(仮)購買意欲が勝った転生者   作:Celtmyth

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 無料のとこだけど、AIでカロン君を生成して貰おうと思ったんだけど、AIさん「ケモ耳は頭の上こそが至高!!」って言って融通してくれなかったよ。まぁちょくちょくお願いしにはいく。


『三つの悪名(えいめい)、一つの弾丸(しんせい)

 神々が下界(ちじょう)へ降臨して1000年。多くの発展と進歩に大きな飛躍となった『神時代』。しかしてその影で静かに廃れる物もある。特に大きかったのは『信仰』。神々の実在は神格化した存在を架空へと追いやり、祈祷の場も見かけなくなった。

 オラリオの隅で、静寂に残る廃れた教会もその一つだった。大穴(ダンジョン)(バベルの塔)、それらを中心に興った迷宮都市オラリオには神々も関わっていただろうに教会が建てられる理由は当時はそんな場所がファミリアの本拠(ホーム)の扱いだったか、眷属にあらずとも感謝を形にしたのか、はたまた存在しないと言われてもなお信仰した神へ祈りを捧げたかったのか。すでに建てられた理由は誰も知らず、1000年もいただろう神も語ることはない。

 すでに教会としての意義は失い、風化の時を待つばかりの廃墟。今そこに、1柱の神と三人の人類がいた。

 

「エレボス。我らはお前の盟約の下、『絶対悪』と名乗ることとした。だがそこの子供も使うというのなら――」

「待て、アルフィア」

 

 静かに、しかし燃えるどころか焼失させそうな怒気を発していたドレスの美女を、一緒にいた全身鎧が偉丈夫が止めた。それは彼女にとっては火に油を注がれた行為だったが、僅かに嗅ぐ音を拾って何とか抑え込む。そして偉丈夫が前に出ると小さな子供、カロンを見下ろす。

 

「お前、何者だ? 獣人とエルフの匂いがする。接触とかそんな類じゃない。()()()()匂いだ」

「あぁあ? ……あっ、悪い。エルフ、クソほどに嫌いなんだ」

「ハハハ。こいつらを前にして臆さないなら連れてきた俺は少し安心する。カロン、兜を脱いで顔を見せてやれ」

「はいはい、我が主神サマ」

 

 カロンがエレボスの眷属である事を伝え、口元以外を隠していたヘルムを外す。その中に隠されていた碧の髪と瞳、そして頭の上ではなく横についた猫耳が露わになると同じく腰に巻いていた尻尾も伸ばして垂れ下がる。

 

猫人(キャットピープル)? いや、だが耳の位置が」

「ザルド、お前の言う通りだ。この子は半猫人と半妖精の子だ。そして、遠き先祖たるハイエルフの血を濃く持って生まれた子であり、異なる世界の魂から転生してきた異邦人(イレギュラー)だ」

「ほぉ?」

「……なんだと?」

 

 エレボスがカロンの出自とその魂の正体を告げると2人は驚嘆していた。偉丈夫はこのようなことがあるのかとマジマジと見つめ、美女はまさかと閉じた目を開いてその姿を見つめる。

 

「俺が恩恵(ファルナ)を与えてそう時は経ってないが戦闘力はある。何せ恩恵なしとは言え、魔法を扱うエルフの集団を制圧する腕前だ」

「ほぉ。本当ならなかなかやるな。だがなんでこんな子供がエルフと戦う事になったんだ?」

「クソどもが俺を両親ごと殺しに来たからだよ」

「は?」

 

 まさかの言葉に偉丈夫は絶句する。そこにエレボスが一人と二人の間に入る。

 

「そこはデリケートな話だから後にしようか。それでカロン、この二人が俺のこれからの計画、『必要悪』の為の盟友、【ゼウス・ファミリア】のザルドと【ヘラ・ファミリア】のアルフィアだ」

「先代の二大派閥の冒険者か?」

「ああ、しかも最前線にいた上澄みも上澄みだ。ザルド、アルフィア。こいつはカロン、道化師(ジェスター)が成したオラリオの優位を崩すための役割をしてくれる強欲な老人(パンタロン)だ」

