少年ノ贖罪   作:米俵22号

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お待たせしました!プロローグの最後です!


耐え続ける日々の始まり

 

「キャアアアーッ!!」

誰かの悲鳴がラウンジ内に響く

 

「グッ………ガアァ……ッ!!!」

俺は鋭い痛みに、思わず膝をついてしまう。切り口から血が吹き出した。

 

傷口付近を反射的に掴み、血を止めようと抑えた。

 

俺は、首を刎ねられた少女の方へと目をやる

 

「ヒロ…ちゃん……?……ウソだよね、ヒロちゃん……?やだ、やだ、やだ。」

床に膝をつき涙を流している少女がいた。桜羽エマだ。

 

(たしか…幼馴染か……嫌われてたとはいえ……好きだったんだな……)

 

すると、

「大丈夫ですか…っ!?」

 

メルルがこちらに駆け寄ってきた。

 

「あぁあ……なんてひどい怪我を……私が治しますから、じっとしてて下さい……!」

 

「いや……いい…必要ない…。」

 

俺は立ち上がり、傷を押さえながら、落ちている左腕のところまで歩いていった

 

「だっ…ダメですよ…!安静にしていないと…!」

 

俺は落ちている左腕を拾い、血が出ている方の傷口と切り離された傷口を

合わせる。

 

 

 

 

 

するとどうだろう

 

 

 

 

 

 

 

ものの見事に腕がくっついたのだ。

 

 

多少の痛みもあり、血が出ているが……これはしょうがないだろう

 

メルルは驚愕で目を見開いていた。

 

 

「うわ〜……死んじゃいましたね……掃除しなきゃ……。」

 

「あぁでも魔女はこんなことでは死なないので、彼女は魔女じゃないと証明されたことになりますね。」

 

「やれやれ…良かったですね。」

 

………やっぱりこのフクロウだけでも殺った方が良かったか?

 

「あっ、あと何個もすみません。みなさんに、もっとも大切なことを伝えておきます。」

「魔女になりつつある者は、押さえきれない殺意や妄想につかれてしまいます。」

「面倒なことに、いずれ囚人間で殺人事件が起こるんですよ。」

 

「殺人事件っ!?」

 

水色髪の少女、橘シェリーが目を輝かせながら声を上げた

 

「そうなんですよ……毎度のことなんですよねぇ……さすがにそんな危険人物とは一緒に生活できませんよねぇ。」

 

「というわけで殺人事件が起こり次第、[魔女裁判]を開廷します。」

「詳しくは[魔女図鑑]をご覧ください。では私はこれにて……。」

 

……そうして俺達14人は、理不尽にも囚人の生活を始めることなってしまった。

今、ラウンジ内の少女達は恐慌状態に陥っている。

そんな中、看守は二階堂ヒロの死体を片付けている。

 

その途中……

恐怖に耐えきれなかったのか、マスクをつけた少女…紫藤アリサが地を蹴り、駆け出した。

 

看守がそれに反応し、途轍もない勢いで彼女のもとまで動いていった。

 

……まずいっ……グッ!?

 

俺は助けようと体を動かすが、先程負わされた傷が痛み、足を踏み出せなかった。

 

(ダメだ……やめろ……っ)

 

どうしても……[あいつら]のことを思い出してしまう。

そんなことを考えている間にも看守の鎌は、紫藤アリサの方にまで迫っている

また、悲劇が起きてしまう……と思った次の瞬間。

 

ガギィン!!

 

と、金属同士がぶつかり合う音が聞こえた

 

看守とアリサの間に鎌を受け止めた人物がいた。

レイピアを持った少女、蓮見レイアだ。

彼女は素早く腰からレイピアを抜き、鎌を受け止めたのだ。

「彼女に手を出すな!これ以上の悲劇は起こさせない!」

 

鎌を受け止め続けながら、蓮見レイアは言葉を続けた。

「彼女は、ルールを破っていない。切り捨てる理由は無いはずだ。」

そう言うと、看守はそれ以上鎌を振らず元の作業へと戻っていった。

そして、看守は二階堂ヒロの死体を抱え、退出していった。

 

部屋には血の匂いが充満していて、気分が悪かった。

(やっぱり………血の匂いは嫌いだ。)

そんなことを考えていると……

 

「みんな!聞いてくれ!」

 

またしても蓮見レイアが声を上げた

その後の話をまとめると、蓮見レイアは俺たちのことを出来る限り守りたいため、次から勝手な行動は謹んでほしいとのことだった。

 

 

だが、少女同士でちょっとした小競り合いのようなものが起きてしまい、グループが二つに分かれてしまった。

 

「あれれ〜?グループが2分割しちゃいましたねっ」

「どうやらそのようだね………みんなで協力し合うに越したことはないけれど、意見が合わないなら仕方ない。」

 

そう言って蓮見レイアが歩き出すと、彼女について行くと決めた少女達が

ぞろぞろと続いて行く。

 

ラウンジに残されたのは、俺を含めた5人だった。

少女4人は俺の方に顔を向ける。

………………………………………………………………………………………

今日で何回目だろうか、気まずい空気が流れた。

すると、桜羽エマが俺に話しかけてきた。

「あっ、あのさっ、君は、僕たちに協力してくれるの?」

 

俺は、少し考える。

(……あのフクロウが言っていた殺意の話が嘘のようには思えなかった。

話を聞いている時に沸いたあの感情……あれは紛れもない殺意だった。

[あの時]を繰り返したくない。なら俺は……………関わるべきじゃ無い。)

 

(だから、断ろう)

「……悪い…俺は…どことも協力できない」

「 え…?」

桜羽エマの顔は、いかにも残念そうな顔になっていた。

「もし別の奴らにあったら、そう言ってくれ。」

そして、俺はラウンジから出ようとした。

 

「まっ…待って…!」

 

エマが俺の腕を掴む

 

「なら、名前だけ……名前だけでもいいから、教えて…?」

 

そう言って引き留められた。

 

「志垣……ジンだ。もういいか?」

 

「あっ…うん。よろしくねっ、ジンくん!」

 

「あぁ……。」

 

そうして俺は、ラウンジを後にした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

————どうして———どうして—あなたが——

 

 

 

 

 

 

(………なんだ……誰だ……聞き覚えが……)

 

 

「いや……気のせいか……」

 

俺は懲罰房へ戻り、腕の接合部分の痛みを押さえながら、しばしの間休憩した

 

 

(この沸き立つものが制御できるようになるまで………あいつらとは距離を置こう……)

 

 

俺は、そう心に決めたのだった

 





志垣 ジン

年齢 ??

囚人番号671番

誕生日 11月23日

とても静かな少年。見た目が厳つく、怖がられやすい。
そのせいで人と話そうとしても逃げられてしまうことが多い。
自然豊かな場所で生きていたため、身体能力が高い。

原罪 死神へ堕ちた者

好きなこと 自然の空気を吸うこと 川釣り 

嫌いなこと 他人から大切なものを奪うこと


と言うことで、プロローグ終了です!
主人公の名前も明かすことができました。
これから先の投稿は不定期になると思いますが、頑張ります!!
これから先も可哀想な目に遭う主人公を、是非!応援してあげて下さい!
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