頑張って耐える"理性"VSめちゃくちゃ暴れようとする"本能(性欲)"VSダークライ 作:ガチャ石は貯めない
夏も終わり、月日は流れ……菊花賞。
キタちゃんもダイヤも出るそのレースに、俺は観戦しに来ていた。熱中症は治ったが、あの後2人の様子が変だった。
『『こぉぉ……』』メラメラ
凄まじい覇気を出しながらトレーニングしてた。カメックスが時折みずのはどう+吹雪のコンボで体を冷やしたりしてたらしいが……なんで耐えてるんですのあの二人。
「(ウマ娘コワイ。)」
そう思った。
そんな2人が、今どんな状況なのかを知れるレース…見ておかねばならない。
トレーナー2人に「「頼むか来てくれー!!(意訳)」」と言われたのもある。
さてさて……2人はどんな感じかな〜?
『2枠3番サトノダイヤモンド──な、なんという顔でしょうか!?目から既に覇気が出ているように見えます!!』
『その後に2枠4番のキタサンブラックが……こちらも同等の覇気を纏っていますね…。熾烈なレースになる予感がします。というか、あの二人の目が怖いです。目線の先には……あれは、幼なじみの殿堂入り者では……!?』
『彼女達の幼なじみが、今回のレースの観戦に!?これは、2人にとって負けられない戦いということでしょうか…!?』
おーい、飛躍しすぎてるぞー。ただこっち見てるだけだと思うよー。
とりあえず、なんかジェスチャーで……
サムズアップでいいか。
グッ!と、2人に向けて親指を立てサムズアップをすると、2人の目が少し穏やかに…そして、オーラが増した。
「「負けない」」
ふたりはそう言い残し、下がっていく。
その言葉に、多くの観戦に来た人達はビクついた。あまりに強すぎる覇気を当てられて、動揺が隠せないようだ。俺は平気だけど……。
「……マズったか?」
そう思いつつも、レースまで待つことに。
その後、レース場にウマ娘たちが現れ…少したらレースが始まった。
『キタサンブラック、いつも通りの逃げ──いえもはや大逃げとも取れるほどスピードを上げています。スタミナが持つといいのですが…』
『彼女のスタミナはこの世代のウマ娘の中でもトップクラス。掛かっている様子もないですし、ペース配分に失敗している訳では無いでしょう。』
『なるほど、続いて──』
解説を聞き流しながら見ているが、あのスピードはキタちゃんのいつものスピードに思えた。追いかけてくる時だいたいアレくらいなんだよなぁ……え、もしかして俺何度か死にかけてる??
『中断にはサトノダイヤモンドがその後ろにドゥラメンテがいます。』
『デュラメンテはあと一歩のところでキタサンブラックとサトノダイヤモンドに負け続けていますからね〜。ここで雪辱を晴らせるか見ものですね。』
あのー、ダイヤが全身にオーラを纏ってる様に見えるのは俺だけですか?
「なんかキタサト、オーラ纏ってね?」
「オーラ?…まぁ、纏ってるようには見えるね。」
「ゾーンって言うの?そういうのに入ってる感じ?」
「分からないけど……ありえないって訳じゃないと思うよ。」
「マー?」
見えてるの俺だけじゃないんだ……(絶望)
安心したいけど出来ないよ?
『キタサンブラック、快調に飛ばしていきます。既に2番手との差は4バシン程となっています。』
……これ、大逃げってやつか?
キタちゃんって大逃げできる子だったの??
アイツの持ち味ってアホみたいなスタミナでは???
……いやまて、あの顔………なんだ??
「────♪」
笑ってる……?
軽々と、前を走りながら笑ってんのか!?
ええ....(困惑)なにそれこっっわ!?
ダービーの時はしてなかったよねそんな顔!?
好戦的すぎる笑顔してるよキタちゃん!?いや本来笑顔ってのは相手に対する威圧行為だったんだっけ?観客に威圧してどうする…(困惑)
あ、でもそうなるとダイヤは───
「─────♪」ニヤニヤ
あ、ダメだ。めちゃくちゃニヤニヤしてる。楽しんでるんじゃなくて勝ちパターン見えた時の顔してる。
……そろそろ、最終コーナーにキタちゃんが入るな。
『──おおっとここで!サトノダイヤモンドが飛び出す!!先頭のキタサンブラックとの差は既に八バシン以上ある!!ここからさし切れるのか!?』
うんうん。普通は無理だよね俺もそう思う。なんなら今この光景を見ても信じられないんです。
ダイヤが後ろから飛び出してきたと思ったら既に2番手の子を抜いてるんだもん。
何??ワープでもしたの??瞬きする間にもう二着確定してるんだけど??
