再スタートキヴォトス   作:猫と兎の総力戦

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 そういや古食ちゃんの着ているアレ、ウィンドブレーカーっていうらしいですね。お下がりの私のお気に入りの服をモデルにしたのですが名前が分からずに今までジャージと書いていましたが、ようやく判明いたしました。


青い軌跡

 ヒフミに世話を焼かれ初めてから現在は膝枕をされている、別に悪い気はしないけど皆の前だからか少し羞恥心が沸いてくる。そして変わらずミヤコの視線が(つら)い、変わらず無表情であるのだがどこか嫉妬の念が伺える。

 なぜ嫉妬しているのかは不明だが、取り敢えず現状がいけないことは把握した。なのでヒフミの膝から頭を上げ、大人しく座ると幾分かマシになる。ヒフミはというと膝枕から私が抜け出したことに少し頬を膨らませ、右腕に抱き着く。

 

 それに伴い何故かまたミヤコの視線が強まる、何故だ、一体何が引き金になってミヤコを嫉妬させているんだ?本当に原因が分からん、分からん…が、何か対策しないとヤバいことになりそうな気配がする。

 それから思考錯誤し、ヒフミと私の距離が近ければ近いほどミヤコが嫉妬するということが分かった。これらから一つ分かったことがある、なーんにも分かんないということだ。*1何なんだ、ミヤコが私に気があるというのなら筋は通るが流石にそれはないだろう。

 

 だって私は自堕落なダメ人間だぞ、私の部屋を見てみろ、人形やら下着やら制服が散乱していて到底歩けるようなスペースもない、それにミヤコは毎日私の部屋を掃除してくれているが、それは同じ隊員として見てられないからだろう。絶対に私が好きだからとかいう理由じゃない。

 私を好きになる理由がない、え?観覧車の件はどうなのかって?それは私が任務では強くて頼りになるという意味での好きだろ?

 恋情だとか友愛なんてないない。勿論私はミヤコのこと気に入っているし、友愛的にでも好きではある。だけどこんな自堕落人間に友愛を抱くならまだしも、恋情を抱くことはないだろうよ。

 

 ということでもうどうしようもないから私は寝る、ヒフミと距離が近いのがダメなのなら私は寝る、ということでおやすみ。

 

◆◇◇

 

 視点変わりまして阿慈谷ヒフミです、お久しぶりですね。私は今、チャンスを感じています。古食ちゃんはどうせ私が抱いている感情も、ミヤコさんが抱いている感情も、友愛として認識しているはずです。何故ならキスを友達同士のスキンシップ程度にしか認識していないから、いやまぁそう教えたのは私なんですが。

 兎に角!今日で私の抱いている感情がどんな物なのかをあのクソボケ鈍感バカマヌケドアホ誑し娘の古食ちゃんに思い知らせるんです!

 

 もしも今回でも私の感情に気付かないというのなら…もうドストレートに感情をぶつけます!そうすれば流石のクソボケ鈍感(以下略)の古食ちゃんも理解できるはずです。理解できる…はず…ですよね?え、してくれますよね、流石にこれで把握してくれなかったらクソボケの域を超えてますよ。

 と、取り敢えず善は急げ!です、ですがミヤコさんが起きている間に行動してしまえば必ずバレて止められてしまいます。ですので動けるとしても0時過ぎでしょうか、少しもどかしいですね。

 

───

 

「ん…んん…んぅ…」

 

 ああ…そういえば私、ミヤコの嫉妬する条件が面倒に感じて寝たんだっけ…今は…23時、真夜中だ。こういう時はやることがないから夜食を買いに行くのだが…今日はヒフミでも誘ってみよう。

 

「ああでも…もう深夜だし寝てるか…仕方がない…一人で…」

 

 寝惚けた意識に鞭を打ちながら目を擦り、布団から出る。ナマケモノの寝間着*2のままお買い物は恥ずかしいし目立つので、適当に近くにあった制服を手に取る。

 

「あ…こ、古食ちゃん」

 

「ん…あれ、ヒフミ…起きてたんだな…」

 

 今にも落ちてしまいそうな意識を誤魔化すため、目を擦りながらヒフミを見つめる。そこでヒフミとお買い物に行きたかったことを思い出し、せっせと着替えてヒフミに近寄る。

 

「ヒフミ、お買い物行こ」

 

「えっ、今からですか?もう0時付近ですよ、それに夜はヘルメット団が活動していることも多いですし…何より古食ちゃんの左腕、折れてるじゃないですか」

 

