「んーと…3泊4日の予定だから、服も多めの方が良いかな」
現在私は宿泊のために必要な荷物をキャリーケースに詰めている、何故って?久々にトリニティに帰るからだ。
ヒフミがブラックマーケットに行ってないかも心配だし、ハナコが痴女してないかも心配。まぁセリナちゃんがいるからある程度は大丈夫だろうけど心配なものは心配なのだ。
「よし、これくらいで大丈夫かな。ミヤコ達はもう準備は終わったか?」
「はい、こちらも準備は完璧です。では早く行きましょう、飛行機まであと2時間ですよ」
と言う訳で出発、皆で私の車に乗り込み空港へ向かう。道中のサービスエリアでヒフミ達へのお土産屋を買いながら空港に到着、そのまま飛行機に乗り込み飛行機が出発するのを待機する。
「なぁミヤコ、古食の親友ってどんな感じなんだろうな」
「さぁ…一度会ってみないと分かりませんからね」
◆◆◆
飛行機が出発し1時間程度経った頃、寝ていた私はサキに頬をつねられ起こされる。起こし方が容赦なくて痛い。
「なぁ、あとどのくらいで着くんだ?」
「んー…今丁度1時間経った頃だし…あと2時間くらいかな」
「そうか、ありがとな」
聞きたい事を聞き終えたサキはこれ以上は何も話さず、ミヤコ達三人も寝てしまっているため静寂が私とサキに訪れる。
サキに起こされたばっかりだから寝れないし、サキも気不味そうだしで少し暇である。やることもないし…マジで暇である。
「そういえば古食の親友ってどんな人なんだ?少し気になってな」
「私の親友、そうだな。まず一人目は金髪ツインテールで垂れ目で、優しくて可愛くていつも私のことを支えてくれて、そして抜けてるところもあって危なっかしいところも少しあって…二人目はいつも真面目で丁寧で優しくて、人の痛みには人一倍敏感で、三人目はいつもふざけてるけど真剣になる時もあって、けど普段は変態で痴女かな」
「なんか…凄い人達だな、特に痴女の人」
まぁ…気持ちは分かるよ、私も初対面で胸触られたし、いっつも変なこと考えてるし警戒されるのも納得できる。
その後はしばらく会話し、サキは寝てしまって暇なので適当に暇を潰すことに。
そういやマリーちゃんは今中等部3年か、きっと頼もしい先輩になってるんだろうな。いやはや、再会が楽しみになってきた。
◇◇◇
それからしばらく経過し、トリニティ空港に到着。荷物を受け取りいざ私の家に出発だ、因みに私の家は私がSRTに行った日からヒフミ達の共用スペースと化している。
具体的にはお泊り会や私が隠している物を探したりしているそうだ、最近知った。ヒフミは私の腕輪、大切にしてくれているだろうか。もしも失くしていたりしたら普通に泣く。
それはそうと皆の荷物の取り忘れがないかを確認せねばならない、普通に取り忘れて空港から出てしまったら後々面倒なことになり得ないし。
「皆荷物の取り忘れはないか?忘れてたまま空港出たら面倒だからしっかり確認しとけよ」
皆は私の忠告を聞き入れ即座に荷物を確認する。その後は皆から忘れ無しの報告を受け、空港を出る。空港を出た後は私の車に乗り込み、私の家に向かう。ここからはかなり離れており、約1時間はかかる。
その間は暇になってしまうので、スマホのカラオケアプリやら皆で雑談しつつ車を進める。
誰かと一緒に歌うのも、皆で水族館に行った時以来だな。任務での大距離移動は大抵ヘリでの移動だし、身を休められる時間も少ないし訓練が終わる時間帯も夜遅くのため気軽に遊びにいけない。
故にこの様に皆で楽しく過ごせるのは珍しく、とても楽しいのだ。
───
高速道路の道中、モエが小腹が空いたからサービスエリアで何か食べたいと言ったので現在は適当なサービスエリアで各自何か買って休憩中だ。
それにしてもこの桜餅は美味い、安物だが、安物だからこそ気兼ねなく食べれて美味しいのだ。それに高級な食べ物は勿体ない感があって上手く味わえない。
