「で、どうするつもりだマスター?」
ベル達と同盟を組みその場は1度解散となった後、セイバーはアイズに問い掛ける。
「何が?」
「同盟の件に決まっているだろう。打倒バーサーカーのためとはいえあんな小僧と手を組むなど、はっきり言って奴も奴のサーヴァントも役不足と言わざるを得ない、我々にメリットは少ないのではないか?」
「うん、でも本で見た、アサシンは【マスター殺し】のサーヴァント、私と貴方でバーサーカーを抑え込めればあの小人族は無防備になる」
「成る程、幾らサーヴァントが最強であろうとそれを操るマスターが弱ければつけ入る隙はある、そして奴らはその隙をつけ入るのが得意」
「うん、そしてその後で……殺る」
アイズがそう言うとセイバーはアイズの頭に手を置く。
「それは俺の仕事だ、君のじゃない」
「………………………………」
「任せておけ」
「………………………………ありがとう」
翌日、ベルとアイズは両ファミリアにバレないように密会をする様になった。聖杯戦争のマスター同士で更に他派閥、バレれば面倒が起こらない訳がないと深夜の人気の無い場所で会う事にした。
「じゃあ、始めよっか、バーサーカーをどうやって探すか」
「えっと、バーサーカーの力、凄かったですね、建物とか滅茶苦茶になりましたし」
「うん」
「それでえっと、僕、知り合いのギルド職員の人に聞いてみたんです。建物の破壊事件とかそういうのが無かったか」
「そんな物があった所でバーサーカーの仕業とは限らんだろう」
「はい、でも、ファミリアの壊滅なら話は変わりますよね?」
その言葉にセイバーはピクッと反応を示す。
「何日か前、【ソーマ・ファミリア】が建物ごと壊滅したらしいんです。生き残ったのは小人族の女の子1人でその子は事件について何も言わず結局事件は迷宮入りしたって」
ベルはエイナから借りた資料を広げ続ける。
「単なる建物の倒壊なら他にも何人か生き残ってふと思うんです。だから」
「【ソーマ・ファミリア】壊滅事件はバーサーカー、そしてそのマスターが引き起こしたものだと?」
「はい」
「無くはない、か」
「行ってみよう、元【ソーマ・ファミリア】の本拠」
アイズの言葉にベル達は動き出そうとするがそれをセイバーに止められる。
「待て待て、お前達は他派閥のファミリアだろう。夜に二人で歩いている所を目撃されたらいらん誤解を招く、ここは別々に移動し現地で合流する方が自然だ」
セイバーの最もな意見に賛成しベル達は一度別れ別々に【ソーマ・ファミリア】の本拠跡に向かった。
そこにあったのは瓦礫、割れたガラス、舞い上がる砂塵、それだけ。人がいた痕跡もあったがその人達の最期を知らしめるかのように広がる夥しい赤黒い何か
「あら、こんな所に、それもこんな時間にお客さんなんて珍しいと思えば貴方達ですか」
そう言って振り返るのは件のバーサーカーとそのマスター。
今、対バーサーカー同盟とバーサーカーがぶつかり合おうとしていた。