進撃の巨人の世界に15m級の無垢(?)の巨人として転生してしまった…… 作:感謝君
その日の夜
昼間の穏やかな余韻が残る静かな自室で、俺は机に向かい、ランプの灯りを頼りに一本の手紙をしたためていた。
宛先は、王都近郊の調査兵団本部にいる最高責任者、エルヴィン・スミス団長だ。
内容は至ってシンプルだが、彼にとっては世界がひっくり返るほどの劇薬となるだろう。
『調査兵団団長 エルヴィン・スミス殿へ。
壁外から来た人物との接触に成功し、対話の機会を設けることができました。
つきましては数週間後、シガンシナ区中央にある我々ベニア姉妹の住居まで、極秘裏にお越しいただきたく存じます。
彼、グリシャ・イェーガー医師の口から、壁内人類の真の歴史、真の王家の正体、アッカーマンの特別な血筋、そして……これからこの壁内で起こる重大な出来事について、すべてを説明させます。 アトラス・ベニア』
幼い頃から壁の外の人類生存を信じ、父親を殺された彼にとって、この手紙は人生のすべてを懸けて追い求めてきた『答え』そのものだ。
激務の合間にこれを読んだエルヴィンがどんな顔をするか、彼の胃痛が治るのか悪化するのかは分からないが、王政打倒へ向けて彼にも真実を共有し、腹を括ってもらう必要があった。
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それから約一週間後の845年の5月末
「数週間後」と手紙に書いたにも関わらず、エルヴィン団長は信じられないほどの早さでシガンシナ区の我が家へとやってきた。
余程待ちきれなかったのか、あるいはこの情報を最優先事項として処理したのか。その青い瞳の奥には、静かだが凄まじい熱量が渦巻いていた。
我が家のリビングには、俺、リーシェ、エルヴィン団長、そしてグリシャさんの四人が、丸テーブルを囲むようにして集っていた。
「調査兵団団長、エルヴィン・スミスだ」
エルヴィンが静かに頭を下げる。
「シガンシナ区で皆から慕われている名医が、まさか壁外からの来訪者だったとはな」
「……グリシャ・イェーガーです」
グリシャさんも深く頭を下げ、真摯な眼差しでエルヴィンを見返した。
「私はかつて……壁の外、海の向こうにある『マーレ』という国で、エルディア復権派として活動していました」
軽い自己紹介を済ませた後、グリシャさんはゆっくりと、だがはっきりとした口調で、この壁内人類が何から目を背けさせられてきたのか、その真実の歴史を語り始めた。
約100年前、当時の王(145代フリッツ王)が始祖の巨人の力を用いて、壁内の人々の記憶を改竄したこと。
壁の外には人類が滅びるどころか、飛行船を飛ばし、優雅に暮らす巨大な文明が存在していること。
そして、調査兵団が今まで命懸けで切り捨ててきた無垢の巨人たちが、実はマーレ国によって罰として巨人化させられた、同じエルディア人の同胞であること。
エルヴィンの表情は一切崩れなかったが、テーブルの上で組まれた両手には、ギリッと強い力が込められていた。彼の中で、亡き父の仮説が完全な「真実」として証明された瞬間だった。
さらにグリシャさんは続ける。
「現在の王政は偽物です。壁の中の真の王家は、地方貴族として身分を隠している『レイス家』。彼らこそが始祖の巨人と、戦うことを禁ずる『不戦の契り』を保持しています」
「レイス家……」
エルヴィンが低く呟き、その脳内で王政打倒への新たなパズルがカチリとはまる音がしたようだった。
「そして、もう一つ。始祖の巨人の記憶改竄を受けない、かつて王族の側近として仕えた武門の家系があります。
それが『アッカーマン一族』です。彼らは巨人科学の副産物であり、人の姿のまま巨人の力を引き出せる……言わば、限界突破を果たした特異な血筋なのです」
その言葉を聞いた瞬間、エルヴィンとリーシェの顔つきが同時に変わった。
エルヴィンは、リヴァイ兵長の異常な戦闘力と成長速度の理由に合点がいったのだろう。深く息を吐き出す。
リーシェもまた、先日自分が見出したミカサという少女のポテンシャルと、忌々しい小男(リヴァイ)の共通点に気付き、「なるほどね……」と興味深そうに目を細めていた。
「最後に」
グリシャさんは、ゴクリと唾を飲み込み、テーブルを囲む全員を見回した。
「今年の秋、正確には9月10日の夕方頃。マーレの国から送り込まれた『超大型巨人』や『鎧の巨人』、『女型の巨人』の力を持つ戦士の子供たちが、このシガンシナ区の壁を破壊しにやって来ます」
21時にもう一話投稿します
投稿ペースについて(※結果次第では実際の投稿ペースに反映されるかも)
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今まで通りで大丈夫
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少しペース落としても良いよ
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土日も投稿しろ
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ストック全部引き摺り出しやがれ