サスケが里を抜けた。
綱手から聞いた時は意味が分からなかった。
ナルトはシカマル、キバ、チョウジ、ネジと共にサスケを追うことになった。
ぶん殴ってでも連れ戻す、そう心に誓ったナルトであったがその旅路は一筋縄ではいかなかった。
敵の妨害によりどんどん仲間が脱落していくが後ろを振り向く訳にはいかない。
仲間を信じて進むしかなかった。
そしていま終末の谷でサスケに追いついた。
サスケの顔は見えない。
サスケに声を掛けようとしたその瞬間、奇妙な化物が10体ほど襲ってきた。
いずれも4足歩行の化物で人の言葉を喋っている。
「なんなんだってばよ!?」
ナルトの困惑をよそに化物が襲ってくる、また大蛇丸の新手かと思ったが、化物の半分はサスケにも襲い掛かっているようだった。
襲ってくる化物は5体、攻撃自体は単調で1体を蹴り飛ばすが残りの4体が襲ってくる。
咄嗟に4体の影分身を出しそれぞれに対応することにした。
何度も打撃を入れる、仰け反るがダメージが入っている様子はなかった。
苛ついたナルトから九尾の力が溢れ出る。
思い切り殴るとゴキィと嫌な音と共に化物が吹っ飛ぶ。
化物は岩に激突すると動かなくなった。
他の化物も影分身と相手にしている隙を突いて攻撃し、ナルトを襲ってきた化物は全て動かなくなった。
サスケを見ると、サスケも全て始末したらしい。
サスケと目が合う。
サスケの後ろには何故かヒナタがいた。
ヒナタはサスケの右肩に手を触れると「無為転変」と呟く。
サスケがバキバキと音を立てて2倍程に膨張すると4足歩行になる。
あのサスケのスカした顔が見る影もない豚の様だった。
「行け」
ヒナタが俺を指差しサスケだったものに命令を下す。
サスケだったものはこちらに突進してきた。
「何が起きたんだってばよ!」
サスケだったものの突進をまともにくらい、ふっ飛ばされる。
地面に転がり仰向けになったところをサスケだったものが覆いかぶさり、俺の顔を噛もうとして来るのを、必死で両手で防いだ。
サスケだったものの涎がナルトの顔に掛かる、変な臭いがするがそれどころではない。
「サスケ!オレだってだよ、ナルトだってばよ!」
必死に呼びかけるが構わず大きな口を開けて俺を噛もうとしている。
「どうしたんだってばよサスケ!」
不意にサスケだったものの力が弱まり、うめき声を上げながら横に倒れる。
「サスケ?大丈夫か?」
サスケだったものを揺さぶるが反応がない。
「もう死んでますよ、それ」
ヒナタがニタニタしながら話し合い掛けて来た。
「元の体重より軽いと結構長生きするんですけど、重くするとやっぱり直ぐに死んじゃいますね」
「何言ってんだお前?」
「まぁ良かったじゃないですか、大蛇丸の手に落ちるのは阻止出来たんですから、帰りましょうナルト君」
満面の笑みを浮かべ手をナルトに手を伸ばすヒナタ。
「何が起きたんだってばよ」
「無為転変を使ったんですよ」
「ムイテンペン?」
「私しか使えない術ですよ、サスケ君の魂に干渉して改造したんです」
「なんで」
「だって面白そうだったから」
「は?何言ってんだよお前!」
俺は思い切りヒナタの顔をぶん殴った。
ヒナタは吹っ飛んだが、直ぐにこちらを見てきた。
「いきなり痛いじゃないですか」
ヒナタがいきなりふらつく、鼻血が出ている。
ヒナタは俺を見ながら「やっぱり」と呟いた。
俺は腹の底から出てきた呪詛をヒナタにぶつける。
「・・・ぶっ殺してやる」