もうお気に入り数500人突破するのと、評価も付けられてんのマジ?
正直ここまで行くとは思わなかった……マジで嬉しいです感謝感激です!!
空がオレンジに染まる夕日の中、つい先ほどまでただの一般女子学生でしかなかった小日向未来は、全く別の世界の一部を強制的に見せられている感覚に陥っていた。
それは今目の前で起きている現状によって。
「クソッたれェ!!!」
「アハハハッ! そんな豆鉄砲じゃ私を撃ち殺せないわよ!!」
地を駆けるは、赤い外套を纏う白髪の小学生*1と赤い装甲を纏う白髪の高校生。*2
違う点は髪型と瞳の色ぐらいで、それを覗けば一見年の離れた姉妹とも言えよう。
だが二人は全くの赤の他人、否敵同士。
片や銃火器を持って乱暴に撃ちばら撒き、片や黒弓と矢で引き撃つ。
互いの攻撃した投擲物が着弾すれば、その地点が爆発し、火と土煙が激しく巻き上がる
「ちょこまかとォ!!」
――MEGA DETH PARTY
小型ミサイルが放たれ、その全てがイリヤへ向けて飛来していく。
「――
対してイリヤは空中にいたまま聖杯を通し投影を発動する。
すれば彼女の周りに無数の贋作なる剣が複製された。
「
そして投影された贋作が一斉に放射され、飛来してきたミサイルに衝突し、その場で爆破を引き起こした。
「チィ…!!」
「皺寄せしたらせっかくの綺麗な顔が台無しよ?」
「うるせぇ!!」
クリスはクロスボウをガトリングへと変形させ更に乱暴にぶちまける。
対してイリヤは血に着地後、駆け出し避けていきながら
「《加速》《硬化》――《強化》」
自身の身体に《加速》、黒鍵に《硬化》を《強化》としての魔術を施す。
そしてその場で自身へと降り注ぐ、弾幕の嵐を切り刻むように防ぎ始めた。
「ンな…ッ!? (こっちはシンフォギアを使ってんだぞ!? なのに何で、あんなガキに負けるんだ…!?)」
「(ギアを上げて来てるわね……それに、そろそろ来るかも。なら――!!)」
イリヤは左へ避けると同時に、片手に握る三本を投擲する。
クリスは一度攻撃を止め、その場から避けることで、三本とも地に刺さる。
避けたと思い、クリスは再び攻撃しようとするが、既に遅い。
クリスが前を見た時、自身は気づく。
既に敵は、前方で黒弓を投影し、黒鍵を三本とも番えて構えているのを。
それでもと、クリスは片方を突きつけ銃爪を引こうとし、イリヤもまた指を放し、黒鍵を放とうとする。
だが次の瞬間、二人の間に蒼き巨剣が――天ノ逆鱗が突き刺さった。
「なっ! 盾だと!?」
「──否、剣だ!」
二人が見上げれば、そこには絶刀が――翼が立っていた。
「チッ、アンタに用はねぇんだよ!! 邪魔すんじゃねぇ!!」
「人を、街を守るも防人の務め。そして来たのは私だけだと思うてくれるな」
翼は天ノ逆鱗を解き地に着地する。
すると彼女の背後にもう一人、遅れてやってきたものが現れた。
「そりゃあいるよね。使える戦力は子供であろうと使うのが、トッキブツの酷い所だから」
「――師匠たちは酷い人たちじゃないよ!?」
響もまた、シンフォギアを纏い立っていた。
翼はクリスの方を向いており、響はイリヤの方を向いていた。
※ ※ ※
「立花! あなたはイリヤスフィールを。私は彼女を相手する」
「は、はい! だけどあの子は……」
「分かっている」
あぁ~あ、そりゃあそうなるわよね。
にしても、ザ・光属性で絶対屈しない面倒な子が今度は相手とは。
こっちとしてはクリスの方に行ってほしかったんだけど……。
「イリヤちゃん…で、いいよね? ねぇ、なんでイリヤちゃんはこんなことするの?」
早速話し合いかい……向こうは向こうでもうやり合ってるし。
「聞いたとして、あなたはどうするのかしら?」
「分からない…でも話し合おうよ! 私たちは戦っちゃいけないんだッ! あと私はあなたって名前じゃない! 私の名前は立花響で15才! 誕生日は九月の13日で、血液型はO型! 身長はこないだの測定では157cmで、体重はもう少し仲良くなったら教えてあげるね! 趣味は人助けで好きなものはごはん&ごはん! 彼氏いない歴は年齢と同じ!!!」
「……あっそ。あなたのプロフィールなんか興味ないわ」
「そんな真っすぐ言われると普通に傷つくよ!?」
だって普通そこまで言う?