後ろの子達もギアあげて最後の直線でぶち抜こうと溜めてた力を出してるハズなのにダイヤのバ力がデカすぎてもう追いつけてないよ??
唯一、デュラメンテって子が2バシン?後ろぐらいにいるけど苦しそうだよ??
「「───やぁぁぁぁぁぁああああ!!!」」
観客席にいる俺にすら聞こえる叫び声上げながらさらにスピード上げるわ……あ、ダイヤがキタちゃんと並んだ。
そのままゴール板を駆け抜けて………
『───同着!!またしても同着です!!数多のウマ娘たちが目指す三冠の頂き!!そこに、今年立ったのは2名のウマ娘!!!』
『愛すべき幼なじみの為か!それともここまで連れてきてくれたトレーナーの為か!!そのどちらも含めてなのか!!彼女たちは今!!歴史に残るレースを繰り広げた!!』
『キタサンブラック!
サトノダイヤモンド!
共に1着!!!』
『三冠を手にしたのはこの二人です!!!』
めちゃくちゃ時間がかかっていたが、厳重な検証の結果、同着判定が出された。
そして、俺の幼なじみは三冠を手にした。
その後、後ろから現れた2人のトレーナーに連行され、走り終えた直後の2人と対面した。
「よ!お疲れさん。」
「「────」」
二人の目は全く衰えない闘争本能が見えるが…それも俺と目を合わせた瞬間消え去り──無言で抱きしめてきた。
ふたりは何も話さず、ただ抱きしめてくる。強く強く。俺の骨を砕かない程度に繊細に、けれど全力で抱きしめてくる。ちょっと苦しい。
けど、頑張ったふたりを労うのも幼なじみの役目。全力で頭を撫でてみる。
わしゃわしゃと撫でると、二人の耳がピンッ!となり、その後へにゃった。
そのまま2人をこちらから全力で抱きしめてみる。耳に加えてシッポもピンッ!!となったがすぐにヘにゃった。
「────お疲れ様。」
ならばと、二人の耳に直接囁くように労いの言葉を投げかける。
さらに耳とシッポがピンッっ!!!!となり、足はガクガクし、力が抜けたのかそのまま体重を預けてくる2人。
────ふむ、これは……
「やり過ぎたな」
「「どあほーーー?!!?」」
「いやわりぃ、つい労おうとしてこうなっちまった。ははは!」
「『ははは!』じゃないよ!?これからライブがあるのに!?」
「主役の2人がこんなへにゃへにゃになったらライブができるかどうか…!!」
「でぇじょうぶだ。ふっかつのじゅもんがある!」
「「嘘つけーー!!!」」
───ふふふ、嘘じゃあないんだなぁこれが!!
見ているがいい、俺のみができるふっかつのじゅもんを!!
「───2人とも?しっかりしないと『悪夢が来るよ?』」
「「!!!!!!!」」
その言葉を聞くと、ふたりはビクッ!!と反応し、そのまま飛び退く。
「や、やややややめようねユウキくん!!」
「あ、ああああああの子の力は使わないでーー!!」
2人は懇願するようにユウキに頼み込む。
その様子に、キタトレとサトトレは困惑した。
「……どういうこと??」
「…あの子??」
「ああ、えーと……悪夢関連で"ダークライ"ってポケモンが居ますよね?シンオウ地方とかで発見された。」
「ああ、悪夢を見せるポケモンだっけ」
「その能力は使うダークライ本人すら操れないって言う……」
「そうです。それでですね…トレセンに入る前、2人が悪夢を見たことがありまして……その際に、近くにダークライが居たので捕獲したんです。」
「「え。」」
「まあその結果、ふたりは悪夢がトラウマに……」
「「ああ……」」
しかし、今ではもうダークライの力はコントロール出来るように鍛えている。
ダークライが近くに居ようと寝ても悪夢は見ないのだ。そもそもボールに入れてれば発動しないし。
「とにかく、これで2人は復活したし、俺はまた観客席に戻りますね!それでは!」
「「あ、うん。ありがとう……」」
俺はそのまま観客席に戻ろうとして……2人に手を掴まれる。
「「───ユウキくん。」」
「……なんだ2人とも、そろそろウィニングライブの時間だろ?」
「「───褒めて。」」
「……しょうがねぇなーー!!」
俺は振り返り、2人を抱きしめて頭をまた撫でて
「お疲れ様キタちゃん。1着おめでとう!すごい逃げだったぞ!」
「んふふ……うん!」
「ダイヤも、1着おめでとう!すんごい差しだった!いつの間にか追い上げてきて俺びっくりした!!」
「えへへ……うん!」
パッと2人を離し、両の手のひらを2人に向ける。2人も片方ずつ手のひらを出して
ぱぁん!
