なぜなら口座に1000円くらいしかないから。
次のバイト代振込まであと8日、死ぬなこのままでは…!
今回オリジナル設定です。
KASSENの詳細を知らないからね。
あれから時は流れ…
それはライブも終わり、彩葉が
彩葉達から少し離れた虚空にネオンのようなノイズ混じりの線が走る。
「ん?」
「どうしたの?彩葉。」
「ちょっと、彩葉って言わないでよ。いや、そこになんか線が…」
そんな2人の会話をよそに線は人が1人入れそうな大きさのホログラムでできた窓を形作る
すると、
まばゆい光の中から人が舞い降りる。
ツクヨミには不自然な真っ白な制服に身を包み、見慣れぬ赤いサングラスをつけた"彼"を彼女たちは知っている。
いや、忘れることが出来なかったというべきである。
嵐のように現れ、勝手に縁を結び、そして去っていった―
「月見 ヤチヨさんですね。サインをお願いします。」
突如として現れたタロウは依頼人であるヤチヨのもとに行くが、彼女を見るとその表情が訝しげなものに変わる。
「ん?アンタk「そうッ!このツクヨミの管理AIにして今、巷で話題をかっさらうライバーとは、私、月見ヤチヨのことなのです!いとよろしく~。」
そう自己紹介するヤチヨの顔色は蒼白で滝のように冷や汗を流している。
まるで何が重大なことを忘れていたかのように。
お腹でも痛めたのだろうか?AIなのに*1
思わず彩葉が声をかける。
「何で桃井さんがここに?」
「お前…彩葉か。簡単なことだ。荷物を届けるのが俺の仕事だからだ。一度荷物を任された以上、相手がどこにいようと、例え別の世界にいようと必ず送り届ける。」
答えになっていない。が、それよりも問題は…
「ここでは"いろ"って呼んでください!っていうか、スマコン持ってたんですね」
意外そうに彩葉が尋ねるが、当然タロウが知っているわけがない。
「スマコン?なんだそr「ハイッ!サインしたから荷物を頂けるかな~!」
「あぁ、どうぞ。ありがとうございました。」
「それじゃあ、俺はこれで…」
仕事が終わったタロウは当然帰ろうとするが、
「おー、面白そうな奴がいんじゃん♪」
こんな
「なんだ、アンタは」
「え?ひょっとして俺のこと知らない?いいねぇ…気に入った!お前名前は?」
「アンタ、人に名前を尋ねるときは自分からだと教わってないのか?まずはアンタ達から名乗れ!」
どこまでもブレない男である。
「クックック、アッハッハッハ!面白い!ますます気に入った!わざわざ引き返してきた甲斐があるってもんだ。」
「いいぜ。俺たちから名乗ってやる!俺はBlack onyXのリーダー:帝 アキラだ!」
「ハァ…同じくBlack onyXのメンバーの雷だ。」
「同じくBlack onyXのメンバーで1番カワイイ乃依♪よろしく。」
「そうか、俺は桃井タロウだ。」
「あぁ、よろしく。さて、お互い自己紹介も済んだことだし…」
「ちょっと待って。その前にィ…君、俺って
Black onyXが誇る承認欲求モンスターは自制というものを知らない。
「なんだお前。お前の顔を採点すればいいのか?いいだろう………25点だ!」*2
「は?」
そしてこの男も自制を知らなかった。
時が止まる
ただ帝だけが噴き出す
そんな凍った空気の中であろうと、タロウは止まらない。
「なぜそこまで作画、とやらに拘るんだ?」
「こんな仮想空間での顔など気にして何になる?」
「そこまで現実に何もないのか?目の前の現実のほうがずっと大事だろうに」
そのマジレスは今まで数多くのリスナーにカワイイと言われ生きてきた乃依の自尊心を傷つけるには十分であった。勿論、今までに誹りを受けたことがないわけではない。だが、こんな澄んだ目をした奴に真正面からそんなことを言われたのは初めてであった。
これが大人なら苦笑い程度で済んだのだろうが、乃依はまだ15の少年である。
そんな思春期メンタルを持った少年が
「あ゛?」
―乃依、キレた
乃依は激怒した。必ず、かの邪知暴虐なる者、桃井 タロウを除かなければならぬと決意した。
乃依は、普通の高校生である。ファンサをし、帝や兄と遊んで暮して来た。
けれども『カワイイ』に対しては、人一倍に敏感であった。
故に、桃井タロウによって傷つけられたプライドは桃井タロウ本人をボコボコに打ち負かすことで癒そうという思考に至った。
「桃井タロウ、だっけ?一つ勝負しようよ、KASSENで。」
しかし、乃依は1つ重大な勘違いをしていた。
「KASSEN?なんだそれは?」
「huh?」
この男ツクヨミにまったく興味がないのである。
