「ありふれた遊戯王で世界最強」   作:武藤 桜

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取り合えず二話投稿します。良かったらコメントください。


第二話「ステータスプレートと初デュエル」

異世界「トーラス」に転移した翌日。早速訓練開始ということでまずは集まった生徒達に十二センチ×七センチ位の銀色のプレートが配られた。不思議そうに配られたプレートを見る生徒達に、騎士団長メルド・ロギンスが直々に説明を始めた。

 

 騎士団長が訓練に付きっきりでいいのかとも思ったハジメだったが、対外的にも対内的にも〝勇者様一行〟を半端な者に預けるわけにはいかないということらしい。

 

 メルド団長本人も、「むしろ面倒な雑事を副長(副団長のこと)に押し付ける理由ができて助かった!」と豪快に笑っていたくらいだから大丈夫なのだろう。もっとも、副長さんは大丈夫ではないかもしれないが……

 

「よし、全員に配り終わったな? このプレートは、ステータスプレートと呼ばれている。文字通り、自分の客観的なステータスを数値化して示してくれるものだ。最も信頼のある身分証明書でもある。これがあれば迷子になっても平気だからな、失くすなよ?」

 

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南雲ハジメ 17歳 男 レベル:1

天職:錬成師・決闘者

筋力:50

体力:50

耐性:50

敏捷:50

魔力:50

魔耐:50

技能:錬成・言語理解・精霊使い

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 表示された。

 

『どういうことだ?』

 

 メルド団長からステータスの説明がなされた。

 

「全員見れたか? 説明するぞ? まず、最初に〝レベル〟があるだろう? それは各ステータスの上昇と共に上がる。上限は100でそれがその人間の限界を示す。つまりレベルは、その人間が到達できる領域の現在値を示していると思ってくれ。レベル100ということは、人間としての潜在能力を全て発揮した極地ということだからな。そんな奴はそうそういない」

 

「ステータスは日々の鍛錬で当然上昇するし、魔法や魔法具で上昇させることもできる。また、魔力の高い者は自然と他のステータスも高くなる。詳しいことはわかっていないが、魔力が身体のスペックを無意識に補助しているのではないかと考えられている。それと、後でお前等用に装備を選んでもらうから楽しみにしておけ。なにせ救国の勇者御一行だからな。国の宝物庫大開放だぞ!」

 

 メルド団長の言葉から推測すると、魔物を倒しただけでステータスが一気に上昇するということはないらしい。地道に腕を磨かなければならないようだ。

 

「次に〝天職〟ってのがあるだろう? それは言うなれば〝才能〟だ。末尾にある〝技能〟と連動していて、その天職の領分においては無類の才能を発揮する。天職持ちは少ない。戦闘系天職と非戦系天職に分類されるんだが、戦闘系は千人に一人、ものによっちゃあ万人に一人の割合だ。非戦系も少ないと言えば少ないが……百人に一人はいるな。十人に一人という珍しくないものも結構ある。生産職は持っている奴が多いな」

 

 

 メルド団長の呼び掛けに、早速、光輝がステータスの報告をしに前へ出た。そのステータスは……

 

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天之河光輝 17歳 男 レベル:1

天職:勇者

筋力:100

体力:100

耐性:100

敏捷:100

魔力:100

魔耐:100

技能:全属性適性・全属性耐性・物理耐性・複合魔法・剣術・剛力・縮地・先読・高速魔力回復・気配感知・魔力感知・限界突破・言語理解

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 まさにチートの権化だった。

 

「ほお~、流石勇者様だな。レベル1で既に三桁か……技能も普通は二つ三つなんだがな……規格外な奴め! 頼もしい限りだ!」

「いや~、あはは……」

 

 団長の称賛に照れたように頭を掻く光輝。ちなみに団長のレベルは62。ステータス平均は300前後、この世界でもトップレベルの強さだ。しかし、光輝はレベル1で既に三分の一に迫っている。成長率次第では、あっさり追い抜きそうだ。

 

 ちなみに、技能=才能である以上、先天的なものなので増えたりはしないらしい。唯一の例外が〝派生技能〟だ。

 

 これは一つの技能を長年磨き続けた末に、いわゆる〝壁を越える〟に至った者が取得する後天的技能である。簡単に言えば今まで出来なかったことが、ある日突然、コツを掴んで猛烈な勢いで熟練度を増すということだ。

 

 光輝だけが特別かと思ったら他の連中も、光輝に及ばないながら十分チートだった。それにどいつもこいつも戦闘系天職ばかりなのだが……

檜山達にからかわれたが彼らとさして変わらないステータスなのでなにもいいかえせない状態にし、話は先に進んだ。

 

「ステータスの確認が済んだようだな。それじゃぁ、次にこの世界での大まかな戦い方について説明する。君たちはこれを知っているか?」

 

そう言ってメルドがみんなの前に掲げたのは遊戯王のカードだったのだ。

 

