転生者たちは終末世界で好き勝手したい!(出来ない) 作:NATTOUGOHAN
アキラモテモテ概念(完全に捏造)が少し入ってくるので注意
心「rei」現象
六分街ビデオ屋「Random Play」
[降水確率5%、気温28℃、天気は晴れ、うーん、いい天気!]
H.D.Dに宿る転生者である私——Soureiの毎日のルーティーンは朝8時にH.D.Dに入っているお天気アプリで今日の天気を確認し、
[
RandomPlay各所に設けられた私専用だったスピーカーとカメラとカウンターに置かれたモニターでボンプ達におはようをすることから始まる。
[パエトーンのアカウントも消えちゃったからね〜ちゃんとビデオ屋のこともしないと。]
今日はマスター達は羊飼いさんの開けてくれた裏口から零号ホロウの派遣調査チームの一員になる為の試験を受ける予定なので今日は開店前のビデオの整理や接客まで全部私がやることになっているのだ。
本当はサポートがしたかったのだが、流石に念動力は目撃されると一発でパエトーンだと分かってしまうから悔しいけれどFairyに完全に任せるつもりである。
[えーっと、アクション映画はこっち、ホラー映画は4段目のこっち。このビデオは先日万引きされそうになったから目立つところに置いてっと。]
開店前のエアコンの音だけが静かに響く店内でふよふよとビデオを浮かせ、これ何も知らない人が見たら腰を抜かすだろうなと思いながら人間だった頃だったら絶対に無理だったであろう10本同時整理を決行していたところ、二階からリンがアキラを起こす声が聞こえてくる。
あっリンが降りてきた!
「Sourei、おはよう!」
[リン、おはようございます!]
数分後にアキラも降りてくる。
「Sourei、おはよう。」
[アキラ、おはようございます!]
そして私たちはFairyに零号ホロウに調査に行きたい理由を言葉巧みに聞き出され、アキラがスコット前哨基地に向かう所を見送った後、開店時間が迫っていたので店を開店させた。
[いらっしゃいま…]
……本日最初のお客さんは白い女性型のボディで同じ転生者のミルトンさんか。
同じ転生者仲間だけど同性のフリしてリンに近づいてる感じがするから苦手なんですよね…
「やぁやぁ、今日は店長さん達はいるかい?ソフトクリームのフレーバーの新作の試食を頼みたいんだけど?」
ミルトンはディルムン社の最先端技術で作られてるらしいボディの背中から、ソフトクリーム用アームを出しながらそう言っているけど…
[アキラは今留守で、リンはパソコン作業中だからそう言う溶ける差し入れは受け付けていません。お帰りはあっちですよ。]
「なんで私にはそんな塩対応なのさ。君と私は同じ
[掲示板上とリアルで口調が違いすぎるのが気持ち悪いんですよ。貴方掲示板ではもっと男そのものの口調ですよね?]
私とミルトンは長い間力を入れていなかったことによってすっかり閑古鳥が鳴いてしまっているビデオ屋でそんな応対をしていた。
[というか貴方1年前のあのディルムン社がTOPSに入った日にその体について滅茶苦茶文句言ってましたよね?なんでそんな身体に合わせたような女性っぽい口調にしてるんです?]
