エロ同人RPG系勇者ちゃんVSヒロピン好きの俺VSダークライ 作:らっきー(16代目)
死んだ。チート能力を持って転生した。上手くいかなかった前世と違ってこっちの世界では上手くやるぜ!
ここまでテンプレだよな。異世界ものが好きなタイプの人間でももう食傷気味というか、見飽きていると思う。だからこそ、そのテンプレに味付けされたものを楽しめているとも言えるのだが。共通認識できる世界観の土台って大事だよね。
まあ言ってしまえば、転生チートハーレムって男の夢全部盛りみたいな欲張りセットだよな、という話。水戸黄門がわかりやすい勧善懲悪として人気であり続けるように、転生チートものも変わらず一定の人気があり続けるだろう。
だって、もし自分がその立場になったとして。『神様に頼りたくないからチートは要りません』なんて言えるか?
少なくとも俺は無理だったね。
どうせ転生させてくれるならチート能力を持って、可愛い女の子とあんな事やこんな……いや、飾るのはやめよう。
自分だって転生チーレムものの主人公になりたいと、そう願ってしまった。
俺が教訓として残せるとしたらただ一つ。願い事は自分の身の丈に合ったものにしておけと、それぐらいだ。
戦いは数だよ兄貴! って有名なセリフがあった。
まあその作中だとむしろ圧倒的な個の活躍が描かれていたが、そのセリフに異論はない。勇者一人旅をしてみればスライムとカラスの群れでさえ致命的な遭遇だ。
「きゃっ!? しまっ──うしろ……!」
例えばゴブリンの群れ。一匹一匹は大人なら鶏を絞めるぐらいの労力で殺せるそれも、群れになれば厄介な……モンスターという呼び名がふさわしい存在になる。
「この、剣返せ──ひっ! む、胸触るなぁ!」
人が持ち合わせている注意力にも限りがある。幾ら弱かろうと、命を懸けた戦いをしている最中に、周囲全体に気を配るなんて無理な話だ。だだっ広い草原とかなら話は別だろうが、こんな森の中じゃあなあ。
「ちょ、やだ! やめ──ウーさんいい加減助けてよぉ!」
段々と必死さを増していた、ずっと聞こえていた声がいよいよ無視できないぐらいになった。声の方を見やれば、ゴブリンに纏わりつかれた半裸の女の姿。大変眼福でよろしいと思う。灰色の瞳が涙で濡れて銀になっているのもとてもいい。
「は、初めてがゴブリンなんてやだよぉ!──っ!」
黙ったのは、ゴブリンのうちの一匹が口元に汚らしいブツを近づけて来たからか、或いはそいつが俺の拳一発で霧になったからか。この世界では魔物は血を流さないから助かる。さもなくば今頃彼女の──勇者様の麗しい顔は血塗れのスプラッタなことになっていただろう。金髪に血の赤は映えそうだが。
今まで風景に徹して連れの女が犯されかかっているところを眺めていただけの男──つまりは俺なわけだが、そんな男に邪魔されたのが気に障ったらしく、ゴブリン共がまとめてこっちに向かってくる。
戦いは数だ。一騎当千の兵も、5、6方向から同時に襲い掛かられてはどうもなるまい。現に勇者ちゃんは数の暴力に負けたわけだしな。
だがまあ、そんなものは弱者の理屈だ。
ゴブリンが粗雑な作りの刃物を突き立ててくるが、そんなものは当たった時点で砕け散った。驚きで動きの止まったそいつに蹴りを入れてやれば、あえなくただの霧の仲間入りだ。
それからはまあ蹂躙しただけで、戦いと呼べるものですらなかった。神様に頭下げて摩訶不思議な神通力を恵んでもらった甲斐もあるというものだ。チート能力万歳。
「ほれ、立てるか?」
「あ、ありがとうございます。……もう少し早く助けてくれてもよくないですか?」
「それじゃあ勇者ちゃんが成長できないじゃん」
それはそうかもしれませんけど……なんて少し落ち込んだ様子の彼女。小柄だからうつむくと後頭部の…シニヨン?が目に入ってちょっと腹が減る。正式名称を知るほどファッションに興味は無いが。多分ちゃんとおしゃれな呼び方があるんだろうけど、どう見てもこの形フレンチクルーラーだよな。
金髪にグレーの瞳。それから令和なドスケベボディというエロ同人系勇者ちゃん。そんな見た目に反して──或いはそんな見た目に相応しいかもしれないが──生真面目な性格の彼女は俺の目的……というか趣味に気が付いちゃいない。
すなわち、犯される寸前の、絶望と諦観と恐怖に涙するしかない女の子の顔程エロいものってないよね……ということに──
彼女と──勇者ちゃんと出会ったのはほんの偶然だった。
もはや生活費を稼ぐためですらない、単なる暇つぶしとして、冒険者ギルドが貼りだしているクエストから人気のない適当な一枚に手を伸ばした。その時に偶々同じクエストに手を伸ばしたのが彼女だったという、それだけの縁。