「なぁ!?」

 

「この世界では対人戦の場合基本このカードを用いて戦うことになる。どういうことだと疑問に思うだろうが事実だ。このカードを使いルールのもと戦う。我々はこのカードをデュエルモンスターズと呼んでいる。」

 

「メルド団長。それなら俺達も持っているぞ」

 

ハジメ、香織、雫の三人は前に出てデッキのカードを出した。

 

「何!?異世界にもデュエルモンスターズが存在するのか!?」

 

「どういうことだよ!?これキモオタの作ったゴミカードだろ!?それが異世界に存在するなんて有り得ねぇだろ!?!?!」

 

「君が作ったカード!?それは本当なのか!!?」

 

「本当です。実際に私達が絵を描いているのを見ましたから」

 

「デュエルモンスターズのカードを使って戦う…。もしかしてデュエルディスクがあるのか!?」

 

「まさかそれまで知っているとは。説明が終わった後皆に配ろうと思っていたんだよ」

 

メルドが合図を出すと後ろに控えていた兵士がデュエルディスクを出してきた。

 

「マジかよ。本物のデュエルディスク…!!すげぇ!!」

 

「ちなみに俺のデュエルディスクはこれだ」

 

メルドが腰に携えていた剣をいじるとデュエルディスクの形に展開した。

 

「文字通り騎士のデュエルディスクって感じだな」

 

「まってくれ!!南雲が時間を無駄にして作っていたカードがこの世界で使われているなんて信じられない!!」

 

「だったらメルド団長。俺とデュエルしないか?」

 

「いいのか?俺は戦闘力、デュエルの腕で団長になった者だぞ。本来なら部下を相手に実演する予定だったのだが…」

 

「俺はリアルデュエルディスクをさっそく使ってみたい。手加減無用、全力でぶつかり合おうぜ!!」

 

「いいだろう!!その心意気気に入った」

 

ハジメはさっそくお気に入りのデッキをデュエルディスクにセットした。すると折りたたまれていた部分が展開し、デッキが自動シャッフルされた。

 

「さすが本物。さぁ、始めようか」

 

「あぁかかってこい!!」

 

「「決闘!!!」」

 

