〈完結〉超かぐや姫Z!~もうちょっとだけハッピーなエンドを~ 作:すっごい性癖
原作を見返したら速攻で現在までの内容が終わって危機感を覚えましたので、展開を巻きつつさらに投稿頻度を加速したいと思います(可能な限り)
三人の配信者成り上がり話は本編完結後に需要があれば番外編で出すかも……
ここら辺どうなってたの? とか、ここら辺の話が詳しく読みたい! 的なものがありましたら教えてください
チョロいので速攻で書くと思います
期限は一か月と短いヤチヨカップ。それも終盤に差し掛かりかけた今日この頃。
かぐやちゃんと彩葉による『かぐや・いろPチャンネル』は破竹の勢いでファン数を伸ばしており、〈ツクヨミ〉内でも屈指の新人ライバーとして名を馳せていた。
かぐやちゃんの配信スタイルは型に囚われず斬新。実写でのお遊び配信を行ったかと思えばその数時間後にはアバターでゲーム配信。さらにその次には歌枠を……。といった風にまるで野原に吹く風の如く、まさに自由気ままで思い付いたら即実行、を地で行くような法則性のなさで。
一見して周りを振り回し、そして振り落としそうな配信スタイルだ。遠心分離器にかけられたかのように、気を抜いたら遠心力でぶっ飛びそうなように。
――けれども、けれども。だけれども。
一度掴んだ視線は逃さず、全てを虜にする彼女たちの輝きの前では決してそうはならなかった。むしろ振り回して欲しい、とそういった考えのファンを獲得に獲得を重ねてきた。
その結果が現在の結果である。新進気鋭、注目度ナンバーワンの新人配信者という肩書は、まさに彼女たちの頑張りから生まれたものだ。
今日は終わりも近づいてきたことだし、と、この一か月の出来事を振り返ることにする。思い出に浸るだなんてほど、歳をとったつもりはないのだけれども、振り返らねば頭が爆発しそうなほどに濃い一か月であったのだから。
……まずは何だろうか。やっぱり記憶に残りやすい、リアルでの配信を思い出そうか。モノも残るし、結果も残るし。そうなれば記憶にも残るものだからね。
そう言う話で言うのならばやっぱり、一番記憶に残っているのはペットボトルバズーカの話からかな。
安全に注意をしつつ、身バレ防止のために家からそこそこ遠い河川敷で行った実験であったのだけれども……。あれは凄かった。
事の始まりはいったいどこから調達したのかわからないけれどヤケに立派なバズーカを持ち出してきたかぐやちゃん。当然、私と彩葉は戦々恐々だ。
しかも最初は彩葉の部屋の中でぶっ放そうとしていたから、彩葉はそれはそれはお怒りになってねぇ。
二人がかりで説得してさ。納得してもらって。
外配信自体はじめてだったんだけど、まさかのペットボトルバズーカの打ち上げ自体も失敗してねぇ。外に機材を運んで、と、あれだけ色々と準備したのに配信自体は五分で終わっちゃって。
コメント欄では『配信が短いから切り抜きいらず』とまで言われてさ。
しかも逆にそのシュールさがウケたのかSNSでプチバズしたり、即堕ち二コマじみたロケット発射が海外でミームとして使われたり、と……。
下手したら二人のチャンネルでも一番の出世頭があれかもしれない、と思うと配信の世界は奥が深い。
他にも実写配信はいろいろとやったけど、他で言うと大食い配信も記憶に濃い。
そもそもかぐやちゃんも大食いというか、わりとたくさん食べる子なんだけどもね。パンケーキ事件とか、ペロッと複数食べてたそうだし。
それでもあの時は買い込み過ぎてねぇ……。ファストフード一万円分、って思った以上の量なんだなぁ、って思わされたよ。
ハンバーガー四個目を手にしたかと思ったらかぐやちゃん、急に動きが止まって。ひたすら機械のように『ぎぶ……、ぎぶ……、ぎぶ……』と繰り返しだしてさ。
