日は完全に沈み切り、月光が天からカーテンのように僅かに差し込んでいる。凶暴化した人面犬を遂に発見した呪術高専1年生の
人面犬を追尾していた猪野の術式《
「人面犬が二匹…!譲を助けてくれた方はなんなの!?」
「さあ……でも、敵と決めつけるのはまだ早計だ」
中年の男性、おっさん顔の人面犬は中型犬のサイズだった。向き合う形で、小型犬サイズの異形の顔面の人面犬が先に睨みを利かせ、一心不乱に突撃してくる。低姿勢でどこの流派かはさて置き、拳法の構えを取った人面犬は敵である人面犬の顔面を裏拳で打ち、怯んだその隙を見逃すことはせずに両方の肋骨を挟んで粉砕するように両拳を叩き付ける。咽せた敵の人面犬は呼吸が儘ならないのか突っ伏しているが、容赦のない人面犬が顎先を蹴り上げ、宙に飛んだ片割れの胸に掌底を打ち込んだ。敗北を喫した方の人面犬の肉体は粘土のように柔らかくなってから崩壊し、その場にはただ一匹のみ残った。
「あんた……人面犬…?それに戦い方とか構えとか…カンフー?よくわからないけど武術よね」
「……ええ。私が正真正銘、“本物”の人面犬だ」
「本物?つまり今、あんたが祓ったのは偽者だとでも言うのかよ」
「その通りだ。本物は攻撃的でも無ければ不必要に人間を襲ったりなどしない。君たちだって調べているだろう、呪術師ならね」
美音と猪野の質問に一つずつ冷静沈着に答えていくのは本物の人面犬らしい。呪霊といえど人語を操り、遥か過去には目撃情報と噂が絶えないほどの有名な妖怪であり、都市伝説そのもの。一つわかることは“本物”を自称するだけあり、“偽者”とは比較にならないほどの知性とおっさんの顔面を持っていることである。そして、圧倒的な格闘能力にも三人は魅せられていた。
「言葉が通じるだけ助かるが、どちらにせよ油断ならねえ。人面犬、あんたを野放しにすることは絶対にできない。あんたは呪霊、俺たちは呪術師だ。もう昔のように無罪放免とはいかないんだ、わかってくれよな」
「身柄でも拘束するつもりか?それなら、善人だろうと…意地でも私は抵抗する」
「大事なのは立場だ。今ここで、呪霊のあんたは三人の呪術師に囲まれ、一連の事件の中心として絡んでいる。それだけなんです」
「私は無実だ。信じてくれないのなら私がせっかく話せるこの日本語も意味が無くなる」
「意味はあるわ、まだ大人しくしてくれる。それとも、言葉を捨てて今ここで暴れる?そうなれば最早、あんたが祓った偽者と何も変わらない」
「………わかった、せめて場所を変えさせてくれ。術師も私も、一般人に目撃されるのは避けたいはずだ」
「ええ、変えましょう。この近くには2ヶ月前に潰れて空いたばかりの物件がある」
呪術師としての立場が絡んでいる以上、呪霊として位置付けられている人面犬に害意が無いからと言って、野放しにすることは許されない。譲と美音に至っては高専に所属し、嘗ての非公式の立場でのみ罷り通っていた「自由」が通用しない。人々の目に触れる可能性があるため、人面犬を譲が用意した布で覆い隠して、近場のマンションの空き部屋へと四人は足を運ばせた。到着するなり人数分の椅子を用意し、三人が座ってから人面犬も様子を窺いながら腰をかけた。
******
特級呪霊・
「(宿儺の器…やはり生きていたか。五条悟を戦闘不能にし、両面宿儺・虎杖悠仁を仲間に引き込む。今後のため、虎杖は殺せん。まさか我々の目的に気付いて…?)……なんだその餓鬼は、盾か?」
「盾?ふっ、違う違う。言ったでしょ、見学だって。今この子に色々教えてる最中でね。ま、君は気にせず戦ってよ」
「自ら足手纏いを連れてくるとは愚かだな」
「大丈夫でしょ、だって君弱いもん。ふっ」
「ぐぐっ…ううッ!!舐めるなよッ小童が!!そのニヤケ面ごと飲み飲んでくれるわーーッ!!!」