「……何故わざわざこんな依頼を? 言っちゃあ悪いが、出遅れて余り物しか選べなかった奴が受けるようなものだぞ?」
興味が湧いてそんなことを尋ねた。実力不足で、などというなら一人で行動はしないだろう。男はコミュ障すぎてソロとかも見なくはないが。例えば俺とか。
「その……笑いませんか?」
「? 弱すぎて誰もパーティーを組んでくれないとかなら笑うが」
「性格最悪ですね!? 違いますよ! ……女神様が、最初はこのあたりから始めておきなさいって」
前世だったら、頭のおかしい狂人の戯言として聞き流していただろう。だが輪廻転生を知ってしまっては、今更神の実在を笑い飛ばすことは出来なかった。
「ふーん。なあ、その女神様は。他人と協力することに文句は言いそうか?」
「え?」
「どうせなら一緒に行こう。報酬はそっちが多く取っていい」
そんな提案をしたのは、女神様から神託を受けるような……つまりは物語の主人公のような人間と同行するのは楽しそうだという好奇心。それから少しばかりの人恋しさ。
結論から言えば……まあ、退屈とは縁遠い生活を送ることにはなった。以上。回想終わり。
「引き返さなくていいのか?」
「だ、大丈夫です! 引き返してたら日が暮れちゃいますし。勇者として、クエスト失敗なんてことは流石に……!」
「一日ぐらいいいと思うがね」
「いえ、そのですね……報酬が減ると……服を直すお金が……」
「あー……」
ギルドの面倒なところだ。あらかじめ決められた期日までにクエストを終わらせないと、違約金と言う形でどんどん報酬を減らしてくる。0になったらクエスト失敗扱いでペナルティだ。なったことがないから具体的にどうなるのかは知らん。
「魔法とかでパパっと直せないのか?」
「き、傷なら治せますよ? 癒しの魔法は得意なんです!」
「だからそんな軽装備だったのか……」
鎧と呼べるような部分はガントレットとブーツ部分、それと肩回り程度で、あとは…随分と覚悟の決まった装いをしている。呼び方はハイレグアーマーだったかな?ビキニアーマーと双璧を成すファンタジー特有のエロ装備だ。
目の保養としてはありがたい。乳も尻もデカいし締まる所は締まってるしな。だからこそ最初に会った時に同行を申し出たというのもあるのだが。美人は三日で飽きるとか言ってた奴は本物の美人を見たことが無いんだろう。
「それならまあ、さっさと行くか。夜にゴブリンの巣に入るなんて遠慮願いたい」
「はい! 早く終わらせて……終わらせて……着替えたいですね……」
「次からは予備の服でも持ってこい」
そうします……と言っている彼女の服はゴブリンのおかげで無残なものだ。金属製の部分こそ無事だが、胸の一部やら臍あたりなんかは露出している。一応こんなんでも金属の部分が破壊されるまでは防具としての機能は残るらしい。付与魔法って凄いね。
そんな際どい後ろ姿を眺めながら森の奥へと進んでいく。道中にも何匹かゴブリンは湧いてきたが、不意打ちさえなければ彼女一人でも十分だった。そのために後ろを守っているのだからな。決して肌色が覗いている尻を凝視しているわけではないのだ。
(ウーさん、ウーさん)
(ウーティスって呼べ。…なんだ?)
(あれ。群れのボスじゃないですか?)
小声で促される方を見れば、王冠を被った露骨に周りより偉そうなゴブリンの姿。いかにもボスですといった姿のソイツは、他のゴブリンと比べて一回りと言わず数倍の大きさはあるだろうか。
(突っ込みますか?)
(……ゴブリンに輪姦されたいならそうするといい)
(じょ、冗談ですよ! ……どうしたらいいと思います?)
割と猪娘な彼女なら本気でそうするんじゃないかと危惧したが、流石にそこまでアホの子ではなかったらしい。
(……お前、あのデカいのとサシなら勝てるか?)
(勿論! 勇者が伊達じゃないところを見せちゃいますよ!)
ドン、と胸を叩くとぷるんと揺れる。うーん眼福。もうちょっと鎧壊れないかな。
(オーケー。勇者ちゃん、ちょっとデカい魔法ぶっ放すから俺の身体に触れといて)
(え……は、はい!)
大方の魔法は自分自身は巻き込まれない。何故かと問われればそういうものだから、としか返せないのだがとにかくそうなっている。
応用として自分の体に触れている他人は魔法では巻き込まれない。まあ密着された魔法使いは対抗策が無くなる、という意味でもあるのだが、今は関係ない。それはそうと『身体に触れる』が後ろから抱き着くなのはどうかと思う。好きになるぞ?