ハジメLP4000 

メルドLP4000

 

~~~~~~~~~~~~~~~

「先行は俺だ。ドロー!俺はモンスターを裏側守備表示でセット。カードを一枚伏せてターンエンドだ」

 

流れるような手つきでセッティングしターンを終了した。

 

「まずは様子見ってことか。なら行かせてもらう!ドロー!!俺はマスクドナイトLV3を召喚。」

 

マスクドナイトLV3 ATK1500 ☆3

 

「マスクドナイトの効果。1ターンに1度、相手に400ポイントのダメージを与える!」

 

ハジメ LP4000→3600

 

「なるほど。相手の守備範囲モンスターを警戒して効果ダメージを使う」

 

「後攻の場合においては最適解ね」

 

「俺はさらにマジックカード、レベルアップを発動!マスクドナイトを、レベル3からレベル5へ進化させる!」

 

マスクドナイトLV5 ATK2300 ☆5

 

「マズい!!」

 

「確かあのカードの効果は…」

 

「マスクドナイトLV5の効果を発動!1ターンに1度相手に1000ポイントのダメージを与える!」

 

ハジメ LP3500→2500

 

「くっ…」

 

「もうライフが半分に差し掛かってる!!」

 

「まだだ!俺はさらなる魔法カードを発動。」

 

「まさか…」

 

「そう!俺は手札からレベルアップをもう1枚発動する!」

 

「俺は再びマスクドナイトのレベルをアップ!現れよ。マスクドナイトLV7!」

 

マスクドナイトLV7 ATK2900 ☆7

 

「レベルアップを必要とする特定モンスターを一ターンで最大レベルに上げるなんて…!!」

 

「マスクドナイトLV7の効果を発動!相手に1500ポイントのダメージを与える!」

 

『ペルソナ・ビッグ・ブラスト!』

 

「ぐわああ!!」

 

ハジメ LP2500→1000

 

香織 雫「「ハジメ(くん)!!」」

 

「すげぇ!!一ターンでライフをほとんど削ったぞ!!」

 

「このまま攻撃すればもうキモオタに勝ち目はない!!」

 

「俺は裏側守備表示モンスターを攻撃!!」

 

裏側守備表示 スピードウォーリアーLv2 DEF400

 

「俺はカードを3枚伏せて、ターン終了だ!」

 

メルド手札0 伏せ3枚

 

「このターンで巻き返さなかったら次のターンで負ける」

 

「もう負け確だろ!!wwあんなキモオタなんかが勝てるなんてまだ信じてるのかよだっせぇ!!」

 

檜山達がそんな批判の声を出すが、ハジメの耳に入らなかった。

 

「肌を裂く衝撃。ひりつくようなこの感覚。最高だ!!」

 

ただひたすらに眼前の敵をどう倒すかそれだけを考えていたのだ。

 

『少し大人げないが俺のフィールドは万全。奴が攻撃を仕掛けて来るのなら、聖なるバリア-ミラーフォース-がモンスターを全て破壊する。

そしてヘルブラスト。俺のモンスターが破壊されたとき相手の場のモンスターを破壊しその攻撃力の半分のダメージを与える。

もし俺のモンスターが墓地へおくられたとしても。このリビングデッドの呼び声で復活させる事が出来る。この布陣は破れまい!』

 

「あぁ~あ。スイッチが入っちゃったか~。・・・あなた達は知らないでしょうけど。ノッってる時のあいつはどんな状況でも逆転してきたのよ」

 

「さぁ、始まりますよハジメくんのデュエルが」

 

「俺のターン!

手札から調律を発動!デッキからジャンクシンクロンを手札に加え、デッキの一番上のカードを墓地へ送る。さらに手札からワンフォーワンを発動。手札のボルトヘッジホッグを墓地に送り、デッキからロードランナーを特殊召喚。」

 

ロードランナー ATK300 ☆1

 

「さらに手札を1枚墓地に捨て、カードフリッパーを発動!相手フィールドのモンスター全ての表示形式を変更する!」

 

マスクドナイトLV7 ATK→DEF1900

 

「そして、墓地へ捨てたリミッターブレイクの効果。墓地へ送られた時スピードウォリアーを特殊召喚する。」

 

スピードウォリアー ATK900 ☆2

 

「ジャンクシンクロンを召喚!召喚成功時、墓地のレベル2以下のモンスターを守備表示で特殊召喚する!来い、ソニックウォリアー!」

 

ジャンクシンクロン ATK1300 ☆3

ソニックウォリアー DEF0 ☆2

 

「調律の時に墓地へ送られていたか。だがそんなモンスター何体並べても無駄だ!」

 

「それはどうかな?」

 

「何!?」

 

「フィールドにチューナーがいることにより、墓地からボルトヘッジホッグを復活させる!」

 

ボルトヘッジホッグ ATK800 ☆2

 

 

「行くぞ!レベル2、ソニックウォリアーにレベル3のジャンクシンクロンをチューニング!」

 

『集いし星が、新たな力を呼び起こす。光さす道となれ!シンクロ召喚。出でよ、ジャンクウォリアー!』

 

ジャンクウォリアー ATK2300 ☆5

 

「勢いよくシンクロ召喚してきたかと思えば攻撃力は2300。その為に守備表示にしてきたか。そんな逃げ腰のデュエルでは俺には勝てないぞ!」

 

「墓地に送られたソニックウォリアーの効果。自分フィールド上のレベル2以下のモンスターの攻撃力を500ポイントアップさせる。」

 

スピードウォリアー ATK900→1400

ボルトヘッジホッグ ATK800→1300

ロードランナー ATK300→800

 

「そしてジャンクウォリアーはシンクロ召喚に成功したとき、自分フィールドのレベル2以下のモンスターの攻撃力を自身に加える!」

 

「何!?この為に雑魚モンスターの攻撃力を上げたのか!?」

 

『パワーオブフェローズ』

 

ジャンクウォリアー ATK2300→5800

 

「攻撃力を5800まで上げやがった!?」

 

『だが俺にはまだミラーフォースがある!』

 

「手札から速攻魔法スクラップフィストを発動。バトル!ジャンクウォリアーでマスクドナイトLV7を攻撃!」

 

俺「中々やるな!だが、今攻撃を宣言したな!この瞬間俺のトラップが発動する!」

 

しかしメルドの伏せカードが開くことはなかった

 

「何!?何故発動しない!?」

 

「マジックカード、スクラップフィストはジャンクウォリアーが攻撃するとき相手のマジック、トラップの発動を封じる。」

 

「だが、俺のモンスターは守備表示だ!ダメージはない!」

 

『スクラップフィスト!』

 

「何!?ぐわああああああああ!!」

 

ジャンクウォリアーの巨大な拳がマスクドナイトを貫きメルドごと吹き飛ばすのだった

 

メルド LP0

 

「な、何故だ…」

 

「スクラップフィストは他にも効果がある。ジャンクウォリアーが守備表示モンスターを攻撃したとき、貫通ダメージを与え、そのダメージを2倍にする。」

 

「まさか俺がワンターンキルされるとはな…。いいデュエルだった」

 

「あぁ、緊張感のある楽しいデュエルだった」

 

倒れているメルドは差し伸べたハジメの手を握り立ち上がると握手を交わした。

 

「ま、まさか。メルド団長が負けるなんて!?」

 

「嘘だろ!?あんなキモオタが!?!?!」

 

「流石ハジメくん!!」

 

「まぁ、当然の結果ね」

 

香織達を除く全員が驚きを隠せずにいる中、デモンストレーションのデュエルは終了した。

 

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