よ ろ し く ね ?
………
よ ろ s((殴
「やぁぁ〜〜〜!!!眠いっ!!」
おはよう諸君!!めーっちゃ眠い!!何で月曜日に学校なんだ!!ちねっ!!…それはそうと暇じゃ、6時に起きた所為でヒフミ達が起きるまで1時間あるし暇なんだよな〜。
あ、ハナコに紹介されたアニメ*1があったよな、暇だし丁度良い。少し視聴してみるか
たしか名前は"俺とお前とお前の友達"だっけ、変な名前だな。まぁ中身は良いかもしれねぇし、見ずに決めつけるのはダメだよな!!そうだよな!ハナコだからってR-が付くような物は流石に勧めないよな!…そうだよな!*2
───────────────────
「ハ゛ナ゛コ゛ォ゛ォ゛ォ゛!!」
「ふふっ♪」
ハナコに紹介されたアニメを視聴してたらいつの間にか起きて私の隣にいたハナコと一緒に視聴していたんだが普通にR-18だったんだけど!?しかもNTRでめっちゃ過激なやつ!!ていうかなんでハナコがそんなDVD持ってんだよ、オメェまだ15だろ。
はぁ…朝からこんなの見せられるなんて災難だ。そういやそろそろヒフミ達が起きる頃合いか、朝食の準備しないとな。
私は台所に向かう道中の棚からエプロンを取り出し着用する。今日は何つくろっかな〜…今日は朝っぱらからハナコの痴女攻撃で疲れたし簡単な物にするか。
「古食ちゃんの三分クッキング〜☆」
…自分で言っててなんだが結構恥ずかしいな、これ。おいハナコ何ニヤニヤしながらこっち見てやがる、しばくぞ。
まぁ気を取り直してだな、今日はワクワクおにぎり三種盛りとお味噌汁、あと野菜炒めで良いかな。米を研ぎ炊飯器に突っ込み、ご飯ができるのを待っている間に他の作業を進める。
まずはお味噌汁、沸騰させたお湯に昆布を突っ込みグツグツ煮込みます。ある程度煮込めたら昆布を菜箸で取り出しお玉に味噌を適量入れてお湯の中にIN!!菜箸で溶かしながら待つこと数分。
しばらくして味噌も解けたので次は具材、私はお豆腐と麩の入ったお味噌汁が好きなので、豆腐を小さく均等にカットして味噌汁の入っている鍋に突っ込む、あとついでに麩も突っ込む。
あとは野菜炒m((カット*3
…謎の力を受けた気がするけどまぁ良いや、市販によくある野菜炒めの素とかお手軽でめっちゃ便利だよな〜。
あとはご飯が炊けるのを待つだけだ。さて、ご飯が炊けるまであと10分、また暇になってしまった。ヒフミ達でも起こしに行くか。
「ヒフミー、起きろー!」
「ん〜…」
またもや全く起きないヒフミ。こんなに起きにくかったか?たしかヒフミはいつも早起きだった気がするが…ともかく起こさないとな。
私はヒフミを起こすために頬をツンツンしたり、オデコを人差し指でグリグリ〜ってしてみたりしてみたが全く起きない。これは強敵だな…
「…」
私が死に戻りする前に最後に見たヒフミから2年前のヒフミだから身長だとか色々が少し小さい。守ってあげたくなるくらいに小さく見える、少し、独占したくなるような感覚に陥る。
私は気付けばヒフミの手に自分の手を合わせていた。小さい、私の手よりも、ほんの少し小さい。暖かいし、柔らかくて触っていると落ち着く。
少し手をずらし、ヒフミの指と指の間に私の指を滑り込ませ手を握る。暖かい、そして少し力を入れたら壊れてしまいそうな程、柔らかくて小さい。
「古食ちゃん?何やってるんですか?」
