鉄血の一夏   作:ディーノpc35

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第12話

試合当日、第二アリーナでクラス対抗戦第一試合。専用機持ち同士の戦いとあって、アリーナの観戦席は全席満員どころか通路に立って観戦している生徒で埋め尽くされていた。

『両者、既定の位置まで移動してください』

アナウンスに促され鈴と一夏はピットから上昇し空中で向かい合う

「一夏、今謝るなら手加減してあげてもいいわよ」

鈴は開放回線で一夏に挑発をするが一夏は皮肉で返す

「……もう、負けた時の言い訳をしているのか?」

 

「なんですってぇ……?」

「もう一度行ってやろうか?始まる前から負けた時の言い訳してるのか?」

「一夏、アンタこそ謝んないなら泣いても知らないからね!」

鈴は顔を歪ませながら、怒りを露わにする

「アンタがどれだけ強くても、あたしが必ず負かせてやるんだから」

「せいぜい吠え面かかないように、頑張るんだな」

鈴は一夏に噛みつきそうな程の勢いで詰め寄る

「その減らず口、すぐ塞いでやるわ!」

「やってみろよ」

「調子のちゃって……!後悔しても知らないわよ」

二人の間に緊張が走る。そして――――試合開始を告げるブザーが鳴り響く。

「行くわよ!『甲龍』!」

 

試合開始と同時に鈴が装備した青竜刀、双天牙月を一夏に向かって振り下ろす

「単純すぎんだよ。お前の動きは予測しやすい」

「何よ……ちょこまかとっ!」

鈴の攻撃を後退しながら回避しアガレスの左手にグレイズライフルを展開して鈴を牽制する。鈴はライフルの射撃を双天牙月で防ぎながら突っ込んでくる

「そんな豆鉄砲効かないわよ!」

 

「だろうな、だけど十分だ」

鈴が接近したタイミングで一夏は右手に《雪片弐型》を展開しすれ違いざまに右脇腹を切り裂きシールドエネルギーを大幅に削る。

そしてすぐに距離を取りライフルで牽制する

「やってくれたわね!これでも食らいなさい!」

鈴の肩アーマーがスライドして開き中心の球体が光った瞬間一夏は見えない何かに『殴り』飛ばされた。

 

その威力は並大抵ではなく鈴との距離が離される程である

 

「何だ……今のは……?」

一夏の疑問に鈴は嘲笑うかの様に答える

「ビックリした?これがあたしの中国の第三世代型特殊兵装、衝撃砲《龍砲》よ。」

「衝撃砲?」

「そうよ。空間に圧力をかけて衝撃波を発生させる武器。あんたみたいに見える物を相手にしてるんじゃないわ」

 

 

 

ピットではセシリアと箒がリアルタイムモニターで観戦していた。

「なんだあれは……?」

「『衝撃砲』ですわね。空間自体に圧力をかけて砲身を生成し、その余剰の衝撃をそのまま砲弾化して撃ち出す、第三世代型兵器ですわ」

「それだと砲身も見えないってことか?」

「しかも、あの兵器は射角に死角が全くない360度撃てるみたいですわ」

(一夏……)

モニターの画面には、鈴が衝撃砲を乱れ撃ちしているのを一夏は避けていたのを見た箒は、一夏の勝利よりもただ無事を願ってた

 

 

 

「どうしたの?さっきまでの威勢はどこに行ったのかしら?」

 

「そういうお前もしっかり狙ったらどうだ?さっきから弾があんまり当たってないぞ」

鈴の挑発に逆に挑発で返す一夏、戦況は側から見れば鈴が有利に見えていたが実際は、そこまで有利は取られていなかった。

(あの衝撃砲、連射や短いチャージの砲弾はそこまで脅威じゃないな当たったとしてもシールドエネルギーはたいして削られない)

アガレスのナノラミネートによってダメージはある程度緩和されている。

「まだまだ行くわよっ!」

鈴が衝撃砲を連射してくる、一夏はアガレスのスラスターを全開にし鈴に向かって突進し左肩の球体を切り裂き後ろから鈴を蹴り飛ばす。地面に叩きつけられた鈴は自身に何が起きたか理解できなかった。

(何が起きたの⁉)

鈴は混乱してた。

(衝撃砲の片方はつぶした、これで終わらせる!)一夏はそう思いつつ雪片弐型を構え再度鈴に切りかかる、だが、突然大きな衝撃がアリーナ全体に走った。アリーナ中央に煙が上がっていた。

——ステージ中央に熱源、所属不明のISと断定。ロックオンされています。

ISの緊急通告が送られると同時に煙から熱線が飛んでくる

 

「くっ……!」

一夏は攻撃を避け熱線を放ってきた物体に向かって突っ込む。アリーナの遮断シールドを貫通できるだけの攻撃力を持っているなら観戦席の人たちが危険と判断し敵を潰そうとしたが、アガレスの接近に対し相手の機体は地上にいた鈴に狙いを変え攻撃を仕掛けてきた。一夏はスラスターを最大限に加速し鈴の前に割り込み両腕のシールドで攻撃を受ける。

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