再スタートキヴォトス   作:猫と兎の総力戦

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 暇、めっちゃ暇。せや、モンハンしよう。てことで行ってきます。




痛みと幼馴染

"そしてここはこうやって計算して……"

 

 

「……」

 

 

 いかん、また寝落ちしかけてしまった。最近は調査ばかりにうつつを抜かしてばかりで補修授業部の方に本腰を入れられていない。

 

 しかし、あの爆撃の原因。それとその大本、そして聖園ミカが敵対した理由も探らないと。また、あの地獄の地に舞い戻るのだけは嫌だ。

 

 

「古食ちゃん、ここ分かりますか?」

 

 

「ん?ああ、たしかここは……えっと……あれだあれ、キュッとしてドカーンだ」

 

 

「感覚派だとしても数学でその擬音語使います?それとその擬音語は別作品では?」

 

 

 いかん、最近徹夜続きのせいで頭が回らなくなってきている。その証拠に、先生が最近ハマっているゲームのキャラのセリフを使ってしまった。

 

 

"古食、最近ちゃんと寝てる?"

 

 

「なっ…なっ何言ってんだよ!?ね、ねねっ寝てるに決まってるだろ……!!」

 

 

「古食ちゃんって、嘘つくの下手ですよね」

 

 

 くそう……何故かヒフミの前では嘘がつけないんだよ……先生とかの前なら平然とできるのに。恥ずかしくて目をそらして口を手で塞いでいると、先生とハナコにベッドに連れていかれた。

 

 ハナコは怪しかったからとりあえずおでこにデコピンして、先生についていく。

 

 

「ああ〜…お布団だ……あったかい……」

 

 

"そんな感想が出てくるってことは本当にずっと寝てなかったんだね、これからはもうちょっと休み休みでいこうね"

 

 

「はは…まぁ、心配かけたくないし、言う通りにするよ」

 

 

 それにしても、久々のお布団に…だんだん眠気が……

 

 

「ん……スヤ…」

 

 

"……さて、それじゃあ授業に戻ろうかな"

 

 

 

◆◇◆

 

 

 

「ん……?」

 

 

 あれ……真っ暗…もう夜付近なのか、ということは皆ももう帰っちゃったか。なら私も調査に向かわないと……

 

 デザートイーグル、暗視ゴーグル、サーマルカメラ、それと弾薬。ナイフも用意して……他にはもうないかな。

 

 

「あっ、古食ちゃん起きたんですね」

 

 

「あれ、ヒフミ。まだいたのか、帰らなくて良いのか?」

 

 

「はい、古食ちゃんが心配でしたし……お仕置き、一応しておこうかなと」

 

 

 終わったかも〜。さて、不幸中の幸いなことに準備は終わっているからこのまま窓から……

 

 

「逃がしませんよ」

 

 

「は、離せぇ〜!!」

 

 

 逃げようと背を向けた瞬間、腕を掴まれて引き寄せられる。なんとか抵抗しているとシビレを切らしたヒフミに抱き寄せられ、ベッドに押し込まれる。

 

 

「くっ……殺せ!!」

 

 

「つまり好きにして良いということですね?」

 

 

「すまんふざけた私が悪かったから勘弁してくれ本当に」

 

 

 ヤバい、なんとなくでふざけてみたらヒフミをその気にさせてしまった。流石にこの後の調査に影響が出たらキツイぞ。

 

 必死に謝罪していると、ウィンドブレーカーの中に手を入れられる。そして次は制服の中も触られる。

 

 

「ひゃぁあぁぁ…!!」

 

 

「相変わらずスベスベですね……よしよし」

 

 

 お腹あたりを触られていると、顔をヒフミの胸に埋めさせられ、頭を撫でられる。これだけは続いてほしい。

 

 

「んぅ…!あったかい……」

 

 

「ふふっ……抱き着いてきて可愛いですね、しばらくこうしておきましょうか」

 

 

「…………」

 

 

「……寝てしまいましたね、では、私も寝ましょうか。おやすみなさい、古食ちゃん……ん…」

 

 

 

◇◇◇

 

 

「………?」

 

 

 外が明るい……鳥の鳴き声……そして極めつけに、ヒフミの腕の中……

 

 

「……ん?」

 

 

 ヒフミの腕の中…は、まだ分かるのだが、少し違和感が。そう思いふと下を見てみると、何故かウィンドブレーカーやシャッツ、スカートのチャックまでもが全て開かれており、さらには下着*1もお腹が見えるくらいには捲られていた。

 

 

「なっ……なにこれぇ!!???

