【仮題】私の中の響け!ユーフォニアム   作:alc

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ふと思いついたアイデアを、Chat GPTくんに形にしてもらいました。
「生成AI使って何かやってみたい」という気持ちと「このネタどう文章にするんだ……?」という気持ちが合わさって生まれた作品です。
便利ではありましたが、「こうしたいな」というビジョンも必要ですし、細かい言葉尻直したりで、なんだかんだでまだ人の介入は必要なんだな、というのが今回の経験で分かりました。

題材が題材なだけに、こういう技術使ってみるのも、アリですよね?

https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=26666423


マッドサイエンティストK_2016/8/7

 先輩には、あの人がいる。その現実は、胸の奥にずっと刺さっている。

 中川夏紀先輩と吉川優子先輩。あの二人は、お似合いだ。周囲も、当たり前のようにそう思っている。

 

 私は、違う。

 

 どれだけ想っても、届かない位置にいる。でも――それでも想ってしまう。夏紀先輩が、愛おしくて、たまらなくて。

 だから考えた。

 

 “私にできることは、何か。”

 

 夏紀先輩は子どもが好きだ。街中で家族連れを目で追ったあの横顔を、私は知っている。女性同士では、子をつくれない。世界はその一点をゆっくりと諦めのように抱えている。

 でも――私は、諦められなかった。夏紀先輩が望む未来を、どうにかして叶えたい。その一心で、私は動き出した。

 

 

§

 

 

 私は、研究棟の白い廊下を歩き、重たい扉をくぐって、深夜の実験室に戻っていく。ライトは昼のように明るいのに、研究室は暗かった。モニターの光だけが、荒れた自分の顔を浮かび上がらせる。

 私は“女性同士で遺伝情報を融合し、生命を生み出す技術”を確立しようとしていた。倫理委員会から呼び出されるのは、週に三度になった。

 

「安全性が議論されていない」

「社会構造を揺るがす可能性がある」

「そもそも動機が不純だ」

そんな言葉を浴びながら、私はただ、ペンを持って記録を続けた。

 

 深夜三時。研究室に私一人しかいない時間帯が、一番落ち着く。薬品の匂いがこもり、冷却機の低い唸りだけが響く。ガラス越しの培養器で、細胞が静かに分裂し、私はそのひとつひとつに祈るような気持ちを込めた。

 

「……どうか、進んで」

 

 自分でも思う。同じ言葉を何百回繰り返しただろう。失敗が続いた。

 遺伝子修復が間に合わず、細胞は途中で崩れていく。

 融合過程で暴走し、二度ほど施設を一時閉鎖させた。

 そのたび、研究チームの人間は減っていった。

 

「あの子は危険だ」

「目的が狂っている」

「マッドサイエンティストK」

 

 廊下ですれ違う同僚たちは目を逸らし、教授ですら距離を置くようになった。

 だけど、構わなかった。夏紀先輩の未来が、そこに繋がっているなら。

 私は、誰に何を言われてもやめなかった。睡眠は断片的になり、食事も忘れることが増えた。

 ある日、鏡に映った自分の瞳が無表情すぎて、思わず立ち止まった。

 

『奏ってさ、たまに怖いくらい全力で突っ走るよね』

 

 先輩がふざけ半分に言ってくれた言葉を思い出す。

 あの時は笑って返したけれど、今は、その言葉が重かった。

 

 

§

 

 

 研究は、ついに最終段階に達した。融合細胞は安定し、分裂は抑制され、生命として進むための条件がそろい始めていた。データを仕上げ、論文を世界に向けて投稿した瞬間、世間は嵐のように沸き立った。

 

「革命的だ!」

「危険すぎる!」

「倫理違反だ!」

「救われる家族がいるはずだ!」

「破滅を招く研究だ!」

 

 賞賛と怒号が入り混じり、私の名前は、世界の議論の中心に投げ込まれた。脅迫メールが届き、家族のもとにも取材が殺到した。研究棟には警備員が配備され、外を歩くことすら危険だと言われた。

 それでも私は――ほんの少しだけ、誇らしかった。

 だってこの技術は、夏紀先輩の未来を“可能にした”のだから。

 

「……これで、よかったんですよね、先輩」

 

 つぶやきながら最後のデータを保存すると、ふっと気が抜けるように体が傾いた。床の冷たさが背中に触れた瞬間、視界が濁り、闇が押し寄せてきた。

 意識が落ちる。でも、後悔はなかった。

 

 

§

 

 

「――っていう夢を見たんですけど、夏紀先輩どう思います?」

 

 気づくと私は、夏紀先輩の前で、話をすべて語り終えていた。購買のクリームパンをかじっていた先輩が、完全に固まっていた。

 

「………………奏」

「はい」

「重っ!!」

「えっ」

「いやいやいや、ちょっと待って。何その……映画三本分くらいの内容」

 

 先輩は思わず机にパンを置き、手で顔を覆った。

 

「奏、あのね……学校の昼休みで聞く話じゃないよ、今の」

「そうですか?」

「そうだよ!」

 

 先輩は何度も深呼吸してから、私を見た。その目は、驚き半分、心配半分だった。

 

「……夢の中の奏、すごかったよ。すごいし、頑張ってた。そこは本当に思う」

「ありがとうございます」

「でもね」

 

 先輩は笑いながら、しかし真剣な声で言った。

 

「誰かのために全部捨てちゃう奏は……見ているこっちが苦しくなるよ」

 

 胸が、きゅっと締め付けられた。

 

「……私の未来のためとか、そういうのはさ」

 夏紀先輩は、照れくさそうに頭をかいた。

「そんな重いもんじゃなくていいんだよ。奏がちゃんと笑っててくれたら、それで十分だから」

 

 そう言って、ぽん、と私の頭を軽く叩いた。

 

「だからもうちょい、軽めの夢にしよう? ね?」

「……はい」

「よし。じゃ、部活行くぞ後輩」

 

 夏紀先輩は、いつもと同じようで、けれどどこか温かい笑顔を向けた。その笑顔のために、私はどれだけ世界を敵に回したんだろう――

 夢の中でさえ、と思いながらついていった。

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