転生者たちは終末世界で好き勝手したい!(出来ない) 作:NATTOUGOHAN
1:名無しの転生者
エーテリアスに転生した人が前のスレみたら複数いそうだったから総合スレ立てたよ
2:名無しの転生者
立て乙
3:名無しの転生者
立て乙
4:名無しの転生者
ありがたい
5:名無しの転生者
早速だけどみんなどんな感じのエーテリアス?
さっきのスレ見た限り見た目の振れ幅大きそうだったけど
因みに自分は赤いところがあって手がうねうねしてる
6:名無しの転生者
俺はなんか身体に機械が融合してる
7:名無しの転生者
>>6に同じく
8:名無しの転生者
ワイはなんか多分身長3mぐらいで槍?を持ってる。
ちなかっこいい
9:名無しの転生者
裏山
10:名無しの転生者
俺の隻腕ボディと交換してくれ
11:名無しの転生者
いいなお前らが腕があって
俺なんて四足歩行で物を掴むこともできん
12:名無しの転生者
エーテリアスって大分種類があるんだな
13:名無しの転生者
自分は多分ちっちゃい四足歩行
14:名無しの転生者
多分って?
15:>>13
小さすぎて自分の姿を確認することもできん(泣)
16:名無しの転生者
ご愁傷さまだな
17:名無しの転生者
かわいそうに
18:>>13
自分の転生特典は何かわからないけど
恐らく歩くことと自爆することしかできない
こんなことになるんだったらあの時、3階から道頓堀に紐無しバンジージャンプするんじゃなかった。
19:名無しの転生者
自業自得では?
20:名無しの転生者
酒を飲んでも酒には吞まれるなよ
21:名無しの転生者
狂ってんな
22:名無しの転生者
手のひらクルクルで草
23:名無しの転生者
>>13
まあ特典さえ当たりだったら何とかなると思うよ
俺、隻腕の多分雑魚だったけど他のエーテリアスを喰って進化して今ではもう4m越えの化け物さ
他の奴がそれをしてる様子を見たことないから多分俺の特典
24:名無しの転生者
ヒェッ
25:名無しの転生者
どっどうしてその特典の存在に気づいたの?
26:>>23
転生したばかりはいろいろ混乱しててさ、そこらうろついて同族を見つけたと思ったら、何か頭に浮かんできたんよ
こいつを喰えって
27:名無しの転生者
やべーやつじゃん
28:名無しの転生者
普通自分と同じ見た目の奴喰う?
29:>>23
多分エーテリアスは同じ種族は襲わないんだろうな
そいつがこっちを攻撃してこないことを確認したらそのままガブッと喰った
30:名無しの転生者
こっわ
31:名無しの転生者
ホントに同じ転生者?
お前だけ別の世界から転生してきてない?
32:名無しの転生者
前世ホラー映画の化け物だったりしないか?
33:>>23
じゃねーよバーカ
それで傷つけられた奴は怒ったのか抵抗してきたんだけど何とか食べて気づいたら生まれた時から存在しなかった腕が生えてたんだよ
それでうれしくなった俺は体感1年ぐらいそれを繰り返して今に至る。
だから>>13も特典さえ当たりだったら一発逆転だぞ
34:名無しの転生者
それ、もう人外の精神に片足どころか半身突っ込んでないか?
35:名無しの転生者
ひっ人は食ってないよね?
流石に食ってたら完全に人外認定するよ
36:>>23
流石に人は喰ってねーよ
何回かあったけどなんか食欲が湧かなかったから喰ってない
それどころか同族に襲われてたから守ったりしたんだぜ?
優しいだろ
まあその後その同族喰ってたらその間に腰抜かして逃げてたが
37:名無しの転生者
食欲湧いてたら食ったんですか(震え)
38:名無しの転生者
それその後自分もそうなると思われてるんじゃ
39:>>23
>>37
喰わんわ
やっぱり人間だし
なんか喰っても力得られそうになかったし
40:名無しの転生者
よかったまだ完全「には」人外にはなってなかったんだね
41:>>23
「には」ってなんだよ「には」って
俺は魂だけは人間だぞ!
42:名無しの転生者
とてもそうとは思えん
43:>>13
>>23の言う通り特典にすべてを懸けてみるわ
なんか起きろ!
44:名無しの転生者
ん?
45:名無しの転生者
なんか>>13を無性にボコしたくなってきた
46:名無しの転生者
心なしか>>13の居場所と行き方がわかる気がする...