「まあそれはそれこれはこれだよ。まあ何かとこの見た目の方が便利なことも多いし例えば前世ではできなかった女性との触れ合いとかね。会えないのなら仕方がない。このまま冷やかすのもあれだから何かおすすめのビデオない?」
[うーんコーヒー・ラバーズ*1は貴方は何度も見てますよね。]
「ンナンナワタンナ!(じゃあ定時の神話*2とか、インベージョン:ニュージェネレーション*3とかどう!)」
私たちが話している間に棚からおすすめのビデオを取ってきたトワちゃんの可愛らしいンナナ!が店内に響き渡る。
「おっいいね。この映画みたいに彼らも自由に外に出れたら良いんだけどな〜」
一応人の心を持っているとはいえ、エーテリアス転生者達がそのままの姿で外に出られるようになったら大混乱になるんじゃないかと言いかけたがトワちゃんの目の前なので言うのはやめた。
[返却期限は守ってくださいよ、前は二週間延滞したんですから。延滞料金払えば良いってもんじゃないんですよ。]
「ンナ!(そうだよ!)」
「まあ、出来るだけ守れるように気を付けるよ。会社で何か問題が発生しなければね。」
さっと貸出手続きを済ませるとミルトンは店を出て行った。
客がいない間に何か2年後ぐらいにパエトーンを物理的に守る役割が何者かに奪われそうな感じがしたので、代わりにできることとしてマッサージのやり方を勉強していた所、扉のカランコロンという音と共に次なるお客さんがやってきた
[いらっしゃいませ〜]
次のお客さんはこの店の常連で最近は宣伝もやってくれているへディーさんか。
「こんにちはソーちゃん、アキラ兄はその…今日は店にいるかな?」
[あーごめんね、今日用事があって留守なんです。]
「そっか…」
露骨に肩を落としたへディーは、しょんぼりしながら恋愛の仕方を学ぶと言って、コーヒー・ラバーズを借りて行った。
まあ私は機械との恋愛の様子を見てもあんまり意味はないとは思うんですけどね。
これからも数多の女を落とすであろう恐らく自身の目的を果たすまで身を固めることはないアキラは罪作りな男である。
またしても静寂に包まれたビデオ屋で、マッサージの勉強の次は掲示板を開いて暇潰しがてらに管理人の巨乳貧乳の下らないレスバでも見物でもしようかと思っていた所、リンの切羽詰まった声が聞こえた。
「Sourei!やばいから来て!」
何事かと思って店番は一時的にトワちゃんに任せてH.D.Dシステムに接続すると何と目の前でピンクの花弁の様なエーテリアスが突っ込んで来ていた。
私は咄嗟に試験官を気絶させて周囲の看板で潰そうとしたがそれは必要無かった。
なんとあのスーパー凄い虚狩りである星見雅が助けてくれたのだ!
そして時速200キロは出てそうな速さであの花弁のエーテリアスの親玉を追って行ったと思うとそれに続いて青い鬼っ子とピンク髪の女性と黄色の鉢巻を付けた男性がやってきた。
「ぜぇ…ヘリとかチャーター出来ませんか…あのディルムン社のヘリとかあったら全速力の課長にも追い付きやすくなると思うんですけどねぇ。」
「浅羽隊員、前にも言いましたがあれは零号ホロウでの全ての使用試験でニネヴェの襲撃に遭い死者が多数出たので零号ホロウでの使用は厳禁になりましたよ。」
そして六課のナビゲート係としてイアスちゃんが強制的に招集され、ただの試験だった筈が六課の支援に回ることになってしまった。
私はイアスちゃんに何かがあってはいけない為、店番は完全にトワちゃんに任せてイアスちゃんの最終防衛手段として見守り、何かあったらと思うとヒヤヒヤしていたのだけれどさすが精鋭中の精鋭、特に私が手を出す程の危険もなく無事星見さんへと辿り着きその力を余すことなく見せつけられた。
「いやーさすが虚狩りだね、あんなデカいの一発で追い払っちゃうなんて。」
[そうですね!今のうちにプロキシ業がバレた時のために好きなメロンの品種とか調べておきます?]
「いいんじゃない?」
真面目にバレた時のために『星見雅_メロン_好みの品種』と調べようとしていた所。
『否定。プロキシの罪に贈賄の罪が上乗せされるだけかと。』
[そっか〜]
「まあそうだよね…」
Fairyの正論によって星見雅贈賄大作戦は阻止されてしまったとさ。
大ヒットした低予算映画。物語はすべて小さな喫茶店のセットの中だけで繰り広げられるが、多彩なカメラワークと巧妙なプロットのおかげで、最後まで飽きることなく楽しめる。
戦う理由はただ一つ――定時に帰るためだ。
この時期にはまだ所持していないはずのビデオが出てきているかもしれませんが、それはSoureiが転生者掲示板の伝手でビデオをかき集めたということで。
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