライフ8点を全部削られて負けてしまった。それにしてもロザリーとアミか……かわいいシルエットたちだったな。
「
「……はい?」
脈絡のない話で頭が追い付かない。
「そこの金髪の子、途中からしか見ていないけれど初心者なのよね?なのにあんな勝ち方して……気づいてなかったのね」
「あ、なるほど」
なんとなく合点がいった、彼女は私がクレアを理不尽な初心者狩りをしたと思っていたのだ。まあ結果だけ見るならそうなのだけれど……いい感じに互いのライフを削る戦いをしていたら合計15ダメージ以上受けなければならなかったわけだし、そこそこ痛い。いや誰にも話すつもりはないから言い訳だな。事実は事実だ反省しよう。
「ああ、それとこの辺りに上森という家を知らないかしら?」