 

 顔合わせから長く時間をかけたがここでようやくエレボスがお互いの名前を紹介した。ただザルドは訝しげに、アルフィアは再び目を閉じ、カロンはエルフの件を出されて少々不機嫌気味だった。

 

「おいエレボス、それはこいつにその道化師(ジェスター)の相手をさせるのか?」

()()()

 

 ザルドがカロンに与える役割について尋ねたがエレボスはそれをバッサリ否定した。

 

「こいつに事の起こりにやって貰う役割は二つ。片方はオレや他の邪神たちに動いてもらう事になるがな」

「神が動くと言うと、オラリオ側の神の送還か。闇派閥(イヴィルス)共から話を聞いたが隙がないと聞くぞ?」

「だからカロンの未知を使う。実はな、転生前の道具を出せるんだこいつ」

「エレボス」

「――ほぉ」

 

 カロンの口からも許可を貰う訳でもなくエレボスは転生特典の事を伝えた。カロンはその事を咎めようとしたが、殺気を感じ取り――。

 

 

 

 バァン!!

 

 

 

 小さな爆発の音、銃声が響いた。

 

 

 

 

 

 

「【福音(ゴスペル)】」

 

 その直後、静かにその魔法(ワード)と共に衝撃が3人を襲った。具体的にはその場で潰されるように抑え込まれた。

 

「五月蠅い。揃いも揃ってペラペラと。それにクソガキ、その音は不快だ。今後私の前で響かせるな」

 

 これ以上なく不機嫌そうな声で、不機嫌そうに表情を歪める。銃声から即座の魔法発動。判断が速かった。

 

「おい、アルフィア! なんで俺まで巻き込む!?」

「お前が挑発したからだろう。この悪食め、こんなガキにも食指を伸ばすな」

「しっ、しっかりしろカロン……! 俺は、俺はまだ、異世界のエロ本を貰っていないんだぁ!!」

「【福音(ゴスペル)】」

 

 怒鳴り散らすザルドを他所に、エレボスがピクリともしないカロンに声をかけたがその発言がまたアルフィアの琴線に触れて二発目の魔法を放たれる。今度はエレボスだけ扉に向かって吹っ飛ばされる。

 

「エレボスが死んだぁ!?」

「殺すか。ちゃんと手加減している。ゼウス(エロジジイ)で慣れた」

「あの主神(ジジイ)は別枠だ!!」

「五月蠅い。そしてクソガキ、そろそろ起きろ」

「……はぁい」

 

 温度差も場の空気も混沌とする中で、アルフィアは閉じた目で倒れるカロンに告げる。すると返答と、ゆっくりと立ち上がって見せた。

 

「死ぬかと思った」

「手加減してると言っただろう? それで、その武器は異世界の物か?」

「ああ、拳銃って言う遠距離武器さ。火薬を使って成形した鉄の塊を撃ち出す。クロスボウの発展形と思ってくれればいい」

 

 説明をしながら手に持つ拳銃、名称FN ブローニング・ハイパワーを確認する。まさかの攻撃で壊れていないかのチェックだ。カチャリ、カチャリと鳴り動き阻害がないのを確かめながら、本当なら一発ぐらい撃っておきたかったがアルフィアがいるからそれは後にする。

 

「それでモンスターを殺せるのか?」

「できなくはないが、起源は対軍の兵器だ。モンスターを倒すより敵兵、人を屠る物だ」

「なんだそれは? モンスターより人を殺していたのか、お前がいた世界は」

「モンスターがいなかったんだよ。魔法もなく、人類も一つの種族に収束した世界。尤も兵器を生み出す先に、モンスターとも呼べる存在を生み出したのは業だな」

「なに?」

「ああ、悪いがその話も後にしてくれ。エレボスが俺の事情も後にしたのなら、この場ですぐ決めなきゃならないことがあるんだろ」

「その通りだ」

 

 拳銃に興味を持ったザルドが詳しく聞こうとしたがカロンはそれを止める。すると吹っ飛ばされたエレボスが、ボロボロになりながら戻ってきた。しっかりとした足取りだった。先ほどエロ本を惜しんだとは思えないほどに。