夏油との共通の目的を遂行するために現在は欺かなければならない。漏瑚は挑発するつもりだったようだが、逆に「弱い」と煽られたことで顔面に青筋を巡らせ、天辺と両耳の部分から熱気と火炎を火山の大噴火の如く放出した。湖が吹き荒れ、波が押し寄せてくる中、虎杖は目の前の呪霊の気迫と殺気に生存本能が刺激される。皮膚が粟立つ感覚の真っ只中、確実に今までのどんな
「大丈夫、僕から離れないでね」
「領域展開ッ!!———『
強烈な眼力、大黒天の印を掌印とすることで、三人を取り囲む形で火山の内部のような生得領域が展開される。領域内は極度の高温で満たされ、それは人体の強度の限界を遥かに上回る。並の術師であれば領域内に入った時点で即焼き切れてしまうが、五条自身がそれを防ぐように虎杖の身を守っている。目の前の壮大な光景に驚愕する虎杖、その景色こそが術式を付与した生得領域を呪力で周囲に構築する《領域展開》だと説明する。少年院で体験したのは術式の付与されていない未完成の領域である。
「領域を広げるのは滅茶苦茶呪力を消費するけど、それだけに利点もある。一つは環境要因によるステータス上昇」
「おおっ!ゲームの「バフ」みたいなもんだね」
「もう一つ、領域内で発動した付与された術式は絶対当たる。でも安心して、対処法も幾つかある」
前述の通り、領域展開の利点が欠点を打ち消すほどに凄まじい甲斐もあってか、多用できない代わりに相手が強者であれば使用しない理由が存在しない大技である。漏瑚は領域内から大岩を生み出して打ち落とすが、小手調べに放った必中効果未付与の『極ノ番・隕』であるためか、それは簡単に呪力で弾かれる。
《極ノ番》とは、呪術師、準1級以上の呪霊が扱う生得術式を用いた技、領域展開を除いた奥義に類するものである。呪術戦の極致たる領域展開には及ばずともそれぞれが強大な威力を有する他、生得領域を使用する唯一無二である領域展開とは異なり、同じ術式が刻まれてさえすれば術者が別人でも同一の技を放つことが可能。漏瑚は領域展開とは別の切り札を領域内で軽く繰り出していたのだ。
「今みたいに呪術で受けるか、これはあまりお勧めしないけど領域外に逃げる!大抵無理。そして——」
「貴様の「無限」とやらもより濃い領域で中和してしまえば、儂の術も届くのだろう?」
「うん、当たるよ」
(ここに来たのは半分は戯れ、殺せぬならそれはそれで構わんと思っていた。だが、突きつけられたこの彼我の差を——呪霊としての新たな人間としての矜持が、到底受け入れられん!!)
「領域に対する最も有効な手段、こっちも領域を展開する。同時に領域が展開された時、より洗練された術がその場を制するんだ。相性とか呪力量にもよるけど」
領域展開のアドバンテージを漏瑚は最大限に活かしていた。虎杖に悠然と領域の
「灰すら残さんぞ!五条悟ーーッ!!」
「領域展開———『
漏瑚の雄叫びが轟き、領域内の大地が揺れ動くと隆起し、灼熱のマグマが津波のように二人を飲み込もうとする。黒の目隠しを顎まで下げた五条は呪術師にとっての切り札の名を口にする。碧眼が晒され、その視界は暑苦しい炎熱の世界だったはずだが、五条が右手のみで人差し指に中指を巻きつけるように掌印を結ぶことで、あたかも宇宙空間のような領域で塗り替えられる。漏瑚は自身に何が起こったのかを知覚するのを封じられ、脳内で情報が完結せず、心身共に
「ここは無下限の内側、“知覚”“伝達”生きるという行為に無限回の作業を強制する。皮肉だよね、全てを与えられると何もできず、緩やかに死ぬなんて。でも君には聞きたいことがあるからこれくらいで勘弁してあげる」
五条悟の術式《
「さて、誰に言われてここに来た?」
(これが呪術師最強…!!生き物としての格が違うッ!!)