それとなんか>>13が親の仇のように憎くなってきた。
47:>>23
>>13が喰いたい...
48:>>13
みんなどうした
それと後やっぱり完全なバケモンだろ>>23
49:>>13
なんか辺りが騒がしくなってなんか何もしてないのにエーテリアスが襲ってきたから逃げるから一旦黙るね
50:名無しの転生者
やっと衝動収まったわ
51:名無しの転生者
何だったんださっきの
52:名無しの転生者
多分>>13の特典かな?
恐らく自分の周囲と自分が認識しているやつのヘイトを自分に集めるみたいな
53:名無しの転生者
それと自分の居場所とその行き方を知らせるみたいな感じか?
54:名無しの転生者
自殺にはもってこいだな
はっきり言って外れだろ
55:>>13
やっと逃げ切ったわ
>>54
ひどい、まあ今んところ事実だけど
56:名無しの転生者
ちょっと待ってくれ
>>13のギフトを応用すればみんなで集まれるんじゃね
57:名無しの転生者
天才かよ
58:名無しの転生者
いや待て、集まるだけならいいけど、>>13に会った瞬間に「こいつ……殺さなきゃ(使命感)」ってなって共食い大会が始まる地獄絵図が見えるんだが。
59:名無しの転生者
まあそこは>>13に調整してもらって
60:名無しの転生者
>>56
でも確かに、今のバラバラな状況よりはみんなで集まってお互いを守るほうがいいかもな
「憎いけど、こいつを護衛しながら一箇所に固まる」ことができれば、エーテリアス自衛団の結成だ。
ついでに>>23も>>13への食欲を抑えれば、勝手に集まってくるエーテリアスを喰ってもっと強くなる。
winwinでハッピーハッピーだろ
61:>>13
えっ、俺、集団登校の旗振り役みたいな扱いにされるの?
しかも参加者全員が俺をボコりたがってるっていう。
62:名無しの転生者
まあそこは今から調整してもろて
63:名無しの転生者
最初のスレの>>1なんだが頼む!
いまホワイトスター学会に追われてるんだよ
仲間がいるんだ
64:>>23
今まで強くなることで寂しさを紛らわしてきたから仲間がほしい
さすがに仲間は喰わんから
65:>>13
しゃーないなあ...
二十一回の範囲の失敗と二回の>>23の暴走を経て...
163:>>13
で、どう?
164:名無しの転生者
ちょうどよくなった気がする
165:>>23
「マジで何もかも投げ出しても喰いたい極上の獲物がこの先にいる」から「普通のエーテリアスがこの先にいる」って感じになったわ
166:名無しの転生者
俺も憎たらしいからちょっとムカつく相手ぐらいになった
167:>>13
やったー成功だー
168:名無しの転生者
じゃあ本格的に集合しようぜ
169:名無しの転生者
結構歩く必要があるな
170:名無しの転生者
やっぱり>>23人外になってるくない?
171:>>13
でも問題があってさ
172:名無しの転生者
何
173:>>13
今大量のエーテリアスに襲われているんだよね
174:名無しの転生者
あっ
175:名無しの転生者
死なないで
176:>>13
多分知性のある相手は能力を解除したら勝手に敵意も解けるんだけど一般的なエーテリアスはそのままなんじゃないかな
177:>>13
助けてくれ
特に>>23
多分強いんでしょ
178:>>23
分かった今すぐ行く
179:名無しの転生者
ちょっとこの状況だと下手に弱いやつが行ったら死にそうだな
180:名無しの転生者
俺の体結構強そうだから>>13助けに行くぞ!
181:名無しの転生者
多分そこエーテル濃度?が低すぎていけないな
182:名無しの転生者
頑張ってくれー
ミネルヴァ区 第三ホロウ 時計台屋根上
かつて市民に時を告げていたその場所は、今やホロウに取り込まれ、エーテル結晶に包まれた黒色のランドマークと化していた。
「……ま、マジで死ぬ。絶対死ぬってこれ。」
時計塔の屋根の上。>>13は、短い四肢を震わせながら眼下を見下ろしていた。
視界を埋め尽くすのは、異形の群れ。エーテリアスの大軍だ。
彼らは本能のまま、彼の特典「ヘイトタンク」が発した「不快で、たまらなく魅力的な」ヘイト・ビーコンに引き寄せられ、塔の壁をガリガリと削りながら迫ってきていた。
残念ながら彼の一般的にブライト・スパイダーと呼ばれる自爆しかできない貧弱な体では抵抗できずに嬲られ殺されるしかない。
「早く来てくれ...」
彼は援軍が来るのを祈りながら待つしかなかった。
視界を埋め尽くす黒い波が、ついに最上階の縁に手をかけた。
その無機質で情け無用なその視線が、一斉に「獲物」である彼を射抜く。
死を覚悟し、その短い四肢を丸めた、その時だった。
——ドォォォォォォン!!