というのも、タロウは生まれつき卓越した才能を持っているが故に、相手がどれだけ努力しようと勝ってしまい、次第に彼と遊ぶ者はいなくなった。
それ以来タロウは自分からゲームをすることはなくなった。
が、そんなこと知る由もない乃依にはただの初心者としか映らなかった。
「はぁ、だったら教えてやるよ。」
流石に初心者を叩きのめす趣味は乃依にはなかったし、仮にそんなことをしてしまえば間違いなく荒れる。ヤチヨカップが控えている中でそんな愚行をするほど愚かでもなかった。
「勝負はどうするんだ?」
乃依の気遣いを知らずに桃井は尋ねる。
「いや、いくらムカつくからって初心者をボコすわけにはいかないでしょ…俺ら曲がりなりにもプロゲーマーだし。」
とても15歳とはとは思えない大人の対応だ。
「気にするな。どうせお前には俺は倒せん。」
「あ゛ぁ゛!?」
だが
1度は見逃した乃依だったが、2つも地雷を踏みぬかれては流石に黙っておくことはできなかった。当たり前である。
「上等だよ…ボッコボコにしてやる。」
「そうか。まぁ、頑張れ。」
どこまで行ってもタロウはタロウであった。
帝は笑いすぎてもはや過呼吸になっている。
「うわー…大変そー。ほら、そろそろ落ちるよ、かぐや。」
「えー、2人の勝負見てみたい!」
「いや、もう落ちないと。明日も学校あるし…」
嘘である本当は早くここから逃げたいからだ。タロウという何をしでかすか分からない爆弾から距離を取りたいだけである。が、
「うーん。ヤッチョも気になるんだよねぇ。ねぇいろP、一緒に見ない?」
「見ます。」
悲しいほどに推しに弱い彩葉であった。
KASSEN MODE:SETSUNA
-3-
「ほう、これがKASSEN、という奴か。」
-2-
「簡単なルールとかは教えてやっただろ?武器は?」
-1-
「あぁ、完全に理解した。武器に関しても問題ない、先ほどヤチヨからもらった。」
「そりゃあ良かった。これで心置きなく叩きのめせr……ってそれ初期装備の刀じゃん⁉」
-FIGHT-
「あ~もうッ!」
開戦と同時に無数の矢がタロウに殺到する
「ほう、悪くない。だが、良くもない!」
「ハァ!?」
その全てを一振りで薙ぎ払う
言葉にすれば容易く聞こえるが、矢の軌道を見切った上で一寸の狂いもなく刀を振るう必要がある。まさしく神懸った一撃であり、タロウの生まれ持った天賦の才と恐れぬ度胸によってそれを可能にしていた。
「ッ!だったら!」
今度はディレイをかけて、タロウを囲むように矢を放つ。
これならば一振りで薙ぎ払うことも、避けることもできない。
(今度こそ…勝った!)
そう確信する乃依であった。
実際、抜けるにはダメージ覚悟で動かなければならないが、タロウの貧弱なステータスでは一発掠っただけでも致命傷になり得る。
その確信は決して間違いではない。
―――え?
ただし、それはタロウを除いてである
KASSENには『
タロウと乃依のステータス・武器の差では入力猶予は0.5フレームほどしかない。
どんなに鍛えられたアスリートの反応速度でも約0.1秒(6フレーム)程度が物理的限界とされており、これ以下のフレーム数で起こる現象には、人間は反応・視認できないと言われている。
もし仮に、運よく『弾き』に成功してもそれを十数回続けるのは不可能だ。
ましてや矢1つ1つに合わせて適切に刀を振るう、というのは絶対に実現不可能な芸当である。
その筈だった。
「面白い!はーはっはっはっは!」
だがタロウはそれを実際にこなしてみせた。
人間から逸脱した力を持つ彼にとって、それは決して不可能などではない。
(不味いッ!ここは距離を取って立て直しを…)
「遅い!」
乃依はプロゲーマーとしての矜持か意識を持ち直し、距離を取ろうとするが既にタロウは乃依との距離を半分にまで縮めていた。
刀の届く距離まであと僅か四歩程
踏み込むタロウと咄嗟に迎え撃たんとする乃依
タロウの刀が乃依を斬るのが早いか、乃依が放った矢がタロウを穿つのが早いか
決着は――
-ERROR-
-ERROR-
-ERROR-
つかなかった。
決着よりも先にシステムの方が根をあげた。
無理もない、本来想定されていないことを連続でこなしてみせたのだ。
処理が追い付かなくなるのも当然だろう。
2人の間の張りつめた緊張が緩み、互いに寸止めしていた刀と弓を収めた。
乃依は汗一つ流していないタロウを見ながら考える。
(なんだコイツ…チート?いや、チートを使おうともKASSENが処理落ちする訳がない。まさか、実力で?いやそれこそ有り得ない。じゃあどうやって…?)
