椚ヶ丘中学校3年E組を監視していたシロや2代目死神などの存在には気付いていたが、生徒達に手出しをしてこないなら問題はないかと判断して放置していた。
しかし監視していたシロと2代目死神にとっては、俺が邪魔であるから排除したいと思う気持ちがあったようで、その考えの一致から手を組んだシロと2代目死神が、俺を排除する為に動き出したようだ。
俺と同じ場所に居たE組の生徒達を利用することは難しいと考え、生徒達の親族を電子ドラッグで操り、刺客として下校中の俺に差し向けてくるだけではなく、触手を調整した堀部まで俺を狙って動き出す。
やはりこの世界で春川英輔の研究成果を奪って電子ドラッグを製作したのは、死神と呼ばれる殺し屋の2代目であったみたいだが、その2代目死神とシロは俺を真っ先に排除するつもりらしい。
操られて俺を狙う生徒達の親族には怪我をさせないようにあしらいながら、堀部の触手による攻撃を対先生ナイフで両断して防いでいくが、生徒達の親族や堀部の安全など考えることもなく、寧ろ彼等も巻き込むような形で放たれる機関銃による一斉掃射。
放たれた銃弾は全て俺が弾いたとしても、このままならいずれクラスメイトの親族や堀部に銃弾が当たってもおかしくはなかった。
火薬を炸裂させて発射される機関銃の銃弾を弾くのではなく、誰かに当たりそうな銃弾だけは【南斗聖凰拳】の使い手として手刀で微塵に両断していって無害化した俺は、俺だけに当たる軌道の銃弾を全て掴み取る。
掴み取った銃弾を指弾として次々と弾き飛ばし、此方に向けられていた複数の機関銃の銃口へと送り返していき、暴発させた機関銃の数々。
波導により探知したそれぞれの波長に合わせて、クラップスタナーを叩き込んで麻痺させたクラスメイトの親族と堀部。
そうやってクラップスタナーを実戦で使ったことで、俺に新たなスキルが増えていたようである。
渡砕牙(ントム)
Lv3
力:I0
耐久:I0
器用:I0
敏捷:I0
魔力:I0
幸運:G
拳打:I
《魔法》
《スキル》
【山吹波紋】
【波導勇者】
【商品購入】
【廃棄貯力】
【祝福恩恵】
【恩恵確認】
【黄金生成】
【超人体質】
【霊力変換】
【変形霊刀】
【文珠生成】
【人影倉庫】
【聖剣創造】
【聖魔支配剣】
【冒険者札】
【神通棍】
【破魔札】
【霊体弩】
【精霊石】
【聖悪魔祓】
【聖返不死】
【式神使役】
【気力変換】
【朱槍傾奇】
【超硬気功】
【幽波紋】
【系統魔法】
【南斗聖凰拳】
【煮込達人】
【赤龍加護】
【咖喱帝王】
【香辛料理】
【身勝手境地】
【三色覇気】
【生成器官】
【副次効果】
【活力変換】
【魔法世界】
【金属細胞】
【鳴手麻痺】
・相手の意識の波長を読み取り、クラップスタナーで麻痺させることが、どの世界でも可能
殺さずに麻痺させて相手を止めることが可能なクラップスタナーが、どの世界でも使用可能になったのは悪くない。
新たなスキルが増えたのはいいことだが、今は堀部と操られているクラスメイトの親族達をどうにかする方が優先だ。
まずは堀部を完全に無力化しておくかと「触」「手」「無」「痛」「分」「離」と6文字を込めた6個の文珠を手の中で隠して使い、堀部の触手を無痛で分離させて、堀部から取り除いた触手。
堀部から分離させた触手を対先生ナイフで微塵に刻んで処理してから「電」「子」「麻」「薬」「洗」「脳」「解」「除」という8個で8文字の文珠を両手で隠しながら使用し、解除していった電子ドラッグによる洗脳。
とりあえず堀部と操られていたクラスメイトの親族の完全な無力化には成功したが、まだ肝心なシロと2代目死神が残っている為、警戒を怠ることはない。
「特に強化改造を施された訳ではないのに、人というものはここまで強くなれるのだねぇ。とても興味深い」
姿を現したシロが拍手をしながらそう言っていたが、そんなシロの隣に佇む黒衣を纏った存在は2代目死神で間違いないだろう。
「俺を排除する為に手を組んだようだな。春川英輔の研究成果の一部を盗み出したのはそいつだろ」
シロの隣に立つ黒衣の男を指差す俺に、楽しげに笑っていたシロは「あれだけ動けて頭も回るし、情報通なきみが何者なのかは詳しく知りたいと思うが、きみの死後に情報は集めさせてもらうよ」と言うと「じゃあ働いてもらおうかな2代目」と指を鳴らした。
それを合図に動き出した黒衣の2代目死神は、身体の各部に埋め込んだ触手を剥き出しにすると、此方へと飛びかかってくる。
真正面から堂々と2代目死神が殺しに来るが、2代目死神は自身にも特別に調整した電子ドラッグを使用していたようで、通常の電子ドラッグの数倍以上に引き上げられていた2代目死神の身体能力。
瞬間的な速度と攻撃に関する性能だけなら殺せんせーを遥かに上回る状態となっていた2代目死神は、単独で殺せんせーを殺害可能となる存在と化していたが、実は殺せんせーよりも強かったりする俺を殺すには実力不足だ。
殺せんせーの最高速であるマッハ20を上回る速度で繰り出される触手攻撃を完全に見切り、対先生ナイフで両断していった俺は、触手を斬り裂かれたことで乱れた2代目死神の波長を読み取り、絶妙なタイミングでクラップスタナーを発動させて、2代目死神の身体を完全に麻痺させておく。
「馬鹿な」
倒れた2代目死神を見て、あり得ないものを目撃したかのように後ずさるシロにとって、電子ドラッグと触手で強化された2代目死神が倒されることは流石に想定外だったらしい。
「殺せんせーは殺しにきた相手を手入れする程度で済ませるが、俺は殺せんせーじゃないんでな。クラスメイトの親族にまで手を出すような連中は、綺麗さっぱりと掃除しておくさ」
それだけ言うと、手早くシロも気絶させた俺は、2代目死神とシロに加えて機関銃を掃射してきたシロの協力者全員を連れて、その場から去り、全員処理して死体も痕跡も残さず【廃棄貯力】で廃棄しておいた。
ついでに電子ドラッグとドーピングコンソメスープのレシピもこの世界から消し去っておき、おまけで「全」「世」「界」「研」「究」「者」「善」「良」「化」「永」「続」という11文字を込めた11個の文珠を発動させておいたんで、この世界の研究者は永続的に善良になることになったな。
その後、洗脳から解放されたクラスメイトの親族達を烏間さんに任せて、行き場所のない堀部を連れて帰ってメシを食わせ、様々な話をして交流しておくと、翌日からE組に通うようになった堀部イトナことイトナは「金がないからメシを食わせろ」と俺に言ってくるようになったが、前よりかはE組にイトナは馴染めていたみたいだ。
まあ、メシを食わせる程度なら問題はないから、これからもイトナには腹一杯食わせてやるとしよう。
ドーピングコンソメスープや電子ドラッグが世に出回る前に、2代目死神が処理されたことで、これ以上犯罪にドーピングコンソメスープや電子ドラッグが使われることは無くなりました