「はぁはぁはぁ…何なんだよ一体」
男は必死に暗闇の中を走っていた。
誰もいない他人の家に入り金目のものを盗み、生活費や遊興費に使う、いわゆる空き巣であった。
今日も夜中に人の家に忍び込み、小金を見つけ意気揚々と家の外に出たところでいきなりニコニコ笑顔のガキが立っていた。
男はその場から逃げて森の中に入り、撒いたと思い息を整えるために立ち止まった。
思い切り顔を見られて警察に言われたらまずいと思うも、小心者であり人を殺せるほどの度胸も覚悟もなかった。
息が整い、男は潮時だと思い木の葉の里以外の所に行こうと歩き出した瞬間、背中に何かが何かが触れる感触があった。
ふりかえると先程のガキが背中を触っていた。
「無為転変」
ガキがそう呟くと男の体は捻れながら押し潰されていった。
男の体長は5センチほどになったがなぜか死んでおらずまだ意識があり、ガキの声が聞こえた。
「生きたまま持ち運べるサイズにするの、成功したな」
それが男が聞いた最後の言葉だった。
◇◇◇
任務に忙殺されているとあっという間に月日が流れた。
何かを分析するときだけ、ヒナタは饒舌になるが普段のヒナタは無口でぼーとしている。
シノも基本無口なのでとても辛気臭いチームだとキバは思っていた。
あるとき紅先生に呼び出され中忍試験を受けることになった。
試験会場に行くと相変わらずナルトが騒いでいたの絡みにいった。
ナルトを含む同期と話していたが、ヒナタの奴はなぜかナルトの事をニコニコしながら見ていた。
試験官が入ってきて試験がはじまった。
一次試験はペーパーテストだが、1問たりともわからなかった。
カンニングしてバレたらマイナス2点、5回バレたら失格、何じゃそりゃ。
問題を読んだが1問も分からず、しかも10問目は残り10分で発表するとか意味が分らなかった。
問題を読んだが1問たりとも分からず途方にくれた。
忍者は裏の裏を読め。
そもそもペーパーテストを受けるというのに身体検査はおろか忍具や赤丸まで持ち込めている。
カンニングが5回で失格、言い換えれば4回までは大丈夫だ。
つまりこの試験はカンニング合戦と言うことに気づいた。
一次試験は赤丸が他の人の回答をカンニング出来るから余裕だった。
シノの奴も問題ないだろう。
ヒナタはどうすんのかと見たら、寝てやがる、舐めてんのかあいつ。
試験中次々と失格者が出る、泣きわめく奴がいる中、ヒナタは一度も顔を上げなかった。
残り10分になって最後の問題が発表される前に説明があった。
なんでも不正解の場合はチームメイト全員が失格になり、一生下忍のままらしい。
ヒナタを見ると流石に起きていたが欠伸をしながら伸びをしていた。
隣のナルトもドン引きしてんぞ、何考えてんだあいつ!?
次々と手を上げて辞退者が続出する。
自分がミスって一生下忍のままならっていうなら問題ないが、仲間を巻き込むとなると話は変わって来る。
手をを上げて辞退するか迷っていてシノを見ると、あいつも険しい顔をしていた。
するとナルトの野郎が机を叩き、試験管に啖呵を切る。
それを聞いて自分も負けてられないと思い、10問目を受ける決意をした。
シンとする会場にヒナタの奴はパチパチと手を叩き「ナルトくん素敵です」とか場違いな事を言っていた。
試験管はヒナタに対し「お前は受けるのか」と聞くとヒナタは「え、っていうかこれが10問目ですよね」とか訳の分からないことを言い出した。
ヒナタは名前すら書いてない白紙の答案用紙を試験官に見せるようにヒラヒラとさせながら「10問目がある時点で何かあるなと思いました」と言った。
「10問目は流石に滅茶苦茶な事言ってます、冷静に考えて木の葉の里だけならともかく、他の里の人まで一生下忍とか無理がありますよ」
「まぁ、木の葉の里の忍者にしても一生下忍とか機会損失が大きすぎます」
「しかもただの上忍にそんな権限ないでしょう、冷静に考えれば分かりますよ」
ヒナタはヤレヤレと言った感じで言った。
相変わらず自説を言う時だけは饒舌になるな。
「冷静さを失わせるための状況にしたつもりだったんだがな」
試験官が言うとヒナタは「私の冷静さを奪いたいんならキバ君の腕一本実際に切り落とすべきでしたね」とか言いやがった。
あの女いつか殺す。
その後ヒナタの言う通り残った全員に合格が言い渡された。
試験官は頭の拷問で出来たであろう傷跡を見せ、情報の有無でどうなるかを教えた。
情報の大切さを俺達は学んだ。
試験が終わると変な女が乱入してきた。
次の試験官らしい。
次の試験会場では「天」と「地」の巻物の争奪戦だと言われた。
2次試験開始してまもなく、襲ってきたチームを返り討ちにして2つの巻物が揃った。
欲をかいてもう一つ手に入れようとしたら砂の我愛羅とかいうやべぇ奴に殺されそうになったが何とか助かった。
我愛羅に殺意を向けられたとき、俺とシノも死を覚悟したがヒナタは見たこともない不気味な顔で笑っていた。
もしかしたら戦う気だったのかもしれない。
しかし我愛羅が矛を収めたことで、ヒナタはいつもの表情に戻っていた。
俺達はそのままゴールに向かい2次試験をクリアした。
2次試験の期限が来て、合格者が集められた。
なんでも合格者が多すぎて個人戦を行い、勝者だけが3次試験に進めるらしい。
そしてそこにいた全員がヒナタが本当の異常者だと知る戦いが行われるとは、まだ誰も知らなかったんだ。