 

「さて、見ての通りカロンはこの世界で唯一、異世界のアイテムを持つ。そんなこいつが俺に恩を返そうと、今回の計画に介入しようとした」

「恩と言うのはさっきのエルフの話に関係する事か?」

「そうだ。最初の頃から決断力も仁義も通っているってわかったから。放っておけば勝手に暴れまわるから、それなら巻き込んだ方が計画も乱れないのさ」

「ああ、なるほど。エレボス、私たちがそのクソガキを殺さないようにするためだな」

「その通り。こいつは間違いなく、()()()()の大きな力となる」

 

 俺がいるから言葉を誤魔化したな、カロンは察した。

 エレボスたち三人が本当は何を目的にしているかは聞いていないし、聞く気はない。恩を返すためにこれからする事の協力をするが、詳細は聞いてないし、聞く気もない。実際、自分は割り込んだ部外者だ。むしろしっかり使ってくれようとするエレボスに感謝するところである。

 エレボスの言葉にザルドとアルフィアはジッとカロンを見下ろす。アルフィアに至っては目を閉じたままだが何故か見られている感覚だった。対するカロンも2人を見上げ、()()()

 

「……ところでエレボス。さっきの音撃(まほう)で【ガネーシャ・ファミリア】の憲兵が来る可能性は?」

「ああ、あるぞ。闇派閥(イヴィルス)が活発な中、通報があればすぐに来るだろうな」

「貴様、呼び出しておいてすぐ帰れと言うのか?」

 

 少し不自然にも話題を変えた気もするが会話の流れは自然となり、最後にアルフィアが不機嫌となる。

 

「悪い悪い。でもホントに言っておかないとお前らに殺される可能性が高かったからな」

「ならせめて何か詫びの物を渡して機嫌を取ってくれ。異世界の物を取り出せるんだろ? ついでに俺も」

「ま、俺のせいで迷惑をかけたモンだしな。何がいい?」

「なら珍しい食材で」

「煩わしい雑音が消える物でもあればクソガキ呼ばわりはやめてやる」

 

 中々の図々しさであったがカロンはあっさり承諾した。

 ザルドにはゼウスの眷属だからオリーブオイル中心の地中海料理の食材+レシピを渡し、アルフィアにはSF技術マシマシのノイズキャンセリングイヤーマフを渡した。結果、【福音(ゴスペル)】はなく解散した。

 

 

 

 

 

 

 

「あの2人、死期が近いのか?」

 

 廃教会から撤収中にカロンはそんな事を告げた。人通りのない夜道、そこに【ガネーシャ・ファミリア】や【アストレア・ファミリア】の夜警に遭遇しないルート。この時間帯の外出は間違いなく後ろ暗いことを疑われるので日中より警戒すべきところだった。

 が、今はそれが覆る。カロンの魔法【グラマリーサイト】が姿と足跡を消している。本当なら少しの警戒でも寝床に戻れたが何を思ったのかカロンが短い道中で魔法を使うと言ってきた。曰く『少しでも魔力のアビリティを上げとこうと思って』である。

 その目はこの夜でも輝く宝石で、エレボスはそれを眺めるかのように見つめていた。

 

「それは、医者の勘か?」

「半分は。拠点よりも戦場で多く見た。あれは助からないと悟って特攻していった奴らに似ている。臥して死ぬより生き様を貫く、ってな」

「ははっ、そりゃあこの世界より英雄が多そうだ」

「行き詰った世界だ。未来がない。ヤケになっただけさ」

「この世界だって終末が目に見える所にいるんだが、ヤケにならない奴らが多いんだ。だから俺たちがここにいる」

 

 エレボスの笑いに、カロンは笑わなかった。前世でそんな兵士や傭兵を見送った。せめて伝えたのはタイムリミット。渡したのはこと切れるまで動く麻薬じみた薬。カロン自身が言ったように終末を迎えた世界に人類の未来は、一個人の生存はコイントスのようなものだった。

 

