今回で特別女子会編は終了になりますね
次回は破壊神シャンパと再会するありふれ編となります
室内に置いてある過去を映像として映す水晶玉が、誰も触れていないのに光輝くと、映し出されるのは生まれ変わったあの子が、また別の世界で生きた姿。
大筒木ハゴロモという角を生やした男性の第一子として生まれたあの子は大筒木ブラフマという名を名付けられていて、生まれつき写輪眼という特殊な眼で生まれていたあの子を見て「何かあの眼カッコいいですね」とめぐみんは眼を輝かせている。
木を生み出し操る能力すらも得ていたあの子は元気に育ち、大筒木インドラという弟が生まれると、兄として甲斐甲斐しく世話していたあの子に「ああ、やっぱりお兄ちゃんは変わってないなあ」と、かつてあの子の妹だったリーシャは微笑んでいた。
あの子と同じく写輪眼に開眼しているインドラに眼の使い方を教えたり、食事を用意して一緒に食べたりもして、弟のインドラの為に時間を使っていたあの子は、父親のハゴロモよりもインドラに深い愛情を注いでいるように見えたけれど、ハゴロモはあの子とインドラにはあまり接していない。
「子どもと接しないのも虐待の一種なんやけど、それをしとるハゴロモがいい父親とは言えへんのは確かやね」
ろくでもない父親に対する嫌悪感を隠さない野原政子は、実の父親が子を復讐の道具にしようとする存在であった為、あの子やインドラに対して真っ当な父親とは言えないハゴロモを厳しい眼で見ている。
「あまり歳が離れてないのにインドラの保護者は、完全にアールグ様になってますねあれは」
父親なのに保護者と思われないようなハゴロモに呆れた顔を向けていたマチルダも、ハゴロモには良い印象を持っていなかった。
インドラと仲良くしていたあの子には新たにアシュラという弟が生まれて、三兄弟となっていたけれど、遍在という魔法で分身してインドラだけじゃなくアシュラの世話も同時にやっていたあの子は大忙しであるが、子育てを手伝うことがないハゴロモに「放任主義にも限度がある」と思ったのは私だけではなかったようだ。
インドラとアシュラが成長し、力こそが全てという考えになったインドラと、繋いだ絆こそが力という考えになったアシュラは、考え方が違っていて対立してもおかしくはなかったけれど、長男として間に入って兄弟を繋いでいたあの子が居たことで、決定的な亀裂は生まれていない。
ある程度まで成長したハゴロモの息子達の中で、アシュラだけを明らかに贔屓するようになったハゴロモが露骨過ぎて、嫌悪感を抱いていた私達全員。
「このハゴロモという奴には、我が爆裂魔法をブチこんでやりたいですね」
「気持ちはわかるけど、落ち着こうよめぐみん。わたしも上級魔法を撃ち込んでやりたいと思わなくはないけど」
「貴女も結構苛立ってますねゆんゆん」
爆裂魔法をハゴロモにブチこんでやりたくなっていためぐみんを宥めるゆんゆんも珍しく苛立っているのは間違いなかった。
アシュラを後継者に選びたがっているハゴロモが贔屓するアシュラに対し、負の感情を抱いたインドラがアシュラの殺害を考え始めたところを、兄として家族として頑張って止めようとしていたあの子は、弟達が殺し合うことがないようにインドラを言葉巧みに説得していく。
「総司さんは、ハゴロモがやらかした尻拭いをやらされてるね」
「アールグ様は、家族にはお優しい方ですから、弟達が殺し合うようなことは嫌だったのでしょう」
インドラを説得していくあの子を見ていた前田小雪とカトレアは、家族の為に頑張っているあの子を応援していたみたいだ。
三時間ほどかけてインドラを説得することに成功したあの子を見て、胸を撫で下ろしていた私達。
しかしあの子と自分の眼球を交換したいと言い出したインドラを見て、ドン引きしていた面々は少なくない。
「いやいやいや、兄上の眼が欲しいとか普通は言わへんからね。インドラもヤバイ奴やないか」
ドン引きしている人その1な野原政子は、インドラもヤバイ奴だと認定している。
「兄と自分の眼と交換したいとか愛が重すぎるよ」
ドン引きしている人その2なリーシャは、兄が大好きなブラコンであることは自覚しているみたいでも、流石にインドラほど突き抜けてはいなかった。
「えぇ、いや、えぇ」
ドン引きしている人その3なめぐみんは豊富な語彙力が消失していて、その反応からしてかなりドン引きしているのは確実だ。
「眼を交換するという発想が出てくるのがおかしいよ」
ドン引きしている人その4なマチルダはインドラが眼の交換を思い付いたことにドン引きしていて、インドラの頭がおかしいと思ったのかもしれない。
しかしインドラの気持ちが理解できる面々も居たようで、ゆんゆんは「愛する人の一部を得たいと思う気持ちは解るかな」と理解を示し、レーガは「身体の一部を交換したい程度ならまだセーフね」と謎のセーフ判定をしていた。
弟のインドラから眼を欲しいと言われたあの子本人は、ドン引きすることも恐怖に怯えることもなく「いいよ」と気軽に応じてインドラと眼を交換していたあの子を、凄いと思った私達。
弟からの重い愛すらも受け止めて愛を返していたあの子は、やはり家族をとても大切にしていた。
何度生まれ変わろうと変わらないあの子を見ていた私達は、きっとこれからもあの子は大切な存在を守り抜いて生きていくのだろうと思って、あの子が幸せな人生を送れるように祈っておく。
そんな祈りを抱きながら光に包まれていく私達の前に、紫色の太った猫の獣人みたいな存在が現れて「あいつに、ントムに伝えておくことはあるか?」と聞いてきたけれど、あの子に伝えておきたいことは決まっていた私達。
「貴方は変わらない貴方のままで」
そんな私達の言葉を聞いた猫の獣人は「あいつに会ったら伝えといてやるよ」と言って笑った。
ちなみに最後に登場したのは破壊神シャンパ様ですね
特別女子会のメンバーは、ドラゴンボールの願い事で集められていたようです