作者がオーバーロードで好きなキャラはアルベド、イビルアイ(キーノ)、ナーベラルです。
天井には七色に輝くシャンデリアが複数吊り下げられ、玉座へと続く道の両脇には様々な紋章が刻まれた四十一枚の旗が垂れている玉座の間。
豪奢な漆黒のローブを身に纏った骸骨の魔導師は、七匹の蛇が絡み合ったような黄金の杖を手にしながら玉座に座っていると、虚空を見上げてポツリと呟いた。
「……誰も来ない、かぁ」
悪の大魔王のような見た目からは想像も出来ない、若い声が玉座の間に響いた。
彼はユグドラシルのプレイヤーであり、アンデッドの最上位種族──
彼は今、四十一人のプレイヤー達と共に造り上げた異業種ギルド【アインズ・ウール・ゴウン】の拠点である【ナザリック地下大墳墓】の玉座の間で一人、静かにユグドラシルのサービス終了の時を待っていた。
サービス終了日くらい、誰にも到達されたことがない玉座の間に攻めてくるプレイヤーがいるのではないかと期待して玉座に座っていたが、玉座の間に攻めてくるような敵は一人もいなかった。
時間を確認すると、サービス終了まで残り15分を切っている。モモンガは玉座に背中を預けて視線を動かすと、玉座の傍に控えているNPCの存在に気付く。
ギルドメンバーの一人であるタブラ・スマラグディナが創造したナザリック地下大墳墓の守護者統括【アルベド】。
先程、ほんの悪戯のつもりで『ちなみにビッチである』という本来の彼女の設定を『モモンガを愛している』と書き換えてしまった。タブラが創ったNPCなのだから、タブラ自身が考えた設定を勝手に書き換える事にモモンガはタブラに対して申し訳なさを感じてしまったが、サービス終了になれば彼女の存在は消えるのだからまぁ良いだろうと考える。
しかし、改めて考えてみてもNPCに自分を愛してるなんて設定した自分が恥ずかしくなってしまい、モモンガはアルベドから視線をそらすと、別のNPCを見る。
「……結局、お前達が活躍する機会はなかったな」
ナザリック地下大墳墓の第9階層を守護しているナザリックの執事【セバス・チャン】と、戦闘メイド
「……そう言えば、セバス達の設定って詳しく見たことなかったな。折角だし、少し見てみるか……」
モモンガは最強のギルド武器スタッフ・オブ・アインズ・ウール・ゴウンを手に玉座から離れ、控えさせていたセバスとプレアデスの前に立つと、最初にたっち・みーが創ったセバスの設定を閲覧すると、それに続いて【ユリ・アルファ】と【ルプスレギナ・ベータ】の設定にも目を通すと、モモンガはあるNPCの前に立つ。
「えっと……この子はたしか、弐式炎雷さんが創ったナーベラルだっけ」
きめの細かい色白の肌に黒の瞳に切れ長の眼。長い黒髪をポニーテールにし、お淑やかそうな雰囲気を漂わせた外見の10代後半から20代程の美女の姿をしたNPCの設定を閲覧する。
「えーっと、ナーベラルの設定は……ん?」
その時、モモンガは左手を持ち上げて時間を確認してみると、『23:59:57』と表示されていた。サービス終了の時間は翌日の正午。残された時間はもう二秒もない。
「うわっ!ヤバイ!もう時間が──」
慌ててコンソールを閉じようしたその時、時刻が『0:00:00』と表示され、モモンガはナーベラルから視線をはずして顔を上げた。
「…………え?」
モモンガは間の抜けた声を上げた。
顔を上げた先にあった光景は、ブラックアウトした画面でも見慣れた自分の部屋でもなく、夜空だった。煌めく星々が一面に浮かび上がっており、現実世界では決して見られないだろう光景だ。
周囲に目を向ければ、そこには廃墟が並んでいる。一つ二つというレベルではなく、一つの街のように幾つもの建物が全て廃墟と化しており、
(サーハーダウンが延期されたのか?)
モモンガは慌てて今まで切っていた通話回路線をオンにしようとする。しかし、コンソールが浮かび上がらない。
(何が……起こった?これは一体?)
モモンガは焦燥と困惑を感じながら他の機能を呼び出そうとするが、いくらやっても機能が動くことがない。
「いかがされましたか、モモンガ様?」
その時、聞いたことのない声が聞こえてきて、モモンガはハッとその声の発生源に眼を向けると、眼窩から覗く赤い光が光を放った。
「ナーベラル……なのか?」
「その通りでございます、モモンガ様!」
そこにいたのは、まるで生きているように自分を見上げている
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