 

 

「あっ、古食ちゃんおはようございます。元気なお目覚めで私は嬉しいですよ」

 

 

「ひ、ヒフミ…?これは一体どういう…??」

 

 

 唐突な自分の姿に混乱と羞恥心を覚えつつ、状況を把握しているであろうヒフミに状況説明を求める。

 

 

「古食ちゃんより先に目覚めてしまったので、暇でしたし少し堪能しておきました。久しぶりの古食ちゃん、楽しめました」

 

 

「なっ…ななっ……!!」

 

 

 つ、つまり見逃されたと思っていたのが、見逃されず食われた……だと……!?しかもあのヒフミの艶肌具合……まさか…!?

 

 ヒフミの残酷な宣告に、どんどん恥ずかしい気持ちが込み上げてきて自分でも分かるくらいには顔も赤くなり、熱くなっていく。

 

 

「ではまた、いつか楽しみましょうね」

 

 

「ひゃう……」

 

 

 終わった……コハルに見つかったら死刑になっちゃう……もうダメだぁ…おしまいだぁ……

 

 そう思いつつも、皆が来る前に急いで服を直す。ハナコにも目撃されたら絶対変なことされる、そうに決まってる。

 

 

"おはよう古食、早いね"

 

 

「ひゃっ……なんだ先生か、驚かせやがって」

 

 

 一番最初に来たのが良かった、とりあえず、今日の調査はナシにして今日はもう仕事するか。

 

 

「……ッ!?」

 

 

 教材やらを探そうと立ち上がった瞬間、ここ最近では久しく感じることのなかった違和感もしもを肌でヒリヒリと感じる。

 

 

「先生ッ!!」

 

 

 先生に手を伸ばした瞬間、窓を突き破って銃弾とグレネードの嵐が降り注ぐ。弾丸を避けていたら先生を守るのに間に合わない、そう判断し弾丸をこの身に受けながら庇う。

 

 

"こ、古食!?"

 

 

「ふぅ……大丈夫だ、腕と頭に銃弾、足に爆撃が直撃したが、歩ける」

 

 

 しかし、ニーズソックスが燃えてしまった。何気にお気に入りだったのだが、仕方がないし後で買い替えよう。

 

 

「なっ、なんと音!?」

 

 

 ニーズソックスを脱ぎ、燃えている所を残念に思っていると焦った様子の皆がドアを勢い良く開ける。

 

 

「この惨状は……」

 

 

 驚いた様子のハナコが部屋を見渡す、その部屋はベッドは所々焦げ、置かれていた装飾品が破損しバラバラに。部屋とは言い難く、近い物で言えばゴミ屋敷と言った方が的を得ていた。

 

 

「ああ……謎の奇襲でな、先生は無事だ。私は少し怪我したから治療してくるよ」

 

 

 怪我を癒すため、立ち上がろうとすると足に痛みが走ってよろけてしまう。その原因を見れば傷口から血も垂れ、焼けていた。

 

 これじゃ当分は治らないだろうな、まぁ歩けない程でもないし、包帯でも巻いておけば普通に動けるだろう。

 

 

「はぁ……すまんヒフミ、ちょっと手助けしてもらっても良いか?痛くて思うように歩けなくてな」

 

 

「あっ…は、はい!」

 

 

 ヒフミの肩を借りて、なんとか歩けるようにはる。それにしてもあの奇襲は何だったのだろうか、死に戻る前に補修授業部の授業を見ていた時も、あんなことは起きなかったはず。

 

 

「……」

 

 

 もしかしたら……いや、そんなことはないと良いのだが、でも、可能性として考慮はしておくべきだろう。

 

 

「あっ、救急箱ありましたよ」

 

 

「助かる、治療は自分でできるからもう戻ってもらっても良いぞ」

 

 

「いえ、治療は私がやります」

 

 

「え?でも……」

 

 

「私が」

 

 

「………」

 

 

 なんか……すごい圧かけられちゃった、私なにかしたっけな。怒られないと良いけど。

 

 今思えば、ヒフミとこんな平和……かは分からないけど、私が無茶して、圧かけられて、なんてやりとりは久しぶりだ。

 

 最近は私が一人でなんとかしようと無茶して、良い訳してまた無茶して……そんなことばっかりだったからな。

 

 

「……古食ちゃん、また無茶したんですね」

 

 

「え?まぁ……無茶はした…かな」

 

 

 少し考えていると、ヒフミに話しかけられる。ふと怪我を見れば、ヒフミの手は止まっていて、目を見ると悲しそうな目をしていた。

 

 

「……私、古食ちゃんがまた毎日のように無茶していると知って、悲しかったんです」

 

 

「っ……」

 

 

「前に、私を頼ってくれると言って……私は嬉しかったんです、でも、頼ってくれなかった」

 

 

「ヒフミ……」

 

 