「あっ、古食ししょ〜!」
少し離れた所から私の名前を呼ぶ聞いたことのある声がし、無意識に振り向く。
「え゛っ…アル?それにムツキもいるし…何でここに?」
「今日はムツキと少し遠方へ出掛けていたら古食師匠を見掛けて!」
「師匠呼びヤメロ、ていうかアル、お前めちゃくちゃ外見変わったな。イメチェンか」
特徴的なローズカラーの髪だったからアルだと理解できたけど、中等部時代の頃のアルとは別人レベルに変化している。
メガネがなくなってるし、髪はロングになっていてジャケットも肩に掛けている。何と言うか…真面目な印象からクールな印象に変わったかな。
そしてそれとは対照的に全く変化のないムツキ、身長もこれあんまり変わってねぇな。強いて言えば服装が変わった程度か。
「くふふ、久しぶりだね〜古食ちゃん♪」
「そうだな、大体半年ちょいか?アルも身長伸びたな、中等部の頃は私と同等だったのに今じゃ私は見上げる側だ」
「古食ししょ…古食も少し変わったんじゃないかしら?前と比べて少し雰囲気が穏やかになってるし」
久々にアル達と再開したことに嬉しさを覚え、しばらく雑談しているとアルが何か思い出した様な仕草で面白い子が仲間になった、と嬉々としてどこかへ走り去っていく。
「面白い子…?」
「くふふ〜、とっても面白くて弄りがいがある子だよ♪」
うーん…ムツキの弄りがいがあるは少し心配になるな。
「古食、連れてきたわ!この子がさっき言ってた子よ!」
ムツキとアルが戻ってくるまで少しの間雑談していると、アルが息を切らしつつ戻ってくる。その背後には全体的に紫でオドオドした子が立っていた。
「えっと…その…伊草ハルカと言います。よろしくお願い…します、その…アル様がお慕いしている古食さんであって…ますか?」
うーむ…どこかミユ味がある。特にオドオドしてるとことかオドオドしてるとことか、まぁ冗談はさておき、質問に返答しないとな。
「私のことを慕っているかは分からないが、私がその古食で合ってるな」
「ちゃんと古食のこと慕ってるわよ!」
私のハルカへの返答に少し怒ったアルが私の腕にしがみつき、怒りの意を示す。そんなアルを三人で宥めているとサキから連絡が入り、確認すれば集合を急かすメールだった。
「すまん、そろそろ行かないと私の友達に怒られるからまたな」
「そう、名残惜しいけど仕方がないわね。それじゃまた会いましょうね」
怒った様子から一転に微笑みを浮かべ手を振るアル達に手を振り返し、サキ達のいるであろう私の車の元へ急いで走る。
「すまんすまん、待たせたな。懐かしい友達と会ってつい話が長引いた」
「懐かしい友達、ですか、古食さんの言っていた親友ですか?」
「いや、昔に不良に絡まれてた所を助けたら懐いてきたやつ」
まぁアル達のことはまた次として、早く行かないとヒフミ達との約束の時間に間に合わない。なので皆に車に乗るよう催促して私も車に乗り込む。それはそうと
あれ、そういえば蜜柑って直近では三月が旬だよな、なんで五月の今に…ま別に良いか、蜜柑美味しいし。
出発した車の中では私とミヤコ達が蜜柑を食べながら楽しんでいた、ちょっとモエとサキが食べすぎかな。
ヒフミ達の分がなくなってしまう、そのため残りの箱に入っている蜜柑を箱ごと没収すればモエに愚痴られサキは拗ねてしまう。そこはミヤコに宥めてもらった、ミヤコは真面目だから頼りになるなぁ。
そういや最近は黒服から連絡が来ていない。いつもは月一で色彩と神秘の様子を確認する連絡が来ていたのに、そういえば直近のメールでキヴォトス最高の神秘*1が観測できたとか言ってたな。
黒服に目を付けられるとは可哀想に…南無南無。
まぁこんなことを考えている内に私の家もといヒフミ達の共用スペースに到着だ。いやー久々に帰ってきたな、マジで何ヶ月ぶりだろうか*2。
取り敢えず家に入るか、そろそろ休みたいし眠いしヒフミに甘えたい。ということで入室!
