アイズとセイバーの協力もあり、何とかバーサーカー達を退けたベルとアサシン。バーサーカーが去ったのを見届けたベルは大きく息を吐くが、アサシンはナイフを握り未だ警戒を解かなかった。
「アサシン?」
ベルがアサシンの視線を追うと、そこにはセイバーとアイズがいた。
「君も参加者なんだね」
「あ、えっと…………はい、神父さんから本を頂きました」
「そっか、君と戦うのは…………ちょっと嫌だけど、ごめんね」
「へ?」
ベルが顔を上げるとアイズは剣を振り上げており、アサシンが間に入りアイズの剣を弾く。
「な、何で…………」
「聖杯は最後の一人にならないと願いを叶えてくれない、私の願いの為に、死んで」
「そんな、だってあの神父さんは今まで死者は居ないって」
「ならお前が最初の死者となれ、ベル・クラネル」
気が付くとベルの背後にセイバーが回っておりその手には長剣が握られている。寸での所でアサシンが再び割って入り、セイバーに距離を取らせるが、バーサーカーとの戦いのダメージが抜けておらず、息が上がっていた。
「おかあさん走って!!」
「ッ!!」
アサシンの言葉に反射的に反応し立ち上がったベルは、二人に背を向け走り出す。しかしそれより早くアイズが道を塞ぎ、剣を振り下ろしてくる。奇跡的にその剣を回避したベルは、更に2人から距離を取る。
「ハァ……ハァ……ハァ……ちくしょう……ちくしょうちくしょう!!」
ベルは幻想を打ち砕かれ悪態を付く。
(考えろ!!何かある筈だ!!僕とアサシンを殺させずアイズさん達を止める方法…………何か、何か!!)
その時、ベルの頭を過ったのはバーサーカーだった。
「ッ!!」
「じゃあね」
ベルが考える間にもアイズはベルとの距離を縮めており、その剣をベルに振り下ろすが、ベルはまたしても奇跡的に回避し、アイズに語り掛ける。
「同盟!!」
その言葉にアイズだけでなく、セイバーとアサシンも動きを止める。
「同盟を結びましょう!!他のサーヴァント…………いや、バーサーカーを倒すまででも良いです!!同盟を結びましょう!!」
「……………………同盟?」
「はい、アイズさんもあのバーサーカーの力を見たでしょう?セイバーの攻撃を受けて心臓を破壊されたのに平気で起き上がってきた。そんな存在を相手に一人で戦うのは危険すぎる。だから僕と同盟を結んで一緒にバーサーカーを倒しませんか?」
「耳を貸すなマスター、窮地に追い込まれた兎の戯言だ。そんな事をするより今ここで確実に一人落とす方が楽だ」
「………………………………そうだね」
(クッ!!駄目か!!)
「じゃあ、結ぼっか、同盟」
「へ?」
「おいマスター、ここで仕留めておかなければ後々面倒な事になるぞ?」
「でも、今1番危険なのはバーサーカー。そのバーサーカーを倒せるなら手を結ぶ価値はある、と思う」
「…………………………………………分かった、君の意見に従おう」
セイバーはそう言うと剣を鞘に収め、アサシンも漸く警戒を解いた。
こうして対バーサーカー同盟が結成された。