音の中忍である私は3人の部下を率いて木の葉の里の外で待機している。
大蛇丸様と砂の里が行う木ノ葉崩しに参加するためだ。
予定通り大規模な幻術が発動し、木ノ葉崩しが開始した。
我々も予定通り木の葉の里に侵入し試験会場に向う。
我々に与えられた任務は日向ヒナタという下忍の確保である。
大蛇丸様が日向ヒナタに興味を持ち、木ノ葉崩しに乗じて確保することとなった。
木ノ葉崩し自体は大規模の作戦で、確保部隊は我々1小隊だけだったが下忍1人くらいなんとかなるだろう。
会場に到着するとあちこちで戦闘が行われており、屋根の上では大蛇丸様と火影が戦っているようだった。
会場を確認すると事前のカブト様の情報通りの場所に日向ヒナタは座りながら寝ていた。
幻術の影響下にあり抵抗なく、持ってきた箱に詰めると部下に背負わせ、混乱を利用して会場を後にした。
木の葉の里を抜け、森を駆けていると部下が背負った樽がいきなり爆発、部下と日向ヒナタはバラバラになった。
その場に止まり確認する。
「何が起きた?」
「分かりません、いきなり爆発しました」
「追っ手は?」
「確認出来ません」
日向ヒナタは不死身と聞いているが、あそこまでバラバラになったら再生出来るかは分からない。
下に降り、確認したが日向ヒナタの体は焦げており、再生の兆しはない。
起爆札の欠片があり、爆発した原因は理解出来た。
自爆したか、生きて連れ帰りたかったが、仕方ない。
残った部下にバラバラになった日向ヒナタの回収を命じた。
樹の上で爆発したこともありかなりの広範囲に散らばっていたので部下たちがそれぞれの方向に日向ヒナタの破片の回収に向う。
2人の姿が見えなくなりしばらくすると部下の1人が戻ってきた。
「どうした?」
声を掛けるも様子がおかしい、警戒すると部下は急に膨張しだし、風船のように膨らむとそのまま爆発し、血と臓物を散らした。
「何事ですか!?」
残った部下が慌てて戻って来た、部下を見るといきなり伸びてきた肌色が部下の右目を抉る。
報告にあった指を伸ばす攻撃か。
指がなくなると部下はその場で倒れる。
指が縮んだ先を見ると化物(ヒナタ)が立っていた。
クナイを持ち、臨戦態勢を取るが化物は構えず立ったままだ。
「お話しませんか?」
部下は全員死に相手の手札は未知数、私は撤退することにした。
余裕をかましている化物の顔に向けてクナイを投擲する。
情報通り、化物は避けず右目に深々と刺さる。
その瞬間、私は近くにあった爆発した化物の焼け焦げた腕を右手で持ち、音の里方向に走る。
確保の任務には失敗したが、身体の一部を持って帰れれば始末されることはないだろう。
そう思い駆けていると右バラに激痛が走る。
腕が1メートルくらいの口になり、私の右脇腹に噛みついていた。
口はそのまま私の胴体右部分を食いちぎる。
私はその場で倒れこんだ。
これは致命傷だなと思うと、目の前には化物がいた。
化物が私に触れると身体中に激痛が走る。
私の意識はそこで無くなった。
◇◇◇
お疲れ様と私は肉塊のオブジェの前にいる本体に労いの言葉を掛けた。
会場にいた私は違う肉分身の私で起爆札を詰め込まれていた。
爆散し、更に相手のリーダーを食いころしチャクラ切れで力尽きた。
まぁ、私も肉体変形で1人始末した。
本体の予想通り、大蛇丸が木ノ葉崩しのタイミングでこちらを確保しにきた。
暗部は木ノ葉崩しで私の監視どころではないみたいだ。
「で、初めての殺しはどうだった?」
本体の問いかけに対し私は「最高だった」と言い親指を立てた。
「原作は大事にしたいけど、原作キャラを壊したい気持ちが強くなったんじゃない?」
本体は答えないがニヤリと嗤う。
それにしても、殺すのは気持ち良かった。
人間が風船の様に破裂する様は本当に美しかった。
殺人を犯すと本能が喜ぶ。
これは無為転変を持つが故の性か。
じゃあ戻るねと言い、私は本体と融合した。