TS・ダウナーお姉さんによる後方師匠面   作:何が何でもダウナーお姉さんを出したい。

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40枚目:一進一退

「まずは、アタック・ジャガーからスパイラットに攻撃!」

「セットしていたフォース・プロテクトを発動します。このカードはフィールドに『アイギス・ライオン』がいるときに発動できる。このターン中、自分フィールドのメタル・ビーストモンスターは戦闘破壊されず、ダメージを受けません」

 

 固い。やはり、ガーディアン側は固い。盤面にモンスターが残れば残る程、相手は次の展開をして来る。こうして仲間達と共に勝利に至る道を積み上げていくというのが、実にヒロイックだ。

 

「ッチ。なら、バトルはいったん終了する。カードを2枚伏せて、ターンエンド前に、エリートコンドルの効果を発動。自分フィールドのモンスターを1体リリースして、相手フィールドのカードを破壊する。バックの伏せカードを除去させて貰うよ!」

「なら、破壊される前にスペルを発動します。私が発動させるのは『鋼鉄の咆哮』。このカードはフィールド上に『アイギス・ライオン』か『ダイナソー』がいる場合に発動できる。デッキから『メタル・ビースト』モンスターを手札に加えます。私が加えたのは『メタル・ビースト・ミラージュ・レオン』です」

 

 『メタル・ビースト・アタック!』を伏せた様に思わせておいて、別のスピードスペルを伏せて、相手にリソースを無駄に使わせるとは。シュウ君のお母さんというだけにあって、思考力も中々だ。

 

「(とは言え、盤面に伏せカードがあると除去したくなる気持ちは分かる)」

 

 ヒナコちゃんがしたことも間違いだったとは思わない。

 もしかしたら、あのカードは一番妨害が入りにくいエンド時に発動させるカードだったかもしれないので、シュクコさんが一枚上手だったという話だ。

 

「(そして、ミラージュ・レオンの効果は中々に強いぞ)」

 

 モンスター効果やスペルで指定されず攻撃対象にも選ばれないアンタッチャブル効果持ちなので、何時までも盤面に残ってチクチクと攻撃してくる。

 ただ、自身を特殊召喚する効果を持たず、上級モンスターなのでリリースする必要はあるが、ガーディアン側なら幾らでも融通できる。

 

「では、私のターン。ドロー! スパイラットをリリースして、手札から『メタル・ビースト・ミラージュ・レオン』を召喚! そして、手札から永続スペル『作戦立案』を発動します! このカードの発動時の処理として、山札から『メタル・ビースト』モンスターを手札に加えます。私が加えるのは『メタル・ビースト・マッハチーター』。このカードはドロー以外の方法で手札に加えた場合、特殊召喚できる!」

 

 フィールドにマッハチーターが降り立った。シュクコさんのフィールドには4体のモンスター。この状態でやることと言えば一つ。

 

「『メタル・ビースト・アタック!』を発動! 場には4体の『メタル・ビースト』モンスターがいるので全モンスターのATKは+2000される! 効果の発動は?」

「無いよ」

 

 ヒナコちゃんは伏せたカードを発動させない。このままでは一斉攻撃されて終わるのだが、打開策はあるのだろうか?

 

「更に。永続スペルの『作戦立案』を発動。このカードは自分フィールドに『アイギス・ライオン』か『ダイナソー』がいる場合に発動できる。自分フィールドの『メタル・ビースト』モンスターを1体モルグへと送り、相手フィールドのカード1枚を指定してターン終了時まで効果を無効化する。この効果の発動の為にモルグへと送られたモンスターをターン終了時にフィールドに戻って来ます。私はエンジニアオウルを送って、装備スペル扱いされている『バッツキャノン』の効果を無効化にします」

 

 バッツキャノンの効果には、破壊される場合自分フィールドの装備スペルを代わりにセメタリーに送るという物があるのだが、それさえも封じられた。ということは、ここで決着をつけるつもりであるらしい。

 

「後は、皆でまとめて攻撃してフィニッシュって訳か。いい考えだ」

 

 ナギカさんは自信ありげなようだが、インヴェプレイヤーは『作戦立案』の信用度があまり高くないと考えている。

 毎ターン無効化できること自体は強いのだが、相手ターンに発動できないので見えている地雷を取り除くことしかできない上、一時的とはいえ自分のモンスターが使えなくなるので、この効果を信じて突っ込んで……みたいなことも多い。

 

「(それでも妨害を吐かせるのは十分強いんだけど)」

 

 だが、ヒナコちゃんのフィールドには伏せカードが2枚。

 幾ら、相手のフィールドに2体しかモンスターがいないからと言って、勝負を決めに掛かるのは気が早すぎる。何よりも、セメタリーに大量のモンスターが眠っているということも大きい。

 

