〈完結〉超かぐや姫Z!~もうちょっとだけハッピーなエンドを~   作:すっごい性癖

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本日二話目です
(前話でのCエンドについて……イメージはAエンドとBエンドを両方含みつつ、軸はAエンドです いろかぐ、いろヤチを見守る姉と思ってくださいませ)

KASSENまでの繋ぎの話なので短めです


いやマジで恥ずかしいからやめてよ、お兄ちゃん

 

 いや、まぁね? お姉ちゃん、祈ってはいたよ? 祈ってたけどさ?

 

「ガチで引き当てちゃったよ幸運……」

「うお~! 打倒、帝! その首根っこ、ジャキジャキに斬り刻んでやる!」

 

 どうやらラストのラスト、ギリッギリの土壇場で妹たちはそれはそれは大物を釣りあげたらしいようでした。

 

 物騒なことを叫びながらぶぉん、ぶぉんと配信用に買っていた孫の手を振るかぐやちゃん。猛るその姿はまるで猪武者。ウサギなのにイノシシ。イノシシでも、うりぼーなら可愛いんだけど。

 

「かぐや、危ないからそれ振るの止めて」

「え~? やっぱ予行演習は必要じゃない? 帝の首を斬る練習しないと本番で斬れないかも!」

「なんでそんなずっと殺意高いの……?」

 

 はぁ、と肩をすくめる彩葉。一応彩葉の忠告で腕の振りが小さくなったから、もう諦めたのだろう。これ以上は無理だな、って。

 

 確かに今日のかぐやちゃん、バーサーカーモードじゃんね。頭の中、筋肉で詰まっている系女子、と言いますか、なんと言いますか。首切りバニーと言いますか、平安武士と言いますか……。

 

 う~ん。でも、まぁ、そうだなぁ……。私としてはねぇ……。

 

「まぁ良いんじゃない? 首、斬っても」

「お姉ちゃん!?」

「お~! ゆい姉もノリノリじゃん! よっしゃ、勝ったら帝の頭蓋骨で宴だ~!」

「だから物騒過ぎるって!?」

 

 そういってツッコミを入れる彩葉の姿は確かな関西の地を感じさせるほどに美しい。いや、お笑いの聖地ど真ん中の出身じゃないけれども。

 

 いや、ね? わかるんだよ? 彩葉の言っていることが当然の反応だって。人殺しは良くない、ってのは普通の倫理観だものね?

 

 でもさぁ……。

 

「コラボの誘いでこの文面は無いでしょ?」

「いや、それは……まぁ、そうだけども」

 

 私もかぐやちゃんも生まれついての狂戦士、悲しきモンスターじゃないんだ。普段ならパワーな選択肢が最初に出てなんて来ない。

 

 むしろこんなタイミングで大きなコラボの提案ありがとうございます! と、狂喜乱舞していたはずだ。

 

 いやまぁ、なんかこのタイミングでナンバーワン様がコラボの提案って、めちゃくちゃ舐めプだからイラっとはしたかもだけどもさ。それはそれとして、感謝の方が大きいはずだ。まさしくの千載一遇の好機なんだから、そこまで子供っぽいことは言わない……、と思いたい。

 

 けどさ。けどさ、けどさ。

 

「『勝ったら結婚して』は無いでしょ!?」

 

 ――そう。今回のコラボの問い合わせにあった一文が問題なのだ。てか、それがなけりゃあこんなに猛り狂ってはいない。

 

 本文は長いしムカつくから割愛するが、凡その内容を纏めるとこう。

 

『かぐやちゃんの配信見てたらファンになったわ! てわけで超人気なオレこと、Black OnyXとコラボ配信しない? 内容はKASSENで! あっ、こっちが勝ったら結婚してね? そっちが勝ったらなんでも言うこと聞いてあげるよ! ヨロ!』

 

 ……。

 

「いや、ダメでしょ!?」

「まぁ……。そう言われれば、そうだけど……」

 

 あぁっ、全身を掻きむしりたい衝動に駆られる! なんなの、この感覚! ムカつきとも、イラつきとも違う違和感! 一番近いので言うと、そう……。

 

「共感性羞恥!」

 

 いやさ、自分がこんな感じの文章を書く人間だから、とかじゃないの。共感性羞恥って言ってもあくまで似た感覚、って話でさ。他人の振りを見て恥ずかしくなる、って感じがまさにこれってだけで……。

 

「いい、かぐやちゃん?」

「ほいさっ!」

 

 あぁ、背中がかゆい、背中がかゆい、背中がかゆい。背中の辺りをまるでムカデが這いまわっているかのようにムズムズする。

 

 ……かゆいのならば、背中を、かかなくては。

 

「躊躇はいらないからね? Black OnyXの中で一番偉そうな顔してる、こんな文章を送ってくるような舐め腐った赤鬼の首、好きなだけ狩っておいで?」

「イエス! マム!」

 

 ビシ、とそう言って敬礼のポーズをとるかぐやちゃん。その姿はまさにいっぱしの軍人、これならばきっと鬼の首を取ってくれるだろうと安心できる。

 

 来年のことを話すと鬼が笑うらしいが、今回笑うのは一体どちらか。

 

「……ふふふ、どうせ私と彩葉の関係者だって踏んだんだろうけどさ。それでも親しき仲にも、だよね?」

「あーあ、お兄ちゃん大変そう……。お姉ちゃん、怒ったら怖いからなぁ……」

 

 




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なんか気が付いたら五万字超えてる……
終わるころには小説一冊分くらいになりそう……
書き終わったら記念に纏めて自分用の同人誌とかにしようか……
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