四次試験が行われる前に受験者達が引くことになるのは、狩るものと狩られるものを選ぶことになる紙で、その紙に書かれていた番号のプレートを持つ相手がターゲットとなる。
ターゲットのナンバープレートは3点、自身のナンバープレートも3点で、それ以外のナンバープレートは1点となり、最終日に合計で6点のプレートを所持して集合場所にまで来た受験者のみが合格となる四次試験。
ゼビル島で行われる試験の期間は1週間で、その間に受験者達は6点分のナンバープレートを集めなければいけない。
俺のターゲットは301番のギタラクルだが、ギタラクルは偽名で本名は恐らくイルミ・ゾルディックだろう。
トリックタワーを攻略した順にゼビル島に入っていく受験者達の中で、長く困難な道を選んだ俺達は最後の方であり、5人の中ではまず最初に俺がゼビル島に入ることになるが、湿った殺気が此方に向けられていて、針で刺されて操作された多数の受験者達が襲いかかってきた。
これはギタラクルことイルミの仕業で間違いないが、どうやら俺より先にゼビル島に入っていたハンゾー以外の受験者達が全員イルミの針で操られているようであり、操作されている全員が肉体の限界以上の動きをさせられているようだ。
操作されていた面々の合間を縫う形で飛来する幾つもの針を【廃棄貯力】で廃棄して消し去って防ぐと、一旦退いたイルミの気配。
その間にゴンとレオリオにクラピカを「完」「全」「隠」「蔽」「結」「界」という6文字で6個の文珠で作り出した結界内に避難させ、更に追加で「攻」「撃」「全」「反」「射」という5文字の文珠を3人分使用しておく。
「危ないからしばらくそこに隠れているように」
それだけゴン達3人に伝えた俺は、イルミに操られている面々は何も悪くないんで、文珠を使って助けておくことにした。
「島」「内」「操」「作」「系」「念」「一」「週」「間」「使」「用」「不」「可」という13文字を13個の文珠に込めて発動して、操作系の念を島内では一週間使用不可にしておき、念による操作を強制的に止めた俺。
それから受験者達に刺さっていた針を「全」「員」「除」「念」の4文字の文珠で除念してから引き抜いておいたが、イルミに針で操られたことで肉体の限界を越える動きをさせられていた受験者達は全身の筋肉が断裂していたり、骨も折れているような状態になっていて、全員が動けなくなっていたな。
それでも針で操られていた全員が念による洗礼を受けた状態と同じように、念に目覚めていたのは確かであり、念が使えるようになってしまって戸惑う全員には軽く念について説明しておき、更に詳しく念について知りたいなら試験後に連絡するようにと伝えて、全員に俺の連絡先を渡した。
最低限水を飲める程度には動けるように治療を施しておいた全員を水場の近くに纏めておき、動けない受験者達の現在地が発信器で分かるようにプレートは1枚だけ残し、治療代金代わりにそれ以外のプレートは全て回収。
それからキルアを探してみた俺は、キルアのターゲットだった199番のプレートを渡すついでに、キルアに埋め込まれているイルミの針を「除」「念」の2文字の文珠で除念してから【廃棄貯力】で廃棄することで除去しておいたが、これでイルミが死んでも死後の念がキルアに降りかかることはないんで、イルミを生かしておく必要もないだろう。
という訳で報復に向かった俺は、操作系の念が使えない操作系の念能力者であるイルミが闇に潜んで針を投擲してこようが全て【廃棄貯力】で廃棄して消し去り、念能力ではない肉体操作で爪を刃と化したイルミが繰り出してきた攻撃よりも速く動いて拳を繰り出す。
念無しでも常人の数十倍の筋密度に桁外れの身体能力を持つ俺はパワーが桁違いであり、それに加えてこれまで生まれ変わった世界で得てきた様々なスキルによる能力すらも俺にはあって、更には強化系よりの変化系である俺の拳は並みじゃない。
音を遥かに置き去りに繰り出された俺のストレートパンチはイルミの頭部に命中し、念によるガードすらも完全に貫いて、容易く一撃で粉砕したイルミの頭部。
イルミの頭部を完全に砕け散らせた後はナンバープレートだけ回収し、飛び散った血や肉片に骨の欠片やイルミだった何かすらも残らず【廃棄貯力】で廃棄して手早く処理して、死体と痕跡も残すことはなかった。
その後、レオリオやクラピカにゴンが6点になるまでプレートを渡してもプレートが余っていた俺に、交渉を持ちかけてきたハンゾーは最終試験で何か手伝うことがあれば全面的に手伝うと言ってくる。
俺にとっては余ったプレートを渡すだけでハンゾーが協力してくれるなら悪いことではない。
ハンゾーのターゲットだった197番のプレートを渡しておき、最終試験での協力を約束してもらった俺は、イルミの針で操られていた面々が大丈夫か確認しにいってみたが、水だけしか摂取していない全員は少し痩せていたようだ。
やはり水だけでは栄養面で問題があるかと考えて、鞄に手を突っ込んだ俺は【商品購入】で紙幣と引き換えに粉末のコーンスープと人数分の紙コップを購入し、湯で溶かせばコーンスープとなる粉末が包装されて入っている紙箱と紙コップを鞄から取り出すと、湯を沸かして紙コップに粉末と湯を注いで用意したコーンスープを全員に飲んでもらう。
スープで少し栄養を摂取してもらってから癒しの波導で身体の痛みを和らげたり、固形物を食べたりできるようになるまで回復させたりした後は、俺が獲ってきた魚を焼き魚にして全員に食べてもらったりもした。
最終日が来るまでイルミに操作されていた面々を世話していた俺を医者志望のレオリオとクラピカだけじゃなくてゴンも手伝ってくれたが、キルアは島内で暇をもて余していたみたいだな。
主人公に助けられなければイルミに針で操られた面々は死んでいました