言うとしても名前と趣味だけでしょ……もう自分の身体の情報全部教えます見たいなものよ?
「私たちはっ! ノイズとは違って言葉が通じるんだからちゃんと話したい! だってっ言葉が通じていれば"
「――分かり合えると? つまり、
「――えっ」
人間…そう、"人間"とこの子は言った。
「人間ってことは、知能があって言葉を発することができる生き物がいても、その生き物は人間じゃないから無理だ。うん倒そうって言い方になるけど、それでいいのかしら?」
「ち、違っ…! 私はただ……」
「言葉はきちんと選んで言うべきよ。争いってのはね、話し合いから発展することだってある。それに争いを無くそうだなんてそんなの、今この時代に繋げた、太古に語られた英雄、王、神々への冒涜よ。戦争で命を散らし未来へと紡いだ人たちの想いを、命をあなたは今踏みにじり否定しているのよ」
「それは……確かにそうかもしれない。でも!! だからって私たちが争う意味はないよ!!」
刃を突きつけるように言い切る。
だけど響は挫けず話し合おうとする。
「――じゃあ聞くけど、あなたは自分たちを置いていった父と話し合って分かり合おうと、もう一度仲良く元の家族に戻ろうとか思ってるわけ?」
「ッ! そ、それは……というかなんでお父さんのことを――」
「その反応は「分からない」。つまりあなたの心は行方不明の父親は自分たちを捨てたと思い、憎んでると言えるってことよ。わかる? あなただって誰かを憎んでる。つまり分かり合えると心から思ってないわけ」
弓と黒鍵を消して、肩辺りまで伸びてる右の横髪を弄りながら語る。
綺麗事を言っても、その隙を、穴を着けば相手は口を塞ぐ。
こういう子は基本的にカウンターに弱いからね。
「その真っすぐな心があっても、きっと父と再会した時には自分から手を振り解いて、拒絶するでしょうね? あなたを知る人からすれば、自分からは歩み寄るのに、歩み寄って来た人、それも最も大切な家族を否定するなんて……って思うわよ?」
「…ッ」
「それに」
転移魔法で背後に回って、耳元で囁く。
「――聖遺物と融合したあなたは、果たして人間と言えるのかしら?」
「ッ!!!」
すると響は、いや恐らく人間としての本能が勝手に動いて、振り返り際に私の顔を腕の装甲部分で強く叩いてきた。
私はそれを避けることもせずもろに受けて吹き飛び、少し離れた位置で倒れ込む……演技をした。
「ぁ…」
「痛っ……話し合おうっていう割には、本気で外に出れないぐらいの怪我を残そうとするレベルのパンチね……乙女の顔にここまでする普通?」
「ち、違うっ…私はただ……!」
そろそろかな。
結界を解除してっと……。
「というか私と話し合う前に、先に話すべき相手がいるでしょ……――あの子とかね」
「えっ……――ッ!?」
チラッと視線をその方向へ向けて呟けば、響は釣られてその視線の先を見る。
見れば彼女は信じられないとばかりの顔を驚愕で染め上げた。
「――み、未来!?」
「響……」
彼女は向いた先には未来が立っている。
何で最初から気づかなかったのかだって?それは今いる地点を中心として未来よりも数歩先辺りまでの全方向を認識阻害の結界を張ることで、中にいる人は外に人がいることに気づくこともなければ認識することもできないようにしていたから。
逆に外側からは普通に中の様子が見えるけど、会話とかは聞こえないようにもしてるから、何を話していたかは分からないけど、太陽がさっきの会話通り本当に殺し合いをしていると思ったはずだ。
「み、未来…こ、これは……」
「もういい?」
「へっ――ガッ!!!」
立ち上がって一気に距離を詰めて、顔面に膝を打ち込む。そのままあっちで戦ってる二人の方へと吹き飛ばした。
