異世界ントム   作:色々残念

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思い付いたので更新します


GS美神編その4 小竜姫との修行

「野原所長に守られるだけの存在にはなりたくないんや」と言っていた鬼道さんは、空いている時間があれば修行をしている真面目な人であったが、現在の環境で行える修行にも限界があり、伸び悩んでいた鬼道さん。

 

そんな鬼道さんの為に、人間界では最高峰と言われる修行場である妙神山へと向かおうと決めた俺は、唐巣神父に頼んで妙神山への紹介状を書いてもらった。

 

事務所の職員でもあるセイリュートも一緒に着いてくるつもりみたいだが、所長と職員が事務所に居ない野原除霊事務所は一時的な休業となりそうだ。

 

妙神山へと繋がる険しい道を越えていく最中、同業のGSである小笠原エミさんも妙神山で修行するつもりだったようで、同じ道を一緒に進むことになる。

 

「おたくらも妙神山で修行を?」

 

「俺は付き添いみたいなもんですけどね。うちの職員が伸び悩んでるんで、どうせなら最高峰の修行場で修行してもらおうかと思いまして」

 

小笠原さんからの問いに答えた俺の背後に居たセイリュートも口を開いた。

 

「修行する必要がないワタシも付き添いだな。修行好きな政子には困ったものだ」

 

そう言っていたセイリュートに「確かにセイリュートはんには修行は必要ないやろうな」と頷いていた鬼道さん。

 

全員で気軽に会話を行いながらも、無事に到着した妙神山の門。

 

此方の気配に気付いて門を開き、現れたのは妙神山の管理人。

 

「修行を望んで来た方々のようですが、この惑星の外から来た存在まで一緒ですか」

 

じっとセイリュートを見ている小竜姫様は、セイリュートが真っ当な土地神とは違う存在だと気付いているみたいだった。

 

「害はないんで、同行を許可していただきたいんですが」

 

「確かに彼女から悪の気は感じませんね。修行への同行を許可しましょう」

 

管理人である小竜姫様にセイリュートの同行の許可を貰ってから、唐巣神父に書いてもらった紹介状を小竜姫様に渡すと「紹介状は受け取りましたが、修行を受けたければ、先ず最初に鬼門を倒してください」と言ってくる小竜姫様。

 

妙神山で修行する為に、鬼門という名の2体の鬼と戦うことになったが、自在に形を変えられる俺の霊波刀を一瞬で網のような形状に変化させ、素早く2体の鬼に被せてから締め上げた霊波刀の網で動きを完全に封じると「そこまで、6秒ですか、最速ですね」と時間を計測していた小竜姫様が驚いていた。

 

それから妙神山での修行を始める為に、銭湯の脱衣所のような場所で服を着替えることになった俺と鬼道さんに小笠原さん。

 

妙神山に修行しに来た鬼道さんと小笠原さんを優先的に鍛えてもらえるように小竜姫様には頼んでおき、俺とセイリュートは基本的には付き添いだけで済ませようと考えていたんだが、身体が鈍らないように運動していた俺を見た小竜姫様が「貴方も修行しませんか野原さん」と、かなり積極的に修行に誘ってくる。

 

どうやら今が俺の霊的な成長期であるようで「今鍛えないのは勿体無いですよ野原さん」とまで言ってくる小竜姫様。

 

そこまで言うのなら、と小竜姫様の修行を受けることにした俺が異界空間にまで移動すると「それではわたしと戦いましょうか野原さん」と言い出した小竜姫様は、既に剣を構えており、やる気満々だ。

 

神剣の使い手である小竜姫様を相手に、スキル【廃棄貯力】と【霊力変換】を使わず、波紋と波導に自前の霊力と霊能力である霊波刀だけを用いて戦っていくと、少しずつギアが上がってきた小竜姫様の動きが激しさを増していく。

 

「実戦的な戦いをひたすら行うことが、野原さんに向いている修行方法になります。貴方は人間としては強すぎて、戦いが成立する除霊を経験したことが無いのでしょう。害虫を駆除するように、己よりも弱きものを作業的に処理するだけでは強くなることはできません」

 

そんなことを言ってきた小竜姫様の言葉は、間違いではないように思えた。

 

波紋や波導が使えて、今生では生まれつき恵まれた強靭な肉体を持ち、様々なスキルを所持している俺は、スキル【霊力変換】でエネルギーを霊力に変換することが可能であった為、霊力が少なくて困ったことはない。

 

基本的に霊力のごり押しだけで、どんな悪霊だろうと除霊することが可能であったのは確かだな。

 

これまでの世界で、ちゃんとした戦いと呼べる戦闘は、ドラゴンクエストモンスターズの世界で野生の魔王と戦った時や、ポケットモンスターの世界で伝説ポケモンと戦った位だったかもしれない。

 

それ以降は、波紋と波導に【廃棄貯力】で貯めたエネルギーが役立ち過ぎて、戦いにはなっていなかったような気がする。

 

これまでは、それでも良かったが、これほど真剣に此方を鍛えようとしてくれる相手は、今生では祖父以来の存在なので、そんな相手である小竜姫様には真摯に対応しておきたいところだ。

 

霊波刀と神剣で斬り結び、打ち合う刃が激しさを増すと、小竜姫様は「素晴らしいですよ野原さん、ここまでわたしの剣に着いてくるとは」と喜んでいた。

 

「これならわたしも本気を出して問題なさそうですね」

 

笑みを浮かべた小竜姫様の身体が霊体化し、動きが凄まじく加速したが、問題なく波導で探知することが可能であった俺。

 

視認が不可能な速度で移動が可能である韋駄天の技こそが超加速という技。

 

それを使用した小竜姫様の攻撃を、目で見えないものを感じ取ることが可能な波導を用いて全て受けきると、短時間しか使えない超加速を使用したことで霊力を消費し、動きが鈍った小竜姫様の首もとへと霊波刀を突きつけた。

 

「勝負あり、と言ったところですかね小竜姫様」

 

「お見事です、どうやらわたしでも野原さんの相手は力不足なようですね。これは老師にお願いする必要があるかもしれません」

 

なんてことを言い出した小竜姫様は「野原さんはわたしと戦ってはいましたが、全力ではなかったようですから」と続けて言うと「妙神山の神で、貴方の全てを引き出せるのは斉天大聖老師だけでしょう」とまで言ってくる。

 

日本では山の神でもある猿神は、凄まじく強い神であるのは間違いない。

 

俺の修行は、まだまだ終わりそうもないな。




ちなみに小笠原エミさんの妙神山での修行は、原作よりも早まっていたりします
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