あれ、ヒフミ達が見えない。気配は近くにあるのだがどこ見てもいない、寝室も台所も二階にも、ヒフミから皆既に集合してるってたった今モモトークで来たのn…
「古食ちゃん!」
「ひゃああぁ!?ヒッ、ヒフミ!?なんで後ろに…ってヒフミ?ちょっ…何して…ヒフミ!?あっあっあっ、ちょっ…後ろから抱き着いて吸わないで!あっあっあ〜〜〜!!!」
後ろの棚から飛び出たヒフミにいきなり後ろから抱き着かれ首筋らへんに顔を埋められ吸われる。ヒフミが上に乗っかったままうつ伏せにされてるせいでマトモに動けないし…まぁヒフミになら良いけどさ、ハナコだったら避けてた。
その
マリーちゃんとセリナちゃんは苦笑いで私を眺め、ハナコは何か企んでそうな表情で私の頬を突っつく。
ハナコを警戒していると飛び込んできたのでヒフミが怪我しないように抱き締め即座に避ける。ハナコは地面にそのまま倒れるがまぁ自業自得というやつだ、そのまま放置してミヤコ達にヒフミ達を紹介する。
「えーっと…まずこの金髪ツインテール美少女がヒフミ、私の一番の幼馴染。そんでこのピンクロングの胸でっかい変態がハナコ、よく痴女してる。そんでこのピンク短髪で一本だけ羽根が出てるのがセリナちゃん、優しいし怪我したらよく手当してくれる。
そして神出鬼没、マジでいつの間にか出てきてる。原理は不明、あとはマリーちゃんだな、この中では恐らく一番の常識人で可愛い、妹みたいで甘やかしたくなる。そしてケモミミが可愛い」
「特徴的な人が沢山いますね、でも常識人がいてくれてこちらとしては喜ばしいですね」
ヒフミが私も常識人ですと言いたげな顔して顔を近づけてくるのでブラックマーケットによく通ってる人は誰か問いてみたら拗ねたので抱き締めつつ撫でて慰める。
にしても久々に見るヒフミは可愛いなぁ、もう本当に愛おしい。例えばこの金髪、まるでヒフミの明るくて可愛い性格をそっくりそのまま表しているかのように輝きを放っている。
そして次に髪型、このツインテールと最後にクルって丸まってるのが本当に愛おしい。あっ良い匂い、可愛すぎんだろマジで、本当にヒフミと同じ世代に生まれてきてよかった。
「あっ、あの…古食ちゃん?」
「んー…どうしたんだ、私の可愛い可愛いヒフミよ。愛してるぞ」
「いや…その…それは嬉しいんですが、頭の匂いを嗅がれるのは少し恥ずかしくて…」
「ヒフミが先にしたんだろう、私のうなじに顔埋めて、それに照れ顔晒してて可愛いなぁ。あと良い匂いだから気にしなくて大丈夫だぞ、ヒフミの匂いはどんな匂いでも愛してる」
私の言葉に大変
「えっと…古食さん、私達を置いていかないですがさい、サキもミユもよく状況を飲み込めてませんし…」
「ああ、すまんすまん。久々にヒフミに会えて興奮してな」
ヒフミと抱き合えたことに舞い上がっていたことを軽く謝罪し、ひとまずリビングでゆっくりすることに。
リビングのソファに座り、この後は何をするのかを考える。因みにヒフミは私の膝上に乗せている、可愛いね。
「この後は何をするか…遊園地とかどうですか?最近この近くに良さげな所ができたみたいですし、この大人数なら遊園地の方が楽しめると思います」
「遊園地か、いいな。私遊園地行ったことないから楽しみだな」
「SRTは休みが少ないですからね…一応休みは土・日曜日とあるんですが任務は曜日、日にち関係なく舞い込んでくるのでかなり過酷なんです」
私も最近は行けてないかな、一応ヒフミと昔に行ったことはあるんだけど小さい遊園地だったのかすぐ全部回っちゃって帰って寝ちゃったんだよね。
まぁ今回の遊園地はヒフミおすすめらしいし期待して良さそうだな。