時計台の屋根が弾け飛んだかと思うと、エーテリアス達がテレビのカラーバーのようなノイズを発しながら消えていくのが見えた。
コンクリートとエーテル結晶の欠片をまき散らしながら現れたそれは恐らく元々複数の鉄道のレールを一本に纏めた棒を何らかの兵器に刺したハンマーだった。
「よお、待たせたな、さっきのスレの23だ。道中邪魔があって予定が狂った。思ったんだが随分と可愛らしい見た目してるな。」
瓦礫の山から響いたのは、この破壊を齎したとは思えないほど理性的な、しかし重低音の効いた野太い声だった。
「可愛らしいは余計だよ。」
「はは、口が回るならまだ大丈夫そうだな。」
瓦礫の煙の中から立ち上がったのは、漆黒の鎧のような外皮に身を包み、白い髪のようなものが生えた全高4mを優に超える巨躯だった。
人型のラインを残しながらも、口らしきものは裂けた様に大きく、その右腕には先程のレールの塊を連結した規格外の大型ハンマーが握られている。
頭部のバイザーのようなものの隙間から覗くブラックホールかのように黒いエーテルコアが、獲物を定めるように明滅した。
「まあそんなことはさておき、まだお前を殺したい奴はまだまだいるらしい。」
その言葉の言う通り、時計台の下にはまだ千体以上のエーテリアスがいた。
その偽りの憎しみに満ちたうめき声はいかにヘイトタンクの特典が強大なのかを表している。
「後ろに下がってろ、全員俺のディナーにしてやる。」
そう言って下に降りるとハンマーを振りかざし、地を叩いた。
——衝撃。
その力任せに振りかざされた暴力の化身は地を揺るがし、衝撃波を放った。
ハンマーを中心に広がる衝撃波は最前列にいた数十体のエーテリアスを一瞬でノイズにしていく。
「腹が減っちまったな!久しぶりの食事だぁ!」
この場にいる誰よりも化け物にふさわしい彼は咆哮を上げ、幸運にも先ほどの衝撃波を耐えたゴリラ型エーテリアス――ファールバウティをハンマーで叩きつけ、恐ろしいことにその場で捕食し始めたのだ。
1000キロ以上の力で抑えられたファールバウティの巨体が、まるで熟した果実のようにひしゃげ、彼の強靭な牙によってバキバキにされ、その中心にあるエーテルコアが彼のコアへと飲み込まれていく。
ボキボキと彼の全身の装甲がさらに分厚く、さらに鋭利な形へと変異していく音が、戦場に響くうめき声さえもかき消した。
心なしか周囲のエーテリアスもその凶行に恐れているように見える。
だがしかし不幸な彼らに退却の道はない、その時計台の上にいるこの世全てより憎たらしい何かをこの手で破壊するまでは。
「あぁ……悪くない……! 」
怪物はさらに加速する。
ハンマーを振り回すたびに、一撃でエーテリアスの群れに道が開き、その通り道にある「命」が次々と怪物の肉体へと還元されていった。それはもはや戦闘ではなく、一方的な収穫祭だった。
もはやどちらが悪なのか分からなくなった戦場を見下ろしていた今回の騒動の原因は、そのあまりの強さとその行動に戦慄し、恐怖していた。
「うわぁ、引くわー」
自分を殺そうと群がっていた同族が、自分よりさらに恐ろしい仲間に貪り食われている。その捕食の光景は、人間としての倫理観を激しく揺さぶった。
意識では違うと思っていても、無意識に同族であるエーテリアスを人間のように思ってしまうのである。
183:>>23
おい。誰が引くわだ。お前を守ってやってるんだろうが
後ここから掲示板だけで会話するぞ、聞かれるかもしれん。
(やっべ、聞こえてたか)
184:>>13
すみません
あまりに強いもんですからちょっとびっくりしちゃって
後聞かれてるって?