───勝利のハイタッチをした。
「んじゃ、行ってこい!」
「うん!またねユウキくん!ちゃんとライブ見ててよ!」
「見なかったら許しませんからね〜!」
そう言って、ふたりは駆け出して行った。
「………行きますか。」
「だね。」
「ですね。二人のライブを見届けないと。」
………その後、レースに参加したウマ娘たちによるライブが始まり……歓声の中、幕を閉じた。
次の日
「待てーーー!!!!キタちゃんすら差せる私から逃げ切れるとお思いですか!!今すぐ止まってくださいユウキくん!!」
「嫌だよ!?いきなり呼ばれたと思ったら「キタサトのサブトレしろ」とかふざけんなよ!?断ったら即捕まえようとしてくるし!!逃げないわけないだろふざけんな!!」
「大丈夫!!私たち二人だけの専属サブトレだから!!サブトレという名の家族になるだけだから!!そのまま卒業まで一心同体で生きていくだけだから!!!だから今すぐお嫁さんにしろこの唐変木!!!」
「嫌だね!!せめて高校は卒業させろ!!」
「「ほぼチャンピオンみたいなトレーナーの癖に!!!」」
「うるせぇ!!まだ俺は自由に暮らしたいんだよ!!お前らと結婚するにしても段階踏ませろバカ!!!こちとらまだ金稼ぎ足りてねぇんだからよぉ!!!」
───俺こと、ポケモントレーナーのユウキは幼なじみの2人に追いかけ回されていた。
唐突にサブトレになれだの、それが無理ならお嫁に貰えだの……むちゃくちゃ言いやがる2人から逃げている真っ最中だ。
別にあの二人と結婚するのはいい。だがまだ俺の三大欲求のうちの1つが限りなく暴れ散らかしている。
二人のおっ〇いを見ただけで俺の息子♂は抜錨しそうになるんだぞ?結婚??無理だが???
それに貯蓄もポケモンの世話に消えているんだ。案外金欠なんだぞ俺ら。
そんな状態で結婚とか責任取れないし、そら逃げるしかない。そう、これは仕方のない逃走なのだ!!
故に責められる言われはないのだ!!!
だから──!!
「ダーーークラーーーーイ!!!俺に悪夢を見せるんだァァァ!!!」
「ダ?(は?)」
「「待ちなさーーーい!!!」」
「あの人、悪夢を見て逃げようとしてるよダイヤちゃん!!!」
「そんなの許しません!!」
ごめんよダークライいつも無茶振りして。でも今回だけでも許して欲しい。俺は間違いを犯したくは…あ、あのやろう!?影に逃げてそのまま無言を貫くつもりかコノヤロウ!?
「ぉぉぉぉおおおーーーっ!?ダークライ貴様ぁぁあ!!!こんな時に何影に逃げてんだてめぇぇぇ!!!」
「「見つけた!!」」
「ファッ!?」
撒けてねぇ!?
「お、俺のッッ!!俺のそばに近寄るなぁぁぁッッッ!!!」
────その日、トレセン学園では1人の男性の叫び声が学園中に響いた。
しかし、その声を聞いて助けようと思った生徒はいなかった。
何故なら、彼は既に手遅れだと理解しているからだ。
メディアやSNSに公開している彼女達と彼の関係を知る人達は、大勢いるのだ。
もはや、どれだけ助けを求めようと、彼が彼女達の"愛"からは逃れられない。
────END:無限の愛に溺れる幼なじみwithキタサト
その愛は、冷めることのない熱を発している。
受け止められる人間は、この世に1人のみ。
はい。
しばらくぶりの更新ですね。長らくお待たせして申し訳ないです。
仕事が辛くってぇ……もう頭も動かなくてぇ………(コログ並感)
さて言い訳はここまでにして、これにてキタサト編は終わりです。
また他のウマ娘でも同じ感じで書いて行けたらなぁーと考えています。
思いつかないor飽きない限りは続くと思います。
なので、気長にお待ちください。
感想書いてくれたらモチベになると思います。
誤字脱字があれば、ご報告お願いします。