マスオさんとサザエさんの馴れ初めから話は始まったもう一つのサザエさん。

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第1話

「マス・・・うちのサザエもらってくれんか?磯野もフグ田も伊佐坂にかなり押されている。5年でいい。この縁組で伊佐坂取れば、あとは折半でいいだろう?のう?」

「波さん・・・水くせえ。ノリを仲介にしてくれるんだから、不器用なりに譲さん幸せにしてみせますよ。」

 

磯野、フグ田の縁組が決まり、磯野家は勢力を伸ばした。

「マスオ様、ふつつかながら尽くします。」

「サザエ、いつもみたいにしてればいいさ。けど・・・フグ田マスオ、磯野改めフグ田サザエを生涯不幸にしないよう、身命を賭して守り抜く所存。男の世界と遠慮なしにご指導ご鞭撻賜りますよう。」

 

漏れるその声を聴いてほくそえむ者がいた。

「ふっ、本当にアニキになっちまうたぁな。オヤジの眼鏡にかなった男はいねぇんだがな。まぁいい、マスのアニキ今夜だけは姉御もってけ。」

磯野カツオその人である。

 

「姐さん、妹がついに3年生。カツの奴もでかくなりやした。」

「いきなり居座ったと思ったらうちの人とあっさり伊佐坂を取っちまう手腕の兄弟ってんならまだまだチビさ。今夜食べたいのはあるかい?」

夫の決定ならば、当たり前に受け入れる懐の広い。フネであった。

 

「タラ。あんたもそろそろケンカの一つも買ったらどうだい?あたしにこんだけ食いつけるんだったら、同じくらいには負けないよ」

「わかめ姉さん。そうはいってもリカはあんまりだ。二つも年上だしなデス。」

「姉に隠し事はできぬ。おまえがあの女をどう使ってるかわからないとでもおもうか?」

「ちっ、大御所にからかったことを話し、姉さん後悔しろや。デス」

タラオはプイとどこかに行ってしまった。

「風呂入っとき。女の前で男くさいまねするなよ」

「うるさいばばぁデス」

「6ちがいでばばぁにすんな!ガキ!」

 

場面は変わり、

「ハナ、いったい俺のどこがいいんだ?いたずらしか能がねぇこの俺のよ?」

「カツなにげにそのいたずらで穴子をフグ田傘下においたじゃない。」

「そんな話どこで仕入れた?」

「覚えてなーい?」

「ま、まて。まさか・・・いや忘れてはいない。なんの話だ?」

「ちぇ、口を滑らせてたよ。穴子をフグ田に取り込めば湯水に張り合えるって。で、次に酒入ったら。得意になって、穴子を取った。湯水の前に裏の一族を取り込もうって。安心しな。上着一枚脱いじゃいないよ。」

「ちっ、これでカオリがキレたらケジメだぞ?」

「カツ、たまに背伸びしすぎだよ。今まで同じセリフ何人に言って送り出してきたのよ。」

「何人もいねぇ。お前とだってアレきりだしな。カオリを取るのは個人の思いだがな。」

「私は政略でもいいのよ。カツがいい男ってのは知ってるから」

「ったく変わらねぇ。で、次はどこを上げるんだ?数字指定しないと、ターゲットが死んじまうぜ?」

「三河よ。カツなら、あの面積で・・・千乗せ。どう?」

「まじかよ。お前も宴であの店ひいきにしてるのは知ってるだろう?」

「だからよ。三河のお人よしにかこつけるのさ。」

密談は終わり、いつも通り磯野家を訪問する三河屋。

「三河屋でーす。」

「サブぅ・・・とある筋からだ。月800万うわのせだ。あと、40回分の会席タダにしろ。海の叔父貴に先は頼んであるから、よろしゅうな」

「カッちゃん。そいつはひでぇよ。ったく・・・」

「なーに、単価はせいぜい2~300円だろ?きばりぃ。」

三河屋の酒類は500円ほど値上がりし、三郎は押し売りで年間売り上げを3000万伸ばし、以降シノギとしてカツオに1800万円を横流しにした。

 

「花、目標より800増えた。小遣いにしたらどうだ?」

「地味だけどカツがくれるんならもらってあげるわ。」

 

数年後

 

「フネ、サザエ。ワカメ、リカ。花もだ。外せ。」

波平の一声で女性陣はまとめて退散した。

「オヤジ、世田谷締めて、もううちを知らないやつはいない。この顔ぶれは・・・」

「あにぃ、まずは東、ヨシ、山の順番だオヤジが本気だったらな。」

「カツ、いい読みだ。その順番でなければつぶれるのはこちらだ。」

「ジイ、いよいよか。では、俺らがまずカブキにカチコミ。慌てた連中は・・・」

「とるものとりあえずでバラバラ来るから俺らがつぶしまわるのか。タラ、お前も悪知恵ついたな。」

「カツ兄貴にはかてねぇよ。オヤジ、この家頼んでいいか?ジイの避難先は・・・」

「バブ・・・」

葉巻が伸びてきて、東京新宿のあたりを焼き穴をあけた。

「いくらはあえて奪った本拠をじいの隠れ場所にするのか」

「バブ・・・サツは波野が引き受ける。チャン・・・」

「ふん、なら伊佐坂と裏一族をつける。国が相手だ。無理はするな。この動きは公にはできん・・・石田兄上にも今回ばかりは重い腰を上げてもらおう。」

「よし、テメーら、三日やる。しっかり別れておけ」

「マスのアニキはどうすんだよ」

「俺は生き残るから必要ねぇ」

一同が爆笑する。

「ちげぇねぇが、そいつぁ俺らも同じだ」

カツオ、タラオも負けてはいない。

 

これより磯野家の最後の仕上げが始まる。

 

TITLE:磯野家 3回目の夜

      磯野家 東京の夜明け

      磯野家 全国を取る

の3本です。おたのしみに、ジャンケンポン!


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