「2人がどんな症状か俺が聞いても?」

「良いぞ。アルフィアは生まれつきの不治の病。ザルドはベヒーモスって言う三大クエストの一体が持つ毒に蝕まれている」

「病はともかく。毒は無理そうだな。前世でも毒のサンプルと薬草のデータがないと解毒薬は作れないし、集める時間もないだろ」

「ならあの場で言わなくて正解だ。ただアルフィアだけと言ってもあいつは治療を受ける気はなさそうだし」

「それも聞いて大丈夫か?」

 

 輝く宝石のような双眸のカロンの疑問に、エレボスは足を止めて正面と向き合った。カロンも足を止めて神の、灰色のようでどこかが色づいているようなそれと見つめ合った。先ほどまでの談笑とは違う、いやもう空気の一変と言っていい程の物だった。そしてカロンは覚えがある。それは転生直前、天使みたいな存在や旧支配者(グレート・オールド・ワン)と名乗った存在と対面した時のように。

 

 

「異世界の来訪者。一つお前に問おう。『正義』とは何か?」

 

 

 それは相対する悪たるエレボスが言うには相応しく、または縁遠い言葉だった。そして神からの問いかけでもあった。

 

 

「『理想』だな」

 

 

 それにカロンは迷いなく断言した。臆することも戸惑いもなく、ただ素直に。

 

「世界は残酷で人間は醜く、運命は決して平穏を与えない。幸福や平和を築くにはいつだって時間はかかりどんなに気を付けても運がないと言われてしまう。善性を尊おうとも欲望は耳元で囁き続ける。それでもと乗り越えてもまた次、また次へと無力さと絶望の連続。心は摩耗し、やがて現実を知ったと妥協と諦めに堕ちる。

 

 

 

 

 

 

 だからこそ心折れず、血汗を流し、貫き続ければそれは正義。終わりのない『理想』を追う事こそが『正義』である」

 

 

 

 

 

 

 

 カロンの正義は前々世は他人事で、前世は眺める物だった。しかしその二度が彼にとっての正義を形作った。残念ながら彼自身がその正義を掲げたわけではない。しかし彼にとっての『正義』はそれとなった。平凡の世界を、終末の世界を生きた男が結論付けたカタチ。故に悪行もそれに相対して後悔も迷いも持たないと決めている。

 

「クッ、クハハハハハハハハッ!!」

 

 その答えにエレボスは笑った。それこそ腹を抱えてと言葉に表せる程に。カロンの魔法で周囲にその笑い声は届かないが、なければそれこそ馬鹿らしいほどの捕縛劇となっただろう。

 

「―――ハハハハハッ! ハァ……。カロン、俺はお前に出会えた事はこの下界で最高の出会いだ」

「言葉が被ってるぞ」

「そうだな。それよりも帰ったらポ〇バトしないか? せっかくのパーティーを整えたのに試さないのはもったいないだろ?」

「まぁ、いいぞ。どうせこれから忙しくなるだろうからな」

「そういう事だ。神の英知を見せてやる」

「お手柔らかに。と言いたいがそこは経験で押し切る」

「おお、言ったな。ならさっさと帰ってやろうぜ」

「はいはい」

 

 幽冥の主神と猫妖精の眷属は夜道を談笑しながら帰っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 ――――そして『大抗争』、『()()()()の七日間』が始まる。

 

 

 

 

 

 




カロン・グリマルキン(『大抗争』直前のステイタス)

Lv.1

《基本アビリティ》
力 :I26
耐久:H102
器用:I83
敏捷:I65
魔力:G216

※魔法を使う事が多かったので一番の上昇。耐久の100越えはアルフィアの魔法が原因。





カロン・グリマルキン
 最強と最凶と対面し、思った以上に親しみやすいと評価した。ポ〇バトは相性の読み合いと耐久パーティーで相対し、負けた。
 エレボスたちの計画には強引に参加さえて貰った事を自覚しているので彼ら彼女の選択には口出ししない。それをするには付き合いは短く、そしてその覚悟を覆す信念はない。主神の『正義問答』には言葉を飾らず答えたつもりだが何故か気に入られ、しかしその理由までは聞かなかった。
 用意している装備は現代日本で手に入る時代の物。理由は万が一、奪われても不利にならないと判断して。FN ブローニング・ハイパワーをチョイスしたのは子供が扱う拳銃で真っ先に思い出したのが高〇〇太郎原作の漫画『〇ルムンガ〇ド』だったから。ちょっとコミックを読み直した。


