転生者たちは終末世界で好き勝手したい!(出来ない) 作:NATTOUGOHAN
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ということで初投稿です。
「T」のゴリ押しによって結局防護服を簡易的に着ることになった私たちはデッドエンドブッチャーの居場所へと向かっていた。
「今まで思ってたんだけどよ。「T」の外装って凄い良い素材を使ってんな。俺も将来ボディを改造しようと思ってるんだがどんだけ掛かってんだ?参考にしたいんだけどよ。」
「俺の所属するところはこういう貴重な素材が使い放題だからあんまり金が掛かってないんだ。コネが結構効くから今度紹介しようか?」
「やったぜ!」
そんなこんなでデッドエンドブッチャーの居場所に近づいてきたのだけれど唐突に「T」が不穏なことを言い始めていた。
「実は俺10年前にコクスイ基地って所でデッドエンドブッチャーと戦ったことがあるんだが。」
「負けたの?」
「逆だよ逆、今のボディより凄いボディだったから直ぐボコボコにしてあと少しでトドメをさせるところだったんだけど、上司がその時凄い焦り出して今はその時じゃないとか言われてその時倒さずに逃がしたんだ。」
「つまり上司に止められるかもしれないから戦えない?」
「おいおい!そんな大事な話はもっと早くしてくれよ!」
「違う違う!俺を送り込んだとき何も言わなかったから多分今がその時で、一回瀕死まで追い込んだ経験者がいるから安心してくれってこと!違ってたら俺が上司に泣いて謝るから安心して討伐しよう。」
「えらい遠回しな励ましね。アンタ励ますの下手?」
「ぐぅ…………?」
「T」が急に言葉を切る。
「えっ何」
「……っ!来るぞ!避けろ!」
「T」のその声を聞いて私たちが反射的にその場を離れた。
その瞬間、耳をつんざく轟音と共に半径3mの地面が砕け、舞い上がる。
ついさっきまで「T」が居た場所には紫のエーテル噴き上げる
そして舞い上がった土埃が晴れると、そこには全長5m程の
私が思うにブッチャーの視線は私たちを一切見ていなかった。
その視線はただ一人、「T」だけを射抜いていた。
「久しぶりだな、あの時と比べてエーテルが少ないからお前も弱体化してると思ってたんだけどな。もしかして俺の為に鍛えてたのか?」
「T」のその言葉に反応するようにブッチャーは獣のような咆哮を上げる。その声は肯定でもあり、果たし状でもあるようだった。
もうここにいるのは単なるブッチャーではない。10年前の屈辱を晴らすリベンジャーであった。
荒々しい叫びをあげながらブッチャーは「T」に禍々しい杖を振り下ろす。
「ッ!強くなったな。だが!」
「T」は空気が震える鈍い音と共にセーバーでそれを受け止めた。
「今ここにいるのは俺だけじゃないぞ。」
その瞬間にブッチャーの背中に衝撃が走った。
「背中ががら空きだぜ。」
ビリーとニコによる間髪を入れない銃撃が始まった。
ブッチャーにとっては直ちに致命傷になる様なものではない、だがいつまでも喰らってられないだろう。
力のせめぎ合いにより火花を散らしていた杖の先端がまるで千の松明を束ねたかの様な輝きのエーテル光を放ち出す。
ブッチャーはそこにもう片方の手を突っ込み取り出したエーテルを練り上げると「T」の足元に不気味なエーテルのオーブが発生し始め、そして練り上げられたエーテルが解放されると、オーブは破裂しその中から飛び出した数十もの追尾弾がその場にいた全員に降り注いだ。
「危ね!」
早めにそのオーブに気づいていた「T」は杖を受け流し跳躍し回避をしようとした。
しかし、その後の四方八方から迫る追尾弾の集中砲火はあまりにも濃く、振り切るだけでも精一杯でとてもじゃないが邪兎屋を支援する余裕など無く暫く闘いに戻れそうになかった。
その様子を見て、メインディッシュの前にまず貴様らだと言わんばかりにブッチャーは邪兎屋のいる方向に杖を向ける。
「絶対当たらないで!」
「T」が振り切った追尾弾の一発が、線路脇に横たわる廃電車へと直撃する。
次の瞬間、電車の一部が吹き飛び、周囲の窓が砕け散るどころか跡形もなく消し飛んだ。