 そうだ、私はヒフミを頼ることができなかった。数日前にあんなこと言っておきながらも、危険だから、念のためとか言い訳ばかり自分に言い聞かせて、ずっと一人で頑張ってた。

 

 

「…やっぱり、前に言っていた件ですか?古食ちゃんは誰にも話せないから……一人で頑張るしかないんですか……!?」

 

 

「その……」

 

 

 だんだん涙も浮かべてくるヒフミに、声が震えてくる。違う、そういう事じゃない。私が話せなくても、皆を頼る方法なんて考えれば何個も出てくる。

 

 

「……私が、怖いんだ」

 

 

「…怖い、ですか?」

 

 

「ああ、もし、私の仕事に巻き込んでヒフミが戻らなくなったり……皆を信用できなくなったりしたら……っ!」

 

 

 だんだん視界も歪み、辛くなる。また…戻る前と同じように……ヒフミが死んだら……!

 

 

「大丈夫です」

 

 

「っ……」

 

 

 突然ヒフミに引き寄せられ、全身が(あった)かい感触に包まれる。今、ヒフミに抱きしめられたんだ。

 

 

「私は戻らなくなったりしませんよ、だってほら、私って意外と強いでしょう?」

 

 

「っ…でも…私は怖いんだ……!ヒフミがいなくなる感覚を知ってるんだ……だから、怖くて…!」

 

 

「なら、その時は古食ちゃんに守ってもらいます。実力面では古食ちゃんが守って、精神面では私が守ります。どうですか?これなら最強のタッグですよ!」

 

 

 残り香となった涙を目に溜めながらも、キラキラとした、子供のような笑顔に私の我慢がどんどん溶かされてしまう。

 

 

「ぁ…ひぐっ……うわぁぁぁぁあああん!!」

 

 

 我慢できなくなり、つい大きな声で泣き叫んでしまう。ヒフミはそんな私を笑顔で撫でてくれる。なんで、私は頼らなかったんだろう。こんなにも……ヒフミは強いのに。

 

 

──

 

 

 私達は、ふと二人の様子が気になって今は曲がり角からこっそり除いている。

 

 

"……心の重荷が解けたようで良かったよ"

 

 

「はい、そうですね。古食ちゃんは少しばかり背負いすぎなので」

 

 

「それでも、ここまで頑張ってこれたアイツは強い」

 

 

 アズサ達も満足そうな表情で眺めている、それじゃあバレないように早く戻ろうかな。

 

 

──

 

 

「落ち着きましたか?」

 

 

「ああ……だいぶ落ち着いたよ、ありがとう」

 

 

 泣き止み、ヒフミから離れる。本当にヒフミには助けられてばかり、だから私も恩返しをする。ただ今までと違うのは、ヒフミ達の手も借りるとこだ。

 

 

「それじゃあ、はやく帰りましょうか」

 

 

「そうだな」

 

 

 ヒフミに手を握られながら、帰宅する。まるで幼い子供がもう一人の子供を連れ回す時のように。懐かしい感覚に陥ってしまう、けれども、今はその懐かしさがヒフミの強さを大きく見せていた。

 

 

❏❐❏

 

 

「あっ、こんちには。古食ちゃん」

 

 

「ああ、今日も頑張ろうな。ヒフミ、退学なんてしないように」

 

 

 放課後を迎え、補修授業部の部室に入る。そこにはヒフミ達の皆が揃って、先生も笑顔でこちらを見つめていた。

 

 

「古食の様子が少し変わったな、ヒフミ」

 

 

「はい、なんというか……笑顔が増えています。今までは常に警戒していた様子なのに、笑うようになっています」

 

 

 アズサちゃんの言葉に少し嬉しい感情を抱く、これからはもう心配しなくても、注意深く見なくても、古食ちゃんは人を頼れるようになるでしょうか。

 

 ですが……あの笑顔を見るかぎり、心配は御無用のようですね。流石は私の幼馴染です。

 

 

「ん……?」

 

 

 コハルに勉強を教えていると、ヒフミからの視線を無意識に感じ取ってしまう。ふと見返せば、その目は優しい目をしていた。

 

 

「……ふふっ」

 

 

「むっ……何よ急に笑って、もしかして私のこと馬鹿にしてるの?この正義実現委員会のエリートに向かって失礼ね!!」

 

 

「はいはい、さっさと勉強を再開するぞ」

 

 

 もう、重荷なんて見えなくなってしまいそうだ。背負うべき重荷、背負うべき"だった"重荷。どっかの幼馴染に持っていかれてしまったからには、もう背負えないな。

*1
何がとは言いませんが古食ちゃんはありませんので、普通の肌着のような物を着ています。




 モンハンしてたらですね。なんか大獣玉ってのが一度のクエストで三個も出たんですよ、これ凄くないですか?褒めても良いんですよ。

 それと……


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