鉄血の一夏   作:ディーノpc35

7 / 16
第7話

クラス代表決定戦の当日となり一夏と箒はアリーナのピットにいた。一夏の服装は先ほどまでの制服ではなくISスーツに変わっていた。

「織斑君っ織斑君っ織斑君っ!」

山田先生が駆け足で一夏のところに来た。

「織斑君の専用ISが届きました!」

一夏は山田先生の手招きに誘われるように移動する。ピットの搬入口が開きISが姿を現す。

ーそこに、『白』がいた

眩しいほどの純白を纏ったISが装甲を展開して操縦者を待っていた。

「これが」

「はい、織斑君の専用機『白式』です。」

そのISは俺を待っているように見えた。

「すぐに装着しろ、時間がないからフォーマットとフィッティングは実戦でやれできなければ負けるだけだいいな」

千冬に指示され一夏はIS白式を装着していく

「ISのハイパーセンサーは問題なく動いているな、一夏気分は悪くないか?」

「問題ない、武装は?」

「それが問題があってな……武装が格納されていなくてな近接戦闘用ブレード一本しか付いていない」

「それで十分だよ千冬姉」

千冬は少し不安げな表情を見せた後

「……わかった。行って来い」

「行ってくるよ」

 

千冬の言葉と共に、一夏はIS白式を駆使してアリーナの中央へと飛び出した。

彼の目の前には既に待機していたセシリア・オルコットの専用IS『ブルーティアーズ』が待ち構えていた。その青い機体は優雅な佇まいで、まるで威厳を纏っているかのようだった。

「あら、逃げずに来ましたのね。最後のチャンスをあげますわ」

「チャンス?」

「そうですわ、今なら泣いて謝れば、許して差し上げてもよろしくてよ?」

「それは遠慮しておこうかな、俺には譲れないものがあるから」

「そうですの、なら仕方ありませんわね。徹底的に叩き潰してあげますわ」

セシリアの言葉と同時にレーザーライフル〈スターライトMKⅢ〉から閃光が走り、一夏はそれを回避する。次々と襲い掛かる光弾を最小限の動きでかわし続ける。

(こいつは、どうして一発も当たらないんですの!?)

「なかなかやりますわね。ですがまだまだですわよ。わたくしの真の力を見せて差し上げますわ」

「何!?」

「参りますわよ」

セシリアは左手を前に突き出し叫ぶ

「ブルーティアーズ!!」

すると背部ウイングスカートからビットが分離し一夏を取り囲むように配置される。一夏は咄嵯に地面に着地し、すぐにバーニアを噴射させ宙へと舞い上がる。

「ふふん♪逃がしませんわ」

四方八方から放たれるビームの雨を紙一重で避けながら、一夏は高速で機動する。そして隙を見て接近戦に持ち込もうとするが、それを阻むようにセシリアはスターライトマークⅢで狙い撃つ。

「くっ……」

「ほらほら、どうしましたの?避けることしか出来ないんですの?」

「黙れ!」

一夏は機体を横滑りさせながら迫り来るビームを避けつつ、そのまま一気に懐へ飛び込むと白式に装備されていたブレードを振り抜いた。

「甘いですわ!」

しかし、セシリアは余裕の表情で、機体を捻らせ回避行動を取る。そして

「もらったー!!」

勝利を確信したかのように大声で叫ぶと、ビットから一斉射撃を仕掛ける。一夏は咄嗟に身体をひねり回避する。

(白式の反応がワンテンポ遅れる!)

阿頼耶識での操作との違いに一夏は歯噛みするも思考は止めずに分析を続け、あることに気づく

(反応速度が落ちてるだと……)

一夏は自分の動きに違和感を感じていた。それは白式との連携がうまくいっていないことだった。

(まさかフィッティングが終了していないからか!?)「どうしましたの?動きが鈍っていますわよ」

「……うるさい!」

焦燥感を覚えながらも冷静さを取り戻し、一夏は再び攻撃を仕掛けようとブレードを構えた。

---30分後

 

「よく持った方ですわね。褒めて差し上げてよ。このまま蹂躙しても構いませんけど、それじゃあ面白くありませんもの。なので特別に降参する機会を与えて差し上げますわ。さあ、どういたします?」

「降参?ふざけるな」

「でしたら、仕方がありませんわね。一思いに貫いて差し上げますわ」

セシリアは再びビットを展開させる。四機のピットは一夏に向かって来る

(ビットは俺の位置を割り出せるようにロックオンされている!)

一夏はビットのビームを避けながら、右脚を軸に体を翻した。すると

「なっ!?」

ビットが放ったビームが命中する寸前でブレードで弾き飛ばしその勢いを利用して別のビットを両断する。

「これでビットは残り三機だ」

 

「くっ……」

一夏はそのまま二機目のビットを破壊する。そして、次の日一機に迫ろうとした時、背後から殺気を感じ取った。

「っ!?」

 

反射的に飛び退くと同時にビットが発砲し、先程までいた場所に着弾する。

(しまった!)一瞬の油断。その隙を突かれ、セシリアの腰部から広がるスカート状のアーマー。その突起が外れ一夏に照準を合わせていた

(動け……動けよ白式!!)

「チェックメイトですわ」

先程までのレーザー射撃を行うビットではなくミサイル型のビットが一夏に直撃する。

モニターを見ていた箒と千冬が一夏の安否を確認する為にモニターを注視する

「……」

「一夏……」

煙幕が晴れると、そこには先程までの白式の姿はなく全身装甲の人型が映っていた。赤い光を放つ双眼と鮮血のような深紅と白の装甲。白式の姿とは程遠いモノであった。

「これは……」

観戦席で見た生徒たちも、この異変に気付き動揺していた。その姿を見た千冬は驚愕する何故なら千冬は1度目にしたことがある一夏がアリーナに墜落した時に纏っていたISだったからだ

「アガレス……?」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。