戦いの中で4mから5mに進化した彼が、ノイズとなっていく四足歩行のエーテリアス――要警戒・ハティの残骸を無造作に踏み潰す。
その脚力だけで爆風が巻き起こり、周囲にいた雑魚エーテリアスたちが枯れ葉のように舞い上がった。
185:>>23
そこの茶色の建物からくるぞ。
このお邪魔虫が、〇すぞ!
遠く離れた高台で彼らを監視するものがいた。
『――目標、通称グラトニー。および特定誘導個体と思われるエーテリアスを視認。』
『グラトニーの特定誘導個体が接触した後の進化速度は異常であり、ここで駆除したほうが得策かと。』
『……最高戦力を使って駆除しろ、生半可な兵器では歯が立たないだろう。あれは脅威だ。』
咄嗟に茶色の建物を探そうとしたが答えは明白だった。
茶色のビル――かつての商業施設の屋上から、無数の赤いレーザーサイトが転生者二人に集中しいることに気づいた。
直後、空気を切り裂くような高周波の駆動音と共に赤い巨人が建物を粉砕しながら襲撃してきたのだ。
189:>>23
防衛軍っていうらしい
出てきたのは巨大な赤い人型の暴力の化身――自律強襲ユニット・「テューポーン・デストロイヤー」
限りなく普通のエーテリアス相手なら過剰戦力となるような戦力がたった二体のエーテリアスに向けられている。
テューポーンが時計塔の広場へと踏み込んだ。
一歩ごとに地面が陥没し、余波だけで周囲の雑魚エーテリアスたちがポリゴンとなって飛び散る。
その赤く無機質なカメラアイは、真っ直ぐと時計台に隠れている特定誘導個体であるブライト・スパイダーと異常進化個体グラトニーを見据えている。
両方を排除するために、テューポーンは後部に取り付けられたミサイルを両方に発射した。
例えグラトニーがブライト・スパイダーを守ろうとしたとしても、この数を完璧に迎撃することは不可能だと判断したからだ。
もし迎撃できたとしても、グラトニーの致命傷は避けられない。
グラトニーは>>13を守ろうとする。
勿論その狙いに気づいてはいたが、やることは変わらない。
例え、自身が死んだとしても>>13さえ生きていれば転生者の合流という目標は果たされるのだから。
ミサイルが迫る。
しかし、それはグラトニーに触れることはなかった。
191:名無しの転生者
助けに来たぞ!
192:名無しの転生者
間に合ったかな?
そのミサイルがあった場所には宇宙のような部分を持つ槍を持ったエーテリアスがいた。
その電離体・トラキアンと後に言われる体を持つ転生者は、自身の特典「加速」を使い、ミサイルを高速で破壊し、彼を救ったのだ。
ターゲットが今も無傷で生存していることに気づいたテューポーンの赤いカメラアイが、不気味な光をさらに強める。
193:>>13
ありがとう助かった。
で、どうするのあれ結構強そうだけど
計算外の介入。
エラーを修正し、トラキアンを福次目標と認識したテューポーンは、巨大な丸鋸のような腕にイナズマを発生させ、バチバチと電気音を戦場に撒き散らした。
その瞬間だった、テューポーンの両脚に衝撃が走り動かなくなったのだ。
急いで下を確認すると、両足が巨大なハサミでがっちりと掴まれていたのだ。
それは地中から現れ、瞬く間に両足をその強靭なハサミで掴んだのだ、それこそが先ほどの192であり、宇宙色の部分を持ったサソリのようなエーテリアス――電離体・プグヌスに転生した転生者である。
198:>>192
今だ!
自分が抑えている間にボコボコにして!
テューポーンの巨体が、ズシンと音を立てて地に伏した。
その隙にトラキアンが後部のミサイル発射口を破壊する。
最新鋭の強襲ユニットが、その自慢の脚部を巨大なハサミでガッチリ固定され、何もできず無様にも火花を散らしている。
そこに最後のとどめとばかりにグラトニーがハンマーで親の仇のように執拗に叩いていく、表面上効いていないように見えるが、確実にテューポーンは弱っている。
なぜならハンマーの打撃による衝撃によって確実に内部から破壊しているからだ。
その証拠に内部のエーテル発電機関が壊れていくにつれ、体の発光部分が弱くなっていく。
グラトニーがハンマーを振るのをやめた頃にはテューポーンは動かなくなっていた。
しかし、それで終わりとはいかなかった。
199:>>13
やばいっ包囲されてる!