案の定、二人は巻き込まれてそのまま大事故みたいに全員が倒れる。
やっぱ無印の三人はまだ弱いな~……まぁ翼は弱くはないけど。
そう思いながら夫婦剣を投影し、振って来たノイズを避けて斬り殺す。
「ようやくボス登場ってところかしら?」
私は森の方へ視線を向ける。
すると森の中から帽子を被った金髪にサングラスをかけ、その手にソロモンの杖を持つ女性が現れた。
「命じたことも出来ないどころか、追い詰められるなんてね……あなたはどこまで失望させるのかしら、クリス」
「…ッ! フィーネ!?」
場所が異なるから登場の仕方も異なるわよね。
「随分大胆な登場の様で。差し詰め、あっちの部下さんの失態に対する失望と、私が横やりを入れ続けることへの怒りかしら?」
「はっ、調子に乗るのも大概にすることね、
やっぱそうだよね~だって元々はあの兵器のために使われるだけで、この後にも必要不可欠。
そんなものがないんじゃどうしようもないもんね。
しかもしれっとネフシュタン回収してるし。
「待てフィーネ!!」
クリスが割って入って来た。
「戦争の日種くらい私一人で消してやる! そうすればアンタの言うように人は呪いから解放されてバラバラになった世界は元に戻るんだろう!?」
「もうあなたに用はないわよクリス」
「ッ!? な、何だよそれ!!」
おうおう、相変わらずあの人もクリスを追い詰めるのがお得意なようで。
まぁとりあえず、せっかく会えたんだ。
「置換発動――来たれデュランダル」
置換魔術を発動させて己が手に出現させる。
すればデュランダルが現れて、私の手に握られた。
エネルギーが魔術回路に、聖杯に満ちていくのを感じる。
「欲しいのはこれでしょ?」
「ほう、盗んでおいて潔く返すと?」
「まぁね。やりたいことは出来たし、
そう、今はまだ。
デュランダルをフィーネの足元に突き刺すように投擲する。
突き刺さったデュランダルをフィーネは掴み抜き取る。
「待てイリヤスフィール! なぜデュランダルをアイツに!!」
「言ったでしょ? やりたいことは出来たからって」
それに無印としての展開のためにも、一度は返却しないとね。
「なら素直に受け取ろう。だが一つ、貴様に聞いておく」
「ん~?」
「まさかとは思うが貴様は、錬金術師とは異なる、かつて存在したと言われていた――魔術師に当たる分類か?」
…………。
「――ふふっ、どうだろうね?」
「……結果は変わらない。貴様は始末する。その時まで首を洗っておくんだな」
そう言ってフィーネは森の奥へと消えていった。
それを見たクリスは怒りながらフィーネを追いかけて、同じく森の奥へと入っていく。
見届けた私は二人に背を向け、歩き出す。
「待て!」
「今度は何? 帰ってさっさとゲームしたいんだけど」
「何故……なぜあなたは戦う。前の戦いでも、あなたの刃から誇りも執念も、何もかも感じられなかった」
「……そんなものはないからよ」
それを最後に、私も強化した身体能力で颯爽とその場を離脱した。
※ ※ ※
あくまで投影は私が頑張って得たもので、
でも身体能力とかが上がるのは事実だし、投影も数段階ほど上がるのも確かだ。
だけど、このままじゃ結局彼女たちに負ける…そういう直感がある。
やっぱり可能性があるとしたら、マキリから貰った聖遺物を触媒としての
何の英霊になるのかもわからないけど、やってみないとわからないまま。
一つだけでもいいから、何の触媒になるのかわかっていないといけない。
どっちにしても、待ってなさいフィーネ。
「あなたを真に追い込む事実を、全部教えてあげるわ」
あなたの行いが、裏切りであることをね。
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