ライフ減少がリアルダメージになる世界で自傷デッキを拾ってしまった   作:七夕茸

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バトスピスタンダードのマナカーブ、何が正しいのかよくわからない……。
それとデュエマの方では盾0で無限攻撃できるジャオウガが登場して、あれ?似たような効果出したばっかりだな?となって流石にデモニオデッキ組みたくなってきた。


二十二話

「クレア、お菓子食べます?」

「食べるー」

「春陽~私もちょうだ~い」

夏雲(なぐも)先輩こっちのお菓子の方が美味しい、食べる?」

「じゃあお言葉に甘えて~」

 

 現在はリニアに乗って数十分ほど、今日は交流試合の日だ。

 この世界の乗り物はSF世界のマキアスおかげで科学技術は少しだけ進んでいる。どこでも繋がるドアはないが、頭につける竹とんぼに似た飛行装置ようなものなら実用化まであと少しと言ったところらしい。と、以前テレビで見た。

 

「部員諸君、あまりはしゃぎ過ぎないのと、向こうの学校ではキチンとするように」

「テンション上げるなって方が無理ですよ部長~旅行ですよ~旅行~!」

「そうだそうだー!」

「とのことなので、多めに見ていただければ……」

「なぜ紙山部員もそっち側なんだ……君はこっち側だろうに」

 

 四季神部長が呆れた表情で私を見てくるが、今回の交流試合……もとい旅行に関してはクレアに楽しんでもらいたいという考えなので、周囲を盛り上げてくれる夏雲をわざわざ諫めるような真似はしない。流石にヒートアップしすぎれば止めに入るつもりではあるけど。

 

「あれ?カミヤマ、そういえばさ」

「どうしましたか?酔いました?酔い止めならありますけど」

「違うよー前に古本屋で立ち読みしてた時に知ったんだけど、カミヤマたちの部活ってコモンキョーシ?は、いないの?」

 

 去年もマキア部の部員だった私たちは既に知っていることだが、クレアとカルテさんにその辺りの説明をしていなかった。一応二人とも面識はあるわけだし、説明をするのを忘れていても問題ないことではあったのだが一応しておくか。

 

「そういえばうちの顧問について説明してませんでしたね、うちの顧問は秋雨ちゃんですよ」

「……えー!?」

「そう、ウチがこのマキア部の顧問」

 

 声が前方の背もたれから聞こえてくる。体は隠れて見えないが、ぴょこんと跳ねた紅葉色の髪が背もたれの横から飛び出して主張してくるのがとてもかわいらしい。

 

「ボクと背の大きさそんなに変わんないのに!?」

「身長は関係ないの。というかウチの方が身長高いし、ちゃんと教員免許は取得してるの」

 

 身長に関してならクレアと秋雨ちゃんは五十歩百歩な気もするが、私は百歩側なので何も言えない。ちなみに教員免許を取得した理由が学生ではない秋雨ちゃんがコンビである冬雪(ふゆき)となるべく離れたくないからとったものらしい。愛されてるなぁ……。

 

 そうしてお菓子を食べたり、雑談をしたりしてるとリニアが止まる。その後四季神部長の案内で乗り換えた後無事目的地に着いた。

 

「おおー!カミヤマたちの学校よりもおっきいねー!」

「確か、小学校から大学までエスカレーター式でここに小中高大全部密集してるらしいですよ」

「でもその分勉強のレベルも高いわ、転校するときにここも候補だったけどちょっと学力のレベルが違い過ぎて諦めた」

「カルテちゃんも詳しいね~」

 

 クレア、私、カルテさん、夏雲の4人が思い思いに学校の感想を述べるが、冬雪、秋雨ちゃん、四季神部長の3人は辟易したように学校を見上げている。

 

「秋、やっぱり帰るのってなしかな?」

「ウチも同じ気分だけど、ここで帰ったらあとが面倒くさい」

「今回ばっかりは向こうもちゃんとした手順を踏んできてるので、帰ったら絶対ネチネチしてくるでしょうね」

 

 あの3人は去年のことがまだ記憶に残っているのだろうか?私は嵐のようなものと考えて耐え忍ぶ心の準備は済ませている。

 だから、校内に一歩踏み出した瞬間煙幕が噴き出す非常事態もそういうものだとなんとか受け止めることができた。

 

 そうして心を無にして待つこと数十秒、私たちの前に一人の少女の姿があった。

 

「ご機嫌麗しゅう、本日は当学園にいらっしゃっていただき誠にありがとうございますわ!」

 

 まだ昼間だというの小型のドローンを使って校門の前でスポットライトを浴びる金髪縦ロールは流石にギャグだと思いたいが……非常に残念ながら現実だ、受け止めるしかない。

 嵐を受け流すことができるのはそういう構造の建物だからできるのであって人間一人では到底無理なのだ。

 だから四季神部長が前に出て挨拶を返してくれたのはありがたかった。

 