「あー…じゃあミヤコ…はダメか、前に起こしたら布団の中に引き込まれたし…じゃあサキを起こそう」

 

◇◆◇

 

 視点が変わりまして阿慈谷ヒフミです、流石に今の古食ちゃんは意識も朦朧としていて普段に比べてとても弱くなっているので心配です。

 

「サキー…起きて…」

 

「ん…うる…さい…」

 

 ですが、こういう子供っぽくなるとこが可愛いんですよね。思わず愛でたくなるような…

 

「サキ…サキ…起きて…」

 

「ああもう…いい加減にしろよ…私は眠いんだ…!」

 

「…サキ」

 

 まぁ、妥当ですよね。私だって寝ているのに深夜に起こされれば頭に来ますし…あっ、古食ちゃんの目がうるうるし始めて…ヤ、ヤバいです!このままじゃ…!!

 

「サキ…サキィ…ひぐっ…うぐっ…うわぁぁん…サキ、サキィ…!起きてよぉ…!」

 

「なっ…えっと…そ、その…ごめんな?まさか泣くとは思わなくて…わ、分かったから泣き止んでくれ、な?頼むよ…」

 

 ああもう、またこうなりましたか。古食ちゃんはたまに寝起きに冷たくされるとすぐに泣いてしまう時があるんですよ。冷たくされなければ可愛いんですが、一度泣き出してしまうと中々泣き止まず…仕方ありませんが手助けしてあげましょう。

 

「ほら、古食ちゃん。こちらに来てください、私が慰めますので」

 

「ひぐっ…ひぐっ…うん…」

 

 こういう時の古食ちゃんは兎に角構ってあげれば泣き止みます、過去の経験が功を奏しましたね。あとはこのまましばらく抱きしめて撫でてあげれば…よし、泣き止みましたね。

 

「えっと…すまなかったな。冷たくして、許してくれよ…な?」

 

「ぐすっ…うん…」

 

 それから夜食分のお金と最低限の装備を持って、近くのコンビニへ向かう。泣き止ませたあとは機嫌も良く、終始私の腕に掴まっていた。

 サキさんは規律正しい生活が、などと言っていましたがどこか楽しそうでした。コンビニで夜食を買った(のち)、適当にカップラーメンにお湯を注ぎ、しばらく待つ。その間は古食ちゃんを撫でてヒマを潰し、サキさんは折角だからと銃のお手入れをしていました。

 

「…SRTってやっぱり、危険なんですか?」

 

「ん?まぁ…そうだな、道案内やヴァルキューレの手伝いだとか、各学園に出張するだけの任務もあるが、大多数はヴァルキューレでも対応が厳しいテロやら犯罪コンサルトやらの対処だからな。非番の時にも事件に巻き込まれやすい、そこの古食が良い例だ」

 

「私、古食ちゃんにはSRTをやめてほしいんです。それで、トリニティに戻ってきて、平和に暮らしてほしかったんです」

 

「…まぁ、そうだろうな。大切な人を大怪我を負うような所に置いておけないのは分かる」

 

 サキさんの言う通り、古食ちゃんをSRTだなんて言う危険な所に置くのは気が気じゃなくなってしまう。それに今日の事でふと考えてしまった、また今日のように重症を負うのなら、当たり前になるのなら、もう無理矢理にでも引き戻すつもりだった。

 けど、救急車の中で目覚めて報告を受けた時の古食ちゃんは、安堵の表情を浮かべていた。きっと古食ちゃんは、SRTとして人を救うことにやりがいを感じている。トリニティではあの笑みを見ることはなかった、きっとSRTが一番楽しくて人を助けられることが嬉しいんだろう。

 

 勿論古食ちゃんには楽しく、安全でいてほしい。けど私が古食ちゃんの居場所を奪いたくもない、だから古食ちゃんに私ができるのは一つだけしかない。

 

「たしかに私は古食ちゃんが危険に晒されるのは許せません、ですが古食ちゃんの居場所はきっと、過去のトラウマを抱いたトリニティではなく、SRTです。ですが、もし古食ちゃんがまた重症を負えば連れ戻します!そして貴方たちを許しません、なので必ず、守ってくださいね?」

 

「ふふっ…そうだな、SRTの兵士、連邦生徒会長の私兵たるもの全てを守らないとな。分かった、古食のことは私達RABBIT小隊が必ず守ってやろう」

 

 

〜同時刻〜

 

 

「サキと古食さん、それにヒフミさんもいませんね」

 

