鉄血の一夏   作:ディーノpc35

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第8話

一方その頃、アリーナ中央ではセシリアが驚愕の表情を浮かべていた。

「何ですの!?ま、まさか〈一次移行〉《ファースト・シフト》いえ、それにしても姿が全く別に変化するなんてありえませんわ!」

そして一夏も自身に起きたことに驚愕していた。

(この感覚は阿頼耶識で繋がっている?それにこのシルエットはアガレスか!)

阿頼耶識を通じてデータが送られ何が起きたかを把握する。

(アガレスが白式を取り込みISとして変化させたのか!武装もMSで使用していたものが登録されている。)

そして手にしていたブレードの名前がー雪片弐型ーと表示され驚いた。

「……ああまったく俺は世界で最高の姉さんを持ったよ。そろそろ終わりにしようか」

「……ええ、よろしくてよ!」

セシリアはライフルを構えるが一夏の姿を見失う

「ど、どこにいますの!?」

「後ろだよ」

「えっ?きゃあぁぁ!」

背後からの声に反応できず、腰部の突起とビットを切り裂かれ地面に蹴り飛ばされる。

起き上がろうとするセシリアを急降下による踏みつけで妨害する。

「ぐぅ……な、何をしましたの!?」

一夏は無言でセシリアの武装を破壊し右脚部に雪片を突き立て拘束するそして拡張領域から大型レールガンを2門呼び出し至近距離で連射する

「がっ、あああ!!」

SEエネルギーが尽きるまで砲撃をされ続けたセシリアは意識を失う。決着を告げるブザーが鳴り響き試合終了となる

「俺の勝ちだ……」

小さく呟き一夏はセシリアを放置してピットに戻っていく

ピットのモニターで観戦していた箒と千冬は一夏の試合結果を黙って見ていた

「……」

「……」

沈黙の後に千冬が口を開く

「一夏の奴、随分と派手に暴れたな」

「はい、とても凄かったです……」

「だが、あの姿はどういうことだ?あのISは以前発見されなかったはずだが?」

千冬は険しい表情でモニターを見つめながら言うアリーナから戻ってきた一夏はアガレスを解除する

「い、一夏なんだその恰好は!」

箒は顔を赤らめて叫ぶ一夏の姿は上半身裸でズボンの状態だったからだ

「え、あー悪い……」

「で、これはどういうことなんだ?」

千冬の問いに一夏は真剣な眼差しで答える

「簡単に説明するとアガレスが白式を取り込んだって感じかな」

「……つまり白式はアガレスと一体化していると?」

「恐らくは……」

「待機状態を見せてくれ」

「…………」

一夏はこの場に箒がいるのに阿頼耶識のことを話していいのか悩んでいた

「箒、少し席を外してくれないか?ここから先は部外者には聞かせられない話だ」

「わ、わかりました」

 

箒が退出したのを確認すると一夏は背中の阿頼耶識を千冬に見せる

「この阿頼耶識が待機状態みたいだ」

「以前アガレスが発見されなかったのはそいつが原因か?」

「多分そうだと思う」

「それでISスーツが脱げてしまった理由は?」

「わからない。鉄華団にいたとき地上でMSに乗るときはこの格好でいたけど」

「……そうか、ひとまずこのことは私から報告しておく。お前はISの勉強を怠るなよ」

「うん。分かった」

保健室で寝かされていたセシリアが目を覚まし全身に痛みを感じ、自分が負けたことを思い出す

「あ、あ、わたくしが、負けたのですね」

すると病室に千冬が入ってくる

「織斑先生……」

「起きたか?オルコット、色々と尋ねたいことはあるだろうが少し待て、保健医を呼び軽い検査を終えてからだ」

「わかりました……」

検査を終え医師が部屋を出ていき千冬とセシリアだけになる

「改めて尋ねる。体調はどうだ?」

「はい、問題ありません。すこし、腕や足の節々が痛みますが日常生活には支障はありませんわ」

「そうか、なら本題に入るがいいな?」

「はい、お願いしますわ」

「何故ここで寝ているかを覚えているか?」

「ええ、わたくしは織斑さんに負けたのでしょう?-----っ!」

自身で口にすると同時に蓋をしていた記憶が溢れた

背後を取られビットを切り裂かれ地面に叩きつけられた衝撃。

上空から踏みつけられた痛み。

そして、最後に感じた明確に向けられた殺意。

それら全てを明確に、鮮明に思い出されセシリアの体が恐怖で震える

「おい、大丈夫か!?」

千冬はセシリアの様子がおかしいことに気付き肩を揺する

「ひっ……いや、来ないでくださいまし」

「しっかりしろ!オルコット!」

「はぁ……はぁ……織斑先生?」

ようやく正気に戻ったのか千冬の顔を見て我に帰る

「一体どうしたんだ?」

 

「いえ、少々昔の嫌なことを思い出してしまいまして」

「そうか」

千冬は何かあると思いつつもこれ以上追求するのはやめる

「それで、話を戻させてもらうぞ」

「は、はい。わたくしは何故、負傷したのです?」

「織斑がお前の機体を破壊した際の衝撃で負傷したらしい」

「なるほど、では、わたくしはこれからどうなるのです?」

 

「ひとまず傷の治療に専念してもらう、その後は通常通り授業を受けてもらうつもりだが何か問題はあるか?」

「いいえ、特にありません」

 

「そうか、では今日は安静にしていろよ」

「分かりましたわ」

千冬はそれだけ言うと部屋から出ていった。一人になったセシリアは自身の気持ちの変化に気づく。恐怖心を感じていたがそれとは別の何かを感じていた

(この気持ちは何なのかしら?)

胸を押さえるセシリア。その顔は恋する乙女のように赤らめていた。

その姿はまさに恋に落ちた乙女のそれであった

「わたくし、初めて殿方に負けましたのに……悔しいよりも嬉しいなんて不思議な気分ですわ」

セシリアは自分の胸に手を当て鼓動を確かめる

翌日、朝のSHR。

「では、一年一組代表は織斑一夏君に決定です。一繋がりでいい感じですね!」

山田先生は嬉々としてとして喋っている。そしてクラスの女子も大いに盛り上がってる。

「山田先生、少々お時間をいただいてもよろしいでしょうか。」

「オルコットさんどうしました?」

「はい、皆様に謝罪をさせていただきたく思います」

セシリアはそう言うと、一歩前に出て深く頭を下げた。

「この度は、皆さんを不快にさせる様な言動、行動を取ってしまい申し訳ありませんでした。」

セシリアの声にクラスメイト達は戸惑いを見せたが、一夏の一声により収まった。

「俺は気にしていない」

「……ありがとうございます。一夏さん」

一夏の言葉を受けたセシリアは少し笑みを浮かべて感謝の言葉を伝えた。

 




織斑一夏専用機IS
ASW-G-02ガンダムアガレス
ガンダムバエルの兄弟機であり推力、パワーがバエルより高い機体
MS【モビルスーツ】から全身装甲タイプのISに変化する。
武装
グレイズライフル(120mmライフル) 2丁
ロングバレルライフル2丁
大型レールガン2丁
300m滑空砲2丁
超硬質の大太刀1本背部に装備
小太刀2本腰部左右に装備
両腕に小型シールド


外見
ガンダムバエルに装甲を追加しウィングスラスターを少し大きくした機体
ガンダムバエルに大太刀を背部ウィングスラスターの中央に装備
腰部左右に小太刀を装備
両腕部に小型シールドを装備
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