バトル描写が難しい、と言うより火力差とか物量差があるから短期決戦・一撃必殺しか描写が思い浮かべられない。モーションは(株)ゴ〇ンくらいヌルヌルもしくはスタイリッシュで表現したいけどやはりうまく表現できないです。
なのでいつもイメージした
『サリエル』を纏い、誰の手にもないオラリオの上空に飛行するラフィア。数える程度の視線を地上から、一瞬の眼差しをバベルの最上階から。しかしアンドロイドたる彼女に『視線を感じる』直感はない。その人工知能が行うのは地上の状況把握と、一つの報告だけ。
「オーナー」
『ラフィアか? 通信を使ってるって事は『サリエル』を使ってるのか?』
「はい。
『兵の大半が囚われていた割には用意が出来てたのか。おっと』
「オーナー?」
『悪い。こっちも手一杯だ』
ここ最近では久々、いや前世の老人ボイスから猫耳(横生え)ショタボイスになって初めて聞く焦りの声だった。彼が戦っている場所へ視線を下ろせば巨大ロボットが暴れ回っている。
「圧されてますね」
『ああ。だから簡潔に教えてくれ』
「はい。これからモンスターの殲滅に入ります。その後、恐らくは【
『こっちも程よく白黒を追い詰めさせるからお互い様だ』
「はい、では後ほど」
『ああ、事が終わった後に』
ただの現状報告となった通信。それが終わったと同時にラフィアも現場を把握した。
「建物の破壊を避けるならあまり高い場所からの掃射は出来ませんが、今回はボスキャラです。ある程度、プレイヤー側に攻略の糸口は必要ですからね」
現在の高位置から降下を始め、更に『サリエル』の両腕部分が変形を始める。その両腕と一体化しながら
「
ラフィア自身の
「――
カチリと、二つの引き金が音を鳴らし、銃口が火を噴いた。
離れた戦場でオラリオに響く銃声は届くが、聞こえない者たちもいた。一つは
目が減ったカロンはこれ以上なく攻勢に出ていた。近づいては巨剣を振り、離れてしまえば巨銃を撃つ。先ほどのまでとは違い、その威容はすでに階層主である。
「クソッ!! この私が這い回る虫のように走り回る日が来るとはな!!」
「なら洗礼でも走り回るか!? 折角だから俺が守ってやっても良いぞ!」
「いるかクソが!」
それは前衛のヘグニはともかく後衛のヘディンすら立ち止まっていられないほどに、だ。
長刀と杖の特長を合わせた長柄武器『ディザリア』を得物にしているがやはり彼は魔導士。他の幹部勢と比べて動き回る事には一歩遅れる。一歩、と言うのはそこにまで迫れる知謀と先見を彼は備えているからだ。
そんな彼が唾を吐きたくなる事は、それを超える
「二手に分かれるか!?」
「無理だ! 離れればどちらかがあの剣か射撃で間違いなく
「だがこのまま纏まっていてはその攻撃すら出来ないぞ!!」
「頭の悪い方法だが、それを搔い潜って懐に――」
「ッ!! 上だ!!」
話をヘグニが割って入り、しかしその一言で2人は左右へ跳ぶ。その直後、間に現れるのは砲弾。地に接触して粉砕し、石片が弾ける。2人は咄嗟に頭を庇い、足も止める。頭は石片が命中して意識を飛ばさない為、足を止めたのは石片で足を取られて転倒しない為。どちらも
「【永伐せよ、不滅の雷将】!! 【ヴァリアン・ヒルド】」
ヘディンは杖を背後に向け、魔法を発動する。極太の雷砲はその先、迫りくる巨剣を受け止めていた。砕けず、むしろ逆にヘディンの魔法の雷属性の効果が効いておらず単純な魔力の砲を押し返そうとする。
「ヘグニ!」
「おう!!」
ヘグニがヘディンの横を通り抜けて、巨剣から離れた所で飛び、
しかしカロンは腕の隙間から銃口をすでに構えており、躊躇いなく引き金を引いた。
「オオオオオォ!!」
それをまたヘグニが呪剣を振るい、砲弾を弾いた。空へと飛び、オラリオの市壁すら超えて彼方へ。あれって矢のように落下するのか? とヘグニはふと思った。
「
功績とも言えるだろうカロンの攻撃を二度いなしたヘグニだがその表情は焦りに満ちていた。宙に浮いていた足が地に着いた瞬間、ふらつき思わず膝を突く。すぐにポーションを使用して再び立ち上がる。
「今ので最後の一本だ! そろそろ決着をつけなければならないぞ!」
「貴様こそ体力が足りてないぞ!!」