「『ファイアストーム』」
魔法を唱え──視界が、赤く染まる。業火に焼かれた一般ゴブリンは悲鳴も上げられずに消滅していった。隠れていた奴らもいたのかもしれないが、まあ巻き込まれずに済んだ奴はいないだろう。
「なにやってるんですか!? ここ森ですよ!?」
「大丈夫大丈夫。生物にしか効かないから」
「植物だって生きてるんですよ!」
そう言われるとどうなんだろうかという気もしてくるが、まあ魔法なんてイメージの世界なのだから大丈夫だろう。俺にとって生物かどうか、重要なのはそれだけだ。
「そんなことよりほれ、アイツ。まだ生きてるぞ」
「え、ああ、ほんとですね……ほっといたら死にません? アレ」
「……やりすぎたか?」
微妙な空気になったが、お前が受けた依頼だし最後はお前がやっとけと言えば、それもそうですねとトドメを刺しに行ってくれた。素直ないい子だ。
瀕死の……ホブゴブリン? ゴブリンキング? よく分からんがとにかくリーダー格のゴブリンを勇者ちゃんが見事に一太刀で斬り殺す。弱って動きが鈍かった…というか死にかけだったとはいえさすがは勇者ということにしておこう。
断末魔の叫びも聞こえなくなったところでカランとゴブリンが被っていた王冠が落ちる。今回の目的はこれ……正確に言えばこれについている魔石だ。
なんでも魔王がばらまいている物で、身に付けると悪意が増幅されるのだとか。闇のオーブかな?
これを回収していくのが勇者の使命……といつだったか勇者ちゃんが話してくれた。とりあえずその第一歩目というところか。
「お疲れ勇者ちゃん」
「ウーティスさんもお疲れ様でした! いぇい!」
手を挙げている彼女に一瞬思考が止まったが、なんのことはない。ただのハイタッチの姿勢だ。
パァン! と子気味のよい音と相変わらず揺れる胸。この胸を独占できるだけでもパーティーを組む価値があるというものだな。
ギルドに報告を済ませ、勇者ちゃんが服を新調してから数日後。
「ウーティスさん! 神託が来ました!」
「おう……分かったから朝イチに大声はやめてくれ……」
宿屋の個室がプライベート空間であるということが、彼女にはどうにも分からないらしい。今度こっちもいきなり訪問してやろうか。
「いつ出発します? 今日? 明日?」
「……とりあえずお前さんが予備の服を何着か買えるぐらいのお金を稼いでからかな……」
今着ているのは彼女の普段着…というか、冒険スタイルから金属部分を無くしたもの。鎧でもなければ胸当て等の装甲もない、申し訳程度の布で身体を覆うそれは、胸のラインが分かりやすくて、一言で言えば実にエロい。それこそ道中でモンスターの標的になるだろうなと簡単に予想できるぐらいに。
「あ、お金なら大丈夫です。魔石が結構高値で売れましたから」
「あれは売っていいものなのか?」
売って取り戻しての無限ループになるのではと心配になったが、勇者パワーで一度浄化すれば平気らしい。実に便利なことだ。
「なので出来れば早めに次の街に行きたいんですよ。でも私一人だと道もよく分からないし」
「ほんとに、よくそれで世界を救う使命なんて言い出したもんだよ……とりあえず、こっちに来い」
ポンポンと横になったままベッドの端を叩けば、とてとてとなんの疑いも無くこっちに寄ってくる。こんなんだからいつも酷い目に遭うんだろうに。
「とりあえずもう一眠りしてから考えるぞ。……お前も寝てけ……」
「寝てけって……ちょ、力強っ!? 待ってくださ……! 私まだそこまでの覚悟は──」
コイツ子供体温だから抱き枕に丁度いいんだよな。いい感じに柔らかくもあるし。
神託だのなんだのはとりあえず、起きてから聞けば充分だろう。
目を覚ました後に、顔を真っ赤にした勇者ちゃんにしこたま怒られたのは、まあ笑い話としていいだろう。
主人公(ウーティス)
転生チートで金も女も地位も名誉も手に入れたけど虚しくなって全部捨てた。今はただの名無しとして勇者ちゃんが必死で助けを求めてくることを生き甲斐にしている。実は服を直す魔法ぐらい簡単に使える。
勇者ちゃん(勇者ちゃん)
ドスケべな身体のエロ同人ゲー主人公系勇者。真面目なアホの子。実は名前で呼んでもらえないことにちょっとモヤモヤしてる。
ごはんはたくさんたべるタイプ。
愉悦部とも曇らせとも違うこういうのが好き。ヒロピンもの…?
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