「…というわけで、今回の件に関しては私達の関係は全くないわ」
気絶した全員をアビドスへ運んだ華扇は、学校で待機していた先生にそう伝えた。ちなみに華扇は腕の姉ということにしている。
“なるほど…だとすると、カセンには悪いことをしてしまったね。”
「うーん、まあ大丈夫でしょ。あの子頑丈だし。」
華扇は背中を向け座る腕を見て言った。
“いや…そっちもあるけど疑い続けたことの方かな”
「あー、そっち?まああの子はそういうことあるとすぐ不機嫌になるわね、良くも悪くも気分で動いてるから」と華扇は言い、少し真剣な顔で
「選択とはいつもリスクがあるものよ。これはそのリスクだと思って受け入れるしかないわ。」と言い、空間の裂け目へと消えていった。
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生徒たちが意識を取り戻し、先生から事実を伝えられた夕方頃の教室では気まずい空気が流れていた。しかし、生徒たちの心には自分は人を殺してはいないという安心感もあった。相変わらず明後日の方向を見つめる腕の背中に対し先生は
“みんなを代表して言わせてもらう。本当にごめん。”と言った。
先生は悪くないのにと申し訳なさそうな表情をする生徒たち。
腕はその言葉を聞いてこちらを向くことも、何か言うこともなかった。
その日はそのまま腕は夕飯時にも誰かと話すことなく、夜になると一人静かに屋上に立つのだった。
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その時、屋上に上がってくる集団がいた。アビドスの生徒たちだ。彼女らは自分のせいで何も悪くない先生が謝っていたことに耐え切れず、謝りに来たのだ。
一人づつ謝って、家へと帰っていく。
「…ん、疑ってごめん」
「確証もないのに撃ってしまいすみませんでした…」
「…セリカちゃんが誘拐された時は本当に助けようとしてくれてたんだね。ごめんね…」
「誘拐された時のことは知らないけど…酷いことを言ったり銃を向けたのはごめん…」
「一回ならず私は二回撃っちゃってるからね、本当にごめんよ」
そうホシノが告げ、戻ろうとした時だった。
「…おい、待て」
腕は静かに言い、ホシノは
「うへ〜、なんだい、カセン」と気まずそうに聞いた。
「…いや、特に深い意味はない。少し話でもと思っただけだ。面倒ならさっさと帰ってくれてもいい。」と淡々と答えた。
しばらくして、ホシノは腕の横へ並ぶように立ち、腕は少しの沈黙の後口を開いた。
「…お前、何か隠していることがあるだろ。」
「い、いやぁ〜、そんなわけないじゃないか。どうしてそう思ったんだい?」
「その反応は図星だな。お前が深夜どこかに向かうのを見て何かあるとは思ってたんだ。」
その後腕は
「私はお前の過去を全く知らない。しかし何か嫌な事…大切なものでも失ったことがあったのだろう。」と続けた。
「…うへ〜、カセンは察しがいいね。」とホシノは話を曲げ、何かを隠そうとするようにした。
しかしそれに気づかない腕ではない。
「…出て行こうと思ってるんだろ、ここ」
腕は少し物悲しそうに、それであって冷たく言った。
更新サボった分一話多く更新するかね
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