BRAVE STEP ―小さなお菓子屋さんを夢見て―   作:クレナイハルハ

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STEP9─開会式と、強者の誤解─

沢山の観客の声、そしてその中でしゃべるローズ委員長の声が会場に響き渡る。

コートの入り口から遠くに演説をするローズさんとローズさんに寄り添う秘書のオリーブさんが見えた。

 

いよいよ、始まるんだ。

 

「それでは!ジムリーダーの皆さん!姿をおみせください!」

 

ローズさんの声が響くと奥の方から沢山の人影か歩いてくるのが見えた。

草タイプのジムリーダー、ヤローさん。

水タイプのジムリーダー、ルリナさん。

炎タイプのジムリーダー、カブさん。

格闘タイプのジムリーダー、サイトウさん。

ゴーストタイプのジムリーダー、オニオンさん。

フェアリータイプのジムリーダー、ポプラさん。

岩タイプのジムリーダー、マクワさん。

氷タイプのジムリーダー、メロンさん。

そしてドラゴンタイプのジムリーダーキバナさん。

沢山のジムリーダーが歩いてくるが、やっぱり悪タイプのジムリーダーであるネズさんは来ていないみたいだ。

ゲームだと選んだソフトによって、キャラが変わったりする。

この世界では、全員のジムリーダーに挑まないといけないらしい。

そんな事を考えているうちに、ジムリーダーの紹介が終わり……チャレンジャーである私たち入場する出番が来た。

思わず胸元を片手で押さえる。

何時もより早く、強く鼓動する心臓の音が聞こえてきた。

チラリと横にいるユウリやホップ、マリィ達を見ると、平気そうな顔をしていた。

嘘、でしょ!?

緊張してるの私だけ!?

凄い心臓がドクドクなってるんだけど…。

その後、ローズ委員長の話を聞いていると近くにいたホップが小声で話しかけてきた。

 

「シアンはダイマックスバンド使わないのか?無いんだったらローズ委員長から貰えるぞ?」

 

いや今それ話して大丈夫なやつ!?

普通はちゃんと聞くところじゃない!?

校長先生の話しとかしっかり聞かないとダメじゃないかな?

私が言えたことじゃないかもだけど。

 

「その、私には必要ないから、大丈夫だよ」

 

ローズさんから目を離さずにそう答える。

そもそも私は、負けるために挑む訳だし、流石にこの観客に囲まれてる状況でその話をする勇気はない。

それに、私は慣れたメガシンカの方が、体に合っているからダイマックスはいいかな。

あの大きなポケモン、ちょっと怖くて苦手だし。

私にとってジムチャレンジは、ちょっとした小旅行に行くような気分だ。

正直、そう思っていないと私の心が持たない。

せっかくなら原作イベントが起こった場所の聖地巡礼でもしてやろうかな……うん、やめとこう。

そんなことを思っていると急に他のトレーナー達が私の方を見てきた。

あの皆さん?!

私なんか見るより、ローズさんの話聞こうね?

正直逃げたいけど、頑張って我慢して来てるんだからね私!うぅ………。

 

そうしてローズさんの言葉も終わり開会式が終わった後、私は即座にホテルに戻って寝込んだ。

思ったより緊張していたみたいで体に力が入っていたらしい、無理して頑張って緊張に耐えてたからか疲れちゃったみたいだ。

うん、明日から頑張ろう。

疲れたときに感じる頭痛に少し顔をしかめながら、今日の分とゲシゲシと頭を叩いてくるグレイシアにあめ玉を運ぶ。

明日になったらこのホテルを出てヤローさんの所のジムに挑もう、1個でも良いからバッチを取れば大丈夫な筈だ。

明日になったら本気出す、明日になってから行く。

きっと、メイビー………。

そんなことを考えながら、私は食事を取らず眠りについた。

 

その時の私は知らなかった。

 

私がホップから聞かれた際に放った言葉から、私は「ダイマックスすら使わずに、ジムチャレンジを戦い抜く程の自信があるというのか!?あのトレーナー、強い………」だなんて思われていることを。




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