エレボス
 カロンを2人に顔合わせし、特にアルフィア相手にボケをかまして生き残った邪神(笑)。〇ケバトは神たる全知無能であらゆる作戦を組んだうえで勝った。「フフフ、俺のポケ〇ンたちは最強」。ただしこれでも知略や戦争を司る神相手だったらぼろ負けするレベル。
 計画を破綻させないために懐に置いたカロンだったが一緒にいる内に親愛を抱き始め、これから計画に利用することや深い事情に踏み込み始めたカロンに『迷い』の感情が生まれ、思わず『正義問答』を行った。そこで帰ってきた答えた自分が抱く『理想』だった。その形は違うが同じ回答に思わず笑った。笑って、『大抗争』前にすごく遊んだ。もう、この時しかないと理解していたから。
 カロンがコミックを読んでいるのを知って何かをせがむ。チョイスに『神様が活躍するのある?』だったので〇村真〇原作の『終〇の〇ルキューレ』を渡された。序盤頃の感想は「この戦闘愛好嗜虐変態神(エロジジイ)のゼウスがヤベェ。これならこっちのヘラはいったいどんな……!」と戦慄。

アルフィア
 最凶の眷属。二つ名は『静寂』。生涯における『最も耳障りな雑音ランキング』の上位に『銃声』がランクインした。
 計画が始動する直前に呼び出され、見せられたのはまだ子供と呼べるカロンだった。内緒は子供を加担させる事に不快感があったが転生者・異世界の武器・子供とは思えない僅かな気遣いで共犯者として認めた。とは言えファミリアが健在ならこの年齢でもこの評価以前から過酷な環境に落としている。
 銃声を鳴らしたことで『クソガキ』呼びだったが遮音性ではなく外の音を相殺するノイズキャンセリングの耳当てを詫びに貰って『ネコガキ』に改めている。エルフ呼びの要素がないのは家族を殺されかけたと聞いて間接的にそっちの評価を下がったから。あのクソ雑魚妖精、どれだけ愚かな同族が多いのだ? と思っている。


ザルド
 最強の眷属。二つ名は『暴食』。ファミリアが壊滅しても胃を痛める日々。『暴食』なのに胃に悪い生活の日々で大丈夫だったのか、と作者的には常々思っていた。
 匂いで猫人と妖精の混血児と見抜いたがそれ以上に異世界の魂を持つことに驚いていた。アルフィアを怒らせてとばっちりを受けたがその矛先は彼女に向かったのは、『こいつ相変わらず手が早いな!』だったから。その後、アルフィアを不快にさせないように気遣ったからカロンの評価は上がった。クソッ、なんでこんな子供みたいに気を使える奴が俺のファミリアにいなかったんだ。
 詫びで貰った食材でレシピ通りに地中海料理をして試食してみたら旨かった。あまり食した機会のない海鮮もこの世界以上の品質で少し羨ましかった。あとで食べられなかったアルフィアにぶっ飛ばされる事確定。


リリルカ・アーデ
 よほど体力と精神の摩耗が大きかったようで未だ眠っている。その就寝を邪魔されないように防音対策を施されていた。





余談:カロンの前世である終末系SF世界について。
 時間軸にしては地球の千と数百年後の未来。資源減少から宇宙進出に伴い、あらゆる技術が発展した。しかし大国の利権争いの末に戦争が起こり、その傷跡が自立兵器や生物兵器の暴走と環境変質を引き起こし世界は荒れ、人類も新たな宇宙進出する余力は失う。それまでに約数億人は地球外に出ていたので地球人類そのものは生存しているが、遺伝子操作を受けているためにもう別の種へと変貌している。その転換期以降、人類は衰退していき荒れた地球に宇宙へ出た者たちが戻る事はない事実により地球の文明と系譜はすでに終わった状態である。


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