「ヒャッ!!セ、セリナちゃん!!これは違うんだ!!」
私がヒフミを起こしている*4間に起きたセリナちゃんが私の元に様子を見に来る。私は勘違いされたと思い否定の言葉を急いで並べる。
「まだ何も言ってません…」
「そ、そうだな」
と、とりあえずヒフミを起こすか…朝食が冷めない内に起こさないな。ハナコも待ってるし時間も迫ってきている、さっさと起こさないと遅刻してしまう。
とりあえず私はヒフミを起こすために頬をつねり起こす、ヒフミは「あぅ…」などと言いながら起き上がり寝惚けた顔で洗面台へ向かい顔を洗いに行く。
私とセリナちゃんはその様子を見届けた後にリビングに戻りヒフミを待つ。あとついでにさっきのアニメの続き、しかも盛り上がりシーンをニコニコしながら見てるハナコの頭に一発軽くチョップを食らわせる。
だがそのチョップに動じずにニコニコしながらアニメ鑑賞を続けるハナコに怒りバシバシと連続で頭にチョップをする。そんなこんなしていると顔を洗い着替え終わったヒフミがリビングに来る。
丁度炊けたご飯で人数分のおにぎりを握り、よそった野菜炒めとお味噌汁を配膳し私も席に着く。
「「「「いただきます」」」」
我ながら美味いな、おにぎりも梅干しが美味い美味い、お味噌汁も美味しいし。
野菜炒めの中にある半分にカットされているしいたけ*5をヒフミのお皿に移しながらそんな事を考えているとセリナちゃんにげんこつを貰う、痛い
「好き嫌いしちゃダメですよ」
「はーい…」
セリナちゃんに怒られ渋々しいたけを口の中に入れる。うぇ〜…まずーい…特にこの少しブニブニした食感が変な物食べてる感じがして気持ち悪いんだよ…
あ、人参ある。人参*6も嫌いなんだよな〜…なんというか…無味なのは良いんだけど匂いが変な匂いで嫌いというか…
あと食感、最初は別に悪くないんだけど噛んだ後の食感が変な感じで嫌い…でもセリナちゃんにげんこつされたくないし仕方がないし…食べるか〜。
セリナちゃんに叱られるのも嫌なので渋々人参を食べる。今度から野菜炒めは絶対に作らない、もう二度と。人参やしいたけなど駆逐してやる…この世から一個も残らず…!
「嫌いな物をちゃんと食べれて偉いですね」
「…!」
…セリナちゃんに撫でられるなら野菜炒めを食べるのも悪くはないな*7
その後も我慢しつつ野菜炒めを食べ進めようやく食べ終わり今は準備も終わって登校しているところだ。
もう殆ど死に戻りしたこの状況にも慣れてきている。死に戻りした時は不安MAXだったが、もうこの久々の登校路にも慣れてきたし。中学時代特有のヒフミの可愛さによる大ダメージもなくなってきた。
なんというかだな、中学生のヒフミは高校生のヒフミ*8とは違って純粋なんだ。いや高校生のヒフミも充分純粋で可愛いんだがな?
中学生のヒフミにはその純粋さに更に磨きがかかっていて私を見つめる眼は、純粋をそっくりそのまま表していると言っても過言ではない程にきらびやかで、この眩しく直視できない朝日よりも眩しいのだよ
まぁ簡単に言えば尊いヒフミらぶりーってことだ、今日もヒフミは愛おしい。
〘…貴様はそれで恥ずかしくないのか?〙
お、司祭君ではないか。おは〜、と言ってもお前ら寝ないからおはようも何もないけどな!
〘…やかましい、それに君を付けるなと幾度も言ったはずだが?〙
冷たいな〜、司祭君は!別に良いだろう?減るモンじゃねぇんだし!