辛うじて息のある漏瑚の顔面を足蹴にし、付け直した目隠しを引っ張りながら片目で睥睨する五条の威圧感と圧倒的な戦力に「最強」の名を冠するその所以が、虎杖の目に焼き付いた。一方、遠方から漏瑚の敗北を覗く夏油と顔面から角のように二本の枝が伸びている呪霊・
「命令されて動くタイプじゃないか……僕を殺すと何かいいことがあるのかな?どちらにせよ相手は誰だ?ほら、早く言いなよ」
「誰が言うか……小童がッ」
「いいのかなあ、そんなこと言って…!」
「ぐっ…貴様ァ……」
「早く言えよ、祓うぞ〜。言っても祓うけど」
漏瑚の頭部を踏み潰そうとしながら聞き出すつもりのようだが、見ての通り頑固であった。虎杖は呪霊が人間のように会話ができることに今更ではあるものの不思議がっていた。刹那、五条と漏瑚の間に割り込む形で、太い植物の枝が地面に突き刺さった。一気に広範囲に花畑が咲き渡り、五条と虎杖の戦意は削がれた。その一瞬の隙、五条はそれが呪術による催眠だと理解した時には虎杖を木の枝に捕縛された。更には花御が漏瑚の頭部を抱えて逃亡してしまった。虎杖を救助する以外の選択は取れず、その間に気配を完全に断たれてしまった。
「このレベルの呪霊が徒党を組んでるのか、楽しくなってきたねぇ。悠仁…っていうか皆にはアレに勝てるくらい強くなって欲しいんだよね」
「アレにかぁ…」
「目標は具体的な方がいいでしょ?いやー連れてきてよかったー!」
「いや、何が何だかわかんなかったんだけど。マジかこの人」
「目標を設定したら後はひたすら駆け上がるだけ、ちょっと予定を早めてこれから一月映画見て僕と戦ってを繰り返す」
「先生と!?一月後、俺生きてるかなあ」
「その後は実戦、重めの任務を幾つか熟してもらう。基礎とその応用、しっかり身につけて交流会でお披露目といこっか!」
明らかに特級クラスの漏瑚を目にすると以前出会した特級呪霊にも歯が立たなかった虎杖は目標という名のハードルの高さに富士山を見上げるような感覚でいた。五条の指導プランに従えば、上手く事は運ぶのだろうと安易な考えは持ち合わせているが、そこには精神力と体力の勝負が待ち構えている。そこで、虎杖はまず疑問を解消しようと勢いよく挙手をした。
「はい!先生!!」
「はい!悠仁君!!」
「交流会って…何?」
「………言ってなかったっけ?」
元気良く挙手したのは良いものの、五条からまたもや何も聞かされていない虎杖はそこで初めて京都姉妹校交流会の存在について認知することとなった。その頃、
******
マンションの空室を一部屋のみ貸し切った譲達は人面犬を監視下に置き、対話を試みる。人語を操って意思疎通のできる人面犬の並外れた知能と格闘能力を侮ることのない一同は常時開戦できるように警戒を怠らない。術式、
「君たちが、求める答えを確かに…私は持っているのだろう。そして、その答えを私が明かすまでは私の身の安全が保証されている」
「
「その上で、条件を一つだけ提示したい。『私の話すことに信憑性を君たち全員が感じた時、または…これから話すことが証言として成立し、私のすべきことと君たちのすべきことが合致した場合』、その後も私に攻撃するのはやめていただこう」
「縛りってことね。自分達がたとえ納得したとして、他の術師はどうするかなんてわからないわよ」
「それならそれで、なるがままに「運命」を受け入れる。私には確信がある、君たちが身を挺して私を守護するとね」
答えをただ知るだけで、呪霊である人面犬に守る価値が生まれるとでもいうのだろうか。しかし、それを言い切るだけの根拠と自信が人面犬の中では、勝算に相当するのだろう。通用するか否かはすぐにわかる。その語り出しは、こちらが一ミリたりとも聞き逃さないように、非常に緩やかなものだった。