 現在2312、突然目覚めてしまい次の日に備えるため、寝付けるために古食さんがいつも寝る前に作ってくれるホットミルクを作ってもらおうと、扉を開けるが部屋はもぬけの殻、古食さんがいつも着ているナマケモノの寝間着も乱雑に脱ぎ捨てられている。

 不審に思いしばらく家を(さぐ)っていると、サキとヒフミさんもいないことに気付く。誘拐されたことを考慮し、即座に自室に戻り装備を物色する。現在は深夜なためサーマルカメラと暗視ゴーグルは必須、敵が複数の時とため、サイレントピストルも用意する。

 

 装備の用意も完了した時、玄関の開く音が深夜特有の静寂を刺し、小さな話し声が響く。もしもの時のため、部屋に隠れつつドアを少し開け覗くと古食さんと目が合うが、すぐ視線を外されソファに座る。*3

 それと伴って何か入ったビニール袋手に掛けたヒフミさんとサキが入ってくる。二人は古食さんを挟むようにソファに腰掛け、ビニール袋からお菓子やらカップ焼きそばを机におく。

 どれも古食さんの好物、恐らく古食さんが連れ出したんですね。私を起こしてくだされば嬉々としてついていったのに…

 

 ちょっとした恨み言を垂れ流しながらも見守っていると、カップ焼きそばにお湯を入れたヒフミさんがサキに話し始める。

 殆ど聞こえないが少しして、一つ明確に聞こえたことがあった。

 

「たしかに私は古食ちゃんが危険に晒されるのは許せません、ですが古食ちゃんの居場所はきっと、過去のトラウマを抱いたトリニティではなく、SRTです。ですが、もし古食ちゃんがまた重症を負えば連れ戻します!そして貴方たちを許しません、なので必ず、守ってくださいね?」

 

 …古食さんのホットミルクが飲みたかったのですが、仕方ないですね。それに眠くなってきました、さっさと寝て、明日に備えでもしましょう。

 

 

 

〜時は進み数カ月後〜

 

 

 

「んー…んぅ…ん…んへぇ…」

 

「古食さん、起きてください。今日から二年生、遅刻は許されません」

 

「そうだぞ、このまま寝るのならお前が楽しみにしているプリン、私が今ここで食べるぞ」

 

「おっ起きる!起きるから!それだけはぁ!」

 

 私の命の二番目に大切なちょっとお高めのプリンを守るため、急いでナマケモノの寝間着を脱ぎ捨て、未だに愛用しているトリニティの制服のシャツに袖を通し、ハンガーラックに掛けられたウィンドブレーカーを手に取り、ミヤコの作ってくれた朝食を口に運ぶ。

 

「ねぇ古食ちゃん…そ、そのウィンドブレーカーかなりボロボロだけど…新しいのは買わないの…?」

 

「ん〜?そーいやたしかにボロボロじゃん、汚れも目立ってるし。くひ、買い替えたほうが良くなーい?」

 

 ミユに質問され、それに同調するモエに気づき少しばかり返答を考える。何故なら私がこのウィンドブレーカーを入手した時の記憶が霧がかっていてよく思い出せないんだ、だがどことなく大切な気がして手放せない。

 

「んー…そうだな、あまり深くは答えられないけど兎に角大切な物なんだ」

 

「へぇ…大切な物ですか」

 

 全員分の朝食を作り終えたミヤコが、自分の分を持って私の隣に座り、私に食べさせようとミヤコに口を開けるように言われる。

 

「あーん…モグモグ…そうだな、大切な物だ。兎に角手放したくない、ちょっとお高めのプリンと同じくらいに」

 

「それは果たして大切な物なのか?」

 

 サキからツッコミを受けながらも雑談し、楽しい気分になりなから朝食を食べる。さて、そろそろ行かないとな。それとそろそろ、()()がやってくる頃合いだ。

 ああそれと…連ちゃんが失踪するんだったか、何が原因で、いつ失踪したのかが分からない。ただ、最後の話くらいはしておこう。そんなことを考えながらウィンドブレーカーを着て、SRTに向かう。

 校舎に到着し、皆に先に行くように言って生徒会室に向かい、ノックを三回鳴らす。

 

「入ってどうぞ」

 

 連ちゃんの声が私の耳に届き、入室の許可が下りる。それを認識し、ドアを開けて部屋に入る。目の前では人をダメにするソファに身を預けている連ちゃんが私に気付き、嬉しそうに口角を上げる様子が見える。

 

「あ!古食ちゃん!久しぶりだね、今日はどうしたの?またゲームで遊びたくなった?」

 