〘…〙
なんでこんなに私が司祭君にフレンドリーなのか、それは一々警戒するのも面倒だからである。まぁ普通は警戒するんだろうよ、こんな如何にも怪しい真っ白司祭集団なんだから。
でもさ?コイツらとは良く夢の中で会うし、最近はもしもの神秘とやらで普通にいつでも話せるしで色々話してると、何故だかは知らんが親近感が湧いてきてついつい君付けしたりしちゃうんだよな。
ヒフミ達と雑談している片手間に司祭君とも雑談しているとあっという間に学校に着いたので各教室に入り、私はセリナちゃんと適当に雑談しながらHRの開始時間を待つ。
「ふぁ〜…眠ぃ」
「ちゃんと寝れなかったんですか?」
「いや、ちゃんと7時間寝たぞ、ただ私は朝はナメクジ並みに弱いからな。朝は大体眠くなる」
「そうなんですね」
眠気に抗えずうとうとしているとセリナちゃんが寝ないように、と言いながら私の頬を突っ付く。眠い…寝かせてくれセリナちゃん…私の眠気は限界突破してるんだ。
セリナちゃんの頬ツンツンにあぅあぅ言いながら眠気我慢耐久しているとロボ教師がやってきて、一限目は数学のBDを紛失してしまったから急遽体育に変更、と報告した。
「マジかよ今日運動着持ってきてねぇよ」
「私もです、どうしましょうか」
運動着のことを体育専属のロボ教師に説明すれば、突然な変更だったから制服OK、とのことだ。
まぁ私は数学とか嫌だったから若干嬉しいんだが、セリナちゃんは面倒そうな表情を浮かべていた。
そういやセリナちゃんって体育、苦手なんだったっけ。スキーでは滑るのが上手かったから忘れてたな。
「では二人組を各自作ってください」
セリナちゃんと雑談しているとロボ教師が二人組を作るよう言う。まぁ私はこのクラスでセリナちゃん以外の友達とかいないし、セリナちゃんに私と組むことを提案すれば二つ返事で了承してくれた。
今回の体育は何をするのだろうか、前回はドッチボールだったよな。セリナちゃんでも怪我しない安全なやつだったら別に何でも良いや。
「今回はテニスをします」
「テニスか、初めてでやったことないし楽しみだな。セリナちゃんはどうだ?」
「私は救護騎士団の皆に誘われたことがあって一度だけなら」
なるほど〜、今回セリナちゃんはやったこともあるらしいし多分怪我とかはしないかな。まぁ一応だけど少しは注意しておくか、いつでも対応できるように。
さて、準備運動もしておかないと、セリナちゃんから準備運動の重要さは身体を動かす遊びをする度によく言われるからな。
思考を回しながら準備運動を終えまずテニスの練習が開始される。適当にラケットで玉を打って相方とラリーする程度だ、だが私は性に合ってるのか全て余裕で打ち返せる。
日頃の行い*9のお陰でボールが遅く見えるし、ラケットの打ち返せる面積も大きいので余裕のよっちゃんだ。
この後も順調に勝ち進みいよいよ決勝、何でも相手はテニス部エースと準エースの二人組らしい。勝てるかな、流石にテニス部上位二人組には勝てるか不安だ。
「あら、貴方達ですわね?決勝まで勝ち進んだ二人組と言うのは」
「よく勝てましたわね、このクラスはテニス部の2/3が集中力していると言うのに」
テニス部(以下略)は偉そうに私とセリナちゃんを見下し上から目線で話しかける。なんだコイツらウゼェ、授業とかじゃなくてそこらの道でこんな態度してきたら容赦なくボコってるぞ。
だが抑えるのだ古食よ、確かにウゼェが今はまだその時ではない。授業ではなく、そこらの道でこの態度をカマしてきたらボコろう。
「まぁ、精々悪足掻きを頑張ることですわ」
「ウッゼェ〜…」
「古食ちゃん、お気持ちは分かりますが我慢です」
オホホホホ、とか悪いお嬢様しか言わないであろう笑い声を高らかに上げながら去る二人組。ウゼェからやっぱ授業終わったらすぐボコろうかな、まぁヒフミに怒られるからやらないけど。
「ほら古食ちゃん、私達も準備しますよ」
「分かった、今行く」
休憩所で私を呼ぶセリナちゃんに気付きセリナちゃんの元に走り寄る。アイツらが相手とか嫌だな〜、まぁこんな苦言を頭の中で繰り返していても考えてもアイツらが相手という事実は変わらない。
一応あんな奴らだけどテニス(以下略)だからな、用心はしておこう。
しばらく休憩し遂に決勝戦、別に大会でもないのになんか外野の盛り上がりが凄い。てか何か他クラスも所々混じってるよな、あ、ヒフミだ可愛い大好き愛してす。
ヒフミへの愛を脳内で呟いていれば試合開始準備の笛が鳴り気を引き締める。アイツらウゼェしストレスなんだが普通に覇気があるんだよなぁ…