「ですが遊園地が開くまでまだ時間はありますので少し寛ぎましょうか、特に古食ちゃん達は飛行機やらで長距離移動の疲れが溜まっているでしょうし」
「じゃあそうしようかな」
ということで各自ゆっくり休むことに、ミヤコとサキは私の家という慣れない環境にしばらく戸惑っていたがモエは終始まるで何年も住んでいまかのように寛いでいた。
ミユは自分がゆっくりして良いのか不安気な表現でオドオドしていたため私の膝に座らせた、相変わらず可愛い子である。
「そういえばまだ挨拶しておりませんでしたね、お久しぶりです、古食さん♪」
「そういやそうだったな、久しぶりだなハナコ。私がいない間に何か変なことやってたりしてないよな?」
ハナコは私の問いかけに答えず意味深な表情で私の隣に座る、終わった、これなんか変なことされるやつだ。
さすれば案の定尻を触られたので取り敢えずおでこにデコピンしておいた、流石のハナコもこの痛みには耐えれなかったようで少し痛そうにしていた。
ハナコのセクハラから約1時間後、今から向かえば遊園地の開場時間ピッタリに着くため、
とはいえ流石に私含め9人は入りきらないので私の車に乗り込むのはハナコ、私、ミヤコ、マリー、セリナちゃんとなり、それ以外はタクシーとなった。
そういうことでヒフミは少し悲しそうな表情をしており心を痛めたが筆者がWebルーレットで決めてしまった*3ので私も致し方なく我慢する。
タクシーが到着するまで時間もあるので私達、車組はお先に行って皆を待つことにした。
車組の私達が出発して数分後、タクシー組も出発したとの報告があった。さて、いつもは曲とか流しているのだがそれができない、なぜかって?ミヤコが私の肩に頭を乗せ寝てしまっているからだ。
正直私は今ミヤコに緊張している、肩に頭を乗せるだけならまだ良いんだよ、だけどな、ミヤコが私の腕にまでしがみついてきている。
このままでは私が死ぬ。普段のミヤコは頼もしさが可愛いに
うーん…このままではうっかりミスで事故りそうだ、いやまぁ私の神秘で事故らないのは分かってるんだけどさ。
………あれ、そういやミヤコのヘイロー消えてなくないか?*4たしかヘイローがある時は意識がある時限定だったはずだが…てことは
なっ、ななな、なっ何故だ…?何故嘘寝してまで私にこんなことする理由が分からない…*5とっ、取り敢えずこのことは言わないでおくか、私もヒフミに似たようなことしたことあるし。
まぁ…ミヤコのことはひとまず置いておいて、そろそろ到着だ。遊園地の観覧車が見えてきた、ヒフミ達が到着するまで少し時間もかかるみたいだし小腹も空いたしでそこらのお店でおやつを買うことになった。
何か良さげなお店がないか探していた所、懐かしの駄菓子屋を見つけたのでそこで駄菓子を購入することに。チュッ◯チャップスや蒲◯きさん太郎、あと長い棒状のアイスを二つ折りにしてちゅーちゅーするやつ*6まである。
テーマパークに来たみたいだぜ、テンション上がるなぁ。しかも駄菓子はおサイフに優しい値段なので沢山買える、私が一番好きな買い方は取り敢えず安いお菓子を買えるだけ買うやつだ。
各々で駄菓子を購入したり、ヒフミ達の分まで購入したりして買った駄菓子をお互い共有して食べながら時間を潰す。駄菓子って多分だけどこういうのも醍醐味だよな、私小さい頃はそういうことできる友達いなかったから分かんない。*7
そんなことをしていればヒフミ達の入ったタクシーが駐車場に止まる姿が視界に入り、到着したことが分かる。
「おまたせしました、古食ちゃん」
「待ってないけどね、あと皆を待っている間に駄菓子買っておいたからこれ皆で共有してね」
