エロ同人RPG系勇者ちゃんVSヒロピン好きの俺VSダークライ   作:らっきー(16代目)

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エロ同人ゲーの王族、腐ってるか空気かの二極がち

 あったよ! 王都行きの馬車が! でかした! 

 ということでガタガタ揺られながら王都へと向かっている。目的としてはカノープスでの領主殺しのゴタゴタを収めてもらうため、になるのだろうか。勇者ちゃん的には旅の経過報告になるのかもしれない。一応王様直々のお仕事だからね、魔石回収。……いや、王様より女神様直々の方が正確か? 教会と王族の権力争いとかもあるのかねこの世界。

 

 転移魔法でびゅーんと飛んでしまえば一瞬なのだが、今回ばかりは移動時間をかける必要があったのだ。そう、勇者ちゃんの家庭環境カウンセリングである。流石にあの話の途中でほっぽりだすのは鬼畜の所業でしょ。

 

「えーっと、どこまで話しましたっけ。私が王様の落とし胤ってところ?」

 

「あと勇者が血統で選ばれてるってことも聞いたな」

 

「うーん……どこから話しましょう……」

 

「お母さんのことからでいいぞ」

 

「え、一番話しにくいとこ聞きますね……デリカシーとか知って……るわけないですよね」

 

「おい」

 

 デリカシーはラテン語で繊細を意味するデリカトゥスが語源だぞ。『繊細』が転じて繊細な配慮を要求する言葉になったわけだな。これ、転生者の知恵袋。

 

「まあ隠すことでもないしいい……というか、見られてるし今更なんですけどね。えっと、まず私のお母さんは王族お付きのメイドやってたらしいんですけど」

 

「ふむふむ」

 

「ある日王様から……当時は王子様になるんですかね? 部屋に連れ込まれたらしくて」

 

「倫理観終わってない?」

 

 やべーぞレ〇プだ! 昭和平成ならいざ知らず、令和の世の中では権力勾配があると色々面倒なのである。コンプラは厳しくなるばかり。あ、でもここエロ同人ゲーみたいな世界だったわ。ほなええか……

 

「まあそこの是非は置いといて。というか結局お母さんは王子のお手付きってことでかなり待遇も良くなったらしいんですけど」

 

「ほな成り上がりか……」

 

 なろう小説なら幸せになれてそう。意地悪な第2王子とかに見初められて良いところに収まる近衛女騎士とかD〇siteで見たことある気するし。

 

「10数年は幸せに暮らしてたみたいですよ? 追い出されたのもその王子様が王様になってからですし」

 

「今の国王陛下ってことだよな? なんか有名人のスキャンダル聞いてる気分だ」

 

 次期国王のお手付きとか胃に穴空きそう。だってこの口ぶりからして王妃はちゃんと別に居るってことじゃんね。側室に理解があるタイプの王妃なら良いんだろうけど、この世界にもそういう文化はあるのだろうか? 少なくとも一般民衆は一夫一妻制だが。

 

「スキャンダルと言えばスキャンダルかもしれないですねぇ……私、認められてない王族な訳ですし」

 

「そうなるのか……え、じゃあ勇者ちゃんってお姫様?」

 

 その乳と尻でお姫様は無理でしょ。もう少し身長があったら女王様ならいけたかも。

 

「しかも長女だったんですよ。……まあ、だから追い出されちゃったんですけど」

 

「アレか、王妃が後から子供出来たパターンのやつか。王位継承権でややこしくなるやつ」

 

「お、当たりですよウーさん。私からすると一応弟になるんですかね? 腹違いだからあんまり実感は無いですけど……まあ、先に産まれた私と、立場の強い王妃の子供でどっちに継がせるのかって色々あったみたいで」

 

「長男と長女なら長男じゃないのか?」

 

「? 性別が関係あります?」

 

「……あー、なんでもない。別世界の電波受信してた」

 

 男も女も強い世界じゃ男児優先の風習とかも無いか。前世のノリで跡継ぎは男、政略結婚に使うのは女ってイメージだったけど……別に性別がどっちでも血は繋がるもんな。

 