『疲弊しているところを攻撃しろ!』
そうこうしている間に軍が周囲を包囲していた。
もうグラトニーもプグヌスも、戦えるほどの体力は残っていない。
(もうだめか。)
そう思った瞬間、何かが頭上で爆発した音が聞こえ、衝撃が走り、辺りが煙に包まれた。
『突然煙が発生しました!、目標が視認できませんっ!』
『センサーが効かない、これはただの煙じゃない!チャフだ!』
200:CEO
>>200なら俺も助けに行く
『俺だ、CEOだ。今から安全なところに道案内する。俺の声がする方向に続いてくれ。』
煙の中から声がすると思うとその方向からドローンが現れた。
「助かったよCEO。」
彼らは煙で視界が見えない中、ドローンに付いていった。
『この先の裂け目に行けば安全だ。』
煙を抜けた後、工場の廃墟の中に一つ裂け目があった。
そこを抜けると、体育館ほどの大きさの地下室と思われるホールに出た。
急ピッチで作られているのか、30機ぐらいの大型ドローンが岩盤を削り、何らかのスプレー状の物質で固め、そこから出た土を謎の機械に入れている。
『ここで少し待っていてくれ、今からそこに行く。』
少しばかり待っていると、暗いホールの奥から、規則的な、しかしどこか優雅な足音が響いてきた。
カツン、カツンと硬質な床を叩くその音と共に、逆光の中から猫耳の一人の男が姿を現す。
仕立てのいいスーツを完璧に着こなし、片手には芸術品の様な杖。
ここがホロウではなく、高級ホテルのラウンジであるかのような余裕を漂わせていた。
「やあ諸君!よく来てくれた。俺の名前はカッツェム・カッツテール、まあ今まで通りCEOと呼んでくれ。」
ニコリと笑うと、満足げに並み居る異形たち——転生者たちを見渡した。
「何か聞きたいことはある?例えばこの施設のこととか。」
「……本物のうさん臭い金持ちだな。」
>>13は、その猫耳の男——カッツェムCEOを見上げながら、思わず呟いた。ホロウの不浄な空気を一切寄せ付けないその佇まいは、同じ「転生者」とは思えないほどの格差を感じさせる。
「聞きたいことだらけだ! ここはどこなんだ? それにあの防衛軍の追っ手はどうなった?」
真っ先に声を上げたのはグラトニーだ。5m近い巨躯を地下ホールの隅に預け、ボロボロになった装甲を軋ませながらCEOを見つめた。
カッツェムは期待していた感謝の言葉が出てこなかったのか気を落としたような表情を見せた。
「……まあいい、ここは俺の会社が極秘に建設しているホロウ内プライベート・オフィスだ。一般的なデータスタンドでは存在すら観測できない、エーテリアスにとってはこの世で最も安全なシェルターであり、会社の当分の表の資金源であるホロウ内のエーテル物質の採掘事業の拠点にもなる場所だ。」
気を取り直したCEOは優雅に杖を操作し、ホールの中心に巨大なホログラムを展開した。
そこには、先ほどまで彼らがいた時計塔の周辺を、右往左往しながら虚空を攻撃する防衛軍の映像が映し出されていた。
「彼らには今、俺がバラ撒いた特製エーテルチャフと偽造されたエーテル反応のせいで、そこら中にエーテリアスの幻影が見えているはずだ。今頃は空虚な影を追いかけて、弾薬を浪費している頃だろう。」
その言葉に、プグヌスやトラキアンも安堵の溜息を漏らす。
だが、カッツェムの笑みはさらに深まり、その視線はホールの謎の機械へと向けられた。
「さて、まあさっきの激戦で疲れただろうし、ここはひとつソフトクリームでもいかが?」
カッツェムはどこからかドライバーを取り出して、謎の機械の側面のネジを外し、鉄板を外すと三つのそれぞれサイズの異なるソフトクリームマシンと、コーンを入れる用の冷蔵庫が備え付けられていた。
「まさかと思うけど、その機械あのソフトクリームマシンに転生したやつ?」
恐る恐るプグヌスは聞いた。
「そうだよ、今日は出勤日だからね、こうやって機械の部品として頑張ってもらってる。でも彼のソフトクリームは無くすにはもったいない逸品だから、こうしてソフトクリームを作れる機能も付けてる。」
カッツェムはソフトクリームを巻きながら答えた。
「全く動けない状態で?」
「まあ、そうなんだけど一応彼の基盤にこの世界のオフラインゲームを山ほど入れておいたから暇したり、動けなくて狂うということはないと思いたい。定時もあるしね。確かさっきこの世界のGTAもどきをやってたと思うよ。」