けれどそこで食べるのを止めて配信ストップ、なんてしてしまえば炎上まっしぐら。裏では捨ててるんだろ! と厄介な人に言われかねない状況だし、そもそも企画未達成でしたバイバイ! は割とファンを裏切る行為そのものでもある。
仕方がないからとそこで選手交代。残りはいろPこと彩葉に回ったんだけど……。
『もったいない、もったいない、もったいない!』
かぐやちゃん同様、途中限界を迎えた彩葉であったが動きは止まることなく、ただただ食べものを無駄にしてはいけないと呟き続けて口に食べ物を入れ込み続けて。
今でこそチャンネル収益で幾分かの余裕がある生活が遅れている彩葉だけども、ちょっと前まで一日の食費百円程度を自分に課していたから……。
あれにはさすがのお姉ちゃんも怒ったけど、ぜんぜん聞き入れてくれなくてねぇ。無理矢理食べさせる、冷蔵庫に食料を詰め込む、くらいしないとダメだし。
よくテロップで『あとでスタッフがおいしくいただきました』なんてものが上がるけれども、あの大食い配信は実質『あとでおいしくいただいているスタッフを見守る配信』になっていた。
普段〈ツクヨミ〉での活動では着ぐるみを着ている彩葉しかしらない視聴者ばかりだったから、そのギャップがウケたのかコメントは大分盛り上がっていたのは記憶に新しい。
本人は後で恥ずかしがってアーカイブ消して! と叫んでいたけど、あのかぐやちゃんの様子では消されることは無いだろう。ご愁傷様である。
……みたいな感じで、リアルでの配信は妙にバズったものが多かった。滅多にやらないから、ってのもあるんだろうけども、それでも強かった。
次に振り返るとしたら、うん。そうだな、コラボについて、とかかな。
かぐやちゃんもライバーとして知名度をドンドン獲得していったわけで、ありがたいことにも他のライバーさんからコラボの依頼を受けることが多くなってきている。
そもそも根がめちゃくちゃ陽気でギャルなかぐやちゃんは初対面の人とも人見知りしないし、連絡の取り合いでも問題ないからコラボ適正は高かったのだろう。
いっしょにゲーム配信を、とか、いっしょに雑談して、とか。唯一して居ないのはコラボライブだけ。
なんでも本人曰く、その初めてはヤチヨとのコラボライブ用に取っているらしい。そのコラボライブを行うための権利を勝ち取るための戦いが今の活動であると言うのに、その上でコラボライブを封印するだなんていうのは一種の縛りプレイではあるのだろうけれども……。
けれど、そういうひたむきなところがやっぱり、かぐやちゃんが愛される一番の理由なんだろう。
……コラボと言えばそういえば、大型のクイズ配信にも呼ばれていたかな。
無人島に連れていくなら、といった質問で彩葉の本名を上げていたりして身内としては見ていてすごく微笑ましかったのだけれどね。きっと彩葉本人は見ていて気が気ではなかっただろう。
――そこに私の名前がなかったのは、まさかかぐやちゃんにまで私が残念な子だと思われているわけではないと思いたいけれども。
ただその後のちょっとした雑談で触れられた『かぐやちゃんにとっていろP、ゆい姉とは?』といった話題での
『ん~~。いろPは、そうだなぁ……。相棒、っていうかぁ……。パートナー? 的な?』
と、
『ゆい姉の方は、やっぱお姉ちゃんっしょ!』
といった、発言には流石に感極まってしまった。正直、泣きました。もちろんいい意味で。
『ウチの妹、可愛すぎ!』ってさ。
人生初めての投げ銭、ここでやってしまったよ。あれって今までなんでみんなやってるんだろう、って謎だったけど、あふれ出た感情が身体を突き動かしてしまうんだねぇ。
あの後、彩葉には怒られたけどもね? 『直接の関係者が投げ銭したら、それはプラットフォームへの寄付じゃん!』と。正しくその通りなんですけどね? 手数料だけ消えて私たちのところに戻ってくるんだから。
でも私、知っているぞ。彩葉も投げ銭する一歩手前まで行っていたの。ただ私の赤い投げ銭を見て正気を取り戻しただけなのを。