「簡単に言えば権力争いに負けちゃったんですよねぇお母さん。田舎出身の一般娘と貴族出身の侯爵令嬢じゃ当たり前の結果ですけど」

 

「王族なら子供が多い方がいいだろうに。……だから追放で済んでるのか」

 

「え、私ってもっと酷い扱いされるところだったんですか?」

 

「なんで本人が思い当たってないんだよ」

 

 妾も子供もまとめて殺せば問題の根本から解決。そうしなかったのは血を引く子供を多く残しておくためだろう。王妃が今後も子供を授かるとも限らないわけだしな。

 

「ひぇ……お父さ……王様には感謝ですね……どうせ今も顔も知らない兄弟増やしてるんでしょうけど」

 

「なんかやさぐれてない?」

 

 まあ無計画な子づくりの被害者からすればそうもなるか。というか一言王妃に子供が産まれたらそちらに王位を継がせるって言っておけばよかったろうに。政治の才能とか無いのかな。

 

「まあそんなわけで、追い出されたお母さんは見事に過去だけを見る廃人になっちゃったのでした!」

 

「無理にテンション上げるのやめとけって」

 

 痛々しいよ。求めてる可哀想はこういうのじゃないんだよ。

 

「でも別に、そんなに苦労したわけでもないんですよ? 面倒見てくれてるあの人も王都から来てくれた人ですし、私の為にって孤児院代わりの教会を村に建ててもらいましたし」

 

「親バカLv100か?」

 

 神託が下るらしい勇者の血筋なら女神様を崇める教会とも仲いい……のか? 下手したら勇者ちゃんじゃなくて聖女ちゃんになってた未来もありそう。その胸で聖女は無理でしょ。こんなんじゃいいとこ性女だよ。

 

「まあ代わりに、すっかりお母さんには娘だと思ってもらえなくなっちゃったんですけど。未だに国王……というか、王子様ですかね。あの人に愛されてた頃から帰って来なくなっちゃいましたし」

 

「幸せの絶頂期だっただろうしなぁ」

 

 なろう系主人公みたいな成り上がりしてたら追放系主人公になっちゃったわけだ。ざまあ展開でもあればよかったのにな。『田舎に追放された私、娘が勇者に選ばれて成り上がり街道を爆進中!? 〜出来た子供が劣等だった王妃が、土下座して許しを乞うてきてももう遅い〜』みたいな。まあ勇者ちゃん見てる感じ『勇者』自体がそんな名誉な物でもなさそうだけど。

 

「まあでも、親バカLv100のおかげで勇者を確保出来たって考えると国王もあながち馬鹿じゃないのかね。流石に長男だの自分自身だのがやるわけにもいかないだろうし」

 

「それ本人の前で言います?」

 

 というかぬくぬく王宮暮らししてたガキとか王様が冒険者生活とか無理だろ。勇者ちゃんは……よく考えたら勇者ちゃんも普通の村娘だよな……? なんでこんな強いの? 主人公補正か? 

 

「どうしたんですか変な顔して」

 

「才能って残酷だなって」

 

「はぁ……?」

 

 でも代わりにエロ攻撃に弱いから帳尻合ってるか。ゴブリンにも負けかけてたし、スライムにも捕まってたし。一人で山賊退治とか行かせたら孕み袋にされるか性奴隷として売り払われそう。

 

「む、なんか失礼なこと考えてる気配」

 

「その発言の方が失礼じゃないか?」

 

 ただ偏見を考えていただけなのに。人を疑うのはよくないよ。

 

「まあ勇者ちゃんのお母さんについてはよく分かった。そんで一つ気になったんだけど、勇者ちゃん王様に挨拶行ったって言ってたよね?」

 

「はい、女神さまのお告げがあった時に。正確に言うと向こうから呼び出されたんですけど、まあ私も行くつもりでしたし」

 

「どの面下げて捨てた娘に会ってたんだ……?」

 

