ベルがアサシンのマスターとなり数日が経ったが未だこれと言ったコンタクトは無く割と普通の生活を続けていた。
「ぎゃあああああああああああああああああああ!?」
「アサシンまたやったの!?」
訂正、前の普通からは大分かけ離れた生活を送っていた。
ベルの眼前に広がるのは赤い血の池の中で転がり回る冒険者と思わしき男とその男を酷く冷めた目で見るアサシンだった。
「今度は何したの!?」
「おかあさん、コイツ襲って来た、殺したい」
幼女の外見からはおおよそ飛び出すとは思えない言葉が飛び出しベルはそれを必死に否定する。
「駄目駄目!!何言ってんの!?早く帰るよ!!」
ベルは不服そうなアサシンを引き摺りながら何とか本拠である廃教会に辿り着く。
「た、ただいま帰りました〜」
「おかえりベル君アサシン君………………その様子だとまたやったみたいだね」
疲労困憊の様子のベルを見てヘスティアは何があったのかを大体察し声を掛ける。
「それで?アサシン君は今度は何をしたんだい?」
「私の事を気持ち悪い目で見てたおじさんがいた」
「うんうん、それで?」
「急いでたから無視した、そしたら襲いかかって来た、気持ち悪かったからちょっと刻んだ」
「刻むな!!いや、でも………………そういう時は仕方無いけど大きな声で
「……………………分かった」
アサシンは簡単な話常識が無かった。最初は本当に酷く敵と判断すれば言葉より先に刃物が飛び出し、気に入らなければ刃物が飛び出し相手が襲ってくれば刃物が飛び出す。因みに今回の件は最後のに該当しこの場合は相手が悪いと言えなくもないので2人は困り果てていたりする。
何故そうも変質者が多いのかと言うと原因はアサシンの格好、必要最低限の部分しか守っておらず8割ほど素肌が見えている。そんな格好で彷徨えば変な輩が現れるのも納得だろう。かと言ってベル達には新しい服を買ってやる余裕も無く1度なけ無しの金で買ったボロボロの外套を着せた事もあったがアサシンの戦闘についていけず敢え無くただの布切れとなった。
その時、グゥ~と誰かの腹の虫が鳴った。ヘスティアが音の素を辿るとそこには顔を赤くしたベルがいた。
「す、すいません」
「ゴメンよベル君、ご飯にしよう」
ヘスティアはそう言うとバイト先から貰ってきたじゃが丸くんを取り出しテーブルに置く。
「お待たせ、それじゃあ食べようか」
こうして3人は仲良く食事を取り少しの間平和な時を過ごす。