「デュエル開始ィ!」
また出たよ体育のロボ教師のいつものセリフ、まだ影響されてんのかよ。
「余所見は厳禁ですわ!!」
「おっと…」
テニ(以下略)のレシーブを弾き打ち返す。だがすかさずもう片方のテ(以下略)がセリナちゃんに向けて素早く打ち返す。セリナちゃんは反応できずにボールを落としてしまう。
「申し訳ありません…」
「大丈夫だ、取り返せば良い」
足を引っ張ってしまいしょんぼりしているセリナちゃんを撫でて慰める。だがどうしようか、私は余裕で反応できるけどセリナちゃんは後衛だ。
私みたいに攻撃への対応なんて滅多にしない、故にセリナちゃんに打たれるとほぼ確で点を取られる。
「やはり貴方達が私達に勝とうなど夢のまた夢、結局勝利の女神が微笑むのは私達なのよ!」
「そうそう、貴方…確か嘉瀬乃 古食でしたっけ?貴方は筋は良いけど片方が…ねぇ?」
「何が言いたい?」
セリナちゃんを慰めていれば水を刺し邪魔をしてくるテ(以下略)共。上から目線で私達を見下した目が気に入らんが一番気に入らんのは…
セリナちゃんを見る目だ
まるで自分の足下にも及ばない哀れな者を見るような…
いじめられっ子を見るいじめっ子の目だ
「オイ、ゴミクズ」
「何よその口…は…」
私の口調に怒った様子のエースの方は私を見て顔を真っ青にし、怯える。また"アレ"が出てしまった、だがもう抑える気はない
「テメェら、その目をよくセリナに向けれたな…」
「ヒッ…な、なんですの!?」
「古食ちゃん…?」
ラケットを適当に投げ捨て、二人組に歩き接近する。そういや周りが静かだ、やはり…今の私に怯えているのだろう。だが別にどうでも…
「古食ちゃん!!」
「…ヒフミ」
ヒフミの私を呼ぶ大きな声に気付き振り向く。少しずつ冷静になってくる、周りを見れば驚きつつも少し安心した人達が私を見ている。
「あー…すまん、棄権ってできるか?」
「え…あ…は、はい…分かりました、棄権ですね」
少しいたたまれなくなった私はロボ教師に棄権の意を伝え、ヒフミの元へ向かう。私を止めてくれたヒフミに感謝しなければならない。
あのままだったらあの二人は最悪、後遺症の残る程の大怪我を負っていた。私は過去に、とある一人にそれ程までの大怪我を負わせた経験がある。
「ヒフミ…止めてくれてありがとな」
「古食ちゃんがちゃんと話を聞いてくれて良かったです」
「どうしたんですか?古食ちゃんもしおらしくてらしくないですよ?セクハラ、してあげましょうか♪」
今、この少し暗い雰囲気を感じたハナコが来て私を絆そうといつもの調子で話しかけるハナコの言葉に返事もせず黙る。
「…今はそんな場合じゃなさそうですね」
「まぁ…そうだな」
しばらく三人で黙っているとセリナちゃんがやって来る。
「古食ちゃんの…あの雰囲気はなんですか?」
「セリナちゃ…」
「私が話します、古食ちゃんが話しても辛いだけなので、良いですか?」
「分かった…ありがとうヒフミ」
ヒフミはハナコとセリナちゃんに先ほどの私の様子の詳細を語り始める。昔、私を虐めてた奴らがヒフミに手を上げたこと、それによって私がキレて重症を負わせたこと。
当時の事を思い出し私が辛いことを見抜き抱きしめてくれるヒフミは続けて語る。大切な友達が傷付けられることがトラウマなことも、全て。
ハナコは私の詳細を聞き眉を顰めながら目を瞑り、セリナちゃんは下唇を噛み俯き少量だが涙を流している。
私のことで怒ってくれているのが分かる、とても優しい友達だ。だからこそ、あんな目で見たアイツらが許せない。
「許せません…!」
「セリナさん…?」
変わらず俯き手も怒りで震えつつもセリナちゃんは続ける。
「古食ちゃんにそんな…そんなトラウマを植え付けた人も…!」
「そして…ヒフミちゃんに手を上げたことも…!」
「セリナちゃん…」
「絶対に許せません!許したくありません!古食ちゃんを虐めたことも!思い出すだけでこんなに苦しんで!」
「いつも強気で頼もしくて!優しい古食ちゃんがこんなにも!弱々しく泣いて、泣く程のことをした人が!」
「…」
「セリナさん…」
セリナちゃんは、大粒の涙を流しながらも目を釣り上げ、怒りに満ちていることが目に見て分かる。
「セリナちゃん、大丈夫だ」
「!…でも…」
私は休憩所の椅子から立ち上がりセリナちゃんの目の涙を指で拭う。私のためにこんな怒って泣いてくれる、それだけで嬉しいし、あんな奴ら別にもうどうでも良い。
だから私もこの三人に危害を加えるような奴らには容赦しない。二度と、私みたいな悲惨な人間を、作らないように。
