異世界ントム   作:色々残念

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思い付いたので更新します


ヒロアカ編その6 期末試験は師弟対決

ヒーロー科1年生の期末試験では、教師1人と生徒2名で戦うことになり、ハンデとして体重の半分の重りを装着した教師陣を相手に、制限時間内にハンドカフスを教師にかけるか、指定された出口まで退避するかのどちらかを選ぶ必要がある生徒達。

 

戦うか、逃げるかのどちらを選ぶとしても、プロヒーローである雄英教師は生徒達よりも格上な相手ではある。

 

雄英教師として俺が担当するのは緑谷少年と爆豪少年のペアであったが、落ち着いている緑谷少年と違って凄まじく苛立っている爆豪少年の精神面が未熟であるのは間違いない。

 

特に爆豪少年を気にしてはいない緑谷少年とは違い、緑谷少年を意識し過ぎている爆豪少年は、複雑な感情を抱いているようだ。

 

余計な雑念が入りまくっている爆豪少年に、実戦ではそれが命取りとなると教えておくとしよう。

 

開始された期末試験で、爆破で加速して俺に向かって突撃してきた爆豪少年の動きを完全に見切り、頭部を掴んで流し込んだ波紋によってあっさりと気絶した爆豪少年。

 

殴るよりかは怪我をさせないし、打たれ強そうな爆豪少年でも波紋への抵抗力は、あまりないみたいなんで、爆豪少年に怪我をさせずに無力化するには波紋が効果的だ。

 

此方の波紋で気絶した爆豪少年を素早く回収した緑谷少年が、爆豪少年に波紋を流して強引に叩き起こしていた。

 

「師匠は無策で突撃してどうにかなる相手じゃないよ爆豪くん。戦闘で敵わない相手からは退避して、助けを呼ぶという判断も必要なんじゃないかな。戦うにしても逃げるにしても協力は必要になりそうだけど」

 

先走って失敗した爆豪少年に対し、冷静に提案をする緑谷少年。

 

「黙れってんだクソカスが!テメェの力なんざ要らねぇんだよ!」

 

気絶していたところを助けた緑谷少年に対しても口が悪い爆豪少年は態度が悪すぎる。

 

自慢の弟子である緑谷少年を俺は大切に思っているし、実力不足で明らかに足手まといである爆豪少年が緑谷少年に暴言を吐いているところを見るのは、気分が良いものではない。

 

教師陣はヴィラン役で問題ないとするなら、多少はヴィランのように振る舞っても問題ないかと考えた俺。

 

俺が波導を用いて増幅した強烈な殺気を放つと、身体を硬直させた爆豪少年とは違い、瞬時に臨戦態勢に入った緑谷少年は恐れていても、いつでも身体を動かせるようにしていた。

 

俺との修行で恐怖を乗り越える訓練も積んでいた緑谷少年とは違い、一般家庭で不自由なく育った強個性持ちの爆豪少年は、戦闘センスは悪くないが圧倒的に経験が不足している。

 

気が強いとしても恐怖を感じないという訳ではない爆豪少年は動けない。

 

そんな隙だらけの爆豪少年へと近付く俺に対し、爆豪少年を庇うように前に出た緑谷少年が拳を構えた。

 

「師匠の殺気に慣れてる僕が戦うから、爆豪くんは逃げといてくれるかな。師匠が相手だと庇いながら戦える余裕はないからね」

 

それだけ爆豪少年に伝え、練り上げた波紋と波導を用いて身体強化を行った緑谷少年が此方へと突撃してくる。

 

あくまでも試験ということで【廃棄貯力】によって貯めたエネルギーは用いずに、波紋と波導だけを使っていた俺に対し、同じく波紋と波導の使い手である緑谷少年は抗い続けたが、やはり緑谷少年は波紋と波導の天才で間違いない。

 

波紋と波導の才能だけなら確実に俺を越えている緑谷少年は、その才を存分に活かしていた。

 

だが、戦いの年期と積み重ねてきた経験の差は、才能だけで埋めることは敵わず、形勢は此方が有利となってきていたが、諦めることはない緑谷少年。

 

1歩も動いていない爆豪少年に対し「走れっ!」とだけ言って前に出る緑谷少年は、俺を足止めするつもりなのだろう。

 

幾度も幾度も波紋と波導を用いた戦いを続けていき、ボロボロになろうが何度でも緑谷少年は立ち上がった。

 

波導により強化した波紋を用いて「生命磁気への波紋疾走」を発動した俺に、吸い寄せられた緑谷少年の身体。

 

人間の身体が帯びている微量な磁気を強化して、生命磁石とすることで、生物などを引き寄せることも可能とする「生命磁気への波紋疾走」を波導で更に強めたことで、緑谷少年すらも引き寄せた俺という生命磁石。

 

逃げられないと覚悟を決めた緑谷少年は、真っ向勝負を挑むことにしたようで拳を構えた。

 

「「山吹色の波紋疾走!」」

 

波紋によって山吹色に光輝く俺と緑谷少年の拳が正面衝突し、強力な波紋同士が打つかり合うことで凄まじいスパークが発生する。

 

反発する波紋により大きく弾かれた緑谷少年の身体が後方へと下がり、流し込まれた波紋によって身体が満足に動かせないようになっていた緑谷少年。

 

それでも俺の足止めという役割を果たした緑谷少年の判断は間違ってはいない。

 

そんな緑谷少年の頑張りを無駄にしたのは、退避して勝つことを選ばなかった爆豪少年だ。

 

手榴弾のような籠手に爆発する汗を貯蔵し、ノーリスクで最大火力を放てるのは悪くないが、それが当たるかどうかは使い手である爆豪少年の腕によるだろう。

 

逃げることを選ばずに俺に対して最大火力を放とうとしてきた爆豪少年に、波紋と波導による身体強化で間合いを詰めた俺は、爆豪少年の顔面に拳を叩き込むついでに波紋も流し込んで気絶させた。

 

緑谷少年と爆豪少年が動けなくなった状態で制限時間が終了し、終わってしまった期末試験。

 

緑谷少年が足止めしている間に、爆豪少年が全速力で退避していれば俺に勝てたかもしれないが、緑谷少年は相方に恵まれなかったな。

 

これで緑谷少年が赤点になるのは、流石に酷いと思うが、そこら辺を決めるのは担任の相澤先生になりそうだ。

 

その後、期末試験の結果としては赤点と判断された数名の中に爆豪少年と緑谷少年も含まれていたらしい。

 

やはり相澤先生は厳しいな。




爆豪少年は性格的に逃げることを選べなかったようです
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