もちろんそんなことを言っても意味はないから黙っていたけどもね。
あとコレは直接的には配信に関係ないんだけども……。
作曲彩葉、歌かぐやちゃんのオリジナル楽曲の踊ってみたが別の動画系アプリで流行ったらしく、普段配信を見ない層にも二人のチャンネルは知名度を獲得していたのも今の人気の後押しにはなっている。
なんなら私も踊ったし。普段あんまり投稿しないコスプレイヤーとしてのアカウントで投稿したから、ちょっとは二人の役に立てたとは思っているんだけれどもね。
もちろんそれでかぐやちゃんのコスプレもやってみたけどさ。
あれ、自分で衣装を用意して思ったんだけどもね。流石に露出がやばくない? ってことに気が付いたのよ。
いや、脇とか腹部とかふとももとか、それはそれは惜しげもなく出しているし。他のコスプレで私が慣れていなかったらあんなの、多分着れなかったよ。
かぐやちゃんは「かわい~!」って言ってくれたけどもね。彩葉はそれはそれはスッゴイ目でこちらを見てきたし。アレ、普段お兄ちゃんの配信のサムネイルを見かけたときにする目だったよ。
そりゃあ一回り上の姉がする格好としては不適切だったかもだけど……。身近な人のコスプレだからよりナマナマしかったのだろうなぁ。
あと他で言ったら……。
あぁ、あれかな。いや、人気者になれたのは良かったんだけども……。
(人気配信者には付き物のガチ恋勢なる勢力も確かに出てきちゃってねぇ……)
配信画面越しで恋愛感情を抱くようになった人たちをガチ恋勢、と言うのだけれどもさ。かぐやちゃん、めちゃくちゃ可愛いし、顔バレもしちゃってるし。
投げ銭と一緒に『結婚して!』とか『付き合って!』とか。そこまで直接的では無くても、長文での告白文みたいな投稿も散見されてね。彩葉や私がモデレーターとして可能な限り問題がありそうなコメントは消していたんだけど、やっぱり二人じゃ手が足りなくて……。
そこでかぐやちゃんが『じゃあいろPに勝てたら結婚してあげる!』なんて言っちゃってさ。
起きちゃいましたよ、ヤチヨカップの最中にかぐやカップ。
可能なら私も手伝ってあげたかったのだけど、私、ゲームとかほとんどしないから何も出来なくてねぇ。ダッシュアクションすら最近覚えた程度だし。
結局、彩葉が一人でかぐやちゃんのガチ恋勢を一人一人タイマンでボコボコにする配信を行う始末になってしまった。
彩葉がゲーム得意であったからよかったものの、そうでなかったらと思うと空恐ろしい。ウチの可愛い妹が生後一か月ほどでお嫁に行くとか、お姉ちゃん的にはノーもノー。
かぐやちゃんも彩葉もまだまだ結婚は早いと、私はそう思います。
……と。ここまでこの一か月を振り返ったのは良いのだけれども。
確かに彼女たちのチャンネルは新人としては破格の成長を遂げてはいたが……。それでもヤチヨカップ優勝にはまだまだ足りてはいない。具体的な数字を言うのならば、ランキングのトップテンにすら入っていない状況だ。
期限の終了まであまり時間は残っていない。優勝ははっきり言ってしまうと、少々難しいだろう。
けれど二人の姉としてはここまで頑張っていたのだ。どうせなら……、うぅん、それは嘘だな。
絶対に彼女たちに勝ってほしい。最後はやっぱり笑顔で締めてほしい。
勝負は時の運だなんていうのだけれども……。そう言う意味で言うのならば、きっといま世界で一番運を味方にしているのは彼女たちだ。
なんていったって、星レベルの幸運で出会えた二人なんだからね。
ならばきっと、もう一回くらいは奇跡が起きてくれるんじゃないかなって……。
無責任ながらもそう願ってしまう私はきっと悪い姉なんだろうね。
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……アンケート的に秘密のCエンドが出るかもしれませんというのはココだけのお話