セリナちゃんの言葉に返事を返しつつ、私の左手にぶら下げられた駄菓子でいっぱいのビニール袋をセリナちゃんに渡す。
その後はベンチで皆で駄菓子をシェアしながら雑談して開場時間まで時間を潰した、ヒフミの食べかけアイスを一口貰った時は鼻血が止まらなかった。やべっ思い出したらまた出てきた。
駄菓子も食べ終わり遊園地も開場したので皆でチケットを購入して入場する。因みにフリーパスを買いました。ここのフリーパスは少し特殊で指輪型らしい、ネックレスとかならまだ分かるけど指輪なのはなんでだろうか。
まぁ形は兎も角、遊園地を楽しむことに集中しよう。久々の遊園地楽しむぞー。
◆◆◆
迷った
どうしよう…いやマジで、本当に迷った。ここどこ…ヒフミィ…セリナちゃぁん…ミヤコォ…助けてぇ〜。
「あら、アナタもしかして迷子?」
誰かに話しかけられ振り返れば、私より背が小さく白い髪がシロモップのようにめちゃめちゃモフモフしてる子と、短かい青髪とヨコチチが印象的な人がいた。
「えっと…そうなんですけど、誰ですか?」
「私は天雨アコです、よろしくお願いしますね」
「私はゲヘナ風紀委員の空崎ヒナ*8よ、アナタが泣きそうな顔でオドオドしていたから気になって話しかけたの」
どうやら私の様子が気になって声をかけたらしい、助かる助かる、私は今ガチで迷子になって困っていたから。
ヒナさんの対応に感謝しつつ私の現状とヒフミ達の特徴を教えヒフミ達を探すのを手伝ってもらうことになった。
それから約30分後、無事にヒフミ達と合流できた。本当にヒナさん達に助かった、助けてくれたお礼として近くの屋台でソフトクリームだとかを
因みにアコさんとは交換しなかった、ヨコチチ出して平気な人なんてハナコと同類しかいないだろうし。
その後は勿論ヒフミとミヤコに怒られ頬をモニモニされた。
「全く…次迷子になったら怒りますからね、古食ちゃん?」
「あぅあぅ…もう既に怒って…」
「怒りますからね?」
ヒフミからの圧が強い…というかヒフミは兎も角ミヤコはなんでモニモニしてるんだろうか、なんか私の頬をモニモニした後の手を眺めてボーッとしてるし…まぁ別に良いけど。
この後は二手に分かれて遊園地を回ることに、まぁ意見が分かれて喧嘩になっても困るしね。そしてまた筆者がWebルーレットで私チームのメンバーを決めてミヤコ、モエ、ハナコ、セリナちゃんとなった。
またもやヒフミは悲しそうな表情をおもむろに浮かべていたがWebルーレットには絶対と筆者のお達しだしな…ここは致し方なく我慢せねばならぬ。
ということで私達『古食チーム』はまず私がずっと気になっていたジェットコースターに乗ることに、モエ、ハナコ、セリナちゃんは笑顔でOKを出してくれたがミヤコだけ顔面蒼白。
ベンチで休んでいても良いと言ったら私も乗ると無茶を言う、ミヤコにはすまないが可愛いのでお言葉に甘えてみることに。
そういや私のチームは奇数だからジェットコースターに乗る時一人余るのか、まぁそれなら私が、ということで私が一人になった…のだがまさかの先頭だった。*9
先頭一人はめちゃめちゃ怖いから嫌なんだよなぁ…けどまぁ皆の前で
致し方なく乗ろうとすればミヤコがモエを先頭に置くので古食さんは私の隣に来てくださいと言われ逃げる口実ができたのでモエを犠牲にする。
勿論モエはめちゃめちゃ文句垂れ流してる、けどまぁアレだ、仕方がなかったってやつだ。許してくれモエ。
そのままジェットコースターは出発し、徐々に登り始める。結局ジェットコースターで一番怖いのはこの時だよな、そう思っていればミヤコが恐怖に震えている。だから無理しなくて良いって言ったのに…仕方がない。