 しかも多分『ゆけ! 勇者よ!』みたいなのでしょ? 王様との挨拶って。想像するだけで気まずそう。なんなら今回の諸々の報告も気まずいんじゃないか? 捨てた娘が『領主殺しちゃいました! でも情状酌量の余地あるんです!』って報告してくるんでしょ? しかもエロい格好で。俺だったらどんな顔したらいいのか分からんね。

 

「まあ公的な場でしたし……別に儀礼的に接して終わりでしたよ。私の事どう思ってるかは……聞きでもしないと分かんないですね」

 

 多分だだ甘だよ。そうじゃなかったら捨てた母娘のために色々便宜測ったりしないよ。絶対王妃より妾の方を愛してたやつだよ。

 

「もう聞いてみたら? 『私と領主どっちが大事なの!?』って」

 

「それで私を選ぶのも為政者として問題じゃないですか?」

 

「でもあの領主カスだったじゃん」

 

「……それもそうですね。アレより大切にされてなかったら流石にキレるかもしれません」

 

「目がマジじゃん」

 

「ウーさんは私にアレと同類扱いされたらどう思います?」

 

「……潔く自害する」

 

「そういうことです」

 

 猟奇殺人ペドショタ趣味サイコパス権力者と同類とかそれ以上の悪口もう無いだろ。これに比べたら山岡はんの鮎は最高や。

 

「あ、そろそろ付きそうですよ。お話はこの辺までですね。降りる準備しないと」

 

「マジ? もうそんな経ってた?」

 

 ちなみに現実世界の馬車はあまり徒歩と移動速度が変わらなかったのだとか。こんな一日もかからずにいける距離だと大したところにいけないんだが……まあ、馬もファンタジー馬だもんな。人間の身体能力からして違うのにそんなこと考えても仕方ないってもんだろう。

 

 とりあえず王様と会うわけだから黒に染まれ──とかやってないでちゃんとした服を着て、適当にとっちらかしていた馬車の中も綺麗にして、ついでに勇者ちゃんの身だしなみも整えて──

 

「いやいやいや! 自分で服脱げますから!」

 

「でも手伝ってって」

 

「後ろのファスナー降ろして欲しかっただけ!」

 

 敬語が抜けるぐらい顔を真っ赤にした勇者ちゃんに怒られたりもしつつ、なんとか支度を整えて。

 

 

 

「エルドリック王国国王、アーサー・エルドリック・オーレルヴェインだ。久しぶりだな勇者。それと……悪魔殺し」

 

「その呼び名はちょっと……ウーティスとお呼びください。今はそう名乗っているので」

 

 金の長髪の偉丈夫。改めて言われると親娘だなこの二人。勇者ちゃんの方がちょっと淡い金色の髪してるけど。あと国王は獅子って感じの風格あるけど、勇者ちゃんはいいとこ猫ちゃん。

 

「そうか、ではウーティス。卿は余と勇者の……いや、シルヴィアの関係は知っているか?」

 

 勇者ちゃんの方に目をやるとコクリと頷かれた。知っていると答えて構わないということだろう。

 

「血が繋がっているとは。それと彼女の母親の話も」

 

「ふむ、大体知られているわけだな。ならば取り繕う必要もあるまい」

 

 まあ女を捨てたって話を知られてたら威厳も何も無いだろうしな。むしろ威厳のある態度を取られた方が滑稽かもしれない。

 

「それでシルヴィア……最近どうなんだ? その、冒険の方は」

 

 ──思春期の娘に嫌われてるお父さんか??? 

 

 




勇者ちゃん(シルヴィア)
ドスケべな身体のエロ同人ゲー主人公系勇者。とうとう名前が解禁。
勇者の旅に出た理由は全てが終わった後の褒美として王様のことをお父さんって呼びたいから。髪の色は父親譲り。瞳は母親譲り。


王様(アーサー)
黄金の偉丈夫。バリバリの武闘派。覇王って呼ばれるタイプの王様。
娘の目を見ると上手く喋れなくなる。



勇者ちゃんの名前が出た記念にお気に入り、高評価お願いします。
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