「俺は敵の攻撃をいなしている! 寧ろお前の方がいつもの実力が出てないだろう!!」
「………クソがッ!!!」
売り言葉に買い言葉、をしようとしたが負け惜しみにしかならないと察し、しかしヘグニから正論を言われて悪態をつく。ただそれは自身の至らなさが大半だった。
「次、攻撃をいなせる数は!?」
「5度はない!! 寧ろそれよりも前に尽きる可能性が高い!! そっちは何ができる!?」
「有効打は【ヴァリアン・ヒルド】! 【カウルス・ヒルド】は針を刺すようで
「貴様にしては単純な作戦であるな!」
「あの
「それは、確かにな!!」
ここまで相性の悪い相手にここまで戦えたのは二人の実力だが、それでも援軍がない中ではすでに限界は近い。故にここで特攻する事を決意する。戦意高揚は『あのクソ
なにより
「行くぞ、女神に勝利を!!」
「ああ、女神に勝利を!!」
得物を持ち直し、2人はカロンに向かって駆ける。
対するカロンも巨剣を構え直し、銃の弾倉も再装填して万全を整える。すでに彼は二人と会話などはしていないし、する気もない。しかしこの決死には真正面から付き合う気では有った。
先手はカロン、装填したばかりの銃を連射した。牽制ではなく間違いなく狙っていた。ヘディンとヘグニは足を止めず、横を逸れるか加速して砲弾の命中を避けている。
「【永伐せよ、不滅の雷将】!! 【ヴァリアン・ヒルド】!!」
そのまま走りながらヘディンが雷砲の魔法を放つ。カロンのロボットは10mとは言え十分に巨大であり、狙いは外さない。
カロンは銃を下げて巨剣を前にだし、そしてそのまま高速回転させて同時にその巨体が動く。人の身では不可能な、機械だからこそ可能であるその攻撃はヘディンの魔法を強引に叩きつけた。そしてその勢いのままカロンもまた2人へ迫り、もうすぐで巨剣の間合いへと入る。
「【永久に滅ぼせ、魔の剣威をもって】!! 【バーン・ダイン】!!」
そこをヘグニが飛び込むように身を出し、素早く魔法を発動させて回る巨剣の軸、ロボットの手に放つ。
射程が短く、反面でその範囲であれば根こそぎ吹き飛ばす威力がありながらロボットの腕を外側へ逸らし、
「ッ! 【永争せよ、不滅の雷兵】! 【カウルス・ヒルド】!!」
それを見逃さなかったヘディンはすぐに魔法を使った。あまり効果がないと言っていた数多の雷の鏃を、装甲が剥がれたロボットの内部に向けて放った。数多、百を超える鏃の一切をまとめて。
―――ブブッ、ドォン!!!
スパーク、そして
『―――チッ』
片手を吹き飛ばされ、持っていた巨剣も離れようとしたがカロンはすぐに銃を捨てて巨剣が落ちる前に受け止める。持ち手は取れた片手があったために中心からズレているがそれを重さに感じた様子はない。
その間、ヘディンとヘグニはカロンを挟むように二手に分かれていた。これはヘグニがロボットの腕を浮き飛ばしたところを見てまとまっておく必要がないと判断したからだ。銃のままであれば射程の内に入れば決着がついただろうにカロンはすぐに巨剣を選んで最善を取った。
「攻めろ!!」
ヘディンの叫びに動いたのはカロンだった。ただし捥がれた腕を前に出さずに。
すでにヘディンの魔法は致命的に相性が悪い物となっていた。装甲が剥がれただけで耐性を失い片手が弾け飛んだのだ。今はより内側が剥き出しになっており、的として小さいが次は狙った場所だけが弾ける、とはいかないだろう。故にカロンはヘディンに向けて千切れた腕を向ける訳にはいかなかった。
もちろん知謀を備えたヘディンであってもその全貌に思い至らない。【カウルス・ヒルド】で片手を弾いたのも殻を剥かれた物と見て「防御が落ちた」程度の認識だ。そもそも機械や電気の概念がこの世界にはないのだ。無理もない。とは言え、弱点になった事は見抜いた。
再び【カウルス・ヒルド】を発動し、ロボットの手を失った腕を狙った。しかしカロンも易々と弱点を突かれる訳はなく、巨体に似合わない細やかな動きで雷の鏃を避け、巨剣や残った装甲で防ぐ。その間にもカロンはヘディンへ距離を詰めて、そしてヘグニも距離を詰める。ちなみに彼もヘディンの【カウルス・ヒルド】の巻き添えを喰らっているが【ヴァリアン・ヒルド】よりはマシと考えて突っ込んでいる。しかし三者の距離は、カロンとヘディンの距離が先に詰まった。
