HG ガンダムビルド⋯ビビッドアーミー・悠久の地大戦編・ 作:星龜
11月に、ガンプラバトル世界選手権が開催される。
しかし、ビビッ島においては、世界選手権と同時期に行われる、とあるガンプラバトルのイベントがある。
それが
『悠久の地大戦』
である―。
『悠久の地』―。
そこは
現実であって、現実ではない…
時の流れが止まっている…
海であり、陸であり、空であり、宇宙である…
ガンプラが、その性能を全開にできる
という謎の世界―
ようするに
異世界
なのだが…
なぜ、ビビッ島にそのような異世界が存在するのかは謎である…。
◇
何処とも知れない暗闇の中―
「イース、参上。」
と、モスグリーンの軍服を着て、白い手袋をつけ、黒いブーツを履き、右手に鞭を持った、プラチナブロンドのロングヘアーの、イースと名乗る女性が姿を現した。
続いて…
「八乙女 撫子、推参☆」
と、赤と青に彩られた着物を着て、頭に狐の面を付け、腰の左に瓢箪をぶらさげ、右手に薙刀を持った、八乙女 撫子と名乗る女性が姿を現した。
その名前といい、容姿といい、どう見ても日本人にしか見えないが…
しかし、額から2本の黄金色の角がはえていることから、人間なのかどうか、疑わしい…。
次に姿を現したのは…
「ヴェリィ、ただいま到着☆」
と、アサルトライフルを持った、青い迷彩服を着た、藤色のロングヘアーのヴェリィと名乗る女性が姿を現した。
次に姿を現したのは…
「ドローネだよ☆」
と、ウサギの模様が付いた水色のパーカーを着て、水色のウサギのスリッパを履いた、銀髪ショートヘアーのドローネと名乗る少女が姿を現した。
次に姿を現したのは…
「みなさま、ごきげんよう☆
サワムラです☆」
と、礼儀正しい言動の、純白の軍服を着た、プラチナブロンドのロングヘアーの、サワムラと名乗る女性が姿を現した。
次に姿を現したのは…
「アリスだよ…。」
と、はだけた黒い軍服の下に、袖の無い白いワイシャツを着て、額に液晶ディスプレイを着けた、セミロングの金髪の、アリスと名乗る少女が姿を現した。
次に姿を現したのは…
「メイコ、来たよ☆」
と、白い頭髪に青い軍服を着た、頭に犬の耳がついた、メイコと名乗る女性が姿を現した。
最後に姿を現したのは…
「リリィだよ☆」
と、黒い学生服とも軍服ともつかないような服を着て、赤いネクタイを付け、頭に猫耳、お尻に猫の尻尾、両手に3本爪の付いた手甲を着けた、ベージュ色のショートヘアーの、リリィと名乗る少女が姿を現した。
「悠久の地八戦神…
そろったな…。」
と言うイース。
そう…
この闇の世界に集まった8人の女性達は
悠久の地八戦神
と呼ばれる
『悠久の地』に住む8人の女神
なのだ。
「今年も、この日が来たか…。」
と言う撫子。
「『悠久の城』攻略戦★」
と言うヴェリィ。
「そのために
下民達に力を与えている
のに、なかなか、その力を開花させられない者が多くて困るよ★」
と言うドローネ。
「しかも
その力を中途半端な形で顕現させる
者もいる始末…。」
と、あきれるように言うサワムラ。
「下民達は、力を顕現させた者のことを
『ニュータイプ』
と呼び、中途半端に顕現させた者のことを
『カテゴリーF』
と呼んでる…。」
と言うアリスの額のディスプレイに
[(-_-;)]
という絵文字が表示される。
アリスの額のディスプレイには
アリスの感情が絵文字で表示される
のだ。
「でも…
今年こそ、『悠久の城』を
と言うメイコ。
「正直
これ以上、マルグレーテのふざけたゲームには付き合いきれない
よ。」
と言うリリィ。
「その通りだ。
しかし
マルグレーテの決めたルールは絶対
だ。
この、ふざけたゲームを終わらせるためには、『悠久の城』を落とし、この8人の中の誰かが、『新たな悠久の城の城主』になる以外に方法が無い。」
と言うイース。
つまり、こういうことだ。
『悠久の地』にある『悠久の城』の城主の
マルグレーテ
という人物が
ガンプラバトルをもってして『悠久の城』を攻略してみせよ
というゲームを始めたのだ。
そんなの、簡単な事だとタカをくくっていたイース達だったが…
イース達は、ビビッ島の住民達の力も借りて、『悠久の城』攻略に挑んだが、失敗をくりかえし…
ついには、ビビッ島の住民達に
神の力
を与えてまで、『悠久の城』の攻略に乗り出したのだ。
それでも、『悠久の城』は落城することのないまま…
数十年もの年月だけが流れていった…。
◆
『悠久の城』の城主の間では―。
「陸軍元帥JS」
「海軍元帥コーラ」
「空軍元帥ピロスケ」
「「「参上いたしました」」」
と、マルグレーテの前にひざまずく
緑の軍服を着た陸軍元帥JS
青い軍服を着た海軍元帥コーラ
赤い軍服を着た空軍元帥ピロスケ
の3人。
3人とも、『悠久の城』の城主マルグレーテの側近だ。
「よく来た
JS
コーラ
ピロスケ。」
と言う、白と黒の軍服を着て、毛皮のマントを羽織り、右手に軍刀を持った、蒼いロングヘアーに鋭い目つきをした女性が、『悠久の城』の城主マルグレーテだ。
彼女こそが、数十年前
『ガンプラバトルをもってして『悠久の城』を攻略してみせよ』
というゲームを始めた張本人だ。
「では、城主…
開幕宣言を…。」
と言うJS。
「うむ。」
と、玉座から立ち上がるマルグレーテ―。
◇
ビビッ島―。
正午になった時…
突然…!!
テレビ、パソコン、スマートフォン等の、ありとあらゆる映像端末に、マルグレーテの顔が映し出された。
マルグレーテによる
『悠久の地大戦』の開幕宣言
である。
『聞け、下民ども。
私は『悠久の城』の城主マルグレーテである。
今年も『悠久の地大戦』を開催する。
11月11日の午後10時59分59秒まで
に、悠久の地八戦神どもの傘下に入り、私の城を落としてみせよ。』
◇
大洋高校―。
放課後、【ブルーノア】のメンバー全員が部室に集合した。
「みんなも聞いてのとおりだ。
毎度おなじみの、マルグレーテ様の『悠久の地大戦』の開幕宣言だ。
いつものように、我々はヴェリィ様に仕え、『悠久の地大戦』に参加する。
11月11日の夜10時に、
と言うチュージ―。
(ふぅ…)
と、息を吐くクレア。
ヤンから天山流拳法を学んだことで
強くなった
という自覚はある。
だが、『悠久の地』には『悠久の地の住人』と呼ばれる『ニュータイプ』が何人もいる。
だが、ガンダムアルフェルグに搭載されている
PXシステム
ならば、1分間だけだが、ある程度は『ニュータイプ』にも対抗できる。
ガンダムアルフェルグと…
ヤンから学んだ天山流拳法と…
長年、培ってきた自身の経験をもって…
クレアは『悠久の地大戦』に挑む―。