(みやこ)嬢。この度はお呼びいただいてありがとうございます」

「そう畏まらなくても大丈夫ですわ(そら)さん!そういえば、昨年よりも人数が増えてますわね!わたくしは、私立西ノ宮学園2年マキア部部長(さかい)(みやこ)ですわ!お二方のお名前を聞いても?」

「ボクはクレアだよ!カミヤマのコンビのマキアス!」

「私はカルテ・ヤーレスツァイテン・ヴェッター、よろしく」

 

 続いて今年マキア部に入った二人が挨拶をする。私と夏雲に関しては去年挨拶したのでしなくてもいいだろう。できれば京さんには目を合わせずにいたい。

 

「クレアさん、カルテさんよろしくお願いしますわ。これでお互いの名前を知ったのでお友達ですわね!」

「うん!」

 

 元気のいい返事とともにクレアと京さんはガッチリと握手する。私が苦手なのはこの距離感の詰め方だ。

 なぜ名前を知っただけで友達認定されるんだ?もっと相手のことを知って友人関係になれるかどうか判断すべきだ。

 

「……それで(みやこ)嬢、他の部員は?」

 

 四季神部長の言う通り(みやこ)さんの側には誰もいない。以前押しかけて来た時はメイドのような服装をした部員を何人か連れていたので一緒に出迎てくれるものかと思っていたがそうでもないらしい。

 

「すっかり忘れてましたわ!ええ、そうですわね!早速始めたほうがよろしいですわね!うちの部員は辛抱強いですけれど待たせ続けるのも申し訳ないですわ!ではでは早速スイッチオン、ですわ!」

 

 (みやこ)さんが制服のポケットからグリップのついたパッと見自爆スイッチにしか見えないものを押す。

 すると地響きが鳴り、私たちの足元はアスファルトであったはずなのに綺麗にパックリと二つに割れて落とし穴が出現した。

 

「え?」

「では皆様方行ってらっしゃいませ!」

 

 先ほどまでと変わらないトーンの(みやこ)さんの声が頭上から遠ざかるように聞こえてくる。違う私たちが落下しているから彼女と距離が離れていっているだけだ。

 数秒ほど落下したところでキューブ状のクッション材の中にボフンと埋もれることになった。

 

「春陽~カルテちゃ~ん怪我はない~?」

 

 逆さまになった亀のように手足をジタバタと動かしていると夏雲の声が聞こえてくる。身長の関係で埋もれることがなかったのだろう。

 

「大丈夫だけど、変な体勢になっているから引き上げて」

「夏雲先輩、こっちもお願い」

「はいは~い」

 

 そうして夏雲に引っこ抜かれたあと辺りを見回すと、どうやら四角い部屋の中のようだ。そしてこれからなぜか頭上3メートルあたりにモニターが一枚設置されていて、その下には扉があった。

 ……デスゲームの会場か何かで?

 

「他の人は……」

「春陽が最後だよ~冬雪も部長もあっち~ていうか冬雪は車椅子ごと落下したけどどこも壊れてなさそうでよかった~」

「冬雪のあれは特別製らしいよ」

「へ~」

 

 冬雪の乗っている車椅子は本人曰く、まだこの世界には存在しない技術も用いられて作られているらしい。なのでちょっとやそっとじゃフレームは歪まないし、いろいろ多機能なのだとか。

 そんなことを考えていると壁にかけられているモニターの電源がつき、先ほど私たちを落とした京さんの姿が映し出されていた。

 

「皆様、見えていますでしょうか?」

(みやこ)、やりすぎなの。冬雪が危うくケガしかけたの」

「秋、私はケガしてないからあまり怒らなくていいから……けど少しは説明してくれるんだよね?(みやこ)さん」

「はい!これから説明しようと思っていたところですわ!まずはこちらをご覧ください!」

 

 (みやこ)さんがワイプ表示になってモニターに一枚の地図が表示される。スタートとゴールと書いてあり、宝の地図だろうか?

 

「オリンピア地区予選では例年サバイバル形式による総合ポイントで次の大会に駒を進めることができるか争いますわよね?」

「夏雲先輩、そうなの?」

「そうなんだよね~……なんかマキアをする際のフィールドの応用とかで、とんでもなく広い空間を用意されてバトルロワイアルさせられるんだよ~」

「なので今回の交流試合ではどの実戦形式を採用させていただきましたの!」

 

 そう(みやこ)さんが宣言するとモニターの下の扉が開き、外の光景が目に飛び込んできた。

 森だ。ジャングルとかではなく、日本の山中といった感じの森であった。

 

「それではルールを説明させていただきますわ!」




今回キャラが8人も出てきたので一旦自分の名前を発声させてみた
春陽「私は紙山春陽です」
夏雲「私は鹿渡夏雲だよ~」
クレア「ボクはクレアだよー!」
秋雨「ウチは秋雨、よろしくなの」
冬雪「私は上森冬雪よろしくね」
四季神天「自分は、四季神天だ。よろしく頼む」
京「わたくしは堺京ですわ!」
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