そんな考えを他所にタロウが話しかけてくる。
「アンタ、中々やるな。お供達には劣るが、いい戦いだった。」
「そりゃどーも。どうやってやったんだよ今の。」
「あれか。別に難しいことは何もしていない。タイミングよく切るだけだ。」
さも当然かのようにタロウは語る。
「…負けたよ。」
「決着はついていないが?それに、アンタの弓はしっかりと俺を捉えていた。」
「いや、あんなことされちゃったら勝てるビジョンが見えないんだよね。」
「それは当然だ。だがアンタはたとえ勝てなくとも負けないことはできるだろう?」
「? どういうことだよ。」
「アンタの弓捌きは見事なものだった。逃げながらアレを時間いっぱいされては追いつけなかっただろう。」
引き分けにすることなら可能だったと告げるタロウだが、
「…俺はアンタに負けたくないんじゃなくて、勝ちたかったんだよねぇ。」
乃依が欲しかったのは勝利だ。断じて引き分けなどという中途半端な結果ではない。
その言葉に幼い頃のタロウ記憶が蘇る。
『もういいよ。どうせ勝てないんだし』
『お前とやるわけないだろ!あっち行けよ!』
僅かな寂しさと諦めを含んだ声でタロウは言う。
「……だったら今度はチームでかかってくると良い。アンタには仲間がいるだろ。」
「…いいぜ。今度はBlack onyX全員で叩きのめしてやるよ。」
思わぬ答えにタロウは思わず破顔する。
「面白い!だが、それは無理だな。例え誰が相手だろうと勝つのは俺だと決まっている。」
そうやって軽口をたたきあう2人のもとにアキラと雷が来る。
「よく言った乃依!2人ともいい試合だったぜ!」
「乃依、動きは悪くなかったぞ」
「それじゃあ次は俺と…」
「いや、次の配達があるのでこれで失礼する。」
「おいおい、逃げんのか?」
「そう焦るな。仕事のない時間ならいつでも相手になってやる。」
「それにお前たちとは縁ができた!そう遠くないうちに再び相まみえるだろう。」
「だったら連絡先を……」
そんな会話をしている彼らとは少し離れた場所で少女たちは――
「すごかった~!面白いもの見れちゃったね彩…いろP。」
「いやアレすごいとかいうレベルじゃないから。ねぇ、ヤチヨ。……ヤチヨ?」
彩葉がヤチヨに目をやると――
表情こそ変わっていないが顔色をとんでもなく蒼くして目尻に涙が浮かんだヤチヨがいた。
「どうしたのヤチヨ!?」
「あぁ…いろPもご存知の通り、ヤチヨはこのツクヨミの管理人なのでございます。つまり、システム的な問題が起こればそれを直すのは当然……いと無情…」
「あぁ……かわいそう。っていうかFUSHIは?」
「FUSHIはねぇ、タロウを見た瞬間に隠れちゃった。」
「その気持ちすっごい分かる。」
「なんで~?タロウ面白いじゃん。」
「いいから、桃井さんがこっちに気づく前にさっさと落ちるよ。」
「えぇ~」
「フフッ、またね。いろP、かぐや。」
「フン、せいぜい励むんだな!」
ひょっこりヤチヨの着物からFUSHIが顔を出す。
「~ッ!うん、またね。ヤチヨ、FUSHI。」
「じゃあね~!」
彩葉とかぐやがツクヨミを抜けるとヤチヨは肩の力を抜く
「危なかったぁ~。そういえばこんなこともあったなぁ。いくら何でも本当にツクヨミまで来るとは思わないって。」
うっかりうっかり、と届けてもらったトーテムポールをなでる彼女の様子はとてもAIとは思えなかった。
じか~いじかい
またかぐやにいいように乗せられた…
けどヤチヨと触れ合える機会なんて滅多にないし絶対に優勝を…
って、なんで桃井さんが兄と一緒に!?
なんで配信で住所を!?
何がどうなってるの!?
『ウサギむそう』
さァ楽しもうぜ!
Q.どうやってツクヨミに?
A.脳人レイヤーを経由して無理矢理入ってきた
Q.桃井タロウってどのくらい強いの?
A.9人がかりで倒せなかったラスボス2人を基本形態のワンパンで潰せるくらいには強い
弾きはチートで再現不可能ではないけどやろうとしたら腕がとんでもないことになります。
ツクヨミのネオンっぽい感じ、サイバーパンクっぽくていいな~
でも何かに似て…
脳人レイヤー<おっす
お 前 か !