私は刃であれば良い、愛する皆の、深く鋭い刃であれば良い。皆を守れる程の力をつける、そして皆が
「ほら、もうすぐ1限目が終わるぞ」
「…分かりました」
校舎に掛けられている大きな時計を確認し、教室に戻る準備をするように諭す。
セリナちゃんには少し、悪いことをしてしまった。セリナちゃんはまだ完全に納得してもいないし、許しきれていない。所謂、不完全燃焼というものだ、そんな状態で止めてしまった。
だがあのまま止めなかったら確実に悪い方向に事態は転がっていた、どうしようもなかったんだよ。少なくともアレが私の中で、一番最善だったと信じたい
私はどうするのが正解だったのだろうか、なぁ司祭。ずっと見てたんだろ?私の神秘を通じて。
〘…念のため、バレない様には視ていたのだがな〙
私の神秘に触れてんだ、分かるのは当たり前だ。
〘…そうか、貴様はどうするのが正解と聞いたな〙
そうだな、だが別に答えなくて良い、無茶振りなのは分かっている。
〘正解なんて、無いのだよ〙
…そうか
〘そもそも、問いでも何でもないこの世界に正解を求めること自体が、不正解なのだ〙
不正解はあるじゃねぇか、不正解はあるのに正解はねぇのかよ。
〘…そうだな〙
ふざけ…いや、すまない。そもそも、体験すらしていないお前に聞くこと自体が悪かった、適当に忘れておいてくれ。
〘…あるぞ〙
…え?お前、今なんて…
《チャイムが鳴るぞ、と言ったのだ》
「えっ嘘」
司祭の言葉に咄嗟に校舎に掛けられている大きな時計が指している時間を見る。すればなんとガチで時間ギリギリだった。
ヤバいヤバいヤバい、しかも次の授業は遅刻許さんロボ教師じゃねぇか。てか皆ももう戻ってるし!助けてくれよ!
私は焦り走って教室に戻る…が、時既に遅し。普通に遅刻し、皆の前で正座させられ説教された。マジで…早く席に戻してくれ…セリナちゃんにもガン見されて少しむず痒いんだよ…!
その後も少し説教されようやく解放してもらい席に戻る。マジであのロボ教師の説教とか長すぎんだろ…!
トボトボと席に戻るとセリナちゃんと目が合う、何か言いたげな顔だ。
「あの…」
「どした、セリナちゃん」
「古食ちゃんは…もう大丈夫なんですか?」
「なんださっきのことか、それなら…」
「違います」
軽く大丈夫だと言い安心させようとすればセリナちゃんの言葉により上書きされてしまう。最後まで話は聞いた方が良さそうだ。
「私が大丈夫か聞いているのは、先程のことではなく、トラウマのことです」
「…ッ!」
あぁ…またあの時の光景が脳に…ダメだ、顔に出すな。セリナちゃんに心配をかけてどうする。抑えろ、殺意を抑えろ。
「その…ことか…」
「はい、古食ちゃんはトラウマであれ程に荒れてしまいます。私は古食ちゃんがまだ…」
「大丈夫…だ」
やめてくれ…その言葉を聞いたら、私は全て失くしてしまう。嫌だ、ヒフミまで失くしてしまうのは嫌だ。全部をまた、失くしたくない。
「…大丈夫です」
「ッ…!」
私の手に何かが重なる。セリナちゃんの手だ、暖かい、そして柔らかい…でもどこかからか強い意思が感じられる。私を守ってくれそうなくらい、強い意思だ。
「私が、隣にいますから」
「そうだな…そう…だな…」
やはり、私は弱いのだろう。力があっても、心が弱い。私はこんなにも壊れやすいんだな、でもこれは、治らない傷だ。
なら…守ってもらおう、今まで独りだった。だけど今は、ヒフミと、セリナちゃんと、ハナコがいる。(司祭〘何故我が入っていない、理解できぬ〙)なら、甘えたって良いだろう?人間は時には全て投げ出しても、罰は当たらないさ。
だがもし罰が当たるって言うなら──
───私が取り除こう、神でも悪魔でも
───────────────────
「古食ちゃーん、起きてください」
「もう放課後ですよ?起きないと…あんなコトやこんなコトを…♡」
「ハナコさん、ダメですよ」
…?あれ、私寝てたか………え、寝てた?嘘だろ嘘だろ!?マジかよ…あのロボ教師居眠りに人一倍厳しいのに…終わった…
「あれ、古食ちゃんどうしたんですか?そんな絶望した顔して…」
「終わった…あのロボ教師の授業で居眠りしてしまった…」
「あぁ、その事ですか」
セリナちゃんはクスッと笑いヒフミとハナコはよく分からないと言う顔をしている。わ、私はこれから反省文を書かないといけないのだぞ…何が可笑しい…
「反省文も居残りも無いですよ」
「…え?」
一体どういう風の吹き回しだ鬼畜ロボ!*10あんなに説教してたクセによぉ!