すでに曲芸のレベルに動くカロンのロボットは姿勢を低くして巨剣を一振り、ヘディンを上へ跳躍
「―――――!」
苦痛の声すら上がらず、しかしディザリアを盾に衝撃を緩和したヘディンは耐えつつもその蹴りで吹き飛ばされた。
その中でヘグニはただカロンにしか目を向けていなかった。元々、【フレイヤ・ファミリア】同士は競争相手であり、共通の敵がいない限りは連携はさほど重要としない。何よりヘディンから『攻めろ』と言われている。ならここは攻める事を選んだ。
カロンはすでに体勢を直立二足歩行に戻ろうとしていたがヘグニを迎撃するには間に合わない。彼の接触は避けられない。そしてヘグニは触れる距離までとなり、その手はロボットの腹にあった。
「【永久に滅ぼせ、魔の剣威をもって】!! 【バーン・ダイン】!!」
その距離で魔法を、ゼロ距離で放った。これまでロボットのパワーを薙いだ威力の魔法が炸裂してその巨体が後ろに退いた。同じく魔法の衝撃で、放った腕に大火傷を受けつつ落下しきれないヘグニは融解した腹の装甲を目撃する。
「ヴィクティム・アビスゥウ!!」
愛剣の銘を叫び、十字に振るった。この二振りで残り五回の呪剣の効果を使い切った。体力がほぼなくなったヘグニは受け身を取ったがすぐに立ち上がって戦闘継続する程の体力はなく、地に伏せて蹲る。しかし顔を上げて見上げた先には腹に十字傷をつけられたロボットと、無残な程にボロボロでディザリアすら持たずに戻ってきたヘディンの姿。
「―――お膳立てはしたぞ」
「―――馬鹿が。これは俺の描いた構図だ」
静かな言葉のやり取り。その間にカロンは2人に巨剣を振り下ろす。
が、遅い。
「――【ヴァリアン・ヒルド】!!」
ディザリアなしで、しかし魔力を限界まで込めた雷砲の魔法はロボットの腹部へ命中した。融解した装甲は耐えるが十字に斬られた隙間へ威力が流れ、過剰な雷が全身へと流れる。スパーク、爆破、発煙。機械からすればこれ以上のない不吉な現象が起き続ける。それでもカロンは巨剣を振り下ろした。ヘディンの、ヘグニの横に逸れて。
そうしてロボットはその頭部のメインカメラから光を失った。
【フレイヤ・ファミリア】所属、【
この世界の人類初の巨大ロボット撃破、達成―――。
カロン・グリマルキン
ロボットに乗って白黒の妖精に敗北。しかし目的はディース姉妹に変わる試練だったため敗北は、すっごく気にしている。嫌いなエルフに負けてすっっっっごく気にしてる。
元々、
とりあえず役目は終わり、これからの事を考える余裕がある主人公。
ヘディン・セルランド
圧倒的不利から有利を作り出した参謀妖精。撃破後、その場で力なく仰向けに倒れた為に『クソッ、不様だな』と自虐している。
雷の魔法が効かず、走り回るなどと言うこれまでの経験からして最もみっともない戦いだっだと称する物だったが、同時にその為に得るべき物を模索する切っ掛けとなった。とりあえず並行詠唱と持久力の向上は密かにやると決めた。
ヘグニ・ラグナール
多分、彼の方がロボット相手に善戦できたがトドメは得られなかった。原型が残ったロボットをどうにか確保できないかな? とうつ伏せで考えていたがそんな良からぬ考えを察したヘディンに頭を叩かれた。これまでで一番痛くない、「ペチッ」とした一撃だったので寧ろ忘れられない一撃となる。
斬撃範囲拡大の
今回、出だしのワンシーンのみ。彼女とアレンの戦いは次回に持ち越し。イメージは『ド〇ゴンボー〇Z 神〇S神』のような陸空戦闘を何とか頑張りたい。
リリの育成方針は……
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原作と同じく後衛の指揮官系
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ガンアクションの中衛の傭兵系
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前世の縁で前衛の槍士系
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ハッハァ! 全部だァ!!(CV:大〇芳忠)