「私はこの世に生まれてこの方、“見えてはいけない存在”が“視える”側の者だった。私にとっては当然であっても、それは普通ならば視えないのだと気付いた時は齢5歳だったろうか、記憶違いじゃあないならな」
「おい、あんた…それじゃあまるで…元は“人間だった”みたいな口振りじゃねえか」
「そう、私は「元人間」だ。死後、呪いに転じて呪霊となる例の一つに該当するだろう」
「そうならないように、呪術師は呪術で殺害するのがセオリーなんでしょ?ただ呪霊を認識できるってだけで、非術師がそうなるものなの?」
「珍しいことじゃあない。ただの人間が実は霊感を持っていて、死後は呪霊となってしまった事例もある。霊感を持つというだけでも、常人よりも呪力を内包していることの方が多い。それによく聞かないか?この世に無念を残したまま命尽きた時、化けて出るとな。簡単に言えば、『成仏』できなかった、とね。それに私は「元人間」とは言ったが、呪術師だった」
元々人間だった者が呪霊化する事例は確かに存在していた。しかし、それを限りなくゼロに減らすために呪術師が出張っている。厳密に訂正をするのであれば、非術師の場合は基本的に呪霊に成るのではなく、生み出す。この世や他者、自分への未練や執念という「負の感情」から呪いを生み出すことは少なくはない。生前は呪術師である人面犬はこれに該当しないが、少なくとも死の原因は呪術による攻撃ではない。
「“生前は”術式を持ち合わせていなかった。自前の呪力と鍛え上げた格闘能力のみで、呪霊や呪詛師を薙ぎ倒していったさ。2級だったが、1級への推薦も期待されていた」
「どうりで…場慣れした精神力と隙すらない精悍な構え、勇ましい猛攻を持ち合わせてるわけだ。それで、含みを持った言い方をしていたが、“今の”あんたの術式は?」
「《
「それ、本当ですか?はっきり言って、あんたの術式が本物ならばかなり危険だ。理性のある呪霊だったとしても、呪霊が圧倒的有利になれるジョーカーだ。任意で相手を呪霊に変えられるのだから」
「いや……私はこの術式を使用しない。呪霊となってまでしつこく生き永らえ、同族を無理に作るだなんてあってはならないんだ。そう、あっては………ならない」
才能で術師としてのレベルが決定付けられる厳格な世界、その戦乱の中で術式を持たずに1級相当まで登り詰める実力者というのは珍しい。しかし、呪霊として身につけたその術式はあまりにも危険、呪霊と術師のパワーバランスを覆すであろう能力だ。本人はその術式に頼ったことがないと豪語するが、徐々にその表情は曇っていくのを譲は見逃さない。
「…
「あぁ、順風満帆だった私の生活がある日を境に崩れた。1987年、とある任務で駆り出されていた私は呪霊を使った闇闘技場に潜入していた。主に富裕層がゲームとして楽しんだそれは、多くの人間の命を奪っていた。非術師も術師も無差別に」
「…なるほど、呪霊が視認できてもそうでなくても、対抗しうる力のない非術師は殺される。術師であれば、殆どがフリーでしょうね。だから証拠が残りにくい上に、富裕層が絡んでいるのなら揉み消しやすい。呪術総監部に告げ口される前に対処もされてしまう」
「正解だ。私はその手掛かりを数少ない情報提供者から入手した。なるべく悟られないように人員投入を少なくし、闇闘技場を取り壊したことに成功した。だが、富豪達は黙っちゃあいない。特に金森という男が厄介で、そいつ自身は大したことないが、ヤクザや殺し屋を雇って私に刺客として送り込んできた」
「たとえ術師でも、武装した戦闘能力の高い非術師が集まれば不覚を取ることもなくはないですね、確かに」
「残念ながら多勢に無勢、とはいえ私も抵抗はする。私の暗殺を企てられたことは直前まで知らなかったが、しっかりと反撃をして伸していた。偶然だ、本当に偶然…近所でよく世間話をしていた老夫婦と連れていた犬がその場に居合わせた。これがまずかった、標的にされる前に私が庇ったので、致命傷を負った。
忠義の高いその犬も、威嚇をしてしまったことで…射殺された。私は力を振り絞って、追っ払ったのだが……その犬を治療してやろうとした時に意識が遠のいた。私は後始末をやり遂げぬまま、犬を抱き抱えて…死んだ」
「可哀想な末路だけど、その結果が………人面犬?」
「これは私の推測でしかないが、術師である私が呪術で殺されず、未練が残った。犬もまた、飼い主に危険が及ぶことを死の間際まで理解していたのだろう。互いに同じ問題を抱え、解決しなければ普通には逝けない。感情が混じり合い、術師である私の呪力が肉体ごと取り込んで形作られたのが、今の私だ。私達の遺体は粘土のように練り込まれて合成された。きっと、飼い主はびっくりしただろうが、翌朝には遺体だけもぬけの殻だ」
「互いの遺族に説明はしなかったのか?そしてあんたは、そのヤクザや殺し屋をどうしたんだ」
「こんな姿で、できるはずがなかった。でもずっと後悔している。伝えることくらいできたはずだとね、もう私は術師ではないから。ヤクザや殺し屋も始末とまではいかないが、一人一人破滅させ、解体で済ませた。金森に関しては動向を監視し、悲劇を繰り返すようならお灸を据えてやろうと考えていた。実際のところ、彼はただの金持ちで小心者だった。去年、特級の夏油傑に金ヅルにされたまま殺されたがね」
人面犬、彼の悲惨な人生の末路は決して他人事ではなかった。明日は我が身、そう考えてしまうとかなり憂鬱で、覚悟はあっても呪霊になってまでこの世に居座ることなど絶対にしてはならないと目の前の人物を通し、三人は学んだ。目的を達成しても成仏できないというのは、御伽話のように現実は甘くないからだろう。彼を人面犬としてこの世にしがみつかせるのは、無数の後悔が既に解けないほどに絡み合い、時の流れによる泥沼に放り投げられているからだろう。
「その後はひっそりと暮らしていくつもりが、国内ではそこそこブームになってしまった。何せ、普通と違って誰にでも見えてしまう呪霊だからな」
「で、そんなレアケースの一人がどうして今になって現れたの?あなただけじゃあなく、凶暴な方もね」
「……あれは、人面犬であって人面犬ではない」
「というと?」
「人面犬を形だけ模った化け物だ。そんなのが、今うじゃうじゃと蛆虫のように湧いてきた。黙って見過ごすのは、人面犬の風上にも置けない。そこで私が直接、退治に繰り出した」
「人々の不安を煽り、襲いかかる人面犬は全て…何か別の存在ってことですね」
「それに、あれは呪霊じゃあない。何度も対峙する度にッ嫌な匂いがプンプンと鼻の神経を刺激したッ!正体は恐らく人間ッ、呪霊にすらなれずに形を変えられ、傀儡にされた者達だッ」
人面犬から語られたのは衝撃の事実、耳に入れただけでも鼓膜が拒絶反応を示すような悪寒。人間が人間のまま肉体を利用され、人面犬の姿形そっくりに変貌を遂げて、道具にされている。それが嘘偽りないのであれば、聴取をした三人も黙認する選択肢は一切無いッ!「正義感」という名の闘志がメラメラと燃え上がる。
「許せねえな、そんな非道な真似は!誰がやったんだ、呪霊か?呪詛師か!?」
「どれにも該当しない……スタンド使い、巷ではそう呼ばれているッ!」
極悪非道、スタンド使いに目星を———!!
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《パラメータ》
【術式名】 【術者】
不明(火炎・溶岩の操作) 漏瑚
等級-特級