異世界ントム   作:色々残念

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本日2回目の更新になります


GS美神編その18 戻ってきたおキヌちゃん

妙神山で修行をした横島くんと雪之丞に美神さんがパワーアップして戻ってきたが、文珠が使えるようになった横島くんと魔装術の極意を得た雪之丞に、神通棍を鞭に変えられるようになった美神さん。

 

妙神山から戻ってきた美神さんと横島くんは神族であるヒャクメに連れられて過去に時間移動することになり、帰ってきたときには出血が多量だった横島くんは病院で輸血してもらうことになっていた。

 

一応治療系の霊能者として俺も呼ばれていたが、横島くんの首にあったという切傷は文珠による治療で塞がっており、必要となるのは失った血液の補充だけだが、それは病院で行う輸血で充分である為、今回は俺の出番はない。

 

早めに退院できた横島くんは、過去から帰ってきてから態度がおかしい美神さんに怯えていたな。

 

セクハラしても怒らないし、給料も上がっているという異常な事態に怯え戸惑う横島くん。

 

「なにもして来なくて優しい美神さんが恐いんで、着いてきてください野原先輩」

 

「えぇ、まあ、いいけど」

 

かなりビクビクしている横島くんに頼まれて、美神さんの事務所にまで横島くんと一緒に向かうことになった俺。

 

事務所にまで移動していた道中で、生き返ったおキヌちゃんと遭遇したが、霊団に追われていたおキヌちゃんを複数の精霊石を使用した結界で匿っておき、携帯電話を横島くんに渡して美神さんの事務所にまで連絡してもらう。

 

「美神さん直ぐ来てください!野原先輩が用意した精霊石の結界で霊に追われてたおキヌちゃんを匿ってるところです!どんどん霊が増えてくんで、早めにどうにかしないとヤバイっすよ!」

 

携帯電話を使って事務所に居る美神さんに連絡した横島くんに、しばらく携帯電話を預けておくことにして、精霊石を更に追加して結界の更なる補強を行っておく。

 

「結界内に居れば安全だ。俺は野原多々良。プロのGSだ」

 

「わたしは氷室キヌと言います。家で霊に襲われて気付いたらこんなに霊に追われることになっていたんです」

 

「オレは横島忠夫。一応オレもGSだよ。まだ見習いだけど」

 

会話しながら結界に使用する精霊石をどんどん増やしていくと、凄まじく強固になっていった結界。

 

これでしばらくは時間を稼げるだろう。

 

「ヨコセ!ソノ娘ノ身体!」

 

「オレノモノダ!」

 

強力な精霊石の結界を破ることが出来ていない霊団は、それでもおキヌちゃんを諦めてはいない。

 

「この子の身体は、お前らのものじゃねぇ、この子だけのものだ。さっさと失せろ!」

 

結界に使用するものとはまた別の精霊石を用意し、結界内から外の霊団へと投げつけていき炸裂させた精霊石の数々。

 

連発した精霊石によって霊団の数は少し減ってきていたが、それでもまだ数は多い。

 

「お待たせっ!」

 

愛車に乗りながら現れた美神さんは、凄まじく大量に精霊石が使われた結界を見て「百億以上は使ってるじゃない!」と驚きながらも「も、勿体無い!」と自分が使った訳でもないのに悔しそうにしていた。

 

「今気にするのはそこじゃないでしょ美神さん!」

 

「わ、わかってるわよ!」

 

横島くんから真面目なツッコミを入れられて若干動揺しながらも、おキヌちゃんの隣に立った美神さんは、笛をおキヌちゃんに差し出す。

 

「貴女なら、その笛を吹けると思うのよ、おキヌちゃん」

 

そう言った美神さんから笛を受け取ったおキヌちゃんは「美神さん、横島さん」と美神さん達のことを思い出し、自身が幽霊だった頃の記憶まで取り戻したおキヌちゃんは、ネクロマンサーの笛を吹くことに成功し、霊団の殆どの霊を成仏させることに成功したみたいだ。

 

しかし、おキヌちゃんの身体を諦めてはいない悪霊が、まだしつこく残っていたんで「しつこい男は嫌われるぞ」と霊波刀で斬り裂いて除霊しておく。

 

これで一件落着といったところだが、いつまでも結界があると邪魔になるので精霊石の結界を解除しておくと、消え去る精霊石。

 

「今回使った精霊石の代金を、わたしに請求したりはしないわよね野原くん」

 

大量の精霊石が消え去るところを見て、そう言い出した美神さん。

 

「あんたなー」

 

「か、変わってないなあ」

 

そんな美神さんに呆れていた美神令子除霊事務所の面々。

 

「非常時だったんで請求したりはしませんよ美神さん」

 

「そうよね!非常時だから仕方ないわよね!非常時だから!」

 

非常時ということを強調する美神さんに対し「こ、この人は」というような顔をしていた横島くんとおキヌちゃん。

 

なんてことがあったりもしたが、おキヌちゃんが戻ってきたことをお祝いする為、美神さんの事務所には、これまでおキヌちゃんと関わりがあった皆が集まって宴会が行われた。

 

人も幽霊もそれ以外も集まっておキヌちゃんが戻ってきたことを祝っていた全員。

 

沢山の相手と交流していたおキヌちゃんには人望というものがあるのだろうな。

 

これだけの相手が集まる位に、いい関係を築けていたおキヌちゃんが、幽霊以外にも慕われていたのは間違いない。

 

まあ、無事にこうやっておキヌちゃんが戻ってきたことを俺もお祝いしておくとしよう。




横島くんが死にかけなくても記憶を取り戻して、ネクロマンサーの笛を吹けるようになったおキヌちゃんになりました
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