「…え?」
「昔ヒフミにやってもらったことがあるんだ、落ち着くだろ、コレ」
私は震えているミヤコの手を握り、離さないようにしっかりと握る。先程にも言ったように、昔私がお化け屋敷で恐怖に包まれていた時にヒフミがよくなってくれていたやつだ、してもらう度に包まれる安心感はとても凄かった。
そのままジェットコースターは頂上まで登り、少し動いてから急速に下っていく。正直言ってジェットコースターよりミヤコの手の力が強すぎて痛かった。
「ようやく…終わりましたね」
「そうだな、それでどうだった?安心しただろ、アレ」
「そう…ですね、とても安心しました。確かにジェットコースターは怖かったですが、その強さより古食さんがいるという安心感が上回り、自然と落ち着きました」
そりゃ良かった、それはそうとミヤコの手の力が強すぎたせいで泣きそう。けどまぁ皆の前で泣くのもアレなので、少し隠れて色彩でダメージを反転させておく。
痛みも引いたので、次はジェットコースターからコーヒーカップに乗ってみることにする、別に5人で乗れないこともないがギチギチになってしまうので三人と二人に分かれて乗ることに。
ということで筆者がWebルーレットで決めたらミヤコを引いた*10ので私とミヤコで二人、セリナちゃん、ハナコ、モエで三人に分かれた。
ひとまず二人組と三人組に分かれることができたのでフリーパスを定員さんに見せ、コーヒーカップに乗り込む、なんか…珈琲の匂いがする。
ま、まぁ…珈琲の匂いは兎も角、コーヒーカップが動き出すアナウンスが響き、それを合図に真ん中のコーヒーカップを回すハンドルを握る。
「ちょっ…古食さんっ…速っ、速いです!前が見えません!」
「あっ、すまんすまん。つい力強め*11で回しちゃって」
取り敢えず初速が大切だと思い、力強めで回してみると想像以上に素早く回ってしまう。その影響で遠心力に飛ばされそうなミヤコが視界に入り、慌てて抱き寄せ飛んでいってしまうのを阻止する。
「あ…その、古食さん…」
「あっ、すまんミヤコ、飛んでいきそうなの見て焦ってつい…」
自分が
「えっと…ミヤコ、どうした?」
「…いえ、何も」
そっぽを向いて表情が読み取れないが、耳が少し赤くなっていることや
モエ達の乗っているコーヒーカップが目に入り様子を伺えば何故か皆私とミヤコに親指を突き立て、良いものを見せて貰った、とでも言いたげな満面の笑みを浮かべていた。
それからも私とミヤコの様子は変わらず、コーヒーカップに乗れる時間が切れるまで取り敢えず緩やかに回していた。
そしてコーヒーカップから降りた後もしばらくこの状態が続き、モエとハナコからはずっと
「取り敢えず…あっ、アレ!お化け屋敷行こう!」
この
それから10分程度は経過し、ようやく落ち着いてきていた、そして私はというと今更お化け屋敷が苦手なことを思い出し焦っていた。
「ミヤコ、離れない?手離さない?先行かない?」
「行きませんし…この古食さんが私にガッチリしがみついている状態でどうやって離れれば良いんですか」
私はお化け屋敷に今から入場することに恐怖を覚え、ミヤコにしがみついていた。ミヤコはジェットコースターの時とは比較し平然としていた。
おお…ミヤコが居てくれる安心感で恐怖が吹き飛びそうだ、まぁ怖いものは怖いけど。
〜続〜
/ \"✝十(訳:言う事は特にありません、読んでいただき心よりご感謝申しあげます。こちらとしても励みになりますのでお気に入り登録、評価、ご感想を書いていただければ幸いです。言う事ありました。)