「いや、少し話したいことがあってね」

 

 私の言葉にキョトンとしている連ちゃんに言葉を紡ごうと口を開く、連ちゃんは私の続きを聞き入れようと目をまじまじと見る。

 

「もしも、もしもなんだけどさ…連ちゃんがいなくなったキヴォトスは、どうなると思う?」

 

「っ…知ってるんだね、そのこと。そうだね、大丈夫だと思うよ、何故なら…」

 

「先生が来るから」

 

「…そのことも知ってるんだ、資料にもネット上にもない情報なんだけどな、どこで知ったの?」

 

「それは…秘密。連ちゃん…いや、人に話せる内容じゃないから、それに私も後悔していないことだから」

 

 私の答えに微笑んだ連ちゃんは、先程私が問いた『連邦生徒会長がいなくなったキヴォトス』について考え、結果を出す。

 

「さっきと変わらない、きっと大丈夫。上手く行く。同じ二度目、けど途中の君には答えを教えれないけど…私を信じてね」

 

「知ってたんだな…ああ、なんたって私は連ちゃんの私兵、SRTの誇り高き精鋭だからな。連ちゃんに従うよ」

 

 私の返事を聞いた連ちゃんは、満面の笑みを浮かべて私に抱き着く。そうだな、上手く行く。青い軌跡(奇跡)は思い出として、青春の物語になると教えてくれたのは先生(未来)連ちゃん(過去)なんだからな。

 

「さてと、そろそろHRの時間だ。私は行くよ、また明日…いや、またいつか」

 

 

 

 

 

     「うん…またいつか」

 

 扉の閉まる音と共に私の耳に響かされたその声は、もう二度と聞くことのできない声だと思い知らせるように小さくなっていく。もう二度と、連ちゃんの声はこのキヴォトスには届かない。

 二度目となる私には随分と皮肉な話だ、だけど不思議と落ち着いていた、そうだ、連ちゃんが受け入れた未来なのなら、私もその未来を受け入れる。私兵というのはそういうものなのだから。

 

 それから目から流れる一滴の涙を拭い、教室に戻る。ミヤコ達には少し心配されたが、平気だと言って安心させておく。授業で流れるオートマタの声を背景に、少し考え事をする。

 これからどうするか、どうすれば良いのか。連ちゃんがいなくなればこの学校もそう時間が経たずに消えてしまう。勿論私達RABBIT小隊も、先輩達FOX小隊も、そんなのは許容できない。

 

 ただ、今はまだ良いだろう。残りの学園生活を謳歌しても、バチは当たらない。何せここは青春の物語が横行する世界なのだ、なら私はそんじょそこらの青春を上回る青春をしたい。

 皆に注目されて、羨ましがられるような、私の仲間を自慢できる青春。それが私のブルーアーカイブなのだから。

 さてさて、今日の放課後は任務だが速く終わりそうな簡単な任務。そのあとは皆でファミレスにでも行こうかな、久々に行く友達とのファミレス、青春では必ずと言っても良いほど定番のファミレスだ。楽しみになってくる。

*1
一つ分かったことがあるよ!なーんにも分かんないっていうこと!

*2
パジャマコユキの寝間着のナマケモノ版です。

*3
メンタルよわよわになっても実力はつよつよなので視線には敏感なんですよ。




 ふと思い出して少しステータスが高すぎる気がしたので修正。まぁ慣れてないので少しおかしいところは気にしないでください。
 
HP:67000 攻撃力:5900 防御力:300 治癒力4400

EXスキル:あまり見くびるなよ
20秒の間デザートイーグルから棒へと切り替え自分に当たる攻撃の9割を攻撃力の900%+敵の攻撃力500%で全て打ち返す。

ノーマルスキル:巻き戻されたスタート
体力が半分を切った時、一度だけ体力が全回復する。それと同時に攻撃力、回避値が共に20%上昇。

パッシブスキル:弱い心を
防御力20%アップ

サブスキル:強くあれ
敵を4体倒す度に攻撃力と防御力がが15%アップ

属性:振動&弾力装甲
役割:striker
ポジション FRONT
クラス サポーター
市街地:SS
屋外:B
屋内:D

愛用品:ボロボロの汚れたウィンドブレーカー
体力12.000UP

青星1
デフテリ・フォラと鉄パイプが解放、ステータス上昇

青星2
弱い心を+

青星3
武器のレベル上限UP

青星4
屋外S

青星5
武器のレベル上限UP

※本編時間軸&最大強化時


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