ライフ減少がリアルダメージになる世界で自傷デッキを拾ってしまった 作:七夕茸
手札補充のスペルを使い、エナジーを余らせながらターン終了した感じです。
それと春陽と冬雪両方のターンはほぼ同時進行レベルのだと思ってください。
本来なら描写すべきあれこれを忘れていて申し訳ございません。
エナジーとシルエットだけが互いに増えていく膠着状態。
私の盤面にはブッロとチンウーの2体。相手の盤面にはブロックしたときにエナジーを増やす植物のシルエット1体だけだ。
ブッロを出す前のターンにドローされたせいで手札リソース差がついていないのがまずい、小型の物量でどうにかというプランも取れなくなってしまった。
そうしてメイドさんのエナジーが7になる。そろそろ遅いデッキでも動ける頃合いだ。
「7コストで《騎兵・リーフ》を召喚します。そしてバトルに入り、リーフで攻撃」
「ライフで受けます」
攻撃してきたシルエットのパワー的にブロックしたところでこちらが一方的に破壊されるだけだ。頭数が欲しい今盤面の消耗だけは避けたい。
でもこれで私の残りライフは5。
「ターン終了時にリーフの効果を発動してアクティブ状態に戻ります」
……厄介だ。これではどこかでこっちが受けに回らないといけなくなる。というかその場合でも持って数ターンの短い命だ。
今の私が彼女より明確に
そのときどこかから雨音が聞こえてきた。
頭上は雲はあるが青空だ。なのに雨音……狐の嫁入りだろうか。それはそうと、紙とは微妙に違う材質であるカードでも濡れるのは感情的に避けたい。さっさと止んで欲しいな。
そういえば冬雪たちの方はどうなっているんだろう。フィールドはプレイヤーたちと外とを分ける結界みたいなものではあるのだが、音や中の様子は知ることができる。
冬雪たちの方を見て見ると分身した秋雨ちゃんが四方八方から相手のメイドさんに襲い掛かっていた。あんなことをする方法をとれるカードに検討はつかないがあれは終わったのだろうか?
「
「あ、終わったんですね。お疲れ様です。冬雪」
「春陽の方はもう少し時間がかかりそうだし手助けした方がいいよね?」
「……いらないと言ったら嘘ですけど、できれば私が死にかけてる時まで待ってください」
「そっか……あーあ、秋のコスプレをもっと楽しみたかったのに」
私の友人は欲望に忠実で何よりだ。
「そっちの盤面しか状況がわからないから適当なアドバイスだけど。この状況をひっくり返すカードが観測されるモノの中にあるならクレアと一緒にドローしてみたら?」
「クレア、ですか?」
いつの間にかいなくなっていた私のコンビのマキアスの顔を見ても疑問符を浮かべているばかりでわかっていないようだ。
「オカルトだよ。だから試しにやってみたら?」
「オカルトって言えば何でも通じると思ってません?」
「いやいやー思ってない思ってない」
「……はぁ、クレアお願いしてもいいですか?」
「わかったー!」
二人でデッキの上に指をかける。そう言えば冬雪がマキアをするときはよくやっているっけ。つまり冬雪のジンクスをやってみろって話なのか?
「せーの、「ドロー!」」
そうして引けたカードを見る。今まで使ったことはないが少なくともこの盤面に対しての回答札だ。オカルトってやっぱり信用した方がいいのかな……。
「私は6コストで《
現れたのはカニにしては大きなシルエット。タラバかな?食べ応えがありそうだ。
「バトル!グランキオで攻撃するときに攻撃時効果発揮!ライフ1を支払いったた!ことで!相手はブロックするときに2体でブロックしなければならない!」
パワーは相手のシルエット2体を上回っている。だからブロックしてくれれば、相手のシルエットを一気に2体破壊できる。
「あれ?カミヤマ、それだとブロックしなければいいだけじゃ?ライフの払い損だよ」
「だからこそ!3コストでスペル発動《激突》!このターンの間相手は可能ならブロックしなければならない!」
元々《
「リーフとステムでブロックします。ステムのブロック時効果でエナジーを一つ増やします」
「ではバトルでその二体を破壊し、さらにブッロで攻撃!」
「ライフで受けます」
ブッロの打点は2だからこれで相手のライフは8、突破口は見えてきた。だがこちらのライフも4だ。念のためブロッカーは1体は残しておいた方がいい。
「ターンエンド!」
「ではこっちのターンです。ドロー……9コストで《砲兵・フラワー》を召喚しターン終了」
攻撃してこない……つまりブロック時効果を持ってるということだ。けど、ブロッカー1体ならやりようはある!
「私のターン!……クレアもう一回お願いしてもいいですか?ゲン担ぎ程度の効果しかないのはわかってるんですけど」
「いいよー!」
ここで欲しいカードは決まってる。アサドだ。あのカードは一気にライフを削ることが出来るので手札にある《
「ドロー!」
引いたカードを確認するがアサドだった。
……こっわ!?え?マジで?オカルトがオカルト足る所以は誰かがそれを実感して大勢の人間がそれを否定しないところから発生するけどマジで証明されると血の気が引く。
さっきも別のオカルトを証明してしまっただけにほんとに怖い。
そろそろお祓いに行った方がいいかな……確かこの辺に1000年前に有名だった祓い屋を祀っている神社が近くにあったはずだ。
「まずは3コストでインタラプトスペル《緊急手術》!相手シルエット1体を指定し、その打点分回復しますが、私のターン終了時にその回復した数値分減少します。そっちのシルエットの打点は3!よって3回復!」
本来なら相手のターンに使って回復し次の自分のターンの終わりにライフを減少するスペルだが私のデッキなら自分のターンでも有効に活用できる。これでライフは7!
「さらに1コストとライフ5を支払いっっっ!《
「アサドじゃなくていいのー?」
「いやこっちじゃないとまずいので、バトル!グランキオで攻撃!そして攻撃時効果!ライフ1を支払あああああああっっっいー!効果!このシルエットをブロックするとき2体必要になる!」
「っつ!ライフで受ける!」
「グランキオの元々の打点は2!そしてこのターン減少したライフの数は6!《魅了せし狂気の跡》の効果も含めて8ダメージ!」
「ぐううう!!あ゙あ゙あ゙!」
大きなカニがメイドさんのお腹の辺りを持ち上げ真っ二つに分断しようとしたところでライフを削りきった。
「
「カミヤマー!おめでとう!」
クレアが抱き着いてくる。普段なら気恥ずかしさからすぐに引っぺがすが今回ばかりは彼女がドローを手伝ってくれた気がするので甘んじて受け入れた。
一人で戦っていた時に生まれてた焦りや暗い感情についてはいつの間にか消え去っていたことに私は気づいていなかった。
バトスピアニメ一挙放送を見ながらこの話を書いてます。ブレイブも好きだけど覇王の日常もの感も好き
それと個人的にはカニと言えばの効果