ハンター試験会場でマーメン=ビーンズことマーメンさんからナンバープレートを受け取った俺達は胸元にプレートを取り付けておいたが、レオリオが403番、クラピカが404番、ゴンが405番であることは変わらず、殺せんせーが406番、俺が407番となる番号。
明らかに新人である俺達に目を付けていた新人潰しのトンパが話しかけてきて、親切な先輩のフリをして幾つかの情報を教えてくれたが、お近づきの印にと下剤入りジュースを此方に渡してくることは変わらなかった。
悪意を持って下剤入りジュースを渡してくるようなトンパに容赦をしてやる必要はないんで「これはお前が飲め」とだけ言った俺は、トンパの口を強引に開いて閉じられないようにしてから、5人分の下剤入りジュースを全て一気にトンパに飲ませておく。
「おごぉぉぉ!腹が!」
強力な下剤入りジュースを5本も飲んだトンパは、腹を右手で尻を左手で押さえながら走り去っていったが、トンパが無事にトイレに間に合うかまでは分からない。
それでもこれで、トンパがハンター試験には参加できなくなったのは確実だろう。
新人潰しのトンパを逆に潰した俺に、警戒の視線を向けていたのはトンパを知っている受験者達であり、何回かハンター試験を受けているベテランも混ざっていそうではあったが、そこまで脅威に感じることはなかった。
何処からどう見ても下半身が戦闘体勢になっているヒソカから俺に向けられる熱い視線は無視しておき、本でも読みながら時間を潰しておくと、しばらくして現れた試験官。
サトツと名乗った試験官に着いていくことが一次試験となり、トンパを除いた今年のハンター試験の受験者が全員サトツさんを追いかけていく最中、ゴンと同年代なキルアがゴンに接触してきて、子ども同士で仲良くなっていた2人は楽しそうだったな。
俺や殺せんせーという保護者2名と一緒にハンター試験を受けているゴンに対し「オレは保護者同伴じゃねーし」と軽く自慢するようなキルアは、ゴンよりも自分の方が実力が上だと考えていたようだ。
先に進んでいくと平坦な道から階段に切り替わったが、会話しながらでも息を切らしていないキルアやゴンとは違って、レオリオは形振り構わず走っており、現在は上半身が裸になっていたレオリオは荒い息を吐きながらも走り続けている。
ゴンは殺せんせーに任せておき、レオリオの隣で走ることにした俺は鞄に手を突っ込んだ状態でスキル【商品購入】を使用し、体力も回復するポケモン世界の「おいしいみず」を、小銭と引き換えに【商品購入】で用意すると、鞄から取り出してレオリオに渡しておいた。
飲むと体力がちょっと回復する「おいしいみず」をがぶ飲みして、体力が少しは復活したようで「おっしゃ、まだまだいけるぜ!」と少しは元気になっていたレオリオ。
こうやってちょっと手を貸す位なら問題ないかと考えてレオリオの隣で走っていると、階段にも終わりが見えてきて、ヌメーレ湿原に辿り着くことになったハンター試験の受験者達。
ヌメーレ湿原に関して軽く説明してくれたサトツさんに向かって「そいつは偽者だ!」と言い放つ存在が現れたが、念が使える念能力者としての視点からすると、綺麗な「纏」をしているサトツさんがどう見ても本物で、サトツさんを偽者だと言った存在はオーラを垂れ流しにしているだけではなく、オーラ自体の質も悪すぎる。
そんな偽者は人間ではなく人間に扮した人面猿なのは確実で、顔がサトツさんにちょっと似てる人面猿に死体のフリをさせた状態で見せつけて、サトツさんが人面猿だと言い放とうとしていたんだろうが、そう上手くいく筈もなくヒソカのトランプで死亡した人面猿達。
ヒソカからサトツさんに投げられたトランプは普通にキャッチされており、無事だったサトツさんの実力が証明されて、人面猿に騙されかけていた受験者達もサトツさんが本物の試験官だと理解し、続けられることになった一次試験。
濃い霧の中をレオリオやクラピカと一緒に走っていると、凄まじい数のトランプが俺目掛けて飛んできたが、念が込められているトランプだとしても生きている訳ではないなら【廃棄貯力】で廃棄は可能であり、俺に触れる前に全て廃棄されて消え去る全てのトランプ。
「500点♥やはり貴方はいいね♥もう我慢できないよ♥」
100点を超える点数を言ってきたヒソカは、粘つくような殺気を此方に放ちながらも下半身が再び戦闘体勢になっており、完全に俺だけしか視界に入っていないみたいだな。
なんでお前はそんなに股間のセンサーを反応させているんだと言いたくはなったが、それは言わないでおき、下半身の一部がもっこりしているヒソカにドン引きしていたレオリオとクラピカを庇うように前に出た俺は「相手はしてやるが、この1回だけだ」とだけ宣言した。
此方を殺したくてたまらないという気持ちになっているヒソカは、顔に邪悪な笑みを浮かべながら此方へと近付いてくるが、そんな相手に容赦をしてやる必要はない。
スキル【超人体質】で常人の数十倍の筋密度となる俺の肉体は、更に【天与呪縛】により並外れた強靭さと桁外れの身体能力を得ており、念を使わずともヒソカは倒せるが、念には念を入れておく。
真剣恋世界で得たスキル【超硬気功】により肉体の硬度を高め、念を込めた刃でも決して通らないような超硬度に変えた肉体で、ポケモンの波導、ドラゴンボールの気、GS美神の霊力、ONE PIECEの武装色の覇気、ハンター×ハンターの念、それらを同時に使用し、束ねて繰り出すのは【南斗聖凰拳】の技。
音を遥かに置き去りに動いた俺の両手の手刀が描く十字は、ヒソカの身体を4分割し、後には死体が残った。
「聖凰十字拳、俺がくれてやったその十字、あの世でせいぜい自慢しろ」
そう言っておいた俺の前で、4分割されたヒソカの死体が接着されたかのように貼り付き、ヒソカという死者の念で死体が動き出したが、今度は相手をしてやる必要すらもない。
既に死んでいる相手であるなら【廃棄貯力】で廃棄が可能であるので、死体ごと死者の念を廃棄して消し去っておく。
「だから言っただろ、相手をしてやるのは1回だけだとな」
きっちりと後処理も終わらせると、突如としてヒソカの死体が消え去ったのは何故なのかとか、様々なことを知っていそうな俺に聞いてくるレオリオとクラピカの2人は、知りたいことが沢山あるみたいだ。
とりあえず今言えることだけ答えておいた俺は、時間がある時に教えられることは教えると2人に約束し、式神である殺せんせーが待機している現在地までレオリオやクラピカと一緒に移動した。
俺の式神である殺せんせーの位置なら普通に分かるんで、迷うことなく進んだ先でゴンやキルアに殺せんせーと再会した俺達3人。
結構驚いていてどうやって追い付いたのかを聞いてくるキルアに、殺せんせーの位置が分かるようにしておいただけだと伝えると「発信器みたいなもんか」とキルアは納得していたようだ。
ヒソカが試験官ごっこよりも俺を襲うことを優先したせいか、一次試験を生き残った受験者達は、それなりに多い。
次でどれだけ残るかは、二次試験をやってみないと分からないが、メンチの課題が寿司だったら、ちょっと試してみたいことはあるな。
とりあえずヒソカが死亡したので、旅団という仲良しサークルがサークルクラッシャーされることはありません