どうやらセリナちゃんと愉快な生徒達*11によるとキレた鬼畜ロボが叩き起こそうとした時、セリナちゃんの肩に頭を預け泣きながら寝ている私をどうも怒る気になれずにそのまま授業を進めたようだ。
良い所あんじゃねぇか鬼畜ロボ…私は見直したぜ。
「とりあえず帰宅しようか、大分遅くなってしまったしな」
「そうですね」
席から立ち上がり帰宅しようとした時、放送で"嘉瀬乃 古食さん、至急中学生徒会室*12に来てください"と呼ばれる。私何かしたっけな…
生徒会室に着き、ノックを三回鳴らすと「入ってどうぞ」と、入室許可が降りた為無駄にデカいドアを開け入室する。
「来ましたか、嘉瀬乃 古食さん」
「古食で良いよ、堅苦しいのは面倒だ。な、桐藤ナギサさん?」
「…そうですか、それでしたら嘉瀬乃さん、と呼ばせていただきます」
「そかそか、ありがとな」
生徒会室に入るなり目に入ったのはこのトリニティ中学園の生徒会長と、たしか…そう、トリニティ総合学園の生徒会長の補佐の"桐藤ナギサ"だ。
そしてその桐藤ナギサに圧を感じたので負けじと圧を送り返す。因みにそんな事をしてしまった所為で周りの生徒会長の側近の視線がウゼェ、面倒なので睨み返したら怯んだ、弱ぇな。
「すみません嘉瀬乃さん、私達に悪意は無いのです」
「ふーん…?」
よく言う、これ程に圧をかけておいてな。きっとコイツは今までも圧をかけて思い通りにしてきたんだろうな、見て呆れる。
生徒会長はナギサと私の
「では早速ですが本題に」
「お嬢様なのにアイスブレイクとかねぇんだな」
「…お望みでしたらアイスブレイク、して差し上げましょうか?」
ナギサは私を睨み苛立っている様だ、この程度の煽りにも負けるとはな。
「要らねぇよ、ただお嬢様はせっかちなんだなと思った」
「…そうですか、では気を取り直し本題へ」
「おっけー」
───────────────────
「貴方に、SRTからの招待状が届いています」
「…は?」
流石の私でも聞いたことはある。SRT、連邦生徒会長管轄の超エリート高だ。最新鋭の武器を所有し、キヴォトス中での問題を対処する精鋭共の集まる学園。
所謂、特殊部隊というものだ。なんでそんな学園が私に招待状を送る。
「…やはりその反応になりますよね」
「五月蝿ぇぞ、少し黙れ」
「ッ…!」
唐突な宣告と、ナギサのしてやったりとでも言いたげな口角を少し上げた顔に苛立ち、多少の殺意が漏れ出る。どういうことだ、何で私がSRTに…
「ただ、今すぐという事でもありません」
「…あぁ?」
ナギサが言っている事を簡単に纏めれば、私は中等部で招待状を送られたという少し特殊な存在である為、高等部になるまで保留と言うのだ。
今は11月、つまりあと5ヶ月しかない。ヒフミと一緒に居られるのは…あと5ヶ月。あと5ヶ月したら、ヒフミとは会えない。
「貴方にも、多少なりとも友達や思い出はあるでしょう。なので私からの慈悲です」
「何だお前…今この場で痛い目に遭わせてやっても…」
「明日から卒業までの5ヶ月間、貴方のお友達含め停学にします」
「…は?」
巫山戯てるのか…?停学?ヒフミ達を?巫山戯てんじゃねぇぞ、怒りで頭がどうにかなってしまいそうだ。
「停学と言っても、別に成績などに影響はありませんし、高等部になっても特に何もないでしょう。まぁ…停学という名の長期休暇です」
「なるほどな…」