「バトルに入ります! まず、マッハチーターで『バッツキャノン』を攻撃! 効果の発動は?」

「無いよ」

 

 先程から、ヒナコちゃんは不気味な位に効果を発動させない。強化されたマッハチーターの攻撃はバッツキャノンを破壊した……のだが。

 

「『ダイナソー』モンスターがセメタリーに送られた時、墓地の『イーグルスクリーム』の効果を発動! 相手によって『ダイナソー』モンスターがセメタリーに送られ場合、このカードを特殊召喚できる!」

 

 サウンドバット召喚の為にリリースされた『イーグルスクリーム』が帰って来た。特殊召喚されたということは、サーチ効果も発動する訳で。

 

「『イーグルスクリーム』が特殊召喚された場合、山札から『メタル・ビースト』モンスターを手札に加える。私が加えるのは『メタル・ビースト・アーミーコング』。と、同時に伏せていたスペルカード『緊急発進』を発動! 自分フィールドのモンスターの数が相手フィールドの数より少ない場合に発動できる! デッキから『メタル・ビースト』モンスターを1体特殊召喚できる! この効果で特殊召喚されたモンスターはターン終了時に破壊される!」

 

 レイダー側にしては防御寄りのスペルの様に思えるが、これを攻撃に生かすのがレイダー側の特徴だ。

 

「私が特殊召喚するのは『メタル・ビースト・アサルト・パタスモンキー』。このカードは召喚・特殊召喚された場合。『モンキー』モンスターをサーチできる」

「え? モンキー? メタル・ビーストサーチではなく?」

「うん。……なんでだろうね?」

 

 2人して疑問符を浮かべているが、パタスモンキーはモンキーの誇りだから仕方がない。とは言え、モンキーモチーフのメタル・ビーストは特に多く、時にはメタル・ビースト以外のカードすらサーチできるのだ。

 

「私は効果で『メタル・ビースト・スカウト・スパイダーモンキー』をサーチする。更に、もう1枚のセットカードを発動! 『新たなる王の誕生』! 『イーグルスクリーム』が自身の効果で特殊召喚されたターン中のみに発動できる。フィールド・手札のモンスターをセメタリーに送り、ユナイト召喚できる。足りない素材は、セメタリーから『ダイナソー』モンスターを代わりにモルグへ送ることができる」

 

 捨て駒にされたイーグルスクリームからの逆襲と言わんばかりに、セメタリーに眠るダイナソーとバッツキャノンがモルグに送られ、フィールドのパタスモンキー、手札のアーミーコング、スパイダーモンキーの2体がセメタリーに送られた。

 

「出て来て。戦場の破壊者『メタル・ビースト・デストロイ・ブルーノ』!」

 

 現れたのは、巨大な鋼の類人猿だった。フィールドに着地すると同時に効果が発動された。

 

「このカードが特殊召喚に成功した場合、自分フィールドの全モンスターをATK+1000扱いの装備スペル扱いとして装備する。自分・相手ターンの終了時に、自分フィールドの装備スペルを1枚破壊する。破壊できない場合、このカードをセメタリーへと送る」

 

 5体のモンスターを素材にしただけにあって、アレだけ攻撃力が上がったガーディアン側のモンスターでも撃破できない位のATKになっていた。このままでは、返すターンでシュクコさんのモンスターは全滅させられかねないが。

 

「私はバトルを終了します。3体のモンスターでコネクシオン! 『メタル・ビースト・アーマード・ライオン』を特殊召喚! このカードはコネクシオンに使用したモンスターを装備スペル扱いとして装備する。1体に付きATKを+500して、このカードが破壊される場合、代りに装備スペルをセメタリーに送ることができる」

 

 シュクコさんのスペルゾーンが一気に4枚も埋まった。ATKも+1500されているが、ユナイトで特殊召喚されたモンスターよりはATKは下回ってしまう。

 単純な装備スペルの数の多さで持久戦に持ち込めば、何とかなる。という訳では無い。

 

「私はカードを1枚伏せて、ターンエンド。同時に、作戦立案で送っていたエンジニアオウルを戻します。」

「私は装備扱いしていたエリートコンドルをセメタリーに送る。私のターン、ドロー。勝負を決めさせて貰おうかな。私は手札から『怒れる猿叫』を発動する。自分フィールドの『デストロイ・ブルーノ』に手札、セメタリーから2体モンスターを装備スペル扱いで装備する。サウンドバットとパタスモンキーを装備する。ATK+2500アップして2回攻撃。さぁ、耐えられるかな? バトル!」

 

 このターン中に決まることは無いだろうが、もしも攻撃が通れば、一気に窮地に押し込まれる。

 試合自体は割とスローだが、だからこそ。1ターンごとに何が起きるか分からない楽しさがあった。ガーディアンかレイダーか。どちらが勝者になるか、決着の時は近付きつつあった。

 

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