CEOは続けて言った。
「とても便利だよ、週に二日使えない欠点こそあれど、彼さえいれば建材要らずで、そこらへんの土砂を適当に突っ込めば建材ができるからね。こういう表沙汰にできない施設を作るときに重宝してるよ。」
もうとっくに出来上がっていたソフトクリームを一人一人に渡していく。
因みに>>13は特別に、皿と台が設置されている。
最初に渡されたプグヌスはハサミで器用にコーンを持ちながら恐る恐る食べた。
「うまいなこれ、お代わりできる?」
歓喜の声を上げ、次々とカッツェムにお代わりを要求していく様子を見た面々も次々と食べていく。
「おいおい、そんなに急がなくても在庫はたっぷりあるよ。……材料(そこらへんの土)なら今腐るほど掘削してるからね。」
CEOは手際よくレバーを操作し、流れるような手つきでソフトクリームを量産していく。
トラキアンは冷たいクリームを無理やりコアに放り込んだ。
「……信じられねぇ。エーテリアスの体になってから、味覚なんて消失したと思ってたのに。これ、ちゃんと『甘い』ぞ。それに、なんだ……体の傷がみるみる塞がっていく……」
「当然さ。彼の特典は『材料変換』。物質を別の物に変えるだけじゃない。君たちのようなエーテル生命体に馴染むよう、高純度のエーテルエネルギーに再構成してトッピングしてあるのさ。文字通りのパワーフードだよ。普通は味がしないと思うし、もし美味しそうだと思う料理があったらそれは人間だったら食べた瞬間気絶するような本当に料理が下手でダークマターを量産するような人間が作ったものだろうね。」
グラトニーは、5メートル近い巨体を小さく丸め、自身の大きな掌に乗った元々は熊シリオン用に作られたコーンに入った特大サイズのソフトクリームを、豪快に食べた。
「……チッ。まさかこんな『機械の部品』にされた奴に、こんなうまいやつを食わされるとはな。おい、ソフトクリーム野郎! 聞こえてんだろ? 悪くねぇ味だ」
すると、マシンのランプが、呼応するようにピカピカと緑色に点滅した。どうやらゲームを中断して、彼なりの挨拶を返したらしい。
「あっ点滅した!俺もいただきます!」
>>13も、そのままの姿勢では食えないので一般的に自爆するときに行われるジャンプでその至高の一品を丸のみにしたにした。
その冷たさと美味しさが脳を突き抜け、命の危機続きで疲弊していた精神が凪のように落ち着いていく。
「……ふぅ。さて、腹も膨れたところで、本題に入ろう。」
CEOは自分用のソフトクリームを丸呑みにすると、ホログラムの画面を「エリー都全域図」に切り替えた。
「今回集まったのは、掲示板にいた大勢の転生者うち、俺を除いてわずか5人だ。残りの連中の中にもおそらく君たちと同じように不自由な体で、防衛軍や治安局に怯えながら過ごしていたり、あるいは、無機物として知性があるとも思われぬまま、奴隷のような暮らしをしていたり、またもしかすると人体実験施設でいつ自分の番が来るのかと怯えているのかもしれない。」
CEOの猫耳がピクリと動き、声のトーンが少し低くなる。
「この世界は残酷で苦しみに満ちている。だからこそ自由に生きられる楽園が必要だ。楽園を作っても救われるべき人々が居なければ無意味である、だからこそできる限り救うことが必要なんだよ。そこで君たちに提案がある。
俺の下で、転生者の回収部隊兼採掘員として働いてみないかい? 報酬はこの安全な住処、この世界の娯楽……そして、君たちがこの世界で好き勝手生きるための『力』だ。」
一瞬、地下ホールが静まり返った。
元・人間。現・化物。
行き場を失った彼らにとって、それはあまりにもうさん臭く、そして魅力的なオファーだった。
後から調べたら防衛軍が出てくるのは最悪の事態というのが出てきてやっべと思いましたがまあ、それだけグラトニーとキャラバンが脅威になりえると判断されたということで。
エーテリアス達が別々のホロウに居たらどうするんだと思う人もいるかもしれませんがホロウは全て何かしらの裂け目で繋がっていると仮定しています。
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