つまりナギサの言いたい事はこれから5ヶ月、休みにしてやるから思い出でも作ってこい…ということだ。
「チッ…苛々するがまぁ良い、甘んじてその提案受けてやる」
「そうですか、ありがとうございます」
多少、苛々しつつも生徒会室から出て皆の元へ向かう。…転校、しかもSRTに。ゲヘナやミレニアムなら休日にも会えるが、私が転校するのはSRTだ。
精鋭共の集まる超エリート高、休日はあるが自由に行動できる時間も限られており、休日にも関わらず訓練がある。故にヒフミと会える時間も激減してしまう。
「あ…古食ちゃん…」
「ヒフミ…」
生徒会室から出るとヒフミ達と会う。聞かれてしまったのだろうか、まぁ…十中八九聞かれていただろうな。
「えっと…すみません、聞いてしまって」
「良いよ、どうせ今日話すつもりだったし」
現在気まずい空気の中帰宅している。話す気が起きない、あんな話をされて、しかも聞かれていたのだ。話そうにもこんな空気の中じゃ話せない。
「古食ちゃん」
「…どした、セリナちゃん」
セリナちゃんの私を呼ぶ声に立ち止まり振り向く。セリナちゃんの覚悟を決めた眼が私を貫く。
この話は真面目に聞けと、私の頭が呟く。それくらい分かっている。
「古食ちゃんは、SRTに転校するんですよね」
「そう…だな、招待状とやらを貰ってな」
少し認めたくない事実を突きつけられ、聞きたくない、耳を塞ぎたくなる気持ちを必死に抑えながら話を続ける。
「だが心配するな、私は別に弱くないしアッチでもある程度は…」
「弱いじゃないですか、古食ちゃん。今も笑っていますけど空元気なのは誰が見ても分かる程、辛いという気持ちが伝わります」
「…そうか」
やはり、上手く隠せてないのか。うん…私は今、辛い、とてつもなく辛い。今までヒフミと会えない時もあったが、精々1週間程度だ。
だが今回は違う、これからずっとだ。ヒフミと会えることはこれからもあるだろう、だが恐らく2〜3週間に一度程度だ。
それに大切な友達もできた。なのに、こんな友達ができたばっかりなのに切り離されてしまう。何でなんだろうか。
「古食ちゃん、ですので思い出を作りましょう」
「…思い出か」
「はい、これから皆で5ヶ月間、色んな所に行きます。他の学園だったり、遊園地とかも行きましょう」
やはり私の友達は優しい、私のことを想ってくれる。こんな大切な友達と切り離されると思うと涙が出てきそうだが、別に今生の別れでもない。
ならまた、会いに来よう、会いに来れば良いだけなのだ──
──ヒフミ達に
その後は明日から何をしようかなどを軽く雑談し、皆で別れた。皆と別れなければならない日が明確なのは怖いけど、それを上回る程に頼もしくて強い皆が居る。
なら大丈夫だ、きっと私はSRTに行ったって元気にやれるさ。さて、家に帰ったら夜ご飯を作って…風呂に入ったら今日は特別に夜更かししちゃおうかな。
そういや最近はゲームをやれてないし溜まってるクエストを消化しないと…永い夜になりそうだな。
…続けられるか分かんないけどまぁ続けられるように感想と評価、あとお気に入り登録もよろしくね
最近、夜桜さんちを読み返したんですよ。普通に面白かったです。なのでパロッちゃいました♪(*ノω・*)テヘ
あ、あと最近読むマンガが増えたり絵に集中することが増えて投稿が遅くなりすみません…これからも投稿はしますが、前話との期間が空いてしまう恐れがありますのでどうかご容赦ください。
それはそうと感想と評価ちょーだい♡ね?