その様子を見ていたニコがビリーとアンビーに警告する。
「分かってるぜ。ニコの親分。」
「分かった。」
ビリーはまるで全身がゴムでできているかのように関節をしならせ、追尾弾の軌道を紙一重でかわしていく。一方のアンビーは最小限の動きだけで弾幕を見切り、一歩、また一歩と静かに距離を詰めた。
だがブッチャーはそれを黙って見ている訳がなかった。
杖を大きく振ると無数の夕焼け色のポータルが発生し、その奥から次々と灼熱の閃光が走った。
「おいおい、今度はレーザーかよ!」
だがしかしその猛攻をアンビーは避け、稲妻を纏ったナタでその体に切りつけた。
切り裂かれる痛みを認識し、目の前の存在が脅威と判断したブッチャーは次なる策を起こす。
「「「消えた!?」」」
先程までそこに存在していたはずの巨体が完全に視界から消え失せる。
「気を付けろ! 姿を――」
「アンビー、後ろ!」
ニコとビリーの叫びが重なった、その瞬間。
まるで10tトラックに猛スピードで轢かれた様な衝撃と共に、アンビーの身体は横殴りに吹き飛ばされた。
「っ……!」
コンクリートを何度も跳ねながら転がり、ようやく瓦礫へ叩きつけられて止まる。
おそらく防護服を着ていなければ骨が何本か粉砕されていただろう。
誰の目にも見えなかった。ただ、アンビーがいた場所だけが大きく抉れ、遅れてブッチャーの輪郭がゆっくりと浮かび上がる。
エーテルの輝きと共に杖を振りかざす体勢に入る。
止めを刺すつもりだ。
「「アンビー!」」
悲鳴が響き渡る。
ブッチャーの杖が豪快に振り下ろされる。
間に合わない――誰もがそう思った、その瞬間。
紫の閃光が走り、杖を持っていた腕が切り落とされる。
力なく落ちてゆく腕を見つめるブッチャーは心無しか唖然としている様だった。
「間に合ったな。」
「T」が周囲一帯の建物を壊滅させながら追尾弾をすべて振り切り、そして自身のセイバーを投げ腕を切断したのだ。
怒り果てたブッチャーは「T」に目線を向け、一瞬のうちに再生した腕で地面に転がっていた杖を掴み取る。
地を揺らす雄叫びとともにその巨体は一直線に「T」へと襲い掛かり、すかさず「T」もセイバーを拾い直し応戦する。
「T」の周りに不自然な雷が発生し始めた。
その雷がセイバーに収束するとそのプラズマの集合体をブッチャーのエーテルコアへと叩き込む。
プラズマを纏った一撃がエーテルコアへ叩き込まれた瞬間、ブッチャーの全身を紫色の電流が駆け巡り、その巨体が初めて大きく仰け反る。
だが致命傷ではなかった様だ。
まだ決着は付けさせないと、立ちあがろうとするその瞬間だった。
「別にこれ、俺とお前の戦いって訳じゃないからな。」
「サプライズよ。」
『まもなく電車が到着します!線の内側までお下がりください。』
何処からか電車の音がする。
二手に別れていたパエトーンが爆薬を詰めた電車を引き連れ参戦してきたのだ。
そして電車は盛大に脱線しブッチャーを壁に叩きつける。
『Fairy、Sourei!仕事だ!』
『はい、空気中の電荷を測定します。』
[じゃあ私は調整を!]
そして邪兎屋も動き出す。
「任せろ」
ビリーが爆薬タンクに穴を開け、復帰していたアンビーが避雷針となる帯電したナタを投げ付け突き刺した。
『臨界電位差到達、残り4秒 3』
電車がその剛腕に持ち上げられる。
「もうちょっと早くできないの!」
その様子を近くにあった電車の影で見ていたニコがイアスを揺らしながら問いかける。
[これでも頑張ってるんですよ!]
電車が完全に持ち上げられたその瞬間だった。
『0!』
Fairyの測定通り、特大の雷がナタに落ちそして列車は爆発した。
アンビー好きの人には今回の話は嫌だったかもしれない…
要警戒デッドエンドブッチャーになってるのは、恐らく旧都陥落時の時は要警戒の姿だった(イドリーのイベストより)けど原作では弱体化して通常になっていたがトラキアンへの報復のために意地で姿を維持したということで。
因みに10年前はトラキアンの高速移動で回復も攻撃もさせる暇もなしに滅多刺しにして瀕死にしてました。
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