鉄血の一夏   作:ディーノpc35

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原作一巻
第1話


「今、ここにアリアンロット艦隊司令、ラスタル・エリオンの威光の元、悪魔は打ち取られた」

 

こうして鉄華団という戦いしか生きる術を知らない子供たちの戦いが人々に忘れ去られながら終わった。

 

 

IS学園ここは、現行の戦闘兵器を上回るパワードスーツIS(インフィニットストラトス)の操縦者を教育、育成を行う為に日本に作られた学園である。

 

その職員室で二人の女性が新入生の入学準備をしていた。

 

 

「山田先生、準備は終わりましたか?」

 

「はい。織斑先生はどうですか?」

 

 

「終わってる」

 

 

黒髪のつり目に鋭い目つき、この学園の教師にして世界最強のIS操縦者織斑千冬は、同じく教師の山田真耶に答えた。

 

 

 

「今年の入学者も豊作ですね」

 

「ええ、そうですね。それよりも各クラスでの対応を早急に決めておかないと」

 

 

山田の言葉に千冬は気だるそうに答えた。

 

そんな他愛のない会話……そのはずだった。

 

 

突如地響きのような音と警報が鳴り響いた。二人共突然の事態に一瞬驚愕するがすぐに状況の確認に動いた。

 

 

「山田先生、先程の音は第3アリーナの方角だ!アリーナの被害状況はっ!」

 

 

「は、はいっ!……アリーナの遮断シールドを突破せれています!使用していた生徒はいませんので生徒の怪我人は出ていませんっ!」

 

 

二人の声には緊張が走っているアリーナの遮断シールドを突破してきたということは学園に侵入されたのと同義だ。

 

 

「山田先生は他の教員を集めIS装着後、アリーナへ向かうように。もしもの可能性が考えられるので準備は怠らないように。」

 

 

「織斑先生はどうするつもりですか!」

 

 

「私は先に向かう!」

 

 

千冬は山田に告げると全速力でアリーナに向かった。

 

アリーナに生徒がいなかったとはいえ侵入されている状況では生徒に危険が及ぶ可能性がある。

 

 (……束のやつが暇つぶしに来た可能性もあるが。その時は、私一人で何とかなるが、どちらにしても問題事だな。)

 

 

内心でそう思いながらアリーナにたどり着く。アリーナの遮断シールドは貫通してるが……襲撃によるものではなく何かが墜落してきた感じであった。

 

そして目の前の煙が晴れていきそこには全身装甲に身を包まれ倒れている人間がいた。千冬が近ずくとISと思しき機体は半強制的に解除され、姿を見せた操縦者を目にした千冬は驚愕する。

 

 

「‼い…一夏なのか?」

 

 

そこにあったのは2年前に誘拐され行方不明になった自身の弟の姿だった。そしてISを纏った山田先生と数名の教員が合流する。

 

 

「織斑先生、大丈夫ですか!」

 

 

「ああ、問題はない。」

 

 

千冬は普段見せないくらい狼狽えていた。そこにあるのが見覚えのある顔があったからだ。そして目の前で弟は苦痛の表情を浮かべ呻いているのだ。

 

 

「こいつは私の弟の一夏だ……手当を頼む!」

 

 

「織斑先生の弟さんですか!?どうしてこんなことに……いえ、まずは保健室に運ばないと!」

 

 

そう言って教員の一人が一夏を抱えて保健室へ向かい、残った教員たちもISを解除しようとするが。

 

 

「いや待てっ!そのままISに乗っていろ!」

 

「しかし……織斑先生」

 

 

「今すぐ、学園長に連絡を取ってくれっ!生徒達にはまだこのことがバレないように注意喚起をしてくれ。そして他の教員にも伝えるんだ」

 

 

「わ、わかりました!」

 

 

他の教員が行動する中、千冬は不安を募らせていた。

 

 

(一体全体どうなってるんだ……あの時誘拐された一夏がなぜ……それにあの機体は一体なんなんだ!?あれは明らかに束のISじゃない……それに形状があまりにも違いすぎる!)

 

 

混乱の中でも彼女は冷静さを保とうとしていた。しかし胸中では様々な疑問が渦巻いていた。

 

 

「山田先生、一先ず私たちも保健室に向かいましょう。そこで彼の容態を見極めないと」

 

 

「はい!」

 

 

二人は急いで保健室へ向かった。道中、周囲への警戒を怠らず進んでいく。しかし心のどこかでは「これが夢であってくれ」と願っていた。それでも足は止まらなかった

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