日向ヒアシの嫁が妊娠した時は皆が喜んでくれたが、それが双子であると分かってから雲行きが怪しくなってきた。
しかし妊娠4ヶ月を過ぎた頃、双子の片方は消えた。
妊娠してから丁度10ヶ月、ヒナタが生まれた。
普通は生まれて暫くすると白眼が発現するのだが、いつまで経っても発現の兆候は現れなかった。
その後妹のヒバナが生まれ、白眼のないヒナタに日向一族での居場所はなく、アカデミーに入学するように命じられたのであった。
ヒナタに白眼が発現しなかったのは必要がないからで、人の魂を知覚出来ていること、転生者であることなどヒナタ以外知るよしもなかった。
犬塚キバの最初のヒナタに対する印象は何考えているか分からない変わった奴だなだった。
日向の落ちこぼれで白眼が使えないと聞いていたが授業態度は真面目でアカデミーで教えられる体術や忍術は普通に出来ていた。
頭はそれなりに良いらしくサクラとたまに難しい話をしているのを見たことがある。
まぁ、このクラスにはナルトという本当の落ちこぼれがいたので、あれを落ちこぼれと言うのであればヒナタは普通であったが、ヒナタは無口で誰ともつるんでいなかったのでよく分からない奴という感じだった。
アカデミーを無事に卒業し、夕日紅先生という上忍の元、日向ヒナタと油女シノと第8班としてチームを組むことになった。
現在チームメイト3人で紅先生を待っているのだが、他の2人は無口のためキバは何となく居心地が悪かった。
紅先生が来て自己紹介をすることとなったがヒナタは「日向ヒナタです、趣味は人間観察、夢や目標は特にありません」と言い、場の空気は微妙になった。
何とか俺がテンションを上げて自己紹介するも、シノの奴がヒナタのテンションで自己紹介をして場は盛り下がった。紅先生は困っているだろが!
その後紅先生から実はまだ試験があり、3人の内2人が合格し、1人がアカデミーに戻ることを知らされその日は解散となった。
試験内容は指定されたエリアから隠された2つの巻物を見つけるというものだった。
こっちには赤丸がいるし、俺も鼻が利くから他の2人には負けねぇと思った。
エリアを確認すると直径で1キロメートル位あって、制限時間は4時間と聞きかなり絶望的な気分になった。
試験開始と同時に俺とシノは違う方向に飛び去ったが、ヒナタの奴はあろうことかその場から動かずあまつさえ俺達に手を振ってやがった。
俺とシノは探索能力に自信があるが白眼がないあいつは最初から諦めたのだろうとその時は思った。
2時間赤丸と協力し探し回ったが手掛かりさえ掴めなかった。
後2時間しかないと焦っていると狼煙があがった。
あの狼煙はここは安全地帯という狼煙だとアカデミーでは教わった事を思い出した。
無視しようかと思ったが、何か情報があるとかもと思い狼煙の場所に向うことにした。
狼煙の場所ににはヒナタがいて、丁度狼煙の前で座っていた。
シノも同時に着いたらしく、巻物は見つけられてないようだった。
ヒナタは俺達に気がつくと呑気な声で「おかえりなさい」と言った。
俺とシノが喋ろうとするとヒナタは俺達に熱い茶を渡し「駆けつけ1杯どうぞ、落ち着きますよ」とか言いやがった。
俺達は3人でお茶を飲んだ、なんだこれ。
お茶を飲み干すとヒナタは俺達を見て「巻物見つからなかったですよね」と言った。
2人とも何も言わなかったらヒナタは「反応がないのは肯定しているのと一緒ですよ」とか言いやがった。
「恐らくこのままバラバラに探しても見つからないと思いますよ」とヒナタが言うので「なんでそんなことが分かるんだよ」と聞くとヒナタはドヤりながら「勘です」と言いやがった。
「まぁ、冗談として。巻物を2つ見つけるまで3人で組みませんか」と俺達に提案してきた。
「お前に探知能力はない、俺達のメリットは?」とシノがヒナタに聞いた。
「メリットは情報を集約出来ることです」と言い、このエリアを網羅した地図を広げた。
俺が探索したエリアは赤く塗られている。
青く塗られているのは恐らくシノが探索したエリアだろう。
「2人の場所が直接探索した場所は合ってると思うんですけど、赤丸とシノ君の蟲が探索した範囲は分からないので教えて貰えれば助かります」と言った。
俺は自分の身体を弄ったが何も出てこなかった。
当然、何かを付けられれば俺か赤丸が気づかないはずがない、シノも同じだろう。
急にヒナタが不気味になってきた。
「どうやった」と聞くとヒナタは秘密ですと口に人差し指を付けてニィっと笑った。
「巻物を2つ見つけるまでは同盟を組みましょう、巻物を見つけない事には争う土俵にすら上がれませんからね」
「巻物はどう分配するんだ?」
「それは巻物を見つけてから考えましょう、いまその話をすると恐らく同盟は決裂します」
「先延ばしだろ」
「先延ばし、いいじゃないですか」
「話にならない」
シノに俺も同意見だった。
しかしヒナタは言う。
「まぁ多分配分の心配はしなくていいと思いますよ」
「何故だ?」
「この試験、変なんですよ、気づきません?」
「何が変なんだよ」
「この試験、私が白眼を使えたら一応成立すると思うんですよ、探知出来る人間が3人で劣った奴を間引く、試験として成立します」
「それで?」
「でも私探知能力ほぼないですから、2人には絶対勝てません」
「俺達を追跡出来ていたみたいだが?」
「この能力は追跡であって探知じゃないんですよ、ちなみにアカデミーに言ってないので把握されてないです」
「話変わりますけど私この3人はバランスが取れていると思うんですよ、近接のキバ君、中遠距離のシノ君、で探知系2人と情報処理に優れた私」
「忍者は裏の裏を読め、つまりこの試験は私たち個人の試験ではなく、チームとして見られているんじゃないと思うんですよ。そうすれば色々と辻褄が合う。巻物が2個しかないのは仲間割れさせるためだと思います」
俺達はヒナタの話に聞き入っていた。
否定しようにも否定する材料がない。
「まぁ、もちろん違う可能性もありますけど、どうしますか?」
俺達は3人で組むことになった。
ヒナタの地図に赤丸と蟲が探索した範囲を書き込み、探索していないエリアをヒナタ主導のもとさがすと2つの巻物はあっさりと見つかった。
帰り道ヒナタは「恐らくこのエリアには最初から巻物は無かったんだと思います、3人で組んだから紅先生がおいたんじゃないですか」と言っていた。卑怯だろ?それ。
紅先生の元に戻ると3人共合格を告げられて、俺達は晴れて下忍になる事が出来た。
ヒナタの奴は紅先生に連れて行かれ色々聞かれたらしい。
ヒナタに聞いても何聞かれたか教えてくれなかった。
ところで俺達が下忍になった頃、人が失踪するという奇妙な噂が流れた
大騒ぎになっていないのは失踪した連中が野盗や荒くれ者だったためらしい、木の葉の暗部が捜索しているとか言われてるがどうなんだろう。
まぁ、下忍になった俺達は任務に明け暮れていた。
ペットの捜索に人探し、ドブさらいに道の清掃。
これ本当に忍者の仕事かよ。
書き溜めなし
衝動で書いてます