世紀末に核戦争自体が起こらないようにできないか頑張ってはみたが、北斗の拳世界の国々の上層部は、ろくでもない存在しかおらず、全て一掃すれば国の運営自体ができなくなることは間違いない。
核兵器の発射スイッチを押せる立場の権力者を、何度排除しようが、後釜に座るやつがろくでもないやつしか居ないこの北斗の拳の世界。
核戦争が起こることは変えられないとするなら、シェルターを沢山作って核戦争から生き延びる人々を増やしたりした方が、犠牲となる人々は減らせそうだ。
【廃棄貯力】を用いて廃棄した様々なものをエネルギーに変換し、そのエネルギーを使用して【黄金生成】で生成した大量の黄金を売り払って稼いだ紙幣を用いて、シェルターを幾つか作成しておき、もしシェルターに入れなかったとしても耐えられるような防護服も何着か作成してもらった。
【人影倉庫】に数人分の防護服を入れておいたら、俺とサウザーが住んでいる場所の近くに作成してもらったシェルター内に、長持ちする食料品や飲料水などを含めた必要になりそうなものを大量に保管しておき、世紀末な世界に備えておく。
それからちょっとした思い付きで、北斗の兄弟で次兄であるトキに「五」「十」「年」「間」「超」「健」「康」「継」「続」という9文字で9個の文珠を使用し、更に追加で「被」「爆」「永」「続」「無」「効」と6文字で6個の文珠を使ってみた俺。
これでトキがシェルターに入れなくても被爆することがなく、病気になることもないだろう。
そうなると被爆してなくて病んでない超健康なトキが北斗神拳伝承者に選ばれる可能性があるが、初期のケンシロウよりも明らかに強いトキが伝承者になっても、困るやつは誰もいないように思えるから大丈夫な気がした。
そして、ついに訪れた西暦199X年。
核戦争が始まったと知ってシェルターに避難していた俺とサウザーは、世界が核の炎に包まれたとしても生き延びることができて、核戦争が終わった頃にシェルターを出てみた俺とサウザーは、荒れ果てた世界を見ることになる。
俺が【商品購入】で用意したトラックに、シェルター内の物資を積めるだけ積み込んで、積めなかった残りは俺の【人影倉庫】に収納し、トラックを走らせた俺とサウザーは、荒れ果てた世紀末の世界を旅してみることにした。
旅の最中に、元暴走族だというアンナとその兄であるレンと出会ったが、アンナを狙うモヒカン団とやらをサウザーと共に手刀で刻んで始末した俺。
アンナを助けたことを感謝してきたレンと俺が話していると、リュウケンから北斗神拳を学んだ北斗四兄弟の1人であるジャギがアンナに会いに来て、俺とサウザーにアンナが助けられたことを知ったジャギ。
北斗神拳を受け継ぐことよりもアンナの方が大事だと考えたジャギは、これからはアンナを守る為に傍に居ると決めたようだ。
ジャギは、リュウケンが居る北斗の寺院に戻るつもりはもうないようで、アンナとレンと一緒に行動すると決めているジャギに、餞別として食料品と飲料水を渡しておいた。
北斗の寺院にはもう戻らないという伝言をリュウケンに伝えるようにジャギから頼まれた俺とサウザーは、ジャギ達に別れを告げて、北斗の寺院へと向かってトラックを走らせていく。
北斗の寺院に到着した俺とサウザーは、リュウケンと会う前にケンシロウとユリアの2人と出会うことになったが、ユリアが病に冒されていることに気付いた俺。
ユリアの病を「病」「完」「治」の3文字で3個の文珠を用いて完治させておくと、呼吸が楽になって身体が軽くなった様子を見せたユリアの姿を見たケンシロウから、感謝されることになる。
ケンシロウに聞いてみたところによると、北斗神拳伝承者はトキとなったみたいだが、ユリアの婚約者となるのはケンシロウに決まっていたらしい。
今のケンシロウ本人は知らないことだが、ケンシロウは北斗宗家の血を受け継ぐ存在であり、リュウケンはそれを知っていたからこそ、南斗の将であるユリアの婚約者にケンシロウを選んだのだろうな。
その後、まだ生きていたリュウケンにジャギからの伝言を伝えた俺とサウザーは、トラックでの車旅を続けることにしたが、リュウケンから頼まれてケンシロウとユリアも一緒に連れていくことになった。
運転する俺の隣にある助手席にはユリアが座り、荷台に席を作ってサウザーとケンシロウには、そこに座ってもらう。
旅の最中に食事の時間になると、カレーが好きなサウザーの為にレトルトカレーを温めて、土鍋で米を炊いていた時に「ビーフカレーはあるのか?」と聞いてきたケンシロウは、そういえばビーフカレーが好物だった筈だ。
「あるぞ、食べたいなら用意するが」
「頼む」
そう言ったケンシロウの目は期待に満ち溢れていたので、ちょっとお高いレトルトのビーフカレーを温めてみた俺は、炊き上がったご飯を皿によそうと、温まったビーフカレーをご飯にかけてケンシロウに提供してみた。
「はい、ビーフカレーをどうぞ」
「ありがとう」
あまり表情が変わらないケンシロウだが、好物のビーフカレーを食べている時は、何処と無く幸せそうに見えたのは確かだ。
「フハハハハッ!カレーのおかわりを頼むぞスザク!」と言いながら皿を差し出してきたサウザーに追加のカレーを用意しておくと、何も言わずにケンシロウが静かに皿を差し出してくる。
「ケンシロウもおかわりか?」
そう聞いた俺に無言で頷くケンシロウにも、ビーフカレーを追加でよそって渡しておくと明らかにケンシロウは目を輝かせていた。
そんな食事の時間も終わり、野宿の準備を始めた俺達。
設営したテントと寝袋はユリアに提供しておき、俺とサウザーにケンシロウは荒野で横になって、ブランケットを身体にかける程度で眠っておく。
それから旅を続けた先で、南斗水鳥拳の伝承者であるレイの妹のアイリが、南斗紅鶴拳の伝承者なユダに狙われている場面に遭遇したんで、とりあえずユダを刻んでおいた俺。
この世界でもユダは腕にUDと刻印されたブレスレットをしていたが、英語ならJUDAでユダで、ローマ字ならYUDAでユダだから、思いっきり間違えてるんだよな。
UDだとウダにしかならないのに、自分の女にはUDの刻印を刻むとか、そりゃあイチゴ味のサウザーも「下郎の皆さん、こいつヤバイぞ!」と言うわけだ。
イチゴ味のユダは、UDは美しいだろ、の略だと言い張っていたが、この世界ではどうなんだろう。
まあ、生かしておいても余計なことしかしないのが確実な、美しいだろ、の人ことユダには早々に消えてもらったが、これで水が貴重な時代に、水があるダムを爆破するような大馬鹿野郎が居なくなったかもしれない。
サウザーとケンシロウは